お気に入りのサウンドを高音質かつ大迫力で楽しみたい方にとっては必須アイテムとなる「ヘッドホン」。音をリアルに感じられるだけでなく、再生できる音域も広がるため、普段聞いている曲の印象も大きく変わります。

とはいえ、多くのメーカーからさまざまな製品がリリースされ、どれが最適なアイテムなのかは判断が難しいどころ。そこで、今回は参考となる高音質の人気モデルをご紹介します。ヘッドホンに関する基礎的な知識も解説するので、ぜひチェックしてみてください。

ヘッドホンの形状によって聞こえ方は全然違う

By: amazon.co.jp

ヘッドホンは、ヘッドバンドの両端に左右独立したドライバーユニットを耳に当てるタイプがほとんどです。これをオーバーヘッド型ヘッドホンと言います。ヘッドバンドを首の後ろに回すネックバンド型、スティックのような持ち手で耳に当てる片耳型もありますが、数としてはあまり多くありません。本格的に音質と音楽鑑賞の快適さを追求した場合、オーバーヘッド型が有利だからです。

このオーバーヘッド型の中でも、発音部の外部環境との開放の度合いの違いによって「密閉型」と「開放型」に分類されます。また、イヤーパッドが耳を覆うのか、耳の載せるのかによって「オーバーイヤー型」と「オンイヤー型」に分類できます。ヘッドホンにはこれらを組み合わせた4通りの形状があるわけです。

それぞれに聴こえ方が違うのはもちろん、大きさや使い勝手の傾向もまったく違います。ヘッドホンを購入する際には、音楽、音の好み、使い方に合った形状を選ぶことが大事です。

密閉型ヘッドホン

By: amazon.co.jp

密閉型ヘッドホンは、発音部を囲むイヤーカップ部分(ハウジングと呼びます)が外部と遮断されているタイプです。古くから存在する形状で、もっともスタンダードなヘッドホンといえるでしょう。

外部の音を遮断するので、細かい音が聴き取りやすく、音楽に没入しやすいのがメリット。低音を逃がしにくい構造なので、重低音再生に強いという特長があります。また、周囲への音漏れが少ないので、公共の場所でも使いやすいのも魅力です。

一方、デメリットとしては、ハウジング内での音の反射やこもりが起きやすく、閉塞感を覚えることもあります。また、外部の音が聴こえにくいので、屋外で歩きながら使うのは危険です。

プロ用のヘッドホンの多くは密閉型。小さな音も聞き逃したくないという方、音楽鑑賞に集中したい方、迫力のある重低音サウンドを楽しみたい方などにおすすめです。

密閉型ヘッドホンについてもっと知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

開放型ヘッドホン

By: amazon.co.jp

開放型ヘッドホン(オープンエア型とも呼ばれます)は、ハウジング部分に穴が空いているタイプです。密閉型にある、ハウジング内の反響による「こもり」が少ないため、自然に近い状態でサウンドを楽しめるのが特長です。ハウジングの穴の分軽量化しやすく、大型機でも装着感が軽くできる点もメリット。また、パッド部分に熱がこもりにくいので、長時間付けていても快適です。

一方、外部への音漏れが大きいので、屋外や人前での使用は基本的にNG。また、低音が外に逃げてしまうので低音重視派の方にも向きません。外部の音の入り込みにより、細かい音がボリュームを上げないと聴き取りづらいのもデメリットといえるでしょう。

開放型ヘッドホンは、屋内で長時間ゆったりと気軽に音楽を聴きたい方におすすめ。自然で演出の少ない音を求める方、ヘッドホンが苦手な方にも向いています。

開放型ヘッドホンについてもっと知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

オーバーイヤー型

By: amazon.co.jp

密閉型と開放型のヘッドホンは、形状によってさらにオーバーイヤー型とオンイヤー型に分けることができます。

イヤーパッドが耳全体を覆うオーバーイヤー型(アラウンドイヤー型)は、本体が大きめになりますが、再生レンジ拡大に有効となる発音ユニットの大型化が可能。また、低音再生能力を高めるのに有効なハウジング容積も大きくできます。つまり、高音質を追求しやすいというメリットがあります。

