イラスト制作時の作業領域をアップできる「モニター」。イラスト制作向けの高画質なモニターを使うことで、細部まで色彩豊かに表現できます。

本記事では、イラスト制作におすすめのモニターをご紹介。4Kの高解像度に対応したモデルや、プロ仕様の高スペックモデルなど、さまざまなモニターをラインナップ。モニターを選ぶときのポイントも載せているので、選ぶときの参考にしてみてください。

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イラスト制作向けモニターの選び方

作業効率を重視してモニターサイズを選ぶ

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イラスト制作には、小さすぎず大きすぎないモニターがおすすめです。大きさと見やすさのバランスがよく、端の方までスムーズに見渡せます。

設置スペースが限られている場合はコンパクトなモニターも便利ですが、小さいモニターは細かい部分を描くときに目が疲れやすいのが難点。一方で、27インチを超える大型モニターの場合、十分に距離を離さなければ端の方が見えにくいため不便に感じることもあります。

イラスト制作にじっくり取り組む際は、22〜27インチ程度の適度な大きさのモニターを選んでみてください。

解像度はフルHD以上がおすすめ

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イラスト制作には、フルHD以上に対応した高解像度のモニターがおすすめです。フルHDは解像度が1920×1080pxのモノで、細部までなめらかに映し出せます。

より細部まで描き込みたい場合は、フルHDよりも高解像度なWQHDがおすすめです。WQHDは解像度が2560×1440pxもあり、細かな模様も細部まで美しく映し出せます。

緻密な模様や高精細なイラストを描く場合は、4Kモニターも便利。3840×2160pxと解像度が高く、高品質な映像コンテンツの再生にも向いています。

ただし、4Kの映像を映し出す場合はデータ処理が重くなるので、スペックの高いPCを用意しておくのがおすすめです。

用途に適した駆動方式を選ぶ

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モニターのパネルの駆動方式には、TN・VA・IPSなどがあります。イラスト制作におすすめなのはIPSを採用したモニターです。

安いモデルに多いTN方式は、応答速度は速いものの視野角が狭いため、イラスト制作よりもゲーム向き。VA方式はコントラスト比を高くしやすい一方で、視野角は狭い傾向があります。

IPS方式を採用したモニターは視野角が広く、斜めから見た場合も色変化が少ないのでイラスト制作向きです。

色域で選ぶ

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色域が広いモニターほどより豊かに色を映し出せるので、イラスト制作向きです。色域の代表的な規格には、sRGB・Adobe RGBなどがあります。

sRGBは、デジタルカメラ・プリンタなどでも幅広く使われる国際的な標準規格です。汎用性が高いため、イラストを印刷したときやほかのモニターで見たときとの差を軽減できます。

一方、Adobe RGBは、IllustratorやPhotoshopなどの画像編集ソフトを取り扱うメーカー、アドビが定めた規格です。sRGBよりも特に緑から青にかけて色域が広く、より色彩豊かに映し出せます。

しかし、Adobe RGB非対応の機器で表現できない色がある点に注意が必要。イラストによっては、くすんだ色味になる場合があります。Adobe RGB対応モデルは、同メーカーのペイントソフトでイラスト制作をする方におすすめです。

キャリブレーションセンサーの有無をチェック

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キャリブレーションとは、モニターの表示色を調節する機能です。キャリブレーションを行うと、データが持つ色とモニターの表示色を一致させられ、より正確な色を確認しながらイラスト制作ができます。

一般的には、別途キャリブレーションセンサーが必要となりますが、なかにはモニターにセンサーを内蔵しているモデルもあります。

また、モニターは新品であっても表示する色に差が出るため、正確な色を把握したい場合は、初期段階で適切なキャリブレーションを実行しているモデルがおすすめです。特に「CalMAN Verified」の認定を受けたモノは色の精度に優れています。

液晶の種類で選ぶ

コントラストが高く発色のよいグレア

光沢処理を施したグレアタイプのモニターは、色鮮やかに映し出せるのが特徴です。色彩豊かなイラストや写真を映し出すのに向いています。

しかし、照明が映り込みやすい点はデメリット。映り込みが気になるとイラスト制作に集中できない場合があります。

モニターの傷が目立ちやすいのも懸念点。画面の汚れが気になるときは、傷つけないように拭きあげる必要があります。映り込みや傷付きを防ぎたい方は、モニター用のフィルムを使用するのがおすすめです。

