鍋物などをみんなで囲むのに便利な「電気コンロ」。幅広い調理器具に対応している点や網焼きなどもできるのが特徴で、キッチンコンロに採用しているマンションもあります。

ただし、W(ワット)数やタイプなど用途によって適した電気コンロは異なるため、購入前は電気コンロの性能を吟味することが大切です。そこで今回は、電気コンロのタイプやIHヒーターとの違い、おすすめの電気コンロなどをご紹介します。

電気コンロとは?

By: amazon.co.jp

電気コンロとは、ニクロム線などの電気を通しやすい導電体に電流を通して熱を発生させ、食材や調理器具などを加熱する家電製品です。

渦巻き状になった電熱線が露出している特徴的なデザインのモノのほか、漏電や感電などを防ぐために絶縁用のカバーがかかっているモノが存在。さまざまな構造のモノがあり、シーズヒーターやラジエントヒーターなどと区別して呼ばれます。

発熱量は製品によってさまざま。なかには、ガスとほとんど変わらない火力のモノもあり、本格的な調理が可能です。コンロから離したり振ったりする調理方法よりも煮炊きや炙り焼きなどに適しています。

電気コンロとIHの違い

電気コンロとIHは構造や加熱方式が異なります。電気コンロの構造は大きく分けて2種類。ヒーターがむき出しになったモノと、上部にトッププレートを取り付けたモノがあります。

電気コンロは電熱線に電気を通しているため、ヒーターの熱で調理器具や食材を直接加熱できるのが魅力。ヒーターから離しても熱を伝えられるので、炙りなどの調理法も可能です。

一方、IHヒーターは電磁誘導加熱という意味の”Induction Heating”の略。名前の通り磁力で加熱する調理器具です。トッププレートの下に設置した磁力発生コイルに電気を通すと磁力線が発生。磁力線が鍋底を通るとうず電流が起こり、うず電流の電気抵抗が鍋を加熱し鍋の中の食材に熱を伝えます。

電気コンロの場合、直接電熱線に触れていなくても熱が伝わりますが、IHは食材を直接加熱できません。炙りなどができない加熱方式なので、電気コンロよりも調理方法が限られます。

電気コンロのメリット・デメリット

電気コンロのメリット

火事のリスクが少ない

電気コンロは電気を利用して熱を発生させるため、ガスを使用しません。そのため、ガスの配管工事が必要なく、ガス漏れの心配もないのが魅力。もちろん、熱は発生するのでヒーターの近くに紙などを置いていると火事の原因になります。しかし、火が出ないので、燃え移る心配はガスコンロほど高くありません。

ガスコンロより引火しにくいというメリットから、ワンルームマンションなど集合住宅で取り入れられることも多くあります。

温度調節が得意

By: amazon.co.jp

ガスコンロは温度管理が難しいですが、電気コンロは細かな温度調節が可能。特に電熱線がカバーされているシーズヒーター型のモノが温度調節機能に優れています。一定の温度で煮込みたいときやとろみを付けたいときなどにおすすめです。

また、一定の温度で加熱できる電気コンロは温度調節が大切な燻製にもおすすめ。電気コンロの上にスモーカーをセットし、弱火で食材を燻製していけば立派な燻製ができます。目を離している隙に火が強すぎて焦げてしまうということもありません。

網焼きが可能

By: amazon.co.jp

IHヒーターの場合、電熱線に調理器具を乗せないと加熱できないため、構造的に網焼きができません。しかし、電熱線の熱が調理器具と食材を直接加熱する電気コンロなら網焼きが可能です。調理器具をヒーター部分から離しても加熱できます。

また、電気コンロには五徳が付属しているモノも多く、五徳を高くして網を乗せればより調理しやすくなります。焼きもちや焼き魚などの調理にもおすすめです。

IH非対応の調理器具も使える

By: amazon.co.jp

IHはうず電流を発生させなければならないため、鉄またはステンレス製で底が平らな調理器具にのみ対応しています。また、トッププレートに密着させる必要があるのも特徴です。

