パソコン選びのなかでも難しいのが、動画編集向けのノートパソコンです。編集アプリの充実によって、初心者でも比較的簡単に動画を編集できる環境が整ってきました。しかし、編集アプリを利用するにはパソコン側に相応のスペックが必要となります。

また、ノートパソコンには豊富な種類があり、初心者はどれを選んだらよいのか迷ってしまいがちです。そこで今回は、動画編集に適したノートパソコンをご紹介。選び方も解説します。

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専門家のおすすめコメント
森岡 舞子
家電製品総合アドバイザー・フォトマスター検定 準1級資格保有
森岡 舞子
YouTubeやSNSのショート動画などの編集がしたくて、パソコンで動画編集を始める方は文書作成などをメインとする場合と選ぶ基準が異なります。
特に4Kなど高画質な動画や、長時間の動画となると編集時のパソコンにかかる負荷が大きいため、パソコンの性能が適していないと操作が重くなったりフリーズしてしまう場合があります。
編集したい動画の内容や画質に合わせたCPU性能やメモリ容量を確認して、適切なモデルを探してみてください。
小又 祐介
家電製品総合アドバイザー(プラチナ)
小又 祐介
動画編集向けのノートパソコンを選ぶ際に、WindowsとMacどちらを選べばよいか悩む方もいるのではないでしょうか。
動画編集においては、動画編集ソフトの対応OSを確認しておくことが大切です。
なかには、WindowsとMacどちらかのOSにしか対応していないソフトもあるので注意が必要です。
また、スマホで使い慣れている動画編集アプリをパソコンで使用したい場合は、PC版アプリのダウンロードが可能か確認しておきましょう。

動画編集におすすめのノートパソコン|コスパ重視

マウスコンピューター(MouseComputer) NEXTGEAR J6-A7G60GN-A

マウスコンピューター(MouseComputer) NEXTGEAR J6-A7G60GN-A

動画編集にも活躍する高コスパの16型ゲーミングノートパソコンです。価格を抑えつつCore i7と同等クラスの性能を実現したAMDの「Ryzen 7」をCPUに採用。さらに、新世代のミドルクラスGPU「GeForce RTX 4060」も搭載しています。編集後の書き出しもスムーズに行えるため、作業時間を短縮したい方にもおすすめです。

ディスプレイ解像度は1920×1200pxのWUXGA。フルHDよりも縦方向に画面が少し広いので、縦位置動画の編集にも好適です。表面仕様は目に優しい非光沢タイプ。最高165Hzの高速表示も可能なため、スポーツなどのハイスピード動画を編集する際も重宝します。

バッテリーマネージャーアプリを標準搭載しているのもポイント。充電量を50%・75%・100%の3種類から選べるので、ノートパソコンを据え置きでACアダプターに常時接続する場合でもバッテリー寿命を長持ちできます。

アップル(Apple) MacBook Air 15インチ M3チップ搭載モデル MRYU3JA

アップル(Apple) MacBook Air 15インチ M3チップ搭載モデル MRYU3JA 2024

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15.3インチの大画面が手軽に入手できるmacOS搭載ノートパソコンです。WQHDよりも高解像な2880×1864pxの「Liquid Retinaディスプレイ」を搭載。加えて、映像業界で一般的なP3色域も広くカバーしています。比較的低コストで上質な大画面での動画編集が楽しめるため、駆け出しの動画クリエイターにもおすすめです。

処理性能を持つ独自開発の「M3チップ」を採用しているのもポイント。10コアのGPUも内蔵しており、動画編集でも高いパフォーマンスを発揮できます。加えて、最長18時間の動画再生が可能な大容量バッテリーも内蔵。大画面ながら重さ1.51kg、薄さ1.15cmと軽量スリムなので、持ち運びにも適しています。

標準のスペック構成はメモリ8GBとSSD 256GB。本格的な動画編集をストレスなく進めたい場合は、注文時にメモリを16GBに増設しておきましょう。

デル(Dell) G15 ゲーミングノートパソコン 5530

デル(Dell) G15 ゲーミングノートパソコン 5530

動画編集に必要な性能が低コストで入手できる15.6型ゲーミングノートパソコンです。CPUに第13世代Core i7、メモリに16GB、ストレージにSSD 512GBを搭載。加えて、独立型GPUのGeForce RTX 3050を採用しながら価格が安いので、これから趣味で動画編集を始める初心者にもおすすめです。

