ルアー釣りのなかでも比較的ジャンルの確立が新しいフラットフィッシュ。魚種としてはヒラメやマゴチなどが該当し、砂地やそれに隣接する河口、内湾、磯場などがフィールドになります。
釣具市場から見るとヒラメは専用ルアーが登場し、徐々に台頭。一方、マゴチも恰好のターゲットとして人気ですが、まだルアーの細分化が進んでいないのが現状です。そこで今回は「マゴチルアー」のおすすめモデルや選び方についてご紹介します。
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マゴチルアーとは?
「マゴチルアー」とは、名前の通りマゴチを狙うためのルアーのこと。「マゴチ」とは扁平の魚で、見た目からヒラメやカレイなどと一緒に「フラットフィッシュ」と呼ばれることもあります。
釣期としては6〜9月で、ベストシーズンは夏。産卵のために梅雨時期から岸寄りするタイミングがチャンスとなります。生息地は基本的に砂地なので、海岸沿いの砂浜から投げて狙うのがメイン。場合によっては磯場からでも近くに砂地があれば釣果が期待できます。どちらの場合も遠投する必要があるので、その点はおさえておきましょう。
マゴチルアーのおすすめ|ワーム
エコギア(ECOGEAR) パワーシャッド
細身のボディを採用したシャッドテールワーム。やや張りのある硬めのマテリアルを素材に採用しているほか、逆三角形デザインのテールを備えることで、力強いウォブリングを発するのが特徴です。
サイズラインナップは4種類を用意。カラーラインナップも豊富ですが、ルアーのサイズによってカラーの有無が異なるので、購入する際は注意しておきましょう。
オンスタックルデザイン(ounce tackle design) ワインドシャッド
垂れ下がった大きめのテールが特徴的なシャッドテールワーム。ソルトシーンでの実績が高く、シーバスや青物、タチウオ 、さらにヒラメやマゴチなどのフラットフィッシュにも効果を発揮します。
また、本製品は専用のジグヘッドが用意されているのもポイント。シャープなヘッド形状とトレブルフックを採用しており、より広範囲を効率よくスピーディに探る際に有効です。気になる方は併せてチェックしておきましょう。
ダイワ(Daiwa) 鮃狂 フラットジャンキー ロデム 4
ワームがズレにくい3重キーパーを採用したジグヘッドセット。ソフトベイトはしっかりと水を掴む「ダックフィンテール」が特徴的で、強い波動を出してアピールできるのが魅力です。
また、ラインアイが2つあるのもポイント。前方アイはあまり潜らせたくないシャローエリアで、後方アイは深場をきっちりと攻めたい際におすすめです。
コアマン(COREMAN) VJ-16 バイブレーションジグヘッド
名前の通りボディ全体が絶妙に揺れるバイブレーションが特徴的なジグヘッドセット。シャッドテールワームはフラットな面が下、テールは上向きとなっており、フックへの干渉やフッキングに配慮しているのが特徴です。
本製品は「VJ-16」で、95mmの16g。なお、ほかのラインナップとしては110mm・22gの「VJ-22」や113mm・28gの「VJ-28」も用意されています。シーバスで実績の高いルアーですが、ヒラメやマゴチ狙いにもおすすめです。
デュオ(DUO) ビーチウォーカー ハウル
ベイトフィッシュライクなヘッドにシャッドテールワームが付いたルアー。ヒラメゲームの定番アイテムとして知られており、マゴチにおいても投げて巻くだけで釣果が得られるのが特徴です。
なお、ヘッドとワームのカラーの組み合わせはパッケージごとに決まっていますが、複数用意すれば入れ替えも可能。トレーラーにはVテールやグラブなども別途用意されています。フックは前後ともトレブルフック仕様で、ウエイトは21g。フックサイズは#5が付いています。
デュオ(DUO) ビーチウォーカー ジャンゴセット
フックが通常とは逆の背中側に付いているジグフックセット。砂地を這うハゼ系のベイトフィッシュをイミテートしており、ボトムトレースしやすいのが特徴です。
フックのアイはフロントとリアの2箇所で、パッケージでのデフォルトはフロント仕様。ワームのボディサイズは3インチとやや小さめで、ウエイトは21gです。
