リールのなかでもライントラブルが少ない「スピンキャストリール」。アメリカでは子供向けのリールとして普及していますが、日本国内においてその傾向は皆無で、ごく一部の初心者が扱う程度に留まっています。ただし、最近では非常に進化したモデルがリリース。バスフィッシングのパワーフィネスに適したリールとして、手練れのアングラーからその優位性が注目されています。
そこで今回は、スピンキャストリールのおすすめモデルをご紹介。初めて耳にするという方はもちろん、すでに知っている方もぜひチェックしてみてください。
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スピンキャストリールとは主流のベイトリールともスピニングリールとも一線を画すリールのこと。スプールがカバーで覆われていることから「クローズドフェイスリール」と呼ばれることもあります。
タイプとしては上向きと下向きのふたつ。上向きはベイトリールのような見た目でクラッチが備わっており、下向きはスピニングリールにレバーがついたような仕様で、いずれもラインの放出をアングラー側でコントロールできるのが特徴です。
ベイトリールのようにスプールを回転させる必要がないため軽量なルアーが投げやすく、バックラッシュなどのライントラブルが起きにくいのもポイント。それでいてスピニングリールのようにベールを返す必要がないので、手返しよくキャストできるのも魅力です。
スピンキャストリールの選び方
種類で選ぶ
ベイトタイプ
ベイトタイプとはロッドに対して上向きに付けるアイテム。その名の通り、ベイトリールに近いフィーリングで使えるのが特徴です。
構造としては横向きに固定されたスプールからラインが放出されるのがポイント。スプールが回転しないのでバッグラッシュなどのライントラブルが起きにくいのがメリットです。
形状してベイトタイプは卵型の形状をしているのがほとんど。ベイトリールを扱う前段階としてルアー釣り初心者に向いています。
アンダースピンタイプ
アンダースピンタイプはロッドに対して下向きに付けるアイテム。スピニングリールに近いフィーリングで使えるのが特徴です。
また、レバーでラインの放出を調節するのもポイント。ベイトリールとは異なりスプールに抵抗がかからず、それでいてスピニングリールのようにベールアームを起こしてラインを指に掛け、キャスト後は再びベールを返すという動作がないので、ラインをフリーにしやすいというメリットがあります。
軽量なルアーでもピッチングやスキッピングなどが容易にできるので、ライトリグを入り組んだカバーに送り込むパワーフィネスに適したリールといえます。
ギア比で選ぶ
スピンキャストリールでデメリットとなるのがギア比の低さ。ベイトリールやスピニングリールと比べると、ハンドル1回転あたりの巻き取り量が短く、ルアー回収の手返しとフッキング後の素早いランディングが必要になるカバー撃ちで使用するには不利になる側面もあります。
ローギアのメリットはよりスローに巻けること、さらには巻き心地が軽く、引き抵抗の大きいルアーでも快適に巻き続けられることが挙げられますが、スピンキャストリールを使用するシーンにおいては限定的。パワーフィネスで使いたい方はなるべくギア比の高いモデルを選びましょう。
スピンキャストリールのおすすめ
ダイワ(Daiwa) スピンキャスト 80
ビギナーや子供でも扱いやすいスピンキャストリール。軽いルアーでも容易にキャストできるので、気軽にルアーフィッシングを楽しみたい方におすすめです。
ラインナップとしてはベイトタイプ・アンダースピンタイプの双方が用意されているのもポイント。どちらもギア比は4.3:1で、自重は250g、既存で6lb・95mのナイロンラインが巻かれています。
アブガルシア(Abu Garcia) アブマチック170
老舗のリールメーカー「アブガルシア」のスピンキャストリール。右巻き専用のベイトタイプで、オーソドックスな仕様となっているのが特徴です。
ギア比は3.9:1で、自重は354g。既存でバークレイのナイロンライン「トライリーンXL 」の約4号100が巻かれており、パッケージから取り出してすぐに使えるのが特徴です。なお、ラインはやや太めなので、その点は留意しておきましょう。
アブガルシア(Abu Garcia) アブマチックSTX
左右のハンドル切り替えが可能なスピンキャストリール。利き手でしっかりと巻きたい方はもちろん、利き手をロッドの持ち手として操作性を重視したい方にも対応できるのが特徴です。
