コンシューマーゲームのオンライン化で、これまで敬遠していた方にまで、PCゲームの裾野が広がってきました。しかし、専用のゲームハードで慣れてきている方にとっては、PCゲームはいまだ未知の領域。
さらに、ゲーミングPCといっても、そもそもどんなPCなのか見当もつかない方もいるはず。そこで今回は、ゲーミングPCの選び方と注意点をご紹介します。
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- ゲーミングPCとは
- 初心者が知っておきたい基礎知識
- ゲーミングPCの選び方
- ゲーミングPCは自作したほうがいい?
- ゲーミングPCのおすすめメーカー
- 初心者におすすめのゲーミングPC
- 番外編:最強スペックのおすすめゲーミングPC
ゲーミングPCとは
PCゲーム、特にオンラインのPCゲームをプレイするのに最適な、ゲーミングPC。複雑で高精細のグラフィックをスムーズに表示させたり、ゲームを高速起動させたりする、高性能PCのことを指します。
つまり、通常のPCより遥かにゲームに特化したPC、と考えていただければ間違いはありません。
最近では、一般のPCメーカーもゲーミングPCを販売するように。ゲーミングPCと通常のPCでカテゴリー分けして、ユーザーを取り込もうとしているメーカーも出てきました。
その一例としてあげられるのが、デル。エイリアンのロゴが有名な、「Alienware」シリーズを出しています。ただ、初心者がゲーミングPCをいきなり選ぶのは難しいです。まずは、基本的な部分から押さえていきましょう。
初心者が知っておきたい基礎知識
ゲーミングPCのパーツの名前
ゲーミングPCを購入する際、特に知識として必要なのは、プレイするゲームの推奨環境。そして、それぞれに合わせてパーツの名前を知っていくことが、最適なゲーミングPC選びの近道です。
各ゲームの推奨環境は、ゲームメーカーのHPに記載されています。「CPU」「メモリ」「グラフィックボード」など、PCのパーツごとに分かれて表記。各項目において、最低限の動作環境と、快適にプレイできる推奨環境の条件を確認できます。
CPUとは?
「CPU」は人間に例えるなら頭脳そのもの。「メモリ」は短期の記憶領域で、「グラフィックボード」はいわば目の役割を果たします。
どの部品も非常に重要なパーツ。どれかが推奨スペックを下回っていると、プレイ中にカクカクしたり、PC自体の動作が固まってしまったり。ゲームプレイのみならず、PCそのものに悪影響を及ぼします。
そのため、ゲームごとに設定された必須環境を最低限超えているPCでなければ、ゲームプレイには向きません。
HDDとSSDが司る記憶領域
記憶領域には、長期記憶に置き換えられる「ハードティスク」があります。HDDとも言われ、最近では、6TB近くの容量をもった製品も登場。使い続けるうちにデータ量が記憶領域を圧迫してきてしまうので、注意が必要です。
また、同様の用途として使われるSSDは、HDDと比較してもはるかに早い応答性をもちます。SSDを搭載していると起動も早く、PC自体を数秒で起動できる製品もあります。しかし、SSDはHDDに比べ高価というデメリットもあります。
それぞれの使い方としておすすめなのが、OSやよく使うソフトをSSDに、それ以外についてはHDDに保存するスタイル。
高い応答性があるSSDにOSを入れておくことで、起動速度が改善されます。そして、個別のファイルはHDDに格納し、バックアップとしても使えるようにするのがおすすめです。
グラフィックボードはゲームプレイの生命線
グラフィックボードは、ゲーム次第で相性が大きく変化。相性が悪いと、一気に動作が悪くなります。1フレームの世界で戦うアクションゲームでは、不利になってしまうことも。何より、ゲームにおいてグラフィックは、切っても切り離せない関係。
選定できるメーカーは「GeForce」か「Radeon」のいずれか。その中でも、10万円を超えるパーツが選定対象となります。最近のゲームは3Dが主流なので、高負荷に耐えられるハイスペックのグラフィックボードを選定しましょう。
ゲーミングPCの選び方
ゲーミングPCの予算
自作やBTOとは異なり、メーカーのゲーミングPCは、パーツの自由がそれほどききません。メーカー直販サイトでのカスタマイズが限界でしょう。
拡張スロットがあれば、自分でパーツ変更も可能。しかし、PCケースのカバーを開けてしまった段階でメーカー保証も切れてしまいます。購入の際は、メーカー直販サイトでパーツを変更し、スペックの底上げを図りましょう。
ゲーミングPCで推奨となる基本的なスペックは、CPUがCore i7シリーズ、メモリは8GB以上を搭載しているもの。この段階で15万円を超えますが、よりスムーズなゲームプレイをするためには、20万〜30万円程度の予算を確保しましょう。
記憶領域におけるファイル保存の工夫
記憶領域としてHDDかSSDにするかは個人の判断次第。ただ最近では、 HDDとSSDのハイブリット型も登場しているので、SSDとHDDを別々に購入する必要はなくなってきました。SSDの高い応答性による、高速起動も可能に。
とはいえ、SSDの多くはHDDと比較しても、容量的に不安があります。SSD単体での使用ではなく、OSや使用頻度の高いソフトをSSDの領域に、容量が大きいファイルや使用頻度の低いファイルはHDDに入れる、といった工夫が必要になります。
一方、BTOでは、ゲーミングPCブランドを立ち上げているメーカーが多いのが特徴。自作ほどパーツの選択はできないですが、PCメーカーよりも性能面での幅は広いです。自作するほどでもなく、保証を付けたい方向け。
ゲーミングPCは自作したほうがいい?
