アングラーなかでも釣ることに憧れを抱く方が多い「サクラマス」。渓流の「ヤマメ」が降って大型化した、いわゆる「降海型」の魚で、北日本の河川や同地域の海岸沿いから狙えるのが特徴です。
そこで今回は、サクラマス用のルアーをご紹介。なかなか簡単に出会える魚ではありませんが、一釣一会を求める方はぜひトライしてみてください。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。
サクラマス用ルアーとは?
「サクラマス」とは海に降って大きく育った「ヤマメ」のこと。ヤマメのなかでも「降海型」と呼ばれる魚が該当します。ヤマメは緑がかった黄褐色やパーマーク(斑紋)が印象的ですが、サクラマスは眩しいほどの銀白色が特徴です。
降海型の魚は海と川のつながりが感じられる希少な存在として知られていますが、サクラマスは釣りのターゲットとしても人気で、サクラマス専用のルアーもあるほど、多くの製品が発売されています。
日本での主な釣り場は北海道・東北・北陸の本流域で、釣期は河川の解禁に準じますが、3~9月頃が目安。また、同地域の海で釣れることもあり、そうした魚は「海サクラマス」、略して「海サクラ」と呼ばれることもあります。なお、イワナの降海型はアメマスと呼ばれ、海にいるアメマスは海アメマス、略して「海アメ」と呼ばれるので、ぜひ確認しておきましょう。
サクラマス用ルアーの選び方
種類で選ぶ
スプーン
「スプーン」とは小さな金属片のことで、ルアーの元祖ともいわれるアイテム。食器のスプーンが由来で、キラキラとしたフラッシングやヒラヒラとした動きで魚を誘うのが特徴です。
サクラマスで使うスプーンは狙う魚体が大きいこと、遠投が必要なことを想定して18gあたりがメイン。それを目安として前後のウエイトも用意しておくと安心です。
使い方は投げて巻くのが基本ですが、より深場をトレースしたい際はしっかりとフォールさせることも重要。アングラーの立ち位置から斜め上流に投げる「アップストリーム」でも、正面にキャストする「クロスストリーム」でも、川の流れを意識してスプーンが通る軌道をイメージすることがポイントです。
ミノー
「ミノー」とは小魚を模したリップ付きのルアーのこと。リップの長さが潜行深度の目安で、より短いタイプは浅いレンジを泳ぐシャローランナー、より長いタイプは深いレンジを泳ぐディープダイバーとなります。
また、ルアー単体で水に浮くフローティング、中層でとどまるサスペンド、沈むシンキングなど、タイプが異なるのもポイント。サクラマス釣りに使うミノーは狙うレンジにもよりますが、90〜110mmのシンキングタイプが主軸です。
手順としては、まずアングラーの立ち位置からアップストリームにミノーをキャスト。ラインは張らず緩めずを意識し、川の流れに乗せてリトリーブします。その後、正面を過ぎたあたりからミノーの向きが変わり、アングラー側に向かって泳ぎ出したタイミングが勝負どころ。ミノーが自然にターンするシーンをじっくり見せることが重要です。
その他
サクラマスはより深場を攻めるためのスプーン、トレースコースを意識したミノーがメインですが、その他のルアーも候補となります。
例えば、より広範囲をスピーディーに探りたい場合は、バイブレーションもおすすめ。また、ナチュラルな動きで誘いたい場合はリップレスミノーも選択肢です。
また、海にいるサクラマス「海サクラ」を狙うのであれば、より遠投性が求められるのでメタルジグも有効。気になる方はぜひチェックしておきましょう。
カラーで選ぶ
ルアーにはさまざまなカラーがありますが、トラウトではゴールドやシルバーなどのフラッシング効果の高いカラーや、オレンジやグリーンなどの派手な色がベースとなります。
一方で、実在する魚の名前がついたナチュラルカラーも候補。サクラマスの場合、特に河川フィールドは雨による濁りで水色に変化が表れるので、時間帯で使い分けたり、上流・中流・下流とエリアで分けたりするのがおすすめです。
サイズで選ぶ
サイズはルアーのジャンルによっても異なりますが、大きければ大きいほど存在感が増すので魚から気づきやすくなる一方、小さければ小さいほど多くのサクラマスの口の中に入る可能性が広がります。
悩んでしまう場合はフィールドに実際にいるベイトフィッシュサイズを目安にするのがおすすめ。捕食対象となっても、威嚇対象となっても、サクラマスがアタックするルアーのサイズは環境に影響される部分が大きいので、意識しておきましょう。
重さで選ぶ
ルアーの重さは使用するタックルから判断するのが基本。サクラマスの釣りは広大なフィールドを探ることになるので、ロングロッドをチョイスし、リールもそれに合うスピニングリールを選択します。