ディスプレイ解像度はフルHD。最高120Hzの高速表示にも対応するため、スローモーション動画を編集する際も役立ちます。4本のヒートパイプを持つ放熱設計と、超薄型ブレードを備えた冷却ファンも内蔵。負荷のかかる編集内容でもノートパソコンのパフォーマンスを良好に維持できます。

70〜80年代のSF映画に登場するようなレトロなデザインも本ノートパソコンの魅力。背面にはDisplayPort互換のUSB Type-Cポートも備えており、ケーブル1本で外付けモニターとの接続も可能です。

ドスパラ(Dospara) raytrek R5-RL5R

ドスパラ(Dospara) raytrek R5-RL5R

クリエイターの創作意欲に応えるコスパ良好の15.6型ノートパソコンです。第13世代Core i7 CPU・16GBメモリ・1TB SSD・GeForce RTX 3050と基本性能が充実。アドビが提供するCreative Cloudの推奨スペックを満たしながら、価格がリーズナブルなので、低コストで本格的な動画編集を始めたい方にもおすすめです。

フルHDよりも解像度が約1.8倍高いWQHDモニターの搭載も特徴。標準規格のsRGB色空間を約95%カバーしているため、YouTube投稿用に高品質な2.5K動画を編集したい場合にも有効です。また、非光沢仕様なので、長時間の動画編集でも目にかかる負担を低減できます。

映像出力ポートにはHDMI 2.1とMini DisplayPort 1.4aを用意。ノートパソコン本体を含む最大3画面のマルチディスプレイ環境で動画編集が楽しめます。

レノボ(Lenovo) LOQ 15IRX9 83DV00KLJP

レノボ(Lenovo) LOQ 15IRX9 83DV00KLJP

先進の動画編集環境を手軽に用意できる15.6型ゲーミングノートパソコンです。新世代のスタンダードGPUであるGeForce RTX 4050を採用。第13世代Core i7 CPUや16GBメモリと組み合わせることでより高いパフォーマンスを発揮できます。高性能ながら価格がリーズナブルなので、コスパ重視の初心者にもおすすめです。

ゲーミング仕様に設計された「ハイパーチャンバー冷却技術」の搭載もポイント。加えて、使用状況に応じてノートパソコンの設定を自動調整できる「AI Engine+」も搭載。特別な設定操作は不要で高負荷の動画編集も安定して進められます。

USB Type-Cポートで最高140Wの急速充電が利用できるのも便利。作業に必要な電力を素早く確保できるため、外出先で動画編集を行う場合にも重宝します。ディスプレイ解像度はフルHDで、最高144Hzの高速表示が可能です。

エムエスアイ(MSI) ノートパソコン Modern-15-H-C13M-1303JP

エムエスアイ(MSI) ノートパソコン Modern-15-H-C13M-1303JP

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持ち運んで動画編集ができるノートパソコン。厚さ19.9mmと薄型なので、カバンの中でもかさばりません。また、重量も1.9kgと軽く、長距離の持ち運びも可能です。カフェやシェアオフィスなど、外出先で動画を編集したい方におすすめです。

スペックの高さも魅力。CPUにはCore i7-13620Hを搭載しており、メモリは32GB、ストレージは1TBのものを採用しています。処理がスピーディでスムーズに作業できるうえ、作成した動画もしっかり保存可能です。高性能ながら値段が安いので、コスパを重視したい方にもぴったりです。

作業しやすい画面もポイント。15.6インチの大きめの画面で、細かい部分まで見やすくしっかり作業ができます。フルHDの解像度にも対応しており、画像や動画の編集に適したモデルです。

