デザインやイラスト制作、写真・動画編集などクリエイティブな作業を効率的に行えるモニター。なかでも、クリエイターは解像度や色味が重視される緻密な作業を行うことが多いため、高解像度かつ広色域をカバーできるモデルを選ぶ必要があります。
そこで今回は、BenQのクリエイター向けモニターとして初めて5K UHD+解像度に対応した「PD2730S」をレビュー。色彩表現力やデザイナーにとって重宝する機能にフォーカスしてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。
- 目次
- デザイナーモニターといえばのBenQから初の5K UHD+モデル「PD2730S」が登場
- AQCOLORシリーズで色精度の高さや広色域を表現できるのが魅力
- 「Palette Master Ultimate(PMU)」で簡単にソフトウェアキャリブレーションができる
- Thunderbolt 4搭載でPCとのシームレスな接続が可能。インターフェイスも不足なし
- さらに作業を効率的にできる機能も
- 製品情報
- モニターアーム「BSH01」とのセットでお得に購入可能
- 耳より製品情報をお届けするメルマガ登録キャンペーンを実施中!
デザイナーモニターといえばのBenQから初の5K UHD+モデル「PD2730S」が登場

高精細・広色域を実現し、クリエイターが求める要求に応え続けているBenQのデザイナーモニターシリーズ。2025年4月に同シリーズから初めての5Kモデル「PD2730S」が発売されました。
同じ27インチの4K UHDモニターと比べ77.8%表示領域が広く、多くのピクセル数を誇る、5120×2880、5K UHD+の超高解像度で美しい画面表示を叶えています。5K画像を近くで見ても非常に高精細で、特に風景を映した写真では、遠くの建物の窓枠まではっきりと確認できたのが印象的でした。
また、一般的なノングレアパネルよりも、さらに低反射の「ナノマットコートパネル」を採用しています。蛍光灯など環境光の映り込みが非常に少なく、画面のちらつきが抑えられるのが特徴。さらに、「テュフ ラインランド」の認証を取得しており、長時間の作業も快適に行えます。
2000:1の高コントラストやHDR 400対応により陰影や絶妙なグラデーションも表現可能

モニターにおけるHDR(High Dynamic Range)とは、従来のSDR(Standard Dynamic Range)よりも明暗差を広くとらえ、白飛びや黒つぶれのない、自然で豊かな映像表現を可能にする技術のことです。
PD2730Sは、明暗差を10bitで表示できるHDR10のほか、VESAが策定したDisplayHDR 400に対応しています。
さらに、2000:1の高コントラストや「エキスパート チューニング テクノロジー」により、陰影のディティールまではっきりしており、微妙なグラデーションも美しく表示することが可能です。
HDRをオンにして陰影の強い人物写真を表示したときも、SDRと比較して黒つぶれや白飛びが少なく、はっきりと人物の表情が確認できました。
AQCOLORシリーズで色精度の高さや広色域を表現できるのが魅力

PD2730Sは、BenQが色再現度の高さを追求して作り上げたプロフェッショナル向けの「AQCOLORシリーズ」の製品。写真家の声も取り入れながら、常に製品の性能を向上させ続けており、クリエイターから高い人気を博しているシリーズです。
Display P3/DCI-P3を98%、sRGBとRec.709を100%をカバーし、広色域を表現することが可能。さらに、10-bitパネルを採用したことにより、約10億7000万色を表現できると謳われており、なめらかな色調表現ができます。
ほかにも、工場から出荷する際にガンマ補正・色温度調整・色域補正・ユニフォミティ(画面の均一性)補正など、1台1台丁寧にキャリブレーションを実施。Delta E≤2の正確な色表示を叶えています。
カラーモードも豊富。左右異なるカラーモードを表示できる「DualView」も便利

PD2730Sはカラーモードも豊富に用意されており、作業内容や使用ソフトに合わせて、色味を柔軟に変えられるのが魅力。搭載しているモードは以下の12種類です。
- sRGB
- DCI-P3
- Display P3
- Rec.709
- HDR
- CAD・CAM
- デザイン
- 暗室
- M-book
- モノクロ
- DICOM
- ユーザー1・2
パキッとした色味になったり、やわらかな雰囲気になったりと、はっきりと色味の違いが確認できました。
また、ディスプレイ上に、異なる画面モードのイラストや写真などを並べて表示できる「DualView機能」も便利。たとえば、製図時に「CAD・CAMモード」を使用し、DualView機能で完成後の画像を確認するといった使い方ができます。
「Palette Master Ultimate(PMU)」で簡単にソフトウェアキャリブレーションができる