一方、大型化・重量化しやすく、折り畳み使用やポータブル使用に向きません。また、長時間使用での疲労感を覚えることもあります。

ミュージシャンや作曲家のように、音に関わる職業では、ほとんどがオーバーイヤー型のヘッドホンが用いられています。音にこだわりたい方ならば、密閉型&オーバーイヤー型がおすすめです。

オンイヤー型

By: amazon.co.jp

イヤーパッドを耳に乗せるオンイヤー型は全体的に軽量化・コンパクト化しやすいのがメリットです。折り畳みに対応する機種も多く、ポータブル使用に向いています。

一方、オーバーイヤー型に比べて低音の再生能力において劣ります。また、耳たぶとイヤーパッドの間にすき間ができるため、周囲との密閉性が完全には得られないので、密閉型ではそのメリットを十分には生かせません。屋外使用メインで使う手軽なヘッドホンを探している方におすすめです。

ヘッドホンが高音質かどうか見極めるポイント

「ハイレゾ対応」がひとつの目安

By: amazon.co.jp

各種数値が並ぶスペック表。ヘッドホンにおいては、再生できる音の範囲の広さを示す「再生周波数帯域」、大きな音をどこまで出せるかを示す「音圧感度」、電気抵抗値を示す「インピーダンス」が主なものです。このうち、高音質を見分けるのにつながるのは「再生周波数帯域」。

ほとんどのヘッドホンは、人間の聴き取れる周波数と言われる20Hz~20kHzはカバーしていますが、近年、従来のCDを超える音域を再生可能な「ハイレゾ音源」が登場。このハイレゾ音源を正確に再生するには40kHz再生が必要とされています。

「ハイレゾ対応」には高い技術と音質チューニングが必要。高音質のヘッドホンを探している方は、再生周波数帯域が40kHz以上に対応した製品を選びましょう。

ヘッドホンの選び方

By: amazon.co.jp

高音質を第一に考えるならオーバーイヤー型が基本です。屋外でも使うなら密閉型、室内でゆったり楽しむなら開放型がおすすめ。

最近流行のBluetoothヘッドホンは通信機能が必要のため、同価格ならば有線のヘッドホンと比べて基本的に音質は劣ります。ただ、少し予算を上げれば高音質なBluetoothヘッドホンを選ぶことは可能です。

なお、高音質なヘッドホンの中には外部ヘッドホンアンプ使用が前提のタイプもあります。60Ωを超えるようなハイインピーダンス、100dBを下回る音圧レベルの機種は要注意です。スマホ、DAPでは満足な音量を出せない場合もあります。自分の使用機器に合ったスペックのヘッドホンを選びましょう。

高音質ヘッドホンのおすすめ人気モデル

ソニー(SONY) ハイレゾ対応密閉型ヘッドホン バランス接続対応 MDR-1A

ハイスペックで高音質、多機能、ハイコスパの全てを兼ね備える人気機です。新開発の広帯域再生40mmドライバーユニットを搭載。人間の可聴帯域を大幅に超える100kHz再生に対応。海外の超高級機と比べても遜色のないスペックです。

アルミニウムコートLCP振動板を採用することで、ハイレゾ音源の細やかさを十分に再現。イヤーカップ部の通気孔を介して空気の流れを調整するビートレスポンスコントロールによって、豊かな重低音を鳴らします。

別売りケーブルに交換することで、バランス接続にも対応。立体感に優れた高音質が期待できます。高音質ヘッドホンでは省略されることが多い、スマホ用マイク付きリモコンも採用されているのもポイント。ハイコスパ機を探している方はもちろん、バランス接続をリーズナブルに体験したい方におすすめです。

