釣りのなかでも乗り合い船に揺られながらワイワイ楽しめる「カワハギ釣り」。カワハギはとぼけたような顔をしていている海の魚ですが、釣るのは決して容易ではなく、タックルには繊細さが求められます。
そこで今回は、カワハギ釣りで使うリールを特集。カワハギリールのおすすめモデルをご紹介します。購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
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カワハギリールとは?
「カワハギリール」とはカワハギを釣るためのリールのこと。「カワハギ」は水深200m以浅にいる海の魚で、体高はありつつも平べったいことから、釣りの場合は釣った数を枚数で表すこともあります。
カワハギの「カワ」は「皮」のことで、ウロコはなく、表面がザラザラしているのもポイント。調理をする際は「剥ぎ」やすい点が、「カワハギ」の由来といわれています。
魚としてはおちょぼ口でアタリが小さいほか、ヒレを器用に動かして水中で静止しながら捕食するのが特徴。「エサ取り名人」と言われるほど、エサを取るのがうまい魚としても知られています。
釣りとしては、繊細なティップを備えた軟調子のロッドがベース。リールは汎用性の高いスピニングリールも候補ですが、とくに乗合船ではより巻き上げる力が入ること、手返しよく仕掛けやラインの出し入れができることから、ベイトリールがよく使われます。
カワハギリールの選び方
ギア比をチェック
ギア比とはハンドル1回転あたりの糸巻き量を比率で表したもの。数値の定義はとくに決まっていませんが、ギア比5:1前後であればローギア、ギア比6ぐらいがノーマル、ギア比7ぐらいがハイギア、8以上であればエクストラハイギアと呼ばれるのが一応の目安です。
ローギアは巻き心地は軽い一方、ハンドル1回転あたりの糸巻き量は少なめ。「パワーギア(PG)」と表記されることがありますが、これはハンドル1回転あたりの巻き上げる力が強くなるためです。
ハイギアはハンドル1回転あたりの糸巻き量が多いので、ライン回収が早くでき、掛けてから獲るまでがスムーズ。一方、ローギアと比べて巻き上げにやや負担を感じます。それぞれ違いがあるので、しっかりと把握しておきましょう。
糸巻き量をチェック
カワハギ釣りは乗り合い船での釣りとなるので竿を大きく振って遠投するようなことはなく、船べりから落とし込むのが基本。釣りをする際は周囲を気にする必要があり、キャストするにしてもちょい投げ程度にとどめておきましょう。
なお、カワハギのサイズは大きくても30cm前後。狙う水深は200m以浅で、ボトムは砂泥底や岩礁域を好んで生息しています。ラインの太さはそこまで求められず、PE1号が目安。よってリールの糸巻き量はPE1号200mあれば十分です。カワハギリールを購入する際はぜひチェックしておきましょう。
右巻きか左巻きかチェック
ベイトリールを考えるうえで悩ましいのが「右巻きを選ぶか、左巻きを選ぶか」という点。ベイトリールはスピニングリールと異なり、ハンドルの左右交換ができず、右巻き・左巻きそれぞれに一長一短があります。
利き手で巻けばより力強く巻けるほか、巻き取りスピードの緩急もつけやすく、スムーズに巻けるのもポイント。逆手でリールを巻く場合は利き手でロッド操作できるのが魅力です。
「巻きの質感にこだわるか」「持ち変える手間を省くか」などが判断の分かれ目となるので、どちらにメリットを感じるか、どちらが好みなのかを考慮してみてください。
カウンターの有無をチェック
カウンターは、スプールの回転数によって水深を測れる便利な機能です。マーカー付きのPEラインやカウントダウンでは、おおまかな水深は把握できても正確に知るのは困難。カウンターが搭載されていれば、しっかりと数値化されるため、水深を把握しやすいのがメリットです。
巻き取りアシストを備えたモノなら、巻き取り速度を表示したり、一定時間で音を鳴らしたりできるのがポイント。等速巻きをする頻度が多い方におすすめです。
カワハギリールのおすすめ|初心者向け
ダイワ(Daiwa) 18 フネ X 100H
