室内の湿度を快適に保てる加湿器。乾燥しがちな季節に備えて、一家に1台用意しておくと重宝するアイテムです。しかし、スチーム式・気化式・超音波式など、さまざまなタイプがあるので迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、加湿器の種類と選び方について解説。それぞれの特徴や注意点、人気のメーカーなど、わかりやすく解説します。買い替えを検討している方や、初めて購入する方はぜひチェックしてみてください。
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- 目次
- 加湿方式の種類とそれぞれの特徴
- 適応畳数の目安と注意点
- タンク容量や給水のしやすさ
- 人気の機能付加機能にも注目
- デスク周りで使いたいならペットボトル・卓上加湿器も
- 加湿器と空気清浄機が一体になった加湿空気清浄機も人気
- 加湿器の人気メーカーと特徴
- おすすめの加湿器5選
- 加湿器の売れ筋ランキングをチェック
加湿方式の種類とそれぞれの特徴
スチーム式

ヒーターで水を熱して加湿するタイプを「スチーム式」、または「加熱式」と呼びます。加湿性能が高く、広い部屋でも短時間で加湿できるのが特徴。また、水を加熱するため、雑菌が繁殖しにくいのもメリットです。
一方、デメリットとしては消費電力が大きめという点が挙げられます。また、送風口から水蒸気が出るため、特に小さな子供がいる家庭では注意が必要。チャイルドロックや転倒対策装置など、安全面の機能もあわせてチェックしておきましょう。
気化式

水を含ませた加湿フィルターに、ファンで風を当てることによって加湿するタイプを「気化式」といいます。ヒーターを使用しないので送風口が熱くならず、消費電力が小さいのが特徴です。
デメリットとしては、カビや雑菌が繁殖しやすい点が挙げられます。また、加湿スピードが遅いので、帰宅後に素早く部屋を加湿したいときなどには不向きなタイプです。
超音波式

超音波を発生させることにより、水を気化して加湿するタイプの加湿器。熱が発生しないので熱くならず、やけどなどの心配がありません。コンパクトでデザイン性の高いモデルも多く、テーブルやベッド脇にも置きやすいのが特徴です。
デメリットとしては、ほかのタイプと比べて加湿性能が劣る点が挙げられます。また、熱を利用しないため、雑菌が繁殖しやすいのも難点。超音波式を利用する際は、こまめなメンテナンスが必要です。
ハイブリッド式

ハイブリッド式は「スチーム式 +気化式」または「スチーム式+超音波式」の2つの加湿方式を組み合わせた加湿器です。それぞれ特徴が異なるため、自分のニーズに合うモノを選びましょう。
「スチーム式+気化式」は、水を吸ったフィルターにファンで温風を当てて加湿するタイプ。加湿力が高く、ファンにより広範囲を加湿できます。「スチーム式+超音波式」は、あたためた水を超音波で蒸発させて加湿するタイプで、衛生面が向上しています。
ハイブリッド式はそれぞれのデメリットを補っており、使い勝手に優れているのが魅力。やや価格は高めですが、性能や機能性を重視する方はチェックしてみてください。
適応畳数の目安と注意点
部屋の広さに合わせた加湿器を選ぶのがポイント

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加湿器は、部屋の広さに合わせたものを選ぶのがポイントです。部屋の広さに対して加湿能力が不足すると十分に加湿できず、逆に過剰だと結露やカビの原因になるため、適切な畳数の製品を選ぶことが重要です。
目安となるのが、加湿できる部屋の広さを表した「適用床面積」です。おすすめは、実際の部屋の畳数よりもワンランク上の製品。しっかりと加湿できるほか、加湿スピードが向上して短時間で快適な湿度に到達できます。天井が高い部屋や吹き抜けがある場合は、さらに余裕を持った加湿能力の製品を選んでみてください。
「木造和室」と「プレハブ洋室」の違い

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加湿器には、適用床面積として「木造和室」と「プレハブ洋室」がそれぞれ併記されています。建物の構造で加湿効果が大きく異なるためです。
木造和室は隙間が多く気密性が低いため湿気が逃げやすく、プレハブ洋室は気密性が高く湿度を保ちやすい特徴があります。部屋を十分に加湿するためにも自宅の建物構造を確認しておくことが大事です。
タンク容量や給水のしやすさ

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加湿器のタンク容量が大きいほど連続で使用できる時間が長くなり、給水の頻度が低くなるので便利です。ただし、必要以上にタンク容量が大きいと満水時に重くなり、運搬が困難になるおそれがあります。
給水のしやすさでは、タンクを本体から取り外して蛇口で直接給水できるタイプがおすすめ。上部から注ぎ入れるタイプや、広口設計で掃除しやすいモノなら、メンテナンスも楽になります。
人気の機能付加機能にも注目
アロマ機能

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加湿器のなかには加湿機能だけでなく、アロマ機能が付いたモデルも存在します。アロマ対応モデルは超音波式の製品に多く、加湿しながらよい香りを楽しめるのが魅力です。
なお、製品によっては専用のアロマしか使用できず、市販のアロマオイルに対応していない場合もあります。また、通常のアロマディフューザーよりも香りの拡散力は弱めなので、あくまで付属機能として考えるのがおすすめです。
タイマー機能

