パソコン選びのなかでも難しいのが、動画編集向けのノートパソコンです。最近では編集アプリの充実によって初心者でも比較的簡単に動画を編集できる環境が整ってきましたが、それを動かすパソコン側には相応の高いスペックが必要となります。

また、ノートパソコンには豊富な種類があり、難しい専門用語も多く見られるので、初心者はどれを選んだらいいのか迷ってしまいがちです。そこで今回は、動画編集に適したノートパソコンを紹介しつつ、選び方も併せて解説します。

動画編集に最適なノートパソコンの選び方

CPUの性能をチェック

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CPUはパソコンの全体的な処理性能を決める重要な部品です。パソコンの基本システムであるOSや動画編集ソフトなどの各種アプリを動かす役割を持っており、CPUの性能が高くなるほど動画編集などの作業もより快適にできるようになります。

CPUの性能で重要なのはクロック周波数・コア数・スレッド数の3点。クロック周波数はGHzという単位で表記され、その数値が高いほど高速な処理ができます。特に動画編集においてはコア数とスレッド数がより重要です。

コア数が多くなるほど、「動画のエンコーディング(ファイル変換・書き出し)」などの高負荷を要求する処理が高速で進められます。また、スレッド数が多くなるほど、音楽を聴きながら動画編集をするなどのマルチタスクが快適にこなせるのがポイントです。

スライドショー(フォトムービー)の作成程度であれば、Core i5のCPUを搭載したミドルクラスの機種でも十分。ただし、DVD・ブルーレイの制作や、YouTubeなど配信サービス向けの動画制作を行いたい場合は、デスクトップ並みの性能を持つCore i7-8750H(6コア/12スレッド)以上のCPUを搭載するハイクラス機種の方が快適に編集作業を進められます。

メモリ容量をチェック

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メモリはパソコンにおける作業領域を決める部品で、パソコンで処理したデータの一時保管場所としての役割を持っています。GBという単位で表記され、この数値が高くなるほど作業領域が広くなり、より多くのデータをメモリ上に保持しておくことが可能です。動画ファイルなどの大容量データを扱っても処理落ちしづらく、スムーズに作業を進められます。

動画編集用のノートパソコンとしては最低8GB、可能であれば16GB以上の大容量メモリを搭載したモデルがおすすめ。スライドショーの作成では少なめのメモリでも作業は進められますが、大容量のデータを扱う本格的な動画編集となると、16GBほどのモデルでないと快適な環境で作業を進めるのは難しくなる傾向にあります。

また、メモリを後から増設できるか否かも重要。MacBookシリーズなど最近の薄型ノートパソコンはメモリがマザーボード(基盤)に直付けされている場合が多く、購入後にメモリの増設ができないものが多いため注意が必要です。ノートパソコンを長く快適に使用したい場合は、あらかじめ増設に対応しているかを確認しておきましょう。

GPUの性能をチェック

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GPUはパソコンにおけるグラフィック処理を専門に担当している部品です。通常のデータ処理では主にメモリを使用しますが、ディスプレイへの映像出力や、写真・動画のレタッチ編集、イラストの描画などの処理はこのGPUが受け持っています。グラフィック周りの動作によってメモリにかかる負荷を軽減できるため、快適な作業環境を実現可能です。

GPUにはCPU内蔵型と、CPUの外部に搭載されている独立型の2種類があります。独立型のGPUはCPU内蔵型よりも容量が大きいため、より安定した動作で高負荷なグラフィック処理もスムーズに進められるのがポイント。そのため、動画編集向けのノートパソコンとしても、独立型のGPUを搭載した機種がおすすめです。

独立型GPUのブランドは、NVIDIA社の「GeForce」とAMD社による「Radeon」の2つが主流。どちらのブランドも高性能なパーツが揃っていますが、多くの動画編集ソフトは動作確認や最適化をNVIDIA製のGPUで行っている場合が多いので注意しましょう。

したがって、動画編集向けのノートパソコンとしては「GeForce」搭載機を選ぶのが無難です。フルHD以下の動画編集ならばスタンダードである「GeForce GTX 1050 Ti」で十分ですが、4K動画の編集を行う場合はハイクラスである「GeForce GTX 1070」以上のGPUを搭載した機種を選びましょう。

ストレージ容量をチェック

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ストレージはデータを保管するための部品。メモリがデータの一時的な取り置きに使われるのに対し、ストレージはデータの長期的な保存に使用されるのがポイントです。

ストレージに使われる記録メディアの種類としては、HDD(ハードディスクドライブ)とSSD(ソリッドステートドライブ)の2つが主流。HDDは、SSDと比較して処理速度が遅く、衝撃にも弱いですが、容量あたりの単価が安く大容量でも入手しやすいので、コスパを重視する方におすすめです。