一方、電気コンロは電熱線に電流を通してヒーター自体を発熱させるため熱を通す調理器具なら何でも使えます。IH非対応の銅製やアルミ製のフライパン、土鍋なども使用可能です。

電気コンロのデメリット

あたたまるまでに時間がかかる

By: amazon.co.jp

電気コンロは、スイッチを付けてからあたたまるまで時間がかかるのがデメリットです。電熱線を発熱させることによって調理器具を熱し、その熱で間接的に食材を加熱するため、なかには火力が弱く感じられる製品もあります。

電気コンロで食材をより速くあたためるためには相性のよい調理器具を選ぶことが大切です。調理器具が大きすぎると熱が伝わり切らない一方、小さすぎると電気コンロの熱量が活かしきれません。

そのため、底がヒーターよりも少し大きめで、熱の伝わりやすい底が平らな調理器具を選びましょう。底が平らでぴったりとヒーターにつき、面積が熱板より少し広めのモノを選ぶのもおすすめです。また、アルミ鍋など熱伝導率が高くあたたまりやすいモノだとより便利に使用できます。

火力が低いモデルはやや不便

製品によっては600Wなど火力が低い電気コンロもあります。電気コンロでの調理時間はガスコンロでの調理時間の4倍以上かかる場合もあるため、料理を楽しみたい方には不向きです。時折料理をする程度という方に適しています。

また、火力の低い電気コンロを使う場合は、冷たい水を沸かすのにも時間がかかります。火力の低いモデルはある程度あたためた水を沸騰させるなどの工夫が必要です。

慣れるまでは電気代がかかってしまう

電気コンロは、利用頻度や電力会社電力会社の料金体系によってはIHよりもコストが高くなるのが難点です。電気コンロはヒーター自体が加熱して鍋を直接加熱するため、鍋に触れていない部分の熱は無駄になり、実際は約半分ほどの熱しか伝わりません。

一方、IHは約80%以上熱を効率的に伝えられるため電気代が無駄になりません。調理時間が短縮でき、電気代も節約できるのがメリットです。電気コンロには予熱があるため、基本的にIHよりも電気代が高くなりがちですが、使い方に慣れて予熱を上手く使えるようになれば節電できます。

電気コンロの選び方

ヒーターの種類で選ぶ

安価なニクロムヒーター型

By: amazon.co.jp

ニクロムヒーター型はニクロム線を利用した電気コンロです。コイル状にしたニクロム線を円状にし、通電することで熱を発生させます。すぐに温度が上がりやすいのがメリットです。

ただし、コイルが露出しているので、故障しやすいのがデメリット。耐久性が低いため、本格的な料理に使ったりキッチンなど汚れやすい環境で使ったりするのには適していません。ポットのお湯を沸かすときなど、卓上用のちょっとした使用におすすめです。

耐久性が高いシーズヒーター型

By: amazon.co.jp

シーズヒーター型の電気コンロは、電熱線をコイル状に巻き電気を流すことで熱を発生させます。ニクロムヒーター型の電気コンロや電気ストーブとほとんど同じ構造です。

ニクロムヒーター型と異なるのは、電熱線が絶縁物質で包みこまれており、金属製のパイプに入れられている点。シーズとは鞘という意味で、電熱線をシーズに入れるため、シーズヒーターと呼ばれています。

シーズヒーターは耐久性に優れているのがメリット。電熱線がカバーされているので長期間使えます。吹きこぼれても故障の心配がなく、掃除のしやすさも魅力です。また、温度調節のしやすさも特徴。一定の温度で加熱できるので、煮込み調理などにも適しています。

お手入れが簡単なプレート型

By: amazon.co.jp

プレート型の電気コンロは、ワンルームの簡易キッチンに設置されていることの多いタイプです。一見IHクッキングヒーターにも見えますが、電熱線をプレートで覆っているだけなので電気コンロに分類されます。