指定した時間に自動で運転開始や停止ができる「タイマー機能」。夜中に自動で停止させて就寝時の過加湿を防いだり、帰宅するタイミングに合わせて加湿しておいたりと、非常に便利な機能です。
また、タイマー機能はスイッチを入れ忘れたり消し忘れたりするトラブルを防げるなど、安全機能としてもおすすめ。併用している暖房器具とタイマーの時間を一緒にセットしておけば、室温の低下による結露の発生も予防できます。
自動運転・加湿量調整機能

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自動運転・加湿量調整機能が付いた加湿器なら、自動で部屋の湿度を計測して運転モードを調節できます。手動でのコントロールは不要で、常に適した湿度をキープ可能。加湿器を長時間使用するときにあると嬉しい機能です。
製品によっては、静音性と湿度を両立したおやすみモード、通常よりも高めに加湿するうるおいモードなど、複数のモードを搭載しているモノもあります。シーンに応じて使い分けられるので便利です。
チャイルドロック

加湿器のなかには「チャイルドロック機能」を搭載したモデルもあります。操作パネルをロックして、ボタンを押しても作動しないようにする機能で、小さな子供やペットなどがいる家庭におすすめです。
特にスチーム式加湿器では、吹出口が高温になり火傷の危険があるため、チャイルドロック機能は欠かせません。転倒防止機能と組み合わせた製品なら、より高い安全性を確保できて安心です。
デスク周りで使いたいならペットボトル・卓上加湿器も

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コンパクトなペットボトル・卓上加湿器は、オフィスのデスクや子供部屋の勉強机にも置けるのが魅力です。USB電源を採用しているモノならば、デスク上に電源コンセントがなくてもパソコンやモバイルバッテリーから給電できるので便利です。
ただし、加湿能力はそこまで高くなく、部屋全体の加湿は難しい点には注意が必要。パーソナルスペースの乾燥対策を考えている方はチェックしてみてください。
加湿器と空気清浄機が一体になった加湿空気清浄機も人気

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加湿空気清浄機は、ひとつの機器で加湿と空気清浄の両方に対応する製品です。空気を循環させるため、部屋全体を加湿できるのが特徴。さらに加湿器と空気清浄機を別々に購入するよりコストを抑えられるのも魅力です。
デメリットとしては、本体サイズが大きくなりやすい点が挙げられます。また、単機能のタイプと比べて重くなりがちなため、部屋間の移動を考えている場合はキャスター付きのモノがおすすめです。
加湿器の人気メーカーと特徴
象印マホービン(ZOJIRUSHI)

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象印マホービンは、1918年に創業された日本の老舗メーカーです。大阪府に本社を置き、炊飯器や魔法瓶をはじめ、電気ポットや加湿器など幅広い生活家電を手がけています。
加湿器においては、スチーム式に特化したラインナップを展開。水を沸騰させた清潔な蒸気で加湿するため、衛生的に使用できます。フィルター不要でお手入れが簡単なほか、チャイルドロックや転倒湯もれ防止構造など安全設計も充実。安全で使いやすい加湿器を探している方におすすめです。
ダイニチ(DAINICHI)

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ダイニチ工業は、1964年に創立された新潟県に本社を置く日本のメーカーです。石油ファンヒーターなどの暖房機器をはじめ、加湿器や空気清浄機といった環境機器も製造・販売しており、日本製にこだわりを持っています。
ダイニチの加湿器は、ハイブリッド式を採用していることが特徴。フィルターに温風を当てることで、安全性と静音性を両立しながら素早い加湿を実現します。また、インテリアと合わせやすいシンプルデザインも魅力です。
モダンデコ(MODERN DECO)