一方、SSDはHDDと比べて処理速度が速く、衝撃に強い上、動作音も静か。しかし、容量当たりの単価がHDDのおよそ2倍以上するため、大容量にするとコストが嵩んでしまうのが難点です。

最近は、ストレージにHDDとSDDを併用した機種も登場しています。全体的な処理速度ではSSD単体のストレージには若干劣りますが、OSやアプリなど、頻繁に読み込むものはSSDで高速処理しつつ、素材や完成コンテンツはHDDへ大量に保存できるので、読み込み速度と容量の大きさを両立させたい方におすすめです。

画面サイズと解像度をチェック

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快適な作業環境で動画編集を進めるには、ディスプレイの画面サイズにも注目しましょう。動画編集ソフト上で動画素材を画面に大きく表示させつつ、各編集項目を快適に操作するためには、最低でも15インチ以上の画面サイズが必要です。外付けディスプレイを使用するのもおすすめですが、ノートパソコンの小型軽量や手軽さを生かしつつ動画編集がしたいのであれば、単体でも快適な作業ができる画面サイズを選びましょう。

また、ノートパソコンのディスプレイで選ぶ際は解像度も重要です。現在の主流であるフルHD解像度(1920×1080)の動画を普通に編集する場合は、ディスプレイもフルHD解像度のもので十分。しかし、フルHDの4倍高精細な4K動画(3840×2160)を編集する場合は、素材を忠実に再現表示するためにディスプレイも併せて4K対応している必要があります。

ちなみに、MacBookの「Retinaディスプレイ」や4K対応ディスプレイなど高精細表示に対応したディスプレイでは、単に画質がきれいなだけではなく、画像・動画の輪郭や文字がくっきり表示されるのも特徴。目にかかる負荷が少なく、長時間の編集作業でも疲れにくい効果が期待できるのでおすすめです。

動画編集におすすめのノートパソコン

レノボ(Lenovo) Ideapad 330S 81F500K2JP

レノボ(Lenovo) Ideapad 330S 81F500K2JP

スタイリッシュでコスパの高い15.6型のWindowsノートパソコンです。スタンダードモデルですが、データの軽い画像や動画を編集できる性能を持っています。特に、複数の画像をまとめてスライドショーを作成するのにおすすめです。

CPUは第8世代のIntel Core i5-8250U(4コア)を採用。独立型GPUは非搭載ですが、メモリに8GB、ストレージに256GBのSSDを搭載しているので、スライドショーをはじめ、簡単な動画編集程度であればストレスなく進められます。

15.6型のディスプレイにはフルHD解像度のIPS液晶を採用。従来のTN液晶と比較して自然な発色と高いコントラストで映像を美しく表示できます。視野角も広いので、作成した動画を家族と一緒に鑑賞するのにも最適です。

光学ドライブは非搭載にすることによって、15.6型にも関わらず本体重量が1.75kgに収まっているのもポイント。重さをあまり感じないので、ノートパソコンを持って家の中を移動する際にも楽に持ち運びができます。バッテリー駆動は最大6.4時間とやや少なめですが、急速充電に対応しており1時間で80%の充電が可能です。

マウスコンピューター(mouse) m-Book F576SD-M2SH2

マウスコンピューター(mouse) m-Book F576SD-M2SH2

高性能CPUと光学ドライブを備えたミドルクラスの15.6型Windowsノートパソコンです。マウスコンピューターはオーダーメイドで高性能な国産パソコンを安く取り扱うBTOメーカーとして人気を博しています。本製品も性能に対して価格が安いため、動画編集向けにコスパの高いノートパソコンを探している方におすすめです。

CPUにはCore i5よりも高性能な第8世代のIntel Core i7-8550U(4コア/8スレッド)を搭載。メモリは8GBですが、動画編集など負荷の高い作業時には必要に応じてCPUが加速する「Turbo boost」によって、快適な動作で作業を進められます。

ストレージには256GBのSSDと2TBのHDDを採用。OSやアプリはSSDで高速稼働しつつ、HDDで完成した動画ファイルなどを大量に保存可能です。空き容量を気にすることなく、長期間に渡ってストレスのない動画編集が楽しめます。

DVDスーパーマルチドライブを内蔵するのもポイント。周辺機器を追加することなく、編集した動画のDVDを手軽に作成できます。なお、光学ドライブはカスタマイズでブルーレイドライブに変更も可能です。

