パソコンやゲーム専用機のゲームコンテンツを大迫力の画面で楽しめる「ゲーミングモニター」。最近では4Kコンテンツに対応するモデルも増えてきています。人気MMORPGなどの世界観に没入したいなら、4Kゲーミングモニターがおすすめです。
そこで今回は、4K対応ゲーミングモニターのおすすめモデルをご紹介。おすすめメーカーや選び方も解説するので、チェックしてみてください。
4Kゲーミングモニターの選び方
サイズで選ぶ

ゲーミングモニターの画面サイズは、24~28インチのモデルが人気。30インチ以上のモデルもありますが、FPSなど動きが速いゲームの場合、画面領域が広すぎると隅々まで目で追うのが大変です。また、解像度が同じ4K(3840×2160)の場合、画面サイズが大きくなるほど画質は粗くなってしまいます。
さらに、プレイヤーとディスプレイとの距離も重要な要素。デスク上にディスプレイを設置してプレイする方なら27インチ前後、ソファに座ってディスプレイから離れた距離でプレイする方なら30インチ以上がおすすめです。
ゲーム以外でも動画編集やグラフィック系アプリを使用する方なら、作業領域を広く取れる大きめのサイズを選びましょう。また、ベゼルの面積が狭いほど全体のサイズがコンパクトになり、ゲームへの没入感も高まります。
応答速度で選ぶ

ゲーミングモニターの応答速度は、パソコンやゲーム機から出力された映像信号が実際に画面に表示されるまでにかかる時間で、ms(ミリ秒)という単位で表現します。例えば1msなら、0.001秒で画面が切り替わるということ。数字が小さいほどタイムラグが少なく、ゲームの展開に応じて素早く画面が切り替わっていきます。
また、応答速度(ms)は厳密には画面の色が白から黒、黒から白へ切り替わる速さのことです。メーカーによってはGtoG(Gray to Gray)という尺度を用い、中間色が切り替わる応答速度の目安にしています。実際のゲームは白と黒の切り替えより中間色の切り替えが多いので、GtoGの応答速度を重視するのもおすすめです。
リフレッシュレートで選ぶ

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リフレッシュレートは1秒間に表示できるコマ数で、Hz(ヘルツ)という単位で表します。一般的なPCモニターは60Hzで、1秒間に60コマを表示可能です。リフレッシュレートが高いほど画面の動きが滑らかになり、FPSなど動きが速いゲームで有利です。
また、パソコンやゲーム機が1秒間に送り出すコマ数をフレームレートと呼び、fpsという単位で表現します。PS4やSwitchといったゲーム機は60fpsが上限で、60Hzを超えるゲーミングモニターでもその性能をフルに発揮できないため注意が必要です。
パネルの種類で選ぶ
IPSパネル

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IPSパネルは、水平に寝かせた液晶分子を横方向に回転させることでバックライトの光量を調節する方式です。視野角が広く、色再現性が高いので一般的なパソコンモニターでも広く使われています。
IPS方式のデメリットは、コストが高いことと応答速度があまり速くないこと。動きが速いゲームにはあまり向いていませんが、MMORPGなどグラフィックが美しいゲームを堪能したい方におすすめです。
VAパネル

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VAパネルは、電圧がオフのときに液晶分子が垂直、最大電圧のときに水平になることで光の量を調節する方式です。電圧オフにするとバックライトを完全に遮断できるので黒の表現に優れるほか、コントラスト比が高いことがポイント。まるで映画のような暗めの映像表現が多いゲームにおすすめです。
一方、応答速度が遅く、視野角も狭めなのがVA方式のデメリット。そのため、FPSなど動きが速いゲームには不向きです。
TNパネル

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TNパネルは、電圧をかけることによって液晶分子がねじれて光の量を調節する方式です。ほかの方式に比べてコストが低いことが特徴で、多くのパソコンやスマートフォンのディスプレイに採用されています。
応答速度が速いという特性があるため、FPSなど動きが速いゲーム用のゲーミングモニターにおすすめです。一方、視野角が狭いというデメリットがあり、正面以外から画面を見たり複数人でゲームを楽しんだりといったスタイルを好む方は注意しましょう。
入力端子をチェック

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ゲーミングモニターの映像入力端子は、HDMIとDisplayPortの2方式が主流です。それぞれバージョンによって伝送可能な解像度とリフレッシュレートが異なります。
HDMIで現在主流のバージョン1.4の場合、4Kなら30Hz、フルHDなら144Hzまで対応。最新のバージョン2.1では、4K・フルHDともに240Hzまで対応しています。
DisplayPortでは現在主流となっているバージョン1.2の場合、4Kなら50Hz、フルHDなら240Hzまで対応。最新のバージョン1.4では、4Kが120Hz、フルHDが240Hzまで対応しています。
また、ゲーミングモニター側の端子だけでなく、デバイス側の端子とケーブルも各規格・バージョンに対応している必要があります。
HDR対応かチェック