映り込みが少なく長時間の作業に適したノングレア

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非光沢処理を施したノングレアタイプのモニターは、グレアタイプより発色で劣るものの映り込みが少なく、目に優しいのが魅力。長時間使いやすいので、イラスト制作にも向いています。

モニター表面の傷が目立ちにくいのもポイント。クロスなどでホコリや指紋などを拭き取りやすく、お手入れが簡単です。お手入れのしやすさを重視する方はチェックしてみてください。

手持ちのPCとの接続方法をチェック

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イラスト制作向けのモニターを選ぶ前に、手持ちのPCの出力端子を確認しておくのがおすすめです。該当デバイスの出力端子に対応したモニターを選べば、購入した日からスムーズに使い始められます。

モニターが搭載されている入力端子は、HDMI・DisplayPortなど製品によってさまざまです。なかには、ケーブル1本でPCへの充電とデータ転送が可能なUSB Type-Cに対応したモデルもあります。

角度・高さ・向きの調節機能をチェック

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長時間モニターに向かうイラスト制作では、楽な姿勢で使えることが大切です。モニターの高さ・角度・向きなどを細かく調節できると、より楽な姿勢でイラスト制作に取り組めます。

調節機能の有無は製品によって異なり、調節できる範囲も製品によってさまざまです。細かく調節できるモノほどレイアウトの幅が広がり、椅子やデスクを買い替えた場合も快適に使い続けられます。

なかには、画面を上下に動かせるチルト機能付きのモニターや、画面を左右に動かせるスイーベル機能付きのモデルもあります。ほかにも、画面を90°回転できるピボット機能付きのモデルがあり、縦長のイラストを描くときに便利です。

イラスト制作向けモニターのおすすめ

イイヤマ(iiyama) ProLite 23インチ XUB2390HS-B5

イイヤマ(iiyama) ProLite 23インチ XUB2390HS-B5

23インチのモニターのなかでは比較的安いモデルです。安いながらも、IPSパネルのなかでも色の精度が高く、色表示にも安定感があるAH-IPSパネルを採用。最大解像度もフルHDに対応するなど、イラスト制作にもおすすめのスペックです。

薄型ベゼルを採用した3辺フレームレスフラットデザインで、マルチディスプレイ環境作りにもぴったり。13cmまでの高さ調節ができるほか、チルト・スイーベル・ピボットに対応しており、使いやすい位置にセットできます。

フィリップス(Philips) クアッド HD モニター 23.8 インチ 24E1N5500E/11

フィリップス(Philips) クアッド HD モニター 23.8 インチ 24E1N5500E/11

広い作業領域を確保できるQHD対応のモニターです。2560×1440pxとフルHDよりも広く、複数のブラウザやファイルを開きながらでも快適にイラスト制作ができます。

反射が少ないノングレアタイプなので、長時間のイラスト制作にもおすすめ。ローブルーモードやちらつき防止機能を使うことにより、目の負担を軽減する効果が期待できます。

椅子の高さや姿勢に合わせ、柔軟に角度や高さを調節できるのも魅力。広視野角のIPSパネルを採用しているため、モニターの角度を変えた場合も色の変化を抑えられます。モニターの回転もでき、縦長のポスターやチラシをデザインするときに便利です。

シャオミ(Xiaomi) モニター A24i

シャオミ(Xiaomi) モニター A24i 2024

3辺狭額縁ベゼルを採用した、スタイリッシュなデザインのイラスト制作向けモニターです。本モデルは、sRGBを99%カバーし、出荷前にはキャリブレーションが実施されています。高色域かつ正確な色味を表示できるので、快適にイラストを制作可能です。

ディスプレイサイズは23.8インチで、本体は最薄部7.5mmのスリムなデザイン。解像度は1920×1080のフルHD画質です。比較的安い価格で購入できるコスパのよいモデルなので、初心者や予算を抑えたい方にもおすすめ。また、100Hzのリフレッシュレートにも対応しているので、映像もなめらかです。

エイスース(ASUS) ProArt Display 23.8インチ PA247CV

エイスース(ASUS) ProArt Display 23.8インチ PA247CV

自分好みにレイアウトしやすい、イラスト制作におすすめのモニターです。チルト・スイーベル・ピボット機能に加え、0〜13cmまでの高さ調節に対応。椅子やデスクの高さに合わせて、使いやすい位置にセットできます。