マウスコンピューター(mouse) m-Book K690XN-M2SH2

マウスコンピューター(mouse) m-Book K690XN-M2SH2

新世代のCPUとGPUによって「やりたい」が「できる」に変わる、ミドルハイクラスの15.6型Windowsノートパソコンです。高負荷の動画編集にも対応できる性能を有しているので、これから本格的に動画の制作を始めたい方にもおすすめです。

CPUには第8世代のIntel Core i7-8750H(6コア/12スレッド)を搭載。デスクトップパソコン並みの処理性能を持っているので、マルチタスクはもちろん、動画のエンコードなど高負荷のかかる作業もストレスなくこなせます。

独立型GPUとしては新開発の「GeForce MX 150」を採用。高い負荷を要求する3Dゲームにも対応できる処理性能を持っているので、動画編集もより快速に作業できます。

15.6型のフルHDディスプレイはノングレアタイプ。画面の表面反射が抑えられているので、動画編集時に集中できるのはもちろん、完成した動画コンテンツの鑑賞も高精細かつ濃厚な色合いで楽しめます。

ストレージは256GBのSSDと1TBのHDDを併用。メモリは16GBを標準搭載していますが、カスタマイズで最大32GBまでの増設も可能です。

デル(Dell) XPS 15 スプレマシー 9570

デル(Dell) XPS 15 スプレマシー 9570

4Kディスプレイを搭載したコンパクトなハイクラスの15.6型Windowsノートパソコンです。わずか5.7mmほどの薄いベゼルを採用したことで、14型並みの小型ボディに15.6型ディスプレイの搭載を実現。コンパクトサイズながらも編集した動画を迫力のある大画面で楽しめます。

15.6型IPSディスプレイは4K解像度での表示にも対応。フルHDの4倍となる画素なので、より高精細な動画視聴が楽しめるだけではなく、動画編集時にも素材を拡大しなくても詳細を確認できるので重宝します。

また、ディスプレイはAdobe RGBカバー率100%に対応し、業界標準の豊かな色彩表現が可能なのもポイント。従来の液晶パネルでは表現できない微妙な色合いの違いも映し出せるので、厳密な色再現が必要なカラーグレーディングなどの処理にもおすすめです。

CPUは第8世代のIntel Core i7-8750Hを搭載。16GBの大容量メモリと4GBの独立型GPU「GeForce GTX 1050 Ti」、そして512GBのSSDにより、高度な動画編集も快適に進められます。

レノボ(Lenovo) ThinkPad P1 スタンダード

レノボ(Lenovo) ThinkPad P1 スタンダード

カスタマイズによってハイエンドクラス並みの高性能を実現できる15.6型Windowsノートパソコンです。「ThinkPad P」シリーズはプロユースの高度な動画編集にも対応できる性能を持っているため、動画クリエイターにも高い人気があります。

CPUは第8世代のIntel Core i7-8750Hを搭載。メモリは8GB、ストレージは256GBのSSDを標準搭載していますが、それぞれ32GB以上と1TB以上に換装すれば、プロ並みの動画編集が可能なスペックに強化できます。

さらに、15.6型ディスプレイは初期状態ではフルHD解像度ですが、4K解像度のタッチパネルディスプレイに変更も可能。Adobe RGBカバー率100%の広い色域と10億色以上の色再現が可能な10ビットカラーに対応できるようになり、圧倒的な描写性能を実現できます。

独立型GPUにプロクリエイター向けに開発されたNVIDIA社の「Quadro P1000(4GB)」を採用しているのも特徴。ここまでの構成で標準価格が35万円を超えますが、多少費用をかけてでも高度な動画編集に挑戦したい方におすすめです。

マウスコンピューター(mouse) DAIV-NG5800U1-M2SH5

マウスコンピューター(mouse) DAIV-NG5800U1-M2SH5

高負荷のかかる動画処理にも対応し持ち運びも可能なハイエンドクラスの15.6型Windowsノートパソコンです。「DAIV」は写真家や映像作家などのプロクリエイター向けに開発された高性能パソコンのシリーズで、高いグラフィック性能で高度な動画編集もストレスフリーにこなせます。

ナローベゼルの採用により14型相当の小さなボディに15.6型のフルHDディスプレイを搭載。本体重量は約2.4kgとやや重めですが、小型のため持ち運びもできます。場所を選ばずハイエンドのクリエイティブ環境で動画を編集したい方におすすめです。

CPUは第8世代のIntel Core i7-8750Hを搭載。カスタマイズでメモリは最大32GBまで拡張が可能で、独立型GPU「GeForce RTX 2060」と組み合わせれば、4K動画やVR動画の制作でもマルチモニタを活用しつつ快適に作業を進められます。最新規格の超高速ストレージであるPCI E-Gen.3接続のM.2 SSDを2基搭載できるのもポイントです。