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モダンデコは、1995年に設立された広島県に本社を置く日本のメーカーです。イタリアンモダンの家具ブランド「Armonia」の展開をはじめ、家電・雑貨・アウトドア用品など、幅広い製品を手がけています。
モダンデコの加湿器は、おしゃれな外観が特徴です。超音波式やハイブリッド式など、さまざまな加湿方式のモデルを展開。上部給水対応やUV除菌機能付きモデルなど、使い勝手のよさにも配慮。デザイン性と機能性を両立した加湿器を探している方におすすめです。
おすすめの加湿器5選
象印マホービン(ZOJIRUSHI) スチーム式加湿器 EE-TB60
加湿タイプ | スチーム式 | 適用畳数 | 木造和室:10 畳 プレハブ洋室:17 畳 |
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タンク容量 | 4 L | 加湿量/h | 600 mL |
幅x高さx奥行 | 240x365x275 mm | 消費電力 | 985 W |
水を沸騰させた清潔な蒸気で加湿するスチーム式加湿器です。100℃で沸騰させた蒸気を約65℃まで冷却して放出するのが特徴。ハイパワー加湿タイプで、広いリビングもしっかりと加湿できます。
大容量4.0Lで、連続加湿時間は強モードで約6時間と長時間運転が可能。湿度センサーと室温センサーを搭載しており、「ひかえめ」「標準」「しっかり」の3段階で加湿量を自動調整してくれます。
また、チャイルドロックやふた開閉ロック、転倒湯もれ防止構造など、安全機能が充実しているのもポイント。フッ素加工の広口容器で、お手入れも拭くだけと簡単に行えます。初めて加湿器を購入する方にもおすすめです。
ダイニチ(DAINICHI) 加湿器 HD-RXT525
加湿タイプ | ハイブリッド式(温風気化式) | 適用畳数 | 木造和室:8.5 畳 プレハブ洋室:14 畳 |
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タンク容量 | 5 L | 加湿量/h | 570 mL |
幅x高さx奥行 | 375x375x175 mm | 消費電力 | 170 W |
気化式と温風気化式を組み合わせたダイニチのハイブリッド式加湿器です。湿度が低いときは「温風気化式」でパワフルに加湿し、湿度が上がると省エネの「気化式」に切り替わって効率的に運転できます。
エコモータを搭載しており、設定湿度と現在湿度に合わせて送風量を細かく制御。静音運転時の音は13~23dBと図書館より静かです。eco運転なら1カ月の電気代は約89円と経済的なところも魅力です。
5.0Lの大容量タンクで標準運転時は10時間、静音運転時は12.5時間の連続加湿が可能。デジタル湿度表示機能が付いており、部屋の湿度をひと目でチェックできるのも便利です。
モダンデコ(MODERN DECO) 1.5L 上部給水式 超音波加湿器 kr02
加湿タイプ | 超音波式 | 適用畳数 | 木造和室:4 畳 プレハブ洋室:7 畳 |
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タンク容量 | 1.5 L | 加湿量/h | 250 mL |
幅x高さx奥行 | 176x272x176 mm | 消費電力 | 12 W |
水を振動させて微細なミストを発生させる超音波式加湿器です。コンパクトサイズで床上はもちろん、テーブルなどに設置することも可能。小型ながら1.5Lのタンクを搭載しており、弱モードなら約19時間の連続運転ができます。
動作音は約17dBと静音設計で、就寝中の使用にもぴったり。湿度を45~60%に保つスマートスリープ機能を搭載しており、自動で快適な湿度になるよう運転してくれます。
本体上部から水を注げる「上部給水機能」のほか、電源オフ後に約1分間送風を行って内部を乾燥させる「アフターラン機能」など、機能性が高いのも魅力。高コスパなおすすめモデルです。
リズム(RHYTHM) MIST 250 9YYA64RH
加湿タイプ | 超音波式 | 適用畳数 | 木造和室:4 畳 プレハブ洋室:7 畳 |
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タンク容量 | 2 L | 加湿量/h | 250 mL |
幅x高さx奥行 | 192x385x191 mm | 消費電力 | 31 W |
洗いやすさと使いやすさを追求して作られた、リズムの超音波加湿器「MIST 250」。本製品は、水位が変わっても安定して加湿できる独自機構を採用しているのが特徴です。本体以外のパーツを丸洗いできるため、衛生的に使えます。
運転モードはAUTO・Hi・Low・Fogの4段階から選択可能。自動運転では湿度約50%を保つよう制御されます。気化効率の高い細かな霧を空中に高く放出するため、床が濡れにくいのも魅力です。
重量は約1.5kgと軽量。可動式大型ハンドルと底部に凹状手掛かりを備えているため、持ち運びやすい設計です。また、暖色のライトが灯り、タンク内に霧が溜まっていく様子もおしゃれ。デザインにこだわりたい方にもおすすめです。
シャープ(SHARP) 加湿空気清浄機 KC-S50
加湿タイプ | 気化式 | 適用畳数 | 木造和室:8.5 畳 プレハブ洋室:14 畳 |
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タンク容量 | 2.5 L | 加湿量/h | 500 mL |
幅x高さx奥行 | 399x613x230 mm | 消費電力 | 3.3 W |
加湿機能を搭載したエントリーモデルの空気清浄機です。水を含ませた加湿フィルターに風を当てる「気化式」を採用。ヒーターを使わないので電気代が安く、静音運転で1日中加湿をした場合で約2.7円と省エネ性に優れています。
空気清浄機能としては、シャープ独自の「プラズマクラスター7000」を搭載。スピード循環気流により部屋全体の空気を素早く循環させ、遠くのホコリもパワフルに吸引するのが魅力です。
また、ニオイ・湿度・温度のセンサーが自動で運転を調整。給水タンクにはハンドルが付いており、持ち運びや給水が簡単に行えます。シンプルなデザインで、初めて加湿空気清浄機を使う方におすすめのモデルです。
加湿器の売れ筋ランキングをチェック
加湿器のランキングをチェックしたい方はこちら。
加湿器にはスチーム式・気化式・超音波式・ハイブリッド式と、さまざまな種類があります。それぞれメリットやデメリットがあるため、用途に合わせて選ぶのが重要です。また、部屋の広さに対して加湿性能が低いと加湿が追いつかないことがあるので注意してください。