広視野角のIPSパネルを採用しているため、サブモニターとして斜めにレイアウトした場合の見え方も良好。sRGBとRec.709はともに100%カバーし、イラストを色彩豊かに映し出せます。

豊富なインターフェースも魅力です。HDMIや65Wの充電に対応したUSB Type-Cポートなどを搭載。デイジーチェーンに対応したDisplayPortもあり、マルチディスプレイ環境作りにも向いています。

エイゾー(EIZO) ColorEdge 24.1インチ CS2400S

エイゾー(EIZO) ColorEdge 24.1インチ CS2400S

Adobe RGB色域を99%カバーする広色域タイプのモニターです。「ハードウェア・キャリブレーション」に対応しており、イラスト制作や写真加工など、用途に合わせて見え方の調節もできます。ノングレアタイプのIPSパネルを採用しているため、斜めに設置した場合の見え方も良好です。

USB Type-Cケーブル1本でスマートに接続できるのも特徴。モニターへ出力しながらノートPCへ70Wで給電できます。

15.5cmまでの高さ調節に対応しているので、イラスト制作用のタブレットやノートPCをモニター下へ配置することも可能です。チルト・スイーベル・ピボット機能があり、姿勢や椅子の高さに合わせて使いやすい位置に設置できます。

ベンキュー(BenQ) AQCOLOR シリーズ デザイナーモニター 25インチ PD2705Q

ベンキュー(BenQ) AQCOLOR シリーズ デザイナーモニター 25インチ PD2705Q

プロ仕様の厳密な色精度を謳うモニターです。出荷前にキャリブレーションを行っており、CalMAN認証を受けているのが特徴。色の正確性が求められるプロの現場にも向いています。

sRGBとRec.709のカバー率は100%。DCI-P3とDisplay P3のカバー率も95%あり、表現可能な色域も良好です。フルHDよりも解像度が高いWQHDに対応し、細部まで綺麗に映し出せるので、イラスト制作にもおすすめです。

エイゾー(EIZO) FlexScan 27インチ EV2740X

エイゾー(EIZO) FlexScan 27インチ EV2740X

4Kの高解像度で表示できる27インチのモニターです。ワイドな画面に多くの情報を表示できます。さまざまなサイトから参考資料を集める方や、複数のファイルを開いたままイラスト制作をする方におすすめです。

モニターにはDisplayPort・HDMI・USB Type-Cなどがあり、さまざまなノートPCとスムーズに接続可能。USB Type-Cポートを搭載したPCであれば、ケーブル1本でPCへの給電とモニターへの出力ができます。

デル(Dell) 4K モニター 27インチ UP2720Q

デル(Dell) 4K モニター 27インチ UP2720Q

測色計を内蔵したイラスト制作におすすめのモニターです。定期的にキャリブレーションを行うことにより、正確な色で映し出せるのが特徴。スケジュールも設定でき、モニターのデータとの差を軽減できます。

Adobe RGBが100%と色域も広く、色彩豊かなイラストを描く方におすすめです。モニターには4Kの高解像度で映し出せ、細部までしっかり描き込めます。

反射が少ないノングレアタイプなので、長時間のイラスト制作も快適。付属の遮光フードを使うことで、さらに画面への映り込みを軽減できます。

デル(Dell) 4K UHD USB-C モニター 27インチ S2722QC

デル(Dell) 4K UHD USB-C モニター 27インチ S2722QC

4Kに対応した高解像度UHDモニターです。IPSパネルを採用しており、斜めから見た場合も色の変化を抑えられるのが特徴。サブモニターとして置く場合にもおすすめです。3辺極細ベゼルを用いているので、他モニターと自然に並べられます。

USB Type-Cポートを搭載したノートPCであれば、ケーブル1本でノートPCの充電とモニター出力が可能。マルチモニター環境でも、ケーブルをスマートにまとめられます。

高さ調節や上下左右の角度調節に対応し、使いやすい位置へ簡単にレイアウトできるのもポイントです。画面を90°回転させられるピボット機能も有しているため、描くイラストに合わせて縦長配置も可能です。