ギア比は3.6:1で、自重は238g。既存でバークレイのナイロンライン「トライリーンXL 」の約3号75mが巻かれており、ショートディスタンスでキャストを繰り返すシーンで扱いやすいのもポイントです。
ゼブコ(ZEBCO) バレット
スピンキャストリールのなかで比較的ハイスピード仕様となっているおすすめのモデル。ギア比は5.1:1、ハンドル1回転あたりの糸巻き量は73.7cmで、ルアーのピックアップからキャストまでがスピーディにできるのが特徴です。
ハンドルがやや長めに設定されているのもポイント。リールフットから本体の幅も極端に幅広ではないので、パーミングもしっかりとできます。スピンキャストリールのなかでもより使い勝手に優れたモデルを求めている方は、ぜひチェックしておきましょう。
ゼブコ(ZEBCO) オメガ・プロ ZO3PRO
コンパクトにまとまっているおすすめのスピンキャストリール。ベイトタイプですが、同梱アイテムとしてシルバーのダブルハンドルのほか、ブラックのシングルハンドルも付属しているのが特徴です。
ギア比は3.4:1。ラインキャパは約3.5号の10lbで85yds(78m)となっています。また、スペアスプールも1個付属しており、こちらも既存で同様の太さのラインが巻かれているので、購入する際はそうした点もチェックしておきましょう。
ゼブコ(ZEBCO) 404
右巻き専用のベイトタイプのスピンキャストリール。お手頃価格のリールを求めている方はもちろん、ギア比2.8:1とローギアなので、ルアーをデッドスローで巻きたいアングラーにもおすすめです。
ラインキャパは約4.5号の15lbで90yds(82m)。重さはライン込みで256gとなっています。なお、ハンドルはやや短め。子供や手の小さい方には収まりのよいサイズ感を採用しています。
ゼブコ(ZEBCO) 33 オーセンティック
スピンキャストリールのなかでも長い歴史をもつ同社「33」シリーズのモデル。ロングセラーシリーズの現代仕様版なので、使い勝手に配慮されているのが特徴です。
バッグラッシュの心配がないのはもちろん、微調整できるドラグ、内蔵のフックホルダーなどが用意されているのもおすすめポイント。既存の状態で10lbのラインが巻かれているので、購入する際は確認しておきましょう。
ゼブコ(ZEBCO) 33T マイクロゴールド
同社スピンキャストリール「33」シリーズにおけるコンパクトなアンダースピンタイプ。従来モデルよりもベアリングの数を増やし、よりリーリングしやすくなっているのが特徴です。
ギア比は4.3:1で、ラインキャパは約1.5号の4lbが90yds(82m)巻ける仕様。重さはライン込みで176gとなっており、ハンドルは左右の付け替えが可能です。ライトタックル向けのスペックとなっているので、小物釣り用のスピンキャストリールを求めている方はぜひチェックしておきましょう。
キャストキング(Kastking) ブルータス
肉抜きボディを採用したスピンキャストリール。スタイリッシュな見た目はもちろん、5+1のベアリングが備わっており、スムーズにリーリングできるのが特徴です。
ギア比は4:1で、自重はライン込みで300g、ラインキャパは10lbで160yds(146m)とやや太めが巻けるのもポイント。ハンドルは左右入れ替えが可能なので、利き手で巻きたい方はもちろん、利き手でロッドを操作してテンポよく撃っていく釣りもおすすめです。
トライアングル(TRY-ANGLE) TU-01v
ハイエンドクラスのスピンキャストリール。開発には日本の老舗リールメーカー「五十鈴工業」が携わっており、初心者向けと思われていた同ジャンルのアイテムを精巧に仕上げているのが特徴です。
ギア比は5.8:1で、ハンドル1回転が80cm以上となるのもポイント。ラインキャパはナイロン4lbで100m、6lbで70mが目安になります。
自重は280gで、「浅溝Vスプール」を搭載。なお、同シリーズの「TU-01vtc」になるとさらに耐摩耗・耐傷・耐錆に配慮した「トライコート」が採用され、淡水・海水を問わず使える仕様となります。気になる方は併せてチェックしておきましょう。
スピンキャストリールは自重のスペックだけ見れば重たく感じるかと思いますが、実際には内部に格納されているローターが回っているだけ、さらに外部パーツも少ないため遠心力が働きにくく、思いのほか軽く感じます。高価格帯になればなるほど精巧かつ丁寧につくられているので、そうした点も購入する際に考慮しておきましょう。