ポイントは自力でメンテナンスができるかどうか
ゲーミングPCを購入する際に問題となるのは、自作PCとして、ゲーミングPCに匹敵するハイエンドPCを目指すかどうか。ただ、自作の大きなデメリットは、メーカーや販売店による保証がないこと。
仮にPCに不具合が生じてしまっても、メーカーや販売店に修理を受け付けてもらえません。つまり、システム面も含めた不具合は、全て自分で対応しなければならないということ。
拡張性は自作PCの方が上
しかし、それ以外で見れば、自作PCは拡張も可能ですし、メーカー製よりも値段を抑えたカスタマイズで同等のスペックにできます。
加えて、CPUやグラフィックカード、メモリ容量を拡張できる範囲がメーカー製よりも非常に大きいです。不要なソフトもインストールされていないので、デスクトップ画面の見やすさもメリットとして挙げられます。
自作をするかの判断は、予算とメンテナンスを考慮した上で行うのが賢明です。
ゲーミングPCのおすすめメーカー
ゲーミングPCを提供しているメーカーはそれほど多くありません。しかし、メーカーならではの保証とデザインがされたPCは、ゲームプレイのモチベーションにも大きく関わってくるはず。ここでは、おすすめのゲーミングPCメーカーをご紹介します。
デル(Dell)
ゲーミングPCブランドとして、ALIENWAREを立ち上げました。宇宙人のロゴで、デスクトップとノート型PCの2タイプを展開。どちらも他社にない独特のデザインをしているのが特徴です。
メモリはノート型、デスクトップとも標準8GB。しかし、デスクトップはカスタマイズで最大64GBまで引き上げることが可能。1年間の訪問サポートが付いているほか、最長5年のメーカー保証が付いているのもポイント。
エイスース(ASUS)
台湾のPCメーカーですが、格安で入手できるPCメーカーとして、日本でもお馴染みの方も多いはず。エイスースも、実はゲーミングPCを展開しています。
ゲーミングPC専用ブランドは立ち上げておらず、エイスースのゲーミングPCとして展開。特徴的なデザインのコンパクトなゲーミングPCは、型番によってメモリの容量が違います。
加えて、スマートフォンの画面を、PCから大画面で見ることも可能。PCゲームに限らず、さまざまなデバイスのゲームを楽しめるゲーミングPCです。
その他のPCパーツメーカー
実は、パーツメーカーであるギガバイト(GIGABITE)や、エムエスアイ(MSI)もゲーミングPCを提供しています。PCパーツメーカーの技術を活かし、独自の設計で高性能化したパーツを搭載。高いレベルのゲーミングPCブランドを展開しています。
ノート型がメインですが、中にはデスクトップもあります。ただし、PCメーカーとは異なり、独自のデザイン性はありません。そのため、筐体としての面白さは少ないかもしれませんね。
初心者におすすめのゲーミングPC
デル(Dell) ゲーミングパソコン ALIENWARE Aurora Core i7K
デルのゲーミングPCブランド「ALIENWARE」の水冷モデル。空冷とは異なり、ファンがないので、静音性は非常に高いのが特徴。
記憶領域もHDDとSSDのハイブリットタイプ。起動の待ち時間がほとんどなく、容量的な心配をする必要がありません。ケースは同じでも、ゲームタイプによって5種類の中から選択可能。金額面において、約20万円〜60万円の幅があります。
スペックも十分なので、最初のゲーミングPCとしてうってつけです。
エイスース(ASUS) ゲーミングPC R.O.G. GR8-R109Z
次に紹介するのは、エイスースのコンパクトデスクトップ型ゲーミングPCです。15万円を切るので、ゲーミングPCとしては、購入しやすい価格です。
大きな特徴は、スマホやタブレットのゲームを、このPCを介して大画面でプレイできること。もちろん、ワイヤレスです。音響システムにも力が入っており、高品位の音楽を楽しめます。
しかも、サウンドを視覚化するシステムも搭載。目でも音楽を楽しめる作りです。
エイサー(Acer) ゲーミングPC Predator G6 AG6710-H76K/G
エイサーが提供するゲーミングPC。ストレージの拡張がしやすい、タワー型のケースを採用しています。有名なコンシューマーゲームの、オンライン版における推奨PCです。
フロント部分も特徴的。そして、向かって左のサイドパネルがほぼメッシュなのが、このPCの最大の特徴。高温になってしまいがちなPC内部の空気を、放出しやすい構造です。空冷最大の利点を受けています。
ゲーミングPCとしては、比較的平均的な価格とスペックなので、長期的にプレイするのも可能なPCと言えます。
番外編:最強スペックのおすすめゲーミングPC
メーカー提供によるゲーミングPCの中で、最強のスペックはどのメーカーのPCなのか。金額面を無視して、最高級のスペックをはじき出せるPCをご紹介します。
デル(Dell) ALIENWARE Area-51 17Q32
50万円近くする超ハイエンドモデル。ケースはそのままに、スペックによって、約30万円〜50万円の価格幅があります。例えばVRに耐えるレベルであれば30万円台で購入可能です。
標準仕様で16GBのメモリ、Geforce GTX1080のグラフィックボードを搭載。3D描画にも難なく応えてくれるでしょう。加えて、記憶領域はSSDとHDDのハイブリットタイプ。 HDDが2TB、SSDが128GBの領域を確保しています。
また、ケースも特徴的。他とは違ったPCを使いたい、という方にもおすすめのゲーミングPCです。
ゲーミング PC は、プレイするゲームによって、求められるスペックに大きな開きがあります。それに応じて金額面でも差が生まれます。プレイするゲームの推奨環境の確認は、しっかり行うようにしましょう。
また、SSD の登場により、記憶領域と起動時間に大きな変革が起きています。最適なゲーミング PC を選択し、快適にプレイしましょう。