ロッドのレングスは8〜10ftが標準的。リールはナイロンライン10Lb、PEライン1〜1.5号を100m以上巻ける中型スピニングリールがおすすめで、3000〜4000番が候補となります。
適合ルアーウエイトはあくまでも目安ですが、上は20〜30g程度まで。ロッドはサクラマスの引きをしっかり受け止められるパワーと、軽快にルアーが扱えるしなやかさを兼ね備えたモデルがおすすめなので、ルアーもそれを考慮して選ぶようにしましょう。
サクラマス用ルアーのおすすめ|スプーン
フォレスト(FOREST) リアライズ あわび 18g
これまで数多くのサクラマスを仕留めてきた定番のスプーン。強い流れの中でもしっかりと泳ぐほか、湖などの止水域でも水噛みがよく、スローリトリーブでもしっかりとアピールできるのが特徴です。
「あわびシリーズ」は特に色合いがなまめかしく、フラッシング効果が高いのもポイント。本製品のウエイトはシリーズのなかでもっとも重い18gで、広く深く探れるのが魅力です。
タックルハウス(TACKLE HOUSE) ツインクルスプーン サクラマススペシャル
本流・流水域用のスプーンとして開発された「ツインクルスプーン」のサクラマススペシャルモデル。流れの強い場所での浮き上がりを防止するために、重心となるボディの中心部を肉厚に、サイドをシェイプカットしているのが特徴です。
オリジナルシリーズは2g・3.5g・5g・6.5gのラインナップですが、サクラマススペシャルは13g・18gを用意。本製品は18gの80mmで、より大物を狙いたい方におすすめです。
下野 桜鱒スプーン メッキバージョン 10g
名前の通り「桜鱒(サクラマス)」用に開発されたスプーン。形状はオードソックスで、表面はメッキ加工、裏面はハンマー加工が施されているのが特徴です。
本製品のサイズは55mmで、ウエイトは10g。価格帯としては比較的安価なので、単品での指名買いはもちろん、カラー別に複数購入するのもおすすめです。
イトウクラフト(ITO CRAFT) エミシスプーン 65 24g
ベイトフィッシュライクなデザインのスプーン。本製品は大型サイズの65mm・24gで、大遠投して広範囲を探るのにおすすめです。
スローリトリーブでもしっかりとテールを振るのがポイント。それでいて浮き上がりとクルクルと回転するのを抑え、快適に使えるのも魅力です。
イトウクラフト(ITO CRAFT) R-CROSS 68 24g
やや細身のフォルムを採用したスプーン。遠投性に優れているほか、しっかりと沈められ、流れの強い場所でも引き抵抗を感じられるのが特徴です。
また、リトリーブ時の浮き上がりに配慮しているのもポイント。本製品はサイズ68mmで、ウエイトは24gと、深場をトレースしやすい仕様です。使用する際は、よりヘビーなタックルで挑むようにしましょう。
アングラーズシステム(Angler’z System) BUX 12.3g
フロントワイドタイプの渓流スプーン。前頭部は幅広で体高がありつつも、テール部分にいくにつれて絞られた形状をしているのが特徴です。
ウエイトのラインナップも豊富ですが、本製品はシリーズのなかでも重めの12.3g。サクラマスがいる本流域のほか、天然湖などの止水域でも使いやすいアイテムなので、ネイティブ狙いの方はぜひおさえておきましょう。
サクラマス用ルアーのおすすめ|ミノー
ティムコ(TIEMCO) シュマリ 110F
大型トラウトを獲るのにおすすめのフローティングミノー。レングスは110mm、ウエイトは10.5gと大きさに対して軽めで、浮力が十分確保されているのが特徴です。
後方固定重心により飛距離が稼げるのも魅力。リーリング時のアクションはタイトなウォブル&ロールで、激しい流れの中でもしっかりと通すことができるのもポイントです。
スミス(SMITH) チェリーブラッド SR
本流に潜むネイティブトラウトを狙いたい際におすすめのルアー。本製品はレングス90mm、ウエイト9.4gのフローティングタイプで、サクラマスが上ずっている際に有効なモデルです。
また、潜行深度は浅めで、シャローレンジをカバーするのもポイント。重心移動システムを採用しており、遠投性に長けているのも魅力です。
バスデイ(Bassday) シュガーミノー ボトムトゥイッチャー 85ES
名前の通り、ボトムでのトゥイッチに定評があるシンキングミノーです。リップの形状やラインアイの位置がポイント。リアクションでしっかりと喰わせられるのが特徴です。
メインのウエイトは高比重のタングステン「MZ-19」を採用しており、飛距離がしっかりと出ます。サイズは85mm、ウエイトは17g。潜行深度は2.5mが目安です。