JAPANNEXT 27インチ JN-IPS27WQHDR-C65W

JAPANNEXT 27インチ JN-IPS27WQHDR-C65W

27インチモデルのなかでは、比較的安いモニターです。安いながらも広視野角のIPSパネルを採用しており、斜めから見た場合も色が安定しています。

2560×1440pxのWQHDに対応し、解像度も良好。フルHDより約1.8倍も作業領域が広いため、複数のファイルやブラウザを開きながらイラスト制作をする方にもおすすめです。

USB Type-Cを搭載し、ケーブル1本でノートPCへの給電とモニター出力ができるのもポイント。モニター周りのケーブルをスマートにまとめられます。ほかにもHDMI・DisplayPortなどがあり、幅広いノートPCと接続可能です。

JAPANNEXT 27インチ JN-IPS27UHDR-C65W-HSP-W

JAPANNEXT 27インチ JN-IPS27UHDR-C65W-HSP-W

色域が広い27インチのモニターです。sRGBが100%、DCI-P3が97%あり、豊かな色彩を映し出せるのでイラスト制作にも適しています。4K解像度に対応しており、細部まで描き込みたい方におすすめです。

視野角が広いIPSパネルを採用しているため、斜めに設置した場合の見え方も良好。縦型にできるピボットやチルト、スイーベルに対応し、見やすい角度に調節できます。

 

アイ・オー・データ(IODATA) GigaCrysta EX-GDQ271JA

アイ・オー・データ(IODATA) GigaCrysta EX-GDQ271JA 2023

色鮮やかな映像を表示できるAHVA(Advanced Hyper-Viewing Angle)パネルを採用した、イラスト制作向けモニターです。上下左右178°の広い視野角も実現しており、角度のついた位置から観てもきれいな映像を表示できます。

画面のサイズは27インチで、解像度は2560×1440のWQHD画質。高速な最大180Hzのリフレッシュレートにも対応しており、なめらかな映像を表示できるのもメリットです。

そのほか、解像度の低い映像を鮮明に表示できる「超解像技術」や、より高コントラストでメリハリのある映像を表示できる「エンハンストカラー」などの機能にも対応しています。

ベンキュー(BenQ) MOBIUZ ゲーミングモニター EX2710Q

ベンキュー(BenQ) MOBIUZ ゲーミングモニター EX2710Q 2023

解像度2560×1440のWQHD画質に対応した、イラスト制作向けモニターです。精細な映像を表示できるので、詳細なイラストもストレスなく描き進められます。

液晶パネルにはIPSパネルを採用し、画面のサイズは27インチです。DCI-P3を95%カバーしているので、色の再現性も良好。また、表面はノングレア仕様なので、光の映り込みを気にすることなく設置できます。

そのほか、高音質なスピーカーを内蔵し、高速な165Hzの高速なリフレッシュレートにも対応。イラスト制作を含む、幅広い用途で快適に使用できるおすすめのモデルです。

ベンキュー(BenQ) ホームモニター EW2880U

ベンキュー(BenQ) ホームモニター EW2880U 2021

独自の「HDRi技術」技術により、鮮明な映像を表示できる、イラスト制作向けモニターです。加えて、DCI-P3を90%カバーしているので、高色域で忠実な色味も再現できます。画面のサイズは28インチで、液晶パネルにはIPSパネルを採用。解像度は2840×2160の4K画質なので、細かい部分までしっかりと書き込めます。

インターフェース類には、HDMI 2.0×2・DisplayPort 1.4・USB Type-Cを搭載。「ブライトネスインテリジェンスプラス(B.I.+)」技術により、環境に応じて自動でディスプレイの設定を調節できるのも便利なポイントです。スタンドは、チルト・スイーベル・高さ調節に対応しています。

エイスース(ASUS) ZenScreen 24インチ MB249C

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持ち運びに便利なポータブルタイプのモニターです。背面にキックスタンド兼キャリーハンドルを搭載したシンプルなデザインが特徴。7.6mmとスリム、かつ2.8kgと軽量なので、オフィスやカフェなどへ手軽に持ち運べます。

USB Type-Cポートを有し、USB Type-Cケーブル1本でノートPCの充電とモニターへの出力が可能。ノートPCの充電ケーブルを持ち歩く手間が省け、よりコンパクトに携帯できます。

本製品にはアームやキットが付属。デスクやパーテーションへ取り付けられるため、自宅でイラスト制作に集中したい方にもおすすめです。視野角が広いIPSパネルを採用しており、サブモニターとして斜めに配置した場合も綺麗に映し出せます。