船からの釣り全般に使えるベイトリール。ハンドル1回転あたりの糸巻き量は68cnで、ラインキャパはPE1.5号200mが目安です。
ギア比は6.8で、それぞれ右巻きと左巻きを用意。重さは190g。最大ドラグ力は5gで、やや大きめの魚が掛かっても十分対応できます。また、価格帯として控えめなのもポイント。コスパ重視の方にもおすすめの1台です。
ダイワ(Daiwa) 16 プリード 150SH-DH
リーズナブルな価格帯の初心者向けベイトリール。ラインナップは「150H」「150SH-DH」「150SH-DH-L」の3種類で、それぞれに違いがあります。
「150H」は右巻きのシングルノブを採用しており、ギア比6.3で、重さは215g。「150SH-DH」と「150SH-DH-L」は前者が右巻き、後者が左巻きです。どちらもダブルノブ、ギア比は7、重さ205gは共通しています。
糸巻き量は3台ともPE3号100mが目安。なお、カワハギ釣りで使う場合は、きっちりと下巻きをしておくのがおすすめです。
ダイワ(Daiwa) 17 ダイナスター 150
初心者向けのカワハギリールのなかでも丸型のベイトリールを求めている方におすすめのロングセラーモデルです。シリーズとしては150番、250番、300番の3種類を展開。本製品の150番台のみ、右巻きと左巻きが用意されています。
ギア比5.8で、重さは260g。ハンドル1回転あたり糸巻き量は61cm、ラインキャパはPE2号200mが目安です。リールとしては剛性が高く、巻き心地がシルキーなのもポイント。船釣り全般で使える汎用性の高さも魅力です。
シマノ(SHIMANO) 20 ゲンプウ XT 150
コスパに優れたベイトリールです。控えめな価格ながら船の小物釣りに幅広く対応できるモデル。釣り初心者におすすめの製品です。
シリーズは4機種あり、カワハギリールとしては右巻きの「150」と左巻きの「151」が適当。ギア比は6.3、重さは195g、ハンドル1回転あたりの糸巻き量は67cmで、ラインキャパはPE1.5号200mが目安です。
シマノ(SHIMANO) 20 ゲンプウ 201PG LEFT
シングルハンドルノブのベイトリール。重さは190g、ハンドル1回転あたりの糸巻き量は59cm、ラインキャパはPE2号200mが目安で、比較的コンパクトながら十分なスペックを備えているのが特徴です。
本製品はギア比5.5と低めのローギアで、PGとある通り、巻き上げの力が高いパワーギアモデル。ラインナップは右巻きの「200PG RIGHT」と左巻きの「201PG LEFT」の2種類を用意しており、カワハギ釣りやタイラバのほか、船からのイカ釣りなどにも使えます。
アブガルシア(Abu Garcia) KUROFUNE LT
船釣り全般に適したソルト向けのベイトリール。価格帯は控えめでありながら、ライトゲーム全般をカバーでき、カワハギリールとしても安心して使えるのが魅力です。
ラインナップは右巻き・左巻きがそれぞれ用意され、重さはどちらも178gと比較的軽め。ギア比は6.4:1、ハンドル1回転あたりの糸巻き量は66cm、ラインキャパはPE2号200mが目安です。
テイルウォーク(tailwalk) エラン SW VTN
オフショアでのライトゲームに適したベイトリール。スプールはやや幅狭のナロースプールを採用しており、水深を意識したバーチカルなカワハギ釣りにも適しているモデルです。
ギア比は7.3:1、ハンドル1回転あたりの糸巻きの長さは70cmで、ラインキャパはPE1号で300mが目安。タイプとしては6点の遠心ブレーキを採用しており、重さは225gで、ラインナップは右巻き・左巻きがそれぞれ用意されています。
カワハギリールのおすすめ|中級者・上級者者向け
ダイワ(Daiwa) 24 ライトゲーム X IC 150-DH
デジタル表示のICカウンター付きベイトリールのなかでも比較的オーソドックスなモデル。本製品は150番台のダブルハンドル仕様で、汎用性の高いベイトリールと同様の使用感で操作できるのが特徴です。
本製品はギア比6.3で、重さは230g。ハンドル1回転あたりの糸巻き量は69cmで、ラインキャパはPE2号200mが目安です。
ダイワ(Daiwa) 24 ライトゲーム RX IC 150-DH