ヒューレット・パッカード(HP) ノートPC Victus15 9V5M5PA-AAAA

ヒューレット・パッカード(HP) ノートPC Victus15 9V5M5PA-AAAA

作業しやすい画面を備えたノートパソコン。15.6インチと大きめの画面はフルHDの解像度に対応しており、動画編集に適しています。加えて、視野角が広いIPSパネルを採用しているので、斜めから見ても色味の変化が少ないのも強みです。

コスパがよいのも魅力。CPUはCore i7-13620H、メモリは16GBで、高い処理性能を有しているうえ、マルチタスクにも対応しています。ストレージは512GBあるので、画像データや動画データをしっかり保存可能。高いスペックながら価格が比較的安いので、コスパに優れたモデルが欲しい方にも適しています。

高性能なグラフィックボードもポイント。AIを搭載したGeForce RTX 4060 Laptopを採用しているので、高精細な画面を表示できるモデルを探している方におすすめです。加えて、高品質な追加フレームを生成できるため、なめらかな映像が描写できます。

LGエレクトロニクス(LG Electronics) ノートパソコン 17ZB90R-MA78J

LGエレクトロニクス ノートパソコン 17ZB90R-MA78J

外出先での動画編集作業に適したノートパソコン。最大27時間もつバッテリーを搭載しており、充電ケーブルを持ち歩かなくても1日中作業ができます。また、1350gと軽量なため、持ち歩きにも適しています。

高い耐久性も特徴。衝撃や温度変化に強く、米国国防総省が定めた「MIL-STD-810H」準拠のテストの7項目をクリアしています。壊れにくいので、持ち歩く頻度が高い方や頑丈なモノを探している方にもぴったりです。

CPUはCore i7-1360P、メモリは16GB、ストレージは1TB備えています。スペックが高いので、スムーズに動画編集作業が可能です。さらに、画面が17インチと大きく、アスペクト比も16:10と通常よりも縦長なので、作業しやすいのも魅力です。

動画編集におすすめのノートパソコン|スペック重視

マウスコンピューター(MouseComputer) DAIV Z6-I7G60SR-A

マウスコンピューター(MouseComputer) DAIV Z6-I7G60SR-A

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きれいな画面が魅力のノートパソコンです。2560×1600ピクセルのWQXGA対応のディスプレイを採用しているうえ、sRGB比100%の広色域に対応可能。映像がきれいに見えるので、動画編集やデザインなどの作業に適しています。

高いスペックも強み。CPUはCore i7-13700H、メモリは32GB、ストレージは1TB搭載しています。処理能力が高く、容量も十分にあるので、処理の重い映像の編集作業や制作した動画の保存も可能です。

なめらかな映像が描写できるのもポイント。グラフィックスにはGeForce RTX 4060 Laptopを採用しているので、映像もクリアに描写できます。さらに、インターフェースの自由度も高く、USB Type-CやHDMIなど幅広い端子に対応しているのも特徴です。

アップル(Apple) MacBook Pro 16インチ M3 Proチップ搭載モデル MRW13J/A

アップル(Apple) MacBook Pro 16インチ M3 Proチップ搭載モデル MRW13J/A 2023

プロクリエイター向けの16.2型ノートパソコンです。高コントラストで色再現性にも優れた3.4Kの「Liquid Retina XDRディスプレイ」を標準搭載。出荷時にキャリブレーションされており、制作物に適切な色表示が選べるプリセット機能「リファレンスモード」も利用できます。本格的な映像制作におすすめです。

ハイグレードCPU「M3 Proチップ」の採用もポイント。18GBメモリと18コアGPUも内蔵しており、Final Cut Proなどプロ向け動画編集アプリもデスクトップ級の高速処理でスムーズに操作可能です。重度の負荷がかかった場合に備えてファンも内蔵しているため、4Kを超える高解像動画もストレスなく扱えます。

最長22時間の動画再生が可能な長寿命バッテリーの搭載も魅力。重さ2.14kgの本体には、HDMIや3個のThunderbolt 4などポート類も充実しています。

ドスパラ(Dospara) GALLERIA RL7C-R46-C5N

ドスパラ(Dospara) GALLERIA RL7C-R46-C5N 2024

動画編集向けとして設計されているおすすめのノートパソコン。15.6インチのディスプレイにはノングレアの液晶パネルが採用されているので、明るい場所でも反射を気にせず快適に使用できます。ディスプレイ解像度は2560×1440のWQXGAです。