ジェイブイシー(JVC) 密閉型ヘッドホン HA-MX100-Z

JVCとビクタースタジオによって共同開発されたスタジオモニターヘッドホン「HA-MX10-B」。スタジオエンジニアや音楽ファンから強く支持されていた製品を進化させて、ハイレゾに対応したのが本機「HA-MX100-Z」。

ハイレゾが持つ豊富な情報量のサウンドを忠実に表現できるよう、音のプロであるビクタースタジオのエンジニア達が音質チューニングを行ったのがポイント。

40kHz再生をクリアするハイスペックはもちろん、ありのままで正確な音の再現性を有します。実際にプロの現場に多数導入されている「音の原器」なだけに、高い信頼性を持っています。従来のCD音源では再生しきれなかったサウンドまで、しっかりと聞き取りたい方におすすめです。

ゼンハイザー(SENNHEISER) 密閉型ヘッドホン HD 25

ゼンハイザーを代表するオンイヤー型の高音質ヘッドホンです。発売から27年間にわたり、音声収録現場やレコーディングスタジオ、そして音楽ファンから愛されてきたロングセラー製品。やや無骨で質実剛健な外見が特長です。

明瞭で質感がクリアな低音を中心に、目の前に迫ってくるようなリアルでストレートなサウンドが持ち味。高音質機では珍しいロック、ポップスとの相性も抜群です。軽量の密閉型なので、屋外での使用にも向いています。スペックの割にリーズナブルなのも魅力です。

デノン(DENON) オーバーイヤーヘッドホン AH-D1100

本格的な高音質機ながら、リーズナブルな価格で人気のヘッドホン。50mm口径の大型ユニットに強磁力ネオジウムマグネットを使用した高級志向の設計により、情報量が多く、透明感のある高音質を聴かせます。

振動板の前後の音圧バランスを調整することによって、最適な音響特性を再現するアコースティックオプティマイザー構造を採用しているのもポイントです。

低反発クッションと肌触りのよい三次元縫製によるイヤーパッドは快適。折り畳みもできるので、持ち運びも容易です。販売から期間が経っていることもあって、値下がりはしていますが、スペック的には十分現役。ハイコスパな高音質機としておすすめです。

ベイヤーダイナミック(beyerdynamic) T 5 p 2nd Generation

本格的な大型機ながら、ポータブル機での相性を考慮したヘッドホン。高級ヘッドホンは高音質なものが多いですが、音質を追求するあまり、音圧レベルとインピーダンスが一般的な機器では鳴らしにくいスペックになることも少なくありません。

そこに注目した本機では音圧レベルが102dB、インピーダンスが32Ωと、幅広い機器で十分に音量の取れる機器に優しいスペックです。スマホやDAPでも簡単に高音質なサウンドが楽しめます。イヤーパッドとヘッドバンドには合皮を使用しているため、装着感も良好。長時間の使用にもおすすめです。

ソニー(SONY) ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン WH-1000XM2

MP3などの圧縮音源を最大96kHz/24bitのハイレゾ相当まで拡張する「DSEE HX」を搭載。ワイヤレス使用時にあらゆる音源をハイレゾ相当で楽しめます。有線接続も可能なため、バッテリーが切れても使用することが可能です。

ユーザーの行動を検知して、自動的にノイズキャンセリングや外音取り込み機能を切り替える「アダプティブサウンドコントロール」はじめ、高性能なノイズキャンセリング機能を採用。街中や電車の中など、にぎやかな場所にいてもクリアなサウンドを楽しめます。自宅用としてはもちろん、街歩き用のヘッドホンとしてもおすすめです。

パイオニア(Pioneer) 密閉型/ハイレゾ対応Bluetoothヘッドホン SE-MS7BT

ハイコスパなBluetooth対応ヘッドホンです。有線のみのヘッドホンに比べてコストのかかるBluetooth対応ヘッドホンですが、本機は1万円前後という安さにして、ハイレゾ対応(有線接続時)のハイスペックと、それに見合った高音質を再現。振動を抑えて安定したサウンドにもつながるアルミ製イヤーカップは高級感があります。