ICカウンター付きベイトリールのなかでも機能が充実しているモデル。細かく水深を把握できるのはもちろん、巻上げ・落下スピードの表示、タイマー表示、水深10mごとに音を発するデプスアラームなどを備えており、システマチックな釣りを展開できるのが特徴です。
本製品はギア比6.4で、重さは235g。ハンドル1回転あたりの糸巻き量は72cmで、ラインキャパはPE2号200mが目安です。なお、デジタル表記の液晶はLEDバックライト付き。夜釣りやナイトゲームでも使いやすいので、気になる方はぜひチェックしておきましょう。
ダイワ(Daiwa) 22 ライトゲーム IC 150L-DH
デジタル表示のICカウンター付きベイトリールのなかでも比較的コンパクトなモデル。軽快に操作できるのはもちろん、巻き心地もよく、ストレスなく使い続けられるのが特徴です。
本製品は150番台のダブルハンドル仕様で、重さは215g。ギア比6.3、ハンドル1回転あたりの糸巻き量は70cmで、ラインキャパはPE2号200mが目安です。最大ドラグ力は5kgで、やや大きめの魚が掛かっても十分対応は可能。カワハギ釣りを含めた幅広い船釣りで使えるおすすめの製品です。
ダイワ(Daiwa) 24 アドミラ A 150XHL
剛性と軽さを兼ね備えたコンパクトタイプのベイトリール。サイズはシリーズ共通で150番台・重さ175gですが、ギア比が3種類あり、パワーギア(ローギア)、ハイギア、エクストラハイギアから選べるのが特徴です。
本製品はエクストラハイギアのモデルで、ギア比は8.1。ハンドル1回転あたりの糸巻き量は81cmで、ラインキャパはPE1.5号200mが目安です。
ダイワ(Daiwa) 21 バサラ 100
カワハギ釣りでも満足度の高い丸型ベイトリールを使いたい方におすすめのモデル。100番・150番・200番があるうちの本製品は100番で、ダブルハンドルノブを採用しているので特徴です。
重さ285gで、ギア比は6.3。ハンドル1回転あたりの糸巻き量は71cmで、ラインキャパはPE1.5号200mが目安です。剛性や耐久性が高いのはもちろん、快適な巻き心地の持続性が高いのもポイント。カワハギ釣りを含め、船釣り釣行の頻度が高い方はぜひおさえておきましょう。
ダイワ(Daiwa) 23 アドミラ 100XH
カワハギ釣りでハイエンドクラスのベイトリールを使いたい方におすすめのモデル。番手は100番、重さは155g、ギア比は8.1のエクストラハイギアのみで、ラインナップは右巻きと左巻きの2種類を揃えています。
ハンドル1回転あたりの糸巻き量は71cm、ラインキャパはPE1号200mで、軽量コンパクトでありながら十分なスペックを備えているのもポイント。また、レベルワインダーはバックラッシュを抑える「TWS」、ブレーキはマグネットでコントールする「MAGFORCE」を採用しており、使い勝手に優れているのも魅力です。
番外編:カワハギリールは他のリールで代用できる?
「カワハギリールは他のリールで代用できるか」と問われれば「専用リールでなくてもできないことはないが、使い勝手は劣る」が回答。カワハギ釣りで使うリールはスピニングリールであれ、ベイトリールであれ、ソルトに対応していること、さらにラインキャパがカワハギ釣りにマッチしていることが条件です。
ちなみに、カワハギ釣りはレンジやタナを意識した縦の釣りなので、ベールを返してラインをフリーにするスピニングリールよりもサミングでラインの放出を調節するベイトリールのほうが便利。より水深を刻んで繊細にアプローチしたい方はカウンター付きのベイトリールも候補になります。
なお、カワハギ釣りで使うラインの太さはPEであれば1号前後。リールのサイズは小型で十分なので、100〜150番台が目安です。購入を検討する際はぜひ意識しておきましょう。
カワハギは岸からでも釣れますが、堤防や磯から狙うとなると、産卵のために浅場にやってくる夏から秋にかけてが狙い目。一方、沖釣りではほぼ通年釣りが可能で、とくに秋から冬にかけては肝が大きくなる、いわゆる「肝パン」狙いのアングラーが増えてきます。釣りの旬も食の旬も年に2度来るので、ぜひ覚えておきましょう。