ヒューレット・パッカード(HP) HP Spectre x360 15 5KX18PA-AAAC

ヒューレット・パッカード(HP) HP Spectre x360 15 5KX18PA-AAAC

動画編集だけではなく、ビジネスシーンでも活躍するハイクラスの15.6型2-in-1ノートパソコンです。高性能・スタイリッシュ・高コスパと3拍子揃っていることから高い人気があります。

CPUは第8世代のIntel Core i7-8750Hを採用。メモリは16GB、独立型GPUは「GeForce GTX 1050 Ti」、ストレージは最新規格のM.2 SSDの1TBモデルを搭載しているので、高度な動画編集も難なくこなせます。

最大の特徴は180°回転が可能なヒンジ部。ラップトップモードやタブレットモードなど、使用する用途やシーンに応じて本体を4通りに変形可能です。また、別売りの「Spectreアクティブペン」 を使えば4K解像度の15.6型ディスプレイに直接描画も可能なので、編集作業やプレゼンテーションに重宝します。

また、冷却システムとしてファンとラジエーターが2基ずつ搭載されているため、長時間の動画編集でもパソコンのパフォーマンスを低下させることなく作業が可能です。

ヒューレット・パッカード(HP) Pavilion 15-cu1000

ヒューレット・パッカード(HP) Pavilion 15-cu1000

第8世代のIntel Core i7プロセッサーを採用しているほか、SSDが搭載されており、高速で処理ができるノートパソコン。起動もスピーディーなので、ストレスを感じずに作業できます。さらに、容量1TBのHDDで動画データをたっぷり保存可能です。

最大で9時間駆動するパワフルなバッテリーを搭載しているのもポイント。また、HPファストチャージ機能により、45分で50%までバッテリーを充電できます。

“お客様に長く愛していただきたい”という想いで作られたデザインも魅力のひとつ。3Dメタル仕上げを施したスタイリッシュな見た目で、上品な雰囲気を演出してくれます。

アップル(Apple) MacBook Pro 15インチ 2016 MLH42JA/A

アップル(Apple) MacBook Pro 15インチ Touch Bar搭載モデル 2016 MLH42JA/A

プロの映像クリエイターや動画投稿者にも人気な高性能ノートパソコン、MacBook Proの15インチモデルです。AppleのmacOSが搭載されているため、Windowsとは操作時の作法が若干異なるので注意しましょう。一方で、トラックパッドや、ファンクションキーがタッチディスプレイに変化した「Touch Bar」など、直感的に操作できる機能が揃っているため、慣れてくると快適に動画編集できます。

また、「iMovie」や「Final Cut Pro X」などの高機能なApple純正の動画編集アプリが充実しているのも特徴。macOSに最適化された操作で高品質な動画編集が楽しめます。

CPUには第6世代のIntel Core i7(4コア)、メモリには16GB、GPUにはRadeon Pro 455(2GB)、ストレージには512GBのSSDを搭載。フルHDよりも高解像な「Retinaディスプレイ(2880×1800)」を採用しているので、長時間の動画編集でも目が疲れにくいのも特徴です。

こちらは2016年に発売された型落ちモデルですが、最新モデルと比較して価格が安いのが魅力。Windowsからの乗り換えや、これからMacで動画編集を始めたい初心者にもおすすめです。

アップル(Apple) MacBook Pro 15インチ 2018 MR942J/A

アップル(Apple) MacBook Pro 15インチ Touch Bar搭載モデル 2018 MR942J/A

2018年に発売されたMacBook Pro 15インチの最新モデルです。前年までの機種と比較してCPU・メモリ・GPUなどの各性能が飛躍的に向上しているので、より要求レベルの高い動画編集も快適に進められます。

CPUは第8世代のIntel Core i7を搭載し、コア数が6コアに増えたことで、処理性能が従来機と比べて最大70%以上も向上。高い負荷のかかる複数トラックのレイヤー化や動画のエンコーディングなどの処理も一段と速くこなせます。

32GBの大容量メモリを搭載できるのもポイント。公式ストアでの注文でのみカスタマイズが可能ですが、従来の16GBから32GBにメモリを倍増できるので、4K素材などの大容量ファイルを扱った動画編集もより快適に編集できます。

GPUも大きく進化。iMac Proに使われているものと同じ性能を持つ「Radeon Pro Vega」への変更も可能です。従来機と比較して最大60%速いグラフィック性能を持っています。

また、Thunderbolt 3ポートもブラッシュアップ。従来は右側のポートだけ高速通信に非対応でしたが、両側で最大40Gbpsの高速通信が可能になり、周辺機器の性能をより高く引き出せるようになっています。