クッション性の高いレザータイプのイヤーパッドも快適です。おしゃれなデザインも価格以上。折りたためないので持ち運び使用には向きませんが、屋内メイン用のハイコスパ機としておすすめです。

ゼンハイザー(SENNHEISER) オープン型ヘッドホン HD 598 SR

開放型ヘッドホンを代表するHD 598のスペシャルモデルです。開放型ヘッドホンの先駆者にして、業務用モニターヘッドホンでも有名なゼンハイザーの技術を総投入したハイコスパ機。高音から低音まで、歪みのない音を再現。特にアコースティック楽器における臨場感の高い自然なサウンドは必聴です。

HD 598はその独特な色により通称「プリン」とも呼ばれていましたが、本機はボディがブラックなので、ファッションに合わせやすいのが魅力。レザー調ヘッドバンドと耳にしっくりとなじむイヤークッションにより、長時間のリスニングでも疲れません。

アーカーゲー(AKG) ヘッドホン K702

開放型ヘッドホンの人気モデルK701の後継機。2種類の素材を組み合わせることで音の歪みを抑える「Two-layerダイアフラム」構造を採用。さらに、中心部と外縁部で振動版の厚みを変える「バリモーション・テクノロジー」によって、自然な高音質を再現しています。

ただし、音質最優先にしているためか、インピーダンスが62Ωと高く、音圧レベルは93dBと低めです。低出力の機器だと音が小さく聞こえてしまうことがあるので、各種ヘッドホンアンプとの組み合わせにチャレンジできる方におすすめです。

オーディオテクニカ(audio-technica) オープン型ヘッドホン ATH-AD500X

国内メーカーの中でも開放型を長年にわたり多数手がけ、その高音質ぶりで定評があるオーディオテクニカ。ATH-AD500Xは、同メーカーを代表する開放型ヘッドホンです。

ミドルクラスでありながら、高価なハイエンド機で導入されているアルミニウム製ハニカムパンチングケースや53mm大口径ドライバーを採用するなど、ハイコスパが際立ちます。

レコーディング現場の空気感が聴き取れるような高音質をはじめ、幅広い音楽にマッチする絶妙なサウンドチューニングも人気の理由です。オーソドックスな開放型ヘッドホンとしておすすめです。

コス(KOSS) オープン型オーバーヘッドヘッドホン 折りたたみ式 PORTAPRO

オンイヤー型開放型ヘッドホンのロングセラー機。レトロ感たっぷりなデザインが人目を引きます。迫力に欠けがちな開放型の欠点を全く感じさせないパワフルさが特徴。ノリの良さが大事なロックやポップスも、躍動感たっぷりに聞くことができます。

折り畳み可能で、付属の専用ポーチに入れれば持ち運びも簡単です。マイク付きリモコンモデルもラインナップしているので、スマホ用ヘッドホンを探している方にもおすすめです。

ヤマハ(YAMAHA) オープンエアー型ヘッドホン HPH-200

楽器メーカーとしてのノウハウを投入した高音質な開放型ヘッドホンです。ユニットの背面側に通気孔を設けて、開放的な鳴り方を追求。開放型で弱くなりがちな低音を補強して、全体のバランスを整えています。

楽器の音色の忠実な再現を目指した入念なチューニングを実施。低音域から高音域まで、自然で緻密な音を再現しています。世界的な楽器メーカーならではのセンスが光るヘッドホンです。

インイヤー開放型の小型機で180gという軽量サイズな点もポイント。アコースティック楽器中心の音楽を本格的に楽しみたい方におすすめです。

シュア(SHURE) プロフェッショナル用オープン型ヘッドホン SRH1840

業務用のカナル型イヤホンやマイクで有名なシュアが手掛けた開放型ヘッドホンです。開放型ながら、プロ用を謳っているのもポイント。

スチール・ドライバーフレームが内部での共鳴を抑えることで、どんな音量でも繊細なサウンドを奏でられるのが特長。音量によって楽曲の印象を変えることもありません。幅広い音量で楽しみたい方におすすめです。