CPUにはCore i7-13620Hを採用しているほか、GPUにはラップトップ向けのGeForce RTX 4060を搭載しています。メモリは16GB、SSDも1TBと余裕があり、高性能に仕上げられている点が特徴です。

HDMI 2.1コネクタとminiDisplayポートが搭載されており、最大3画面のマルチディスプレイで効率的に作業できます。また、Wi-Fi 6Eにも対応。ワイヤレスでも高速かつ安定した通信を利用できます。

ドスパラ(Dospara) GALLERIA ZL9C-R47-C7

ドスパラ(Dospara) GALLERIA ZL9C-R47-C7

17.3型の動画編集向けノートパソコンです。インテル第14世代Core i9 CPUに加えて、大容量32GBメモリとSSD 1TBを搭載。さらに、新ハイクラスGPUのGeForce RTX 4070も採用しています。高負荷な編集作業でも処理落ちの心配がないため、本格的な映像制作にもおすすめです。

4Kモニターを標準搭載しているのもポイント。4K動画素材もフル解像度で表示したまま編集可能です。さらに、出荷時にキャリブレーションも完了済み。動画編集時もプリインストールされたプロファイルを選択するだけで、正確かつ適切な色表示で作業が行えます。

強力な冷却性能を実現するデュアルファンと各部の大型通気口の内蔵も魅力。長時間の作業時でも安定したパフォーマンスを発揮できます。映像出力ポートの種類も充実。全て4Kに対応する最大4画面の動画編集環境も構築可能です。

ギガバイト(GIGABYTE) AERO 16 OLED BSF-A3JP964SP

ギガバイト(GIGABYTE) AERO 16 OLED BSF-A3JP964SP 2023

高性能で美しい動画編集向けの16型ノートパソコンです。CPUに第13世代Core i9、メモリに32GB、ストレージにSSD 1TB、GPUにGeForce RTX 4070を標準搭載。4K以上の動画編集もストレスなくこなせるため、ワークフローをより効率化させたいクリエイターにもおすすめです。

狭額縁の4K+有機ELディスプレイを採用しているのも特徴。縦横比16:10と表示領域が縦方向に少し広く、P3色域も100%カバーしています。業界で権威あるX-RiteとPantoneの認定を受けた優れた色再現性も魅力。出荷時に厳格なキャリブレーションも行われており、信頼性の高い色表示で動画編集を進められます。

夜明けにインスピレーションを得たスタイリッシュなデザインもポイント。バッテリー駆動時間は7.5時間で、急速充電にも対応します。厚さ1.8cm、重さ2.1kgと携帯性も良好です。

エイスース(ASUS) ProArt P16 H7606WV-AI9321R4060W

エイスース(ASUS) ProArt P16 H7606WV-AI9321R4060W

クリエイターをスタジオから解放する16型の動画編集向けノートパソコンです。重さ1.85kg、薄さ1.49cmの軽量スリムボディは、米軍用規格「MIL-STD-810H」をクリア。優れた堅牢性を備え、高温多湿な環境でも動作するため、アウトドアでも気兼ねなく作業を進めたい方にもおすすめです。

ハイエンドCPU「Ryzen AI 9 HX 370」の採用も魅力。Premiere Proなどのプロ向け動画編集アプリが搭載するAI機能も高速実行が可能です。32GBメモリとGeForce RTX 4060も備えており、完成動画のエンコードもストレスなく行えます。

P3色域カバー率100%の4K+有機ELディスプレイの搭載もポイント。グレーディングでも高い色精度で色作りを追い込めます。指や付属ペンを使ったタッチ操作にも対応。表面には丈夫なCorning Gorilla Glassが採用されています。

エイスース(ASUS) VivoBook S M5406WA-AI9321W

エイスース(ASUS) VivoBook S M5406WA-AI9321W

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持ち運びがしやすいノートパソコン。薄さ1.39cmとスリムなボディで、カバンの中でかさばりにくいモデルです。また、重さも1.3kgと軽量なので、移動の際も便利。頻繁に作業場所を変える方や、移動時の負担が少ないモデルを探している方におすすめです。