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HDR(High Dynamic Range)は、従来のSDR(Standard Dynamic Range)と比べてより広く明るさの幅を表現できる技術です。SDRの場合、明るい部分を表現しようとすると暗い部分が黒つぶれし、暗い部分を表現しようとすると明るい部分が白飛びしてしまいます。
HDR技術を使うと暗い部分と明るい部分の両方を見やすく表現できるようになり、人間が肉眼で見ている光景に近い映像表現が可能です。そのため、ダークシーンが多いMMORPGやサバイバルホラーにおすすめです。
なお、HDRを楽しむためには、ゲームコンテンツもHDR対応として制作されている必要があります。
4Kゲーミングモニターのおすすめメーカー
エイスース(ASUS)

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ASUSは、台湾の台北市に本社を置くパソコンやスマートフォン、周辺機器のメーカー。日本国内でもノートパソコン「ZenBook」シリーズやスマートフォン「ZenFone」シリーズが人気です。
また、ゲーミングブランドとして「ROG」シリーズを展開。ゲーミングマウスやヘッドセットだけでなく、ゲーミングパソコンやビデオカード、ゲーミングルーターといったさまざまなゲーム関連製品をラインナップしています。
ゲーミングモニターのラインナップも豊富で、4Kかつ144Hz対応のモニターを開発しているなど、最先端の技術を追求。NVIDIA製GPUの「G-SYNC」に対応しているモデルもあり、高品質なゲーミングモニターを求めるプレイヤーに応える製品を発売しています。
ベンキュー(BenQ)

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BenQは台湾の電気機器メーカーで、日本でもプロジェクターや液晶モニターなどの製品が人気です。プロフェッショナル向けの e-スポーツデバイスの開発を専門とするブランド「ZOWIE」を立ち上げ、ゲーミングモニターやゲーミングマウスを手掛けています。
4Kモニターのなかには、AMD FreeSyncテクノロジーを採用したモデルがラインナップされているのもポイント。ディスプレイのチラつきやカクつきを軽減できるので、スムーズな映像体験が得られるのも魅力です。
アイ・オー・データ(I-O DATA)