メジャークラフト(Major Craft) 浜王セット
リーズナブルな価格帯が魅力のジグヘッドセット。カラーラインナップは8色、ウエイトは21gと28gが用意されており、その日の反応を確かめながら使うのがおすすめです。
ワームキーパーに凹凸があり、しっかりとホールドできるのもポイント。ワーム部分は4インチで、全体的に汎用性の高いサイズ感にまとまっています。
ブルーブルー(Blue Blue) ジョルティ
十分な飛距離を稼げるジグヘッドセット。余計なパーツのないシンプルボディを採用しており、キャスト時の空気抵抗が少なく、快適に飛ばせるのが特徴です。
ラインアイにゆとりがあり、スナップ接続であれば遊動するのもポイント。なお、ウエイトラインナップは15g・22g・30gの3種類で、カラーバリエーションが豊富なのも魅力です。
ジャクソン(Jackson) クイックセット
シャッドテールワームとジグヘッドのセットです。2つのラインアイを搭載したジグヘッドがセットになっており、幅広いシーンに対応しやすいマゴチ用ルアーを求めている方におすすめ。これからサーフフィッシングをはじめる初心者の方にも適しています。
フッキング性を重視した上向きのテールを採用しているのも注目ポイント。肉厚のテールが大きく水をかくアクションで、マゴチにしっかりアピールできます。
ジャッカル(JACKALL) サブル センシー テール
ハイプレッシャーに対応できるサーフフィネスワームです。軽量ジグにセットして、低活性時など繊細にアプローチしたい場面におすすめ。また、艶めかしいアクションで誘えるソフトマテリアルを採用し、メタルジグ・ミノー・シンキングペンシルなどに反応しないフラットフィッシュ攻略で活躍します。
特殊形状ボディによって潮流を受ける面を増やしており、浮き上がりのよさを実現しているのが特徴。加えて、ボディ上面にはジグヘッドを抜く位置がわかりやすいマーキングを施しています。
ジャッカル(JACKALL) ビッグバッカー ワグシャッド
リアルな魚の目を備えているジグヘッドとワームのセットです。2つのアイ設定により、ラインを接続する位置を変えながらさまざまなポイントや魚種に対応できるスイムベイト。ワンタッチでワームボディを交換しやすく、素早くカラーローテーションしたいシーンや破損時に便利です。
上向きのシャッドテールを採用しているのも特徴。ハイピッチでボディまでローリングアクションを伝える効果を期待できます。水平に近いスイミング姿勢もポイントで、マゴチに違和感を与えずにバイトまで持ち込めるルアーを探している方にもおすすめです。
青嵐ルアー SR-SVH ジグヘッドワーム
強反射ホログラムシートを貼り付けジグヘッドがセットになっているワームです。多層コーティング仕上げにより、キラキラした反射でマゴチにしっかりアピールします。本物のイワシのようなフラッシュで、フラットフィッシュを誘えるのがメリットです。
シャッドワームに誘導レールを備えており、ジグヘッドを簡単に付けやすいのも魅力。これからサーフフィッシングをはじめる初心者の方にもおすすめです。
デプス(deps) プロズワン デスアダーシャッド 4インチ
バス用ルアーを開発するメーカーの「デプス」とロックフィッシュに精通するブランド「プロズワン」がコラボしたシャッドテールワーム。テール部分にスタビライザーフィンを取り付けており、直進性に優れているのが特徴です。
なお、そのフィンを取り除けばテールの可動域が広がり、よりワイドに泳がせることも可能。フィールド状況に合わせて調節することで、さらなる釣果アップが期待できます。気になる方はぜひ使い比べてみてください。
マゴチルアーのおすすめ|ミノー
シマノ(SHIMANO) エクスセンス サイレントアサシン ジェットブースト XM-129N
フローティングミノーながら、バイブレーション並に飛ぶと謳われているマゴチ対応ルアーです。重心移動ウエイトを貫通シャフトとバネで支える重心移動機構「ジェットブースト」を採用。安定したロングキャストと素早い泳ぎだしを実現しています。
完成度が高く安定感に優れており、シーバス用ルアーながら状況を選ばないオールラウンド性もおすすめポイント