シマノ(SHIMANO) カーディフ フリューゲル 70F
レングス70mmとサクラマスで使うにはやや小さいタイプのミノー。タイプはフローティングとシンキングとに分かれており、前者が7.8g、後者が8.8gとウエイトに1gの差があります。
本製品はフローティングタイプで、根がかりに配慮できるのがポイント。小さなサイズをいかしてより喰わせを意識できるのも魅力です。
シマノ(SHIMANO) カーディフ MLバレット 93F AR-C
同社ソルト用のミノー「サイレントアサシン」を本流トラウト用に設計したルアー。ボディのスリム化を図っているほか、流れの強い場面でもしっかり泳ぎ切ることができるのが特徴です。
本製品はフローティングタイプで、レングスは93mm。ウエイトは10gと十分な重さはありませんが、遠投が期待できるAR-C重心移動システムを搭載しており、飛距離が稼げるのも魅力です。
ジャッカル(JACKALL) ティモン トリコロールGT 88SR-F
マグネット仕様の重心移動システムを採用したおすすめのフローティングミノー。サイズラインナップは3種類で、ベイトの大きさや求める飛距離に応じて使い分けできるのが特徴です。
タイプもシャローランナー(SR)とミディアムダイバー(MD)に分かれており、レンジを意識できるのもポイント。また、カラーバリエーションも豊富で、ホログラムやメッキ、パール系、ゴースト系など、さまざまなパターンが用意されています。ルアーローテーションにこだわりたい方はぜひチェックしておきましょう。
デュオ(DUO) スピアヘッド リュウキ 80S
サクラマスやアメマスなど遡上系大型トラウト攻略におすすめのシンキングミノー。立ち上がりの早さ、ロッドワークに対するレスポンスのよさに長けています。下流方向へ斜めに投げる「ダウンストリーム」でも使いやすいのが特徴です。
本製品の大きさは80mmで、重さは12g。ウエイトは固定式ですが、扁平低重心固定ウエイトを採用し、遠投性に配慮しているのもポイントです。
デュオ(DUO) ディープフィート 90MDS
固定重心を採用したシンキングミノーです。製品名にディープとありますが、型番はMD、潜行深度は1〜2mが目安。ミドルダイバーと認識して使うのがおすすめです。
本製品のサイズは90mmで、ウエイトは13g。フックには#6が付いており、大物とのやりとりにも対応できます。広大な本流域を攻める際におすすめのルアーです。
デュオ(DUO) タイドミノー 120LD
大型ネイティブトラウトを獲りたい方におすすめのルアー。本製品はもともとソルトのシーバス用、なかでも磯場に潜むヒラスズキ向けに開発されたシンキングミノーですが、流れの激しい場所でも使いやすく、サクラマスにも有効です。
重心移動システムを採用しており、遠投性が高いのがポイント。アクションは振り幅のあるウォブン&ロールで、遠くの魚を呼べるのも魅力です。
タックルハウス(TACKLE HOUSE) ビットストリーム FMD95
流れの強い場面でも安心して使えるおすすめのミノー。サクラマスを含めた大型トラウトに有効なルアーで、足元までしっかりと泳ぎ切れるのが特徴です。
本製品のサイズは95mmで、ウエイトは10g。タイプはFMDというフローティングのミディアムダイバーですが、潜行深度は80cmと比較的浅めです。水深があまりないフィールドでは中層をカバーしますが、深場のフイールドではシャローレンジを引くことになるので注意しておきましょう。
ジップベイツ(ZIP BAITS) リッジ 90MNS-LDS
大河川や本流域でのサクラマス狙いでおすすめのミノー。しっかりと飛距離が稼げるほか、向かい風にも強く、広範囲をサーチする際に有効です。
本製品はシンキングタイプで、レングス90mm、ウエイト13g。フックにはオーナーばりの「STX-45 スティンガートリプル」の#6が付いています。
ジャクソン(Jackson) アスリート 17SSV
同社を代表する定番ミノー「アスリート」シリーズの大型モデル。本製品はもともとはソルト用ルアーですが、キャスト時の姿勢が安定しており、広範囲を探るサクラマスなどのビッグトラウトにも有効です。
レングスは170mmで、ベイトフィッシュサイズとしては大きめ。ウエイトも30gと十分な重さがあるので、ヘビーなタックルで挑むのがおすすめです。
アムズデザイン(AMS Design) アイマ スカリ85DXS 18g
ヘビーシンキングミノーに位置づけられるルアー。レングスは85mm、ウエイトは18gと、見た目の印象以上に重さがあるのが特徴です。
また、強い流れの中でもしっかりと泳ぐのが魅力。幅広リップを採用することによって浮き上がりを抑えているほか、立ち上がりが早いのもポイントです。