カラーモニターは色に個体差があるほか、経年劣化によりどうしても変わってしまうため、色味を重視するクリエイティブ作業を行う方は定期的なキャリブレーション作業が必要。目安としては、約200時間に1回程度は行った方がよいとされています。
PD2730Sは、工場出荷時にキャリブレーションを行うだけでなく、ソフトウェアキャリブレーションにも対応しています。
まずは、分かりやすくキャリブレーションの指示をしてくれる専用ソフト「Palette Master Ultimate(PMU)」をダウンロード。そして、別売りのキャリブレーターを使うことで、いつでも簡単に色味を調整できます。
正確な色味を手軽に維持し続けられるのは、毎日のように作業をするクリエイターにとって助かる機能。PMUはキャリブレーションが初めてでも指示が分かりやすく、スピーディーに完了しました。
Thunderbolt 4搭載でPCとのシームレスな接続が可能。インターフェイスも不足なし
豊富なインターフェイス

PD2730Sには、クリエイターが作業を行うのに不足ないインターフェイスを搭載しているのも魅力。まず、最大40Gbpsのデータ転送速度を実現する「Thunderbolt 4」を2ポート搭載しており、ケーブル1本でモニターとPCを接続できるため、デスク上がごちゃつきにくくなります。
また、片方が15W、もう片方が90W出力に対応していることで、PCとスマホの同時給電をすることも可能。モニター1台で周辺機器への給電・充電が一気に行えます。
その他のインターフェイスは、HDMI・Display Port・USB Type-C×2・USB Type-A×3・イヤホンジャックと豊富。クリエイター目線でも不足なく、USBハブとしても使えるので、別途ハブを用意しなくて済むと編集部でも好評でした。
デイジーチェーン接続でPCとシームレスに連携

PD2730Sはデイジーチェーン接続に対応(※)しており、5K@60Hz モニターをもう1台、計2台に拡張することが可能。それぞれのモニター同士をケーブル1本で接続するだけで、マルチモニター環境を簡単に作れます。
モニターの電源を入れたら、PCのThunderboltポートからメインモニターのThunderboltポートへ接続し、メインモニターのもう1つのThunderboltポートからサブモニターのThunderboltポートへ接続するだけ。2本のケーブルでデイジーチェーン接続ができます。
たくさんのケーブルを接続する必要もないので、配線周りがすっきりとし、デスク上もごちゃつきにくいのがメリット。デュアルディスプレイでさらに作業効率をアップさせたい方には注目の機能です。
※MacBookはPro・Max・Ultraチップ搭載のモデル、もしくはM3チップ以降のモデルに対応しています。
さらに作業を効率的にできる機能も
OSDコントローラー「ホットキーパック G3」でよく使う機能を呼び出して調整できる

モニターはまずPCの裏に置くため、一般的にモニター設定を変える際は、手を伸ばしてボタン操作しなければなりません。しかし、PD2730Sにはワイヤレスコントローラー「ホットキーパック G3」が付属しているので、手元で簡単に本体設定を行えます。
専用ソフト「Display Pilot 2」から3つのキーがカスタマイズでき、任意のショートカットを割り当てられるのがポイント。カラーモード(デフォルト)・入力切り替え・DualView・KVMスイッチ・アプリケーションのなかから、必要な機能にワンタッチでアクセスできます。
また、明るさ・コントラスト・音量を回転ダイヤルで調整できるのも便利。ホットキーパック G3は単4電池2つで駆動するワイヤレスタイプで、別途ケーブルを用意する必要がないのもうれしいポイントでした。
専用ソフト「Display Pilot 2」でモニターの設定変更が直感的にできる

輝度・入力切り替え・音量・プロパティ設定は本体下部やホットキーパック G3で操作できる一方、クリエイターは作業内容に合わせて微調整したいことも多く、OSDだけで各種設定を行うのは若干時間がかかり、面倒なこともあります。
そこで活躍するのがBenQのディスプレイ専用のアシスタントソフト「Display Pilot 2」。BenQの公式ページからダウンロードすることで、使えるようになります。
操作パネルによって、トラックパッドやマウスクリック操作で各種設定が直感的にできるのが魅力。ホットキーパック G3との組み合わせで、モニター設定のわずらわしさが減り、作業をよりスムーズに行えます。
PC2台使いでもキーボード・マウスは1台でOK。KVMスイッチ機能も便利