CPUはRyzen AI 9 HX 370、メモリは32GB、ストレージは1TBとハイスペックなのも魅力。パワフルなプロセッサと複数のアプリ動作が可能なメモリを備えており、快適に動画編集ができます。ストレージの容量も大きいので、動画データも保存可能。高性能なパソコンを探している方にもぴったりです。

AIを活用できるのも特徴。AIを搭載したプロセッサにより、写真・動画の整理や、ユーザーの離席時に自動でパソコンをロックするAI機能が使用できます。便利な機能を多く備えたモデルが欲しい方にも適しています。

エイスース(ASUS) Zenbook S UM5606WA-AI9321WH

エイスース(ASUS) Zenbook S UM5606WA-AI9321WH

AIを活用して動画編集ができるノートパソコンです。AIコンパニオンの「Copilot in Windows」が利用できるほか、ASUSのAIアプリケーションも使用可能。動画の字幕をリアルタイムで生成したり、背景を削除したりできます。便利な機能が備わったモデルが欲しい方におすすめです。

高いスペックも強み。CPUはRyzen AI 9 HX 370、メモリは32GBあるので、負荷のかかりやすいAIの処理もスムーズに実行できます。ストレージは1TBあるので、画像や動画を多く保存したい方にもぴったり。基本性能が高いモデルを探している方にも適しています。

鮮やかな画面もポイント。2880×1800の画素数に対応した、16インチの有機ELディスプレイを搭載しています。大画面かつきれいな画質で作業がしたい方におすすめです。

動画編集に適したノートパソコンの選び方

CPUの性能をチェック

CPUはパソコンのさまざまな制御をおこなうパーツです。現在ではパソコン向けのCPUは「インテル(Intel)」と「アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)」の2社が有名。パソコンの基本性能に直接関わるので、購入前にしっかりとチェックしておきましょう。

CPUの大まかな性能は、コア数やスレッド数、クロック周波数などで把握が可能。コア数とスレッド数は「4コア8スレッド」などのように表記され、数が増えるほど高性能になります。クロック周波数はCPUの処理速度を示し、単位は「Hz」。コア数・スレッド数と同様に数値が大きいモノほど処理性能が速くなります。

Intelは主に「Core i」シリーズを、AMDは主に「Ryzen」シリーズを展開。動画編集用であれば、Core i5~9およびRyzen 5~9を搭載したモデルがおすすめです。

メモリ容量をチェック

メモリは、パソコンで処理したデータの一時保管場所としての役割を持っています。GBという単位で表記され、数値が高いほど作業領域が広くなり、より多くのデータをメモリ上に保持しておくことが可能です。動画ファイルなどの大容量データを扱っても処理落ちしにくく、スムーズに作業を進められます。

動画編集用のノートパソコンとしては最低8GB、可能であれば16GB以上の大容量メモリを搭載したモデルがおすすめ。本格的な動画編集の場合、16GBほどのモデルでないと快適な環境で作業を進めるのは難しい傾向があります。

また、メモリを後から増設できるかどうかも重要。最近の薄型ノートパソコンはメモリがマザーボード(基盤)に直付けされている場合が多く、購入後にメモリの増設ができないモノが多いため注意が必要です。ノートパソコンを長く快適に使用したい場合は、あらかじめ増設に対応しているかどうかも確認しておきましょう。

GPUの性能をチェック

GPUは「Graphics Processing Unit」の略称で、パソコンの映像に関する処理をおこなうパーツです。GPUを内蔵したCPUなら、独立したGPUがなくても映像の処理は可能。ただし、CPU内蔵型GPUはあくまでもCPUの機能の一部にすぎないので、性能は限られます。

動画編集で使用するノートパソコンであれば、独立したGPUを搭載したクリエイター向けのモデルやゲーミングノートパソコンがおすすめです。独立型のGPUは、NVIDIAの「GeForce」シリーズとAMDの「Radeon」シリーズが主流。高性能GPUを搭載したノートパソコンであれば、デスクトップパソコンにも劣らない優れた映像処理能力を発揮します。