ダイワ(Daiwa) シルバークリークミノー85MD S
同社トラウト分野における看板ルアー「シルバークリーク」シリーズのロングミノー。タイプはミドルダイバーで、中層を探れるのが特徴です。
また、マグネット式の重心移動システムを採用しているのもポイント。十分な飛距離が出る一方、アクション時はウエイトボールが移動し前方で固定されるため、泳ぎの質が安定しています。
本製品のレングスは85mmで、タイプはシンキング。ウエイトは11.5gと、同シリーズのフローティングモデルよりも重ためなので、購入する際は意識しておきましょう。
サクラマス用ルアーのおすすめ|その他
タックルハウス(TACKLE HOUSE) ローリングベイト
ソルトシーンにおける定番のバイブレーション。なかでもシーバスでの実績の高さは有名で、多くのアングラーから支持されているルアーです。
引き抵抗はそれほどなく、ネーミングの通りローリングで魚を誘えるのが特徴。ラインナップも豊富で、特に本製品の77mm・15gはサクラマスでも喰いやすいサイズ感です。
なお、河川で使用する場合はバーブレスがルール化されている場合があるので、事前に確認しておきましょう。
タックルハウス(TACKLE HOUSE) P-Boy Jig バーチカル
ジギングで定評のあるルアー。サイズ・ウエイトともにラインナップ数が多く、小さいサイズは60mm・15gから大きいサイズは130.5mm・135gまで揃っているのが特徴です。
本製品は110mm・85gで、海のサクラマス「海サクラ」狙いでも実績のあるルアー。オカッパリから狙うショアジギングのほか、ボートから狙うオフショアジギングで使うのもおすすめです。なお、使用する際はジギング用のタックルをしっかりと用意するようにしましょう。
岡クラフト 岡ジグ AT30
知る人ぞ知るローカルベイト。本製品はやや体高のある「AT30」で、ウエイトは30gです。
ルアーのタイプは扁平のメタルジグ。ショアジギングで海アメ・海サクラを狙う際に有効なアイテムなので、ぜひチェックしてみてください。
シマノ(SHIMANO) カーディフ モンスターリミテッド ウインドリップ 95S
海にいるアメマスやサクラマスを攻略するためにおすすめのルアー。タイプはシンキングペンシルに分類されるアイテムで、大遠投して広範囲を探れるのが特徴です。
フックはテールにシングルフック2本掛けと、根がかり回避を意識。本製品は95mm・28gで、飛距離を意識しつつも、喰わせ切れない際に有効です。
シマノ(SHIMANO) 熱砂 スピンビーム32g
サクラマスなかでも海サクラで実績のあるルアー。もともとはヒラメ狙いのメタルジグとして開発されたアイテムですが、サーフを回遊する魚にアピールする部分は同じで、海のサクラマスも有効です。
レングスは67mm、ウエイト32gで、コンパクトながら飛距離を十分出せるのが特徴。使い方はただ巻きを基本としつつも、ストップ&ゴーで緩急をつけるのもおすすめです。
ジャクソン(Jackson) アスリート 14SSP
同社を代表する定番ミノー「アスリート」をシンキングペンシルにしたモデルです。サクラマスにおいては海にいる「海サクラ」を狙う際に有効。サーフからヒラメなどのフラットフィッシュを狙う際と同様に、大遠投して誘うのがおすすめです。
本製品は140mm・40gで、フックは#4を採用。同シリーズでひと回り小さい「12SSP」と比べると、若干前方に重心があり、浮き上がりを抑えた仕様です。大型クラスに効果的なアイテムなので、ランカーサイズを仕留めたい方はぜひおさえておきましょう。
ウォーターランド(Water Land) ローリングスティック 95H
魚種を問わず、あらゆる魚をターゲットとする「ウォーターランド」のなかでもサクラマス、特に海サクラで効果を発揮するルアー。ジャンルとしてはリップレスミノーともシンキングペンシルともいえるアイテムですが、リーリングスピードへの対応幅が広く、高速巻きからデッドスローまでカバーできるのが特徴です。
本製品はサイズ95mmで、ウエイトは35g。フックは根がかり回避を考慮してトレブルフックがリア部分にのみ付いています。喰わせ能力が高いだけでなく、空気抵抗を抑えることで遠投性に長けているのも魅力です。
河川からサクラマスを狙う際はロッドやリール、ルアーのほか、魚を取り込むためのランディングネットや水際に立ち込むためのウェーダーなども必要です。また、管轄漁協の遊漁券を購入するのも必須。規則を確認したうえで釣り場に向かうことも重要です。解禁の日程はもちろん、禁漁区の有無などもしっかりとチェックしておきましょう。