KVMスイッチとは、1つずつのキーボード・マウス・モニターで2台以上のPCを操作できるようにする機能。2台目のノートPCを効率的に管理し、省スペースで使いたいときに役立ちます。
PD2730SにはKVMスイッチを内蔵しているため、2台以上のPCをそれぞれモニターに接続すれば、用意するキーボードやマウスは1つずつですべてのPC操作が可能。入力ソースは、OSDやホットキーパック G3で簡単に切り替えられ、スムーズに作業を移行できます。
編集部員も本業は会社の貸与ノートPC、趣味や副業では個人所有のノートPCを使っているので、わざわざBluetooth接続をし直したり、2つマウス・キーボードを用意したりせずに作業をスムーズに切り替えられて便利でした。
製品情報
ベンキュー(BenQ) PD2730S

サイズ | 27インチワイド |
---|---|
解像度 | 5K(5120×2880) |
パネル駆動方式/バックライト | IPS / LED |
輝度 | 400 cd/m²(HDR時400cd/m²) |
HDR | VESA DisplayHDR 400/HDR10 |
アスペクト比 | 16:9 |
コントラスト比 | 2000:1 |
色域/表示色 | Display P3・DCI-P3 98%、 sRGB 100%・Rec.709 100% /約10億7000万色 |
リフレッシュレート | 60Hz |
調整 | ・ティルト:上下-5~20° ・スウィーベル:左右30°ずつ ・高さ:427.58~577.58mm ・ピボット |
インターフェイス | ・HDMI 2.1×1 ・DisplayPort 1.4×1 ・Thunderbolt 4(90W給電)×1 ・Thunderbolt 4(out)×1 ・USB 3.2 Gen1 Type-A(Downstream) ×3 ・USB 3.2 Gen1 Type-C(Downstream) ×1 ・USB Type-C(Upstream)×1 |
スピーカー | 3W×2 |
本体カラー | ホワイト |
保証 | 3年(パネル・バックライト含む)+センドバックサポート対象 |
で15%オフ!
公式サイトで見る
ゲームクリエイターの方は「PD3226G」もチェック

ゲームクリエイターの方は、31.5インチの4Kデザイナーモニター「PD3226G」がおすすめ。ゲーム制作で求められるスペックを備えたモデルです。
リフレッシュレートが144Hzと映像をなめらかに表示。また、「AMD FreeSync Premium テクノロジー」により、ティアリングやカクツキなども発生しにくいのがポイントです。
本製品もAQCOLORシリーズで、Display P3/DCI-P3は95%、sRGB/Rec.709は100%カバー。HDR10/VESA DisplayHDR 400にも対応し、ゲーム画面の色彩だけでなく、陰影などもしっかり表現できます。
もちろん、本製品にもThunderbolt 4を搭載していることで、デイジーチェーンに対応。4K/144Hzを2画面に拡張でき、マルチディスプレイ環境を整えられます。
で15%オフ!
公式サイトで見る
モニターアーム「BSH01」とのセットでお得に購入可能

柔軟で可動域が広く、使いやすいBenQのモニターアームです。25000サイクルものテストに合格したガススプリングを使用。耐久性にも優れています。
本製品にはスチール製の補強プレートが付属。面が広いので、モニターアーム装着時にデスク表面に傷がついてしまったり変形してしまったりすることを防げます。
75×75mmもしくは100×100mmのVESA規格に対応。また、公式販売ページではPD2730Sを含むモニターや、モニターライトと一緒にカートに入れることで、BSH01が5%オフで購入できます。あわせてチェックしてみてください。
耳より製品情報をお届けするメルマガ登録キャンペーンを実施中!

BenQでは、ニュースレター(メール)登録で、製品を15%オフで購入できる限定クーポンを配布中。登録方法は以下のリンク先のフォームへ名前とメールアドレスを入力するだけです。
作業効率をより上げるためのヒントや新製品の紹介など、モニターを使って作業をする方には必見の内容。ぜひチェックしてみてください。
5KモニターのPD2730Sは、近くで見ても非常に鮮明かつ色鮮やかな画面表示で、クリエイターにおすすめのハイスペックモデルです。広色域をカバーするなどスペック面が良好なだけでなく、インターフェイスも豊富で、デイジーチェーン接続ができるなど、クリエイターにとっても便利な機能が充実。これからマルチモニター環境を整えたい方や、買い替えを考えている方はぜひ検討してみてください。