プレート型の電気コンロは表面を拭くだけで簡単に手入れできるのがメリット。また、ガスコンロのように本格的な調理に使用できるよう開発されているモデルが多いのも魅力です。火力が高く、細かく温度調節ができるモデルが多数発売されています。

火力が欲しい方はW数を調べる

By: amazon.co.jp

卓上の電気コンロは、手軽に使えてリーズナブルな600Wのモノが主流です。ただし、本格的な料理をしたいときなど、火力が欲しい場合は600Wの電気コンロでは力不足。本格的な調理に使用する場合は、1000W以上のモデルがおすすめです。

1000W以上の製品は、火力が上がりやすいだけでなく温度調節も細かくできます。W数が大きいモノを選んでおけば、食材の芯までしっかり火が通ります。

火力調節機能をチェック

By: amazon.co.jp

スタンダードな600Wのモノの多くは3段階切り替えを採用しています。すぐに火力を上げるのは難しいですが、卓上用などちょっとした調理に使う場合は3段階切り替えタイプで十分です。

本格的な調理に使いたい方には1000W以上、火力の調節機能も充実しているモノがおすすめです。無段階調節機能搭載の製品なら、煮込み料理も自分好みの柔らかさに調理できます。

掃除のしやすさをチェック

By: amazon.co.jp

電気コンロなどの加熱調理器具は、拭きこぼれなどで汚れることがあります。衛生的に調理するためにも、掃除のしやすさは重要なポイントです。五徳や受け皿部分などが取り外せる製品は掃除がしやすくおすすめ。また、凹凸の少ない製品なども掃除しやすいのが魅力です。

なお、一般的な電気コンロは加熱部分を取り外せず、周辺は拭き掃除を前提としています。

電気コンロのおすすめモデル|ニクロムヒーター型

ラドンナ(LADONNA) Toffy 卓上電気こんろ K-SV1

レトロな見た目が目を惹く電気コンロです。サイズは幅約28×奥行23.4×高さ9.8cmとコンパクト。火力は800W・400W(外側)・400W(内側)と3段階で調節できます。また、コードの長さは約1m。ガス台での使用のほか、お鍋などを食卓であたためる場合にも便利です。

五徳は簡単に取り外しが可能。お掃除のしやすさも考慮されています。カラーバリエーションはグリーン・ピンク・ホワイトの3種類。それぞれ淡い色合いがポイントです。

石崎電機製作所(ISHIZAKI ELECTRIC MFG) SURE 電気コンロ SK-65S

汚れが落ちやすく、清潔に保てるのが魅力

発売以来、40年以上にわたり販売され続けているロングセラーの電気コンロ。ボディーがステンレス製なので汚れが落ちやすく、清潔に保てるのが魅力です。

火力は3段階で切り替えられるため、煮込み料理や保温などに活用できます。コンパクトサイズのため場所をとらず、卓上で調理する際に便利。省スペースで収納できます。また、電源コードは長めの1.8mと、コンセントから多少の距離があっても使用可能です。

さらに、可動式の五徳を使用すれば鍋の高さを調節可能。網などを組み合わせることにより餅を焼いたり、スルメをあぶったりすることもできます。機能的ながら比較的安価で購入できるので、安い電気コンロを求めている方におすすめです。

東芝(TOSHIBA) 電気こんろ HP-635 L

ひとり鍋にぴったりで、一人暮らしの方におすすめ

東芝の電気コンロです。サイズは幅28.9×奥行20.8×高さ9.3cmとコンパクトなデザインなので、卓上で場所をとりません。また、五徳が付属するので、小さい鍋や網が載せられます。一人暮らしの方にもおすすめです。

火力は最大600W。用途に合わせて3段階に調節ができます。重量は1.5kgと軽く、移動や収納に便利。さらに、コードの長さが1.7mあるので、使用場所からコンセントが遠い場合にも使い勝手のよい電気コンロです。