ストレージ容量をチェック

ストレージはデータを保管するための部品。メモリがデータの一時的な取り置きに使われるのに対し、ストレージはデータの長期的な保存に使用されます。

メディアの種類としては、HDDとSSDの2つが主流。HDDはSSDと比較して処理速度が遅く、衝撃にも強くありません。しかし、容量あたりの単価が安く大容量でも入手しやすいので、コスパを重視する方におすすめです。

一方、SSDはHDDと比べて処理速度が速く、衝撃に強いうえ静音性に優れているのが魅力。しかし、容量あたりの単価がHDDより高いため、コストがかさんでしまうのが難点です。

また、ストレージにHDDとSDDを併用した機種もラインナップされています。OSやアプリなど、頻繁に読み込むモノはSSDで高速処理しつつ、素材や完成コンテンツはHDDへ大量に保存可能。読み込み速度と容量の大きさを両立させたい方におすすめです。

画面サイズと解像度をチェック

By: gigabyte.com

動画編集を快適に進めるには、ディスプレイのサイズにも注目しましょう。動画素材を画面に大きく表示させつつ、各編集項目を快適に操作するためには、15インチ以上の画面サイズがおすすめです。

外付けディスプレイを使用するのもひとつの手ですが、ノートパソコンの小型軽量や手軽さを活かしたいのであれば、単体でも快適な作業ができる画面サイズを選びましょう。

また、ディスプレイの解像度も重要です。現在主流のフルHD動画を編集する場合は、ディスプレイもフルHD解像度のモノで十分。しかし、4K動画を編集する場合は、素材を忠実に再現表示するためにディスプレイも4Kに対応している必要があります。

4K対応ディスプレイなど、高精細表示のディスプレイは、画像・動画の輪郭や文字がくっきり表示されるのも特徴。目にかかる負荷が少なく、長時間の使用でも疲れにくいのでおすすめです。

バッテリー連続駆動時間をチェック

動画編集に適したノートパソコンを選ぶ際は、バッテリー連続駆動時間は重要なポイント。駆動時間が長ければ、長時間の編集作業はもちろん、電源がない場所であっても途中で作業が中断されずに済みます。大学やカフェ、営業先などへも気軽に持ち運ぶことが可能です。

頻繁に持ち運ぶ方は、バッテリーの連続駆動時間が10時間以上あると安心。なかには最長18時間以上の連続使用が可能なモデルもあります。

ただし、スペックの高いノートパソコンほどバッテリーの消耗が早くなる傾向があるので、用途に適したモデルを選ぶのが大切です。

持ち運びたいなら軽量なモデルを

外出先で動画編集をする機会が多い方には軽量なノートパソコンがおすすめ。重さが軽ければリュックやカバンにノートパソコンを気軽に収納でき、持ち運ぶ際に身体へかかる負担を軽減可能です。また、軽量なモデルでもスペックに優れたノートパソコンが充実しており、細かな編集作業を快適に行えます。

持ち運びをするなら重量約1.5kg以下がおすすめ。外出する頻度が多い大学生やビジネスパーソンはチェックしてみてください。

森岡 舞子
監修者
家電製品総合アドバイザー・フォトマスター検定 準1級資格保有
大手家電量販店にて7年半の販売員経験あり。量販店では生活家電や健康家電、カメラなど幅広い商品を担当。カメラコーナーでは大学で写真を専攻した経験やフォトマスター検定の資格を活かし、被写体に合わせた商品の選び方などを提案してきた。ジャンルを問わず初心者の方にもわかりやすい説明を心がけている。
小又 祐介
監修者
家電製品総合アドバイザー(プラチナ)
大手家電量販店で6年間、販売員として従事。店舗では家電コンシェルジュとして、お客様に生活家電やデジタル家電、美容家電など幅広い商品を提案してきた。大人から子供まで「買い物って楽しい!」と感じていただけるよう、一人ひとりに寄り添った提案を心掛けている。