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アイ・オー・データは、石川県金沢市に本社を構える老舗の精密機器メーカーです。SSDやNASといったストレージ機器から、Wi-FIルーターやスイッチングハブといった通信機器まで、さまざまなパソコン周辺機器を製造しています。
ゲーミングモニターは、FPS向けとMMORPG向けの2ラインがある「GigaCrysta」シリーズと、コンソールゲーム機に適した「ギガクリライト」を展開。ゲーミングモニター製品はフルHD(1920×1080)が中心で、最高解像度のモデルでもUWQHD(3440×1440)ですが、パソコン用モニターとしては4Kモデル(3840×2160)もラインナップしています。
4Kゲーミングモニターのおすすめ|PC向け
ベンキュー(BenQ) MOBIUZ EX2710U
サブウーファー付きの2.1chスピーカーを搭載している27インチの4Kゲーミングモニター。外付けスピーカーを用意しなくても迫力のあるサウンドを再生可能です。ゲームやコンテンツに合わせて5つのサウンドモードを選択できます。
応答速度は1msで、リフレッシュレートは144Hzに対応。独自のHDRi技術を搭載しており、よりクリアで鮮やかな映像を楽しめます。「AMD FreeSync Premium Proテクノロジー」に対応しているため、ティアリングを抑えられるのも魅力です。
アイケア技術により疲れにくいと謳われており、長時間モニターを使用したい方にもおすすめ。スタンドは高さと上下左右の角度調節が可能です。リモコンが付属しているのも便利。使いやすい製品を探している方は、ぜひチェックしてみてください。
アイ・オー・データ(I-O DATA) GigaCrysta EX-LDGCU271DB
4K/60Hzに対応した27インチサイズのゲーミングモニターです。IPS方式と同じ性質を持ったADS方式のパネルを採用しており、見る位置や角度によるコントラストの変化が少ないのが特徴。RPGやMMOのような映像美にこだわったゲームに適しています。
また、オーバードライブ機能をオンにすることで、応答速度4msを実現。加えて、スルーモードオンにすれば、約0.03フレームの低遅延に対応します。FPSのような反応速度が重要なゲームも快適にプレイ可能です。
画面モードの選択肢も豊富で、目的に応じた設定をすることにより、環境に適した見やすい画質に変更できます。高画質な4Kグラフィックでさまざまなコンテンツを楽しみたい方におすすめのアイテムです。
フィリップス(Philips) Gaming Monitor Ambiglow 搭載 4K HDR ディスプレイ 279M1RV/11
コンソールゲーミングファンのために開発された27インチの4Kゲーミングモニター。DisplayHDR 600認証を取得しているほか、DCI-P3色域基準も98%と高く、鮮やかでより正確な映像表現が可能です。また、最大144Hzのリフレッシュレートと可変リフレッシュレート機能により、スムーズでちらつきのないゲームプレイが楽しめます。
ディスプレイに2つの接続デバイスの画像を表示できる「MultiView」機能にも対応。デスクトップとノートパソコンを同時に使用するときなどに作業効率のアップをサポートします。
光の色と明るさを調節することで臨場感あふれる映像を楽しめる「Ambiglow」を搭載しているのもポイント。映画やスポーツなどを視聴する際にもおすすめのモニターです。
ベンキュー(BenQ) 4K エンターテインメントモニター EW2880U
独自のHDRi技術や90%のDCI-P3カバー率により、美しい映像を表示できる4Kゲーミングモニターです。HDRiモードは3種類搭載されているので、視聴するコンテンツに合わせて適切な設定を適用できます。AMD FreeSyncやゲームモードなども搭載しているので、ゲームのプレイも快適です。
音質にこだわっている点も特徴。出力3Wのステレオスピーカーを内蔵しているほか、コンテンツに合わせた5つのサウンドモードを切り替え可能です。独自の「treVolo技術」により、低音から高音までバランスよく再生できます。
また、リモコンが付属しており、手元で操作ができるのも便利です。スタンドは、チルト・スイベル・高さ調節が可能。映像入力端子には、HDMI 2.0×2・DisplayPort 1.4・USB Type-Cを搭載しており、幅広い機器と接続できます。コスパが高いおすすめの人気モデルです。
エイサー(Acer) Nitro KG282Kbmiipx
HDR対応による高コントラストにより、高い没入感でコンテンツを楽しめる28インチの4Kゲーミングモニターです。IPSパネルを採用しており、広い視野角で美しい映像を再現可能。スピーカー内蔵のため外付けする必要がなく、デスク周りを省スペース化したい方におすすめです。
AMD FreeSyncテクノロジーを搭載し、画像の表示遅延やカクつきを抑えた映像で、プレイのストレスを感じにくいのもメリット。ゲームジャンルに合わせて映像を切り替えられるGameモードを搭載し、さまざまなゲームに適した環境でプレイできます。
また、黒の強弱を設定できるブラック・ブースト機能により、視認性を高めやすく見えにくい暗がりの変化に対応しやすいのもポイントです。FPS初心者をサポートする「照準表示機能」など、ゲーミング機能も搭載しています。
ギガバイト(GIGABYTE) ゲーミングモニター M28U
28インチのIPS液晶を搭載した4Kゲーミングモニター。KVM機能を搭載しているのが特徴です。モニター・キーボード・マウスを固定したまま、接続先のデバイスをボタンひとつで切り替え可能。ゲームを楽しんだ後、すぐに仕事用のノートパソコンで作業をはじめる、といった使い方ができます。
144Hzの高リフレッシュレートに対応しておりゲーミング用途にぴったり。FPSゲームでの素早く視点移動するようなシーンが滑らかに表示できます。また、応答速度が1msと速く残像の少ないクリアな映像が見られるため、プレイに集中することが可能です。
調節機能付きのスタンドを搭載しているのもメリット。高さを130mm幅で変えられるほか、-5°〜+20°のチルト機能を備えているので画面を見やすいポジションに合わせられます。
エイスース(ASUS) TUF Gaming VG28UQL1A
28インチサイズの4Kゲーミングモニターです。4K解像度に加え、高速な144Hzのリフレッシュレートと1msの応答速度に対応しているのが特徴。本製品1台でさまざまなゲームを快適にプレイできます。
HDRにも対応。コントラストの高い美しい映像を表示できる「DisplayHDR 400」に準拠しているので、鮮やかな映像を表示できます。また、「ASUS GameVisual」機能も搭載。画質を微調整したり、設定したりすることが可能です。ゲーム以外のコンテンツも最適な画質で楽しめます。
人間工学に基づいて設計されているのもおすすめポイント。画面の高さを調節できるのはもちろん、前後左右の角度も調節できます。また、ピボット機能も搭載しているので、必要に応じて縦画面で使用できるのも便利です。
LGエレクトロニクス(LG Electronics) モニター ディスプレイ 32UQ750-W
ゲーム向け機能が充実している31.5インチの4Kモニターです。カクつきを軽減するAMD FreeSync Premiumテクノロジーのほか、遅延を抑える「DASモード」や暗い部分を明るく表現する「ブラックスタビライザー」などに対応しています。
パネルはVAタイプ。HDRに対応しており、明暗の差を鮮やかに表現できます。また、ブルーライト低減モードも搭載されているため、目への負担を軽減しながら使用できます。
HDMIやDisplayPortのほか、最大65Wの給電が可能なUSB Type-C入力ポートを搭載しているのもポイント。ノートパソコンを充電しながら作業が行えます。
さらに、多彩な調節機能を備えたスタンドを搭載。110mmの高さ調節をはじめ、-5〜20°のチルトや右90°のピボットに対応しているので、設置環境や用途に応じて見やすいポジションにセットできます。
エイスース(ASUS) ROG Swift PG32UQX
32インチの大画面な4Kゲーミングモニターです。HDRテクノロジーと量子ドット技術により、高コントラストを実現しています。
最大144Hzのリフレッシュレートに対応しており、動きの激しい映像を鮮明かつ滑らかに表示可能。FPSやTPSといったジャンルも快適にプレイできます。映像クオリティを重視する方にもぴったりです。
人間工学に基づいたデザインで、高さや角度を調節できるのもメリットです。本体上部に三脚用のネジ穴とUSBポートを搭載しているのも特徴。照明やWebカメラなど、動画撮影用の機材が簡単にセットできます。ゲーム実況動画の配信を考えている方にもおすすめです。
エムエスアイ(MSI) Optix MPG321UR-QD
色鮮やかな映像表現が可能な、32インチの4Kゲーミングモニターです。表現できる色の幅が広い「量子ドット」技術を採用しており、豊かな色彩表現を楽しめます。144Hzの高リフレッシュレートを実現しており、なめらかな映像を楽しめるのも魅力です。
明るい箇所と暗い箇所を共存させ、メリハリのある表現を実現する「DisplayHDR 600」にも対応。色鮮やかな映像を楽しむことが可能です。また、「ナイトビジョン」機能を搭載。視認性が悪い夜や暗闇などのシーンでも視界をしっかりと確保できます。
VESA100に対応しているのもポイント。モニターアームに取り付ければ、広々とデスクを使用できます。ほかにも、電源ユニットをモニターに内蔵しているので、配線もスッキリしてスマートに設置可能。仕事や作業用にもおすすめのモデルです。
4Kゲーミングモニターのおすすめ|PS5 / PS4 Pro向け
ソニー(SONY) INZONE M9 SDM-U27M90
高コントラストの映像表現が魅力な27インチの4Kゲーミングモニターです。応答速度は1msで、リフレッシュレートは144Hz。LEDバックライトを液晶下に配置して、明暗の詳細な区別を可能にする「直下型LED部分駆動」を採用しています。暗いシーンでも奥行きを感じたり、細かい部分まで視認できたりなどの効果を期待可能です。
また、映画制作会社で構成される業界団体が定めた規格「DCI-P3」を95%以上カバーします。合計で10.7億色の表示に対応しており、夕焼けなどのグラデーションも綺麗に表現可能です。
「オートHDRトーンマッピング」機能を搭載しているのもポイント。PS5本体のHDR調節を自動で行えます。コントラスト比を重視したい場合におすすめです。
エイサー(Acer) SigmaLine KG281KAbmiipx

液晶にTNパネルを採用し、優れた応答速度を有している28インチの4Kゲーミングモニターです。応答速度は1msで、リフレッシュレートは60Hz。FPSやレースゲームなど動きの速いジャンルでも、遅延を抑えてプレイできます。
また、HDR10に対応。輝度の幅が広く、明暗部をハッキリと区別した表現が可能です。よりゲームへの没頭感を高められます。加えて、6軸カラー調節機能を搭載。従来のRGBに、シアン・マゼンタ・イエローを合わせた6色で色彩を表現できます。
接続端子は、HDMI 2.0×2とDisplayPort 1.2を搭載。安くて応答速度に優れている製品を探している場合におすすめです。
ASTEX WIS 4K ゲーミングモニター AI-HKG28
3辺ベゼルレスフレームを採用しており、すっきりとした見た目が特徴の4Kゲーミングモニターです。応答速度は1msで、リフレッシュレートは144Hz。外枠のフレームの厚みがほとんどなく、液晶部分が広いため、より迫力のあるゲームプレイが可能です。
また、色鮮やかに表現できるHDRに対応。PS4 ProやPS5も同様にHDRに対応しているため、綺麗な映像でゲームを楽しめます。ゲームへの没入感を重視したり、将来的にデュアルディスプレイ環境を整えたりする場合におすすめです。
4Kコンテンツの増加により、注目度が集まっている4Kモニター。高リフレッシュレートのモデルは数が少ないものの、ゲーミングに対応したモデルは増えてきています。興味がある方は、今回ご紹介した製品をぜひ参考にしてみてください。