電気コンロのおすすめモデル|シーズヒーター型

石崎電機製作所(ISHIZAKI ELECTRIC MFG) クッキングヒーター SK-1200R

最大消費電力1200Wとハイパワーの電気コンロ。温度は270~1200Wまで4段階から調節できます。温度が安定しやすいため、煮込み料理や燻製作りなどにおすすめです。

ヒーター下部には汁受けトレイを搭載。簡単に取り外しできます。また、本体の素材には汚れがつきにくく、お手入れも簡単なステンレスを採用。掃除のしやすさにも考慮されています。

電源コードは約1.8mと長めなので、ガス台やテーブルの上など、さまざまな場所に設置可能です。対応の鍋サイズは鍋底16〜24cm。一人暮らしから、複数人での鍋パーティーまで対応します。

電気コンロのおすすめモデル|プレート型

三化工業株式会社(Sanka Kogyo) クッキングヒーター ビルトインタイプ SPH-131S

安心して使用できる切り忘れ防止機能つき

高火力が魅力の埋め込み型電気コンロです。サイズは幅32×奥行33.4×高さ11.7cmとコンパクトなので、小さなキッチンなどでも置き場所に困りません。火力は128Wから最大1300Wまで6段階の調節が可能。簡単な調理はもちろん、本格的な煮込みや揚げ物などにおすすめです。

広く普及しているプレート型で、平坦なのでお手入れが簡単。コントロールスイッチが上面に配置されているので、操作性や視認性に優れています。切り忘れ防止機能がついているため、安心して使用できるモデルを探している方におすすめです。

ルームメイト(Roommate) 2WAY ガラス電気プレート RM-77A

操作が簡単でキッチンのコンロ感覚で使える

天板に並んだ2口のプレートが特徴の電気コンロです。温度調節は左右に備わったダイヤルで簡単に操作可能。キッチンのコンロ感覚で使えます。火力は、左側が調理に便利な1000Wで、右側は保温などに適した400Wです。

また、この電気コンロは鍋やフライパンの材質を問わないので、やかんや土鍋でも使用可能。さらに、IH対応・非対応問わず使用できるのもうれしいポイントです。

ガラストップの平面タイプなのでお手入れもさっと拭くだけと簡単です。サイズは幅56.6×奥行28.2×高さ9.8cmとやや大きいですが、パーティーなど大人数で使用する際に活躍します。

X400 卓上電気こんろ

最大出力1000Wのプレート型電気コンロです。小型なので一人暮らしの方におすすめ。コンパクトなので、卓上でのお鍋作りにも使えます。カラーは淡いホワイトで、インテリアに馴染みやすいのも魅力です。

火力が無段階で調節できるのも特徴。低温での調理にも対応しており、燻製や煮込みなどの調理にも便利です。表面の凹凸が少なく、掃除しやすいのもポイント。日本語の説明書が付属しているのも魅力です。

Zerodis クッキングヒーター

1人暮らしの方におすすめのコンパクトな電気コンロです。大きさは幅約13.5×奥行約7.5×高さ約9.8cm。台所だけでなく、食卓での調理にも便利です。消費電力は500Wで、最高温度は約570℃。火力は5段階から調節でき、低温での調理もできます。煮込み料理などにも便利です。

小型で収納しやすいため、予備のコンロとしても活躍するアイテム。お手入れは塗れたふきんで拭くだけと簡単です。なお、お手入れはしっかりと冷えた状態で行いましょう。

xuuyuu クッキングヒーター

小型でシンプルな電気コンロです。消費電力は500Wで、加熱温度は5段階から調節が可能。最大の温度は約570℃と高く、お湯を沸かしたい際などに便利です。また、低温での調理も可能なので、スープやお粥作りにも適しています。大きさは幅14.5×奥行14×高さ6.5cmとコンパクト。加熱部分は直径10.7cmです。

温度を知らせるランプが搭載されており、状態の確認がしやすいのもポイント。設定温度に達するとランプが消灯し、温度が下がると点滅し再び加熱します。煮込み料理など、長時間加熱したい際にも便利です。また、表面は凹凸の少ないデザインで、掃除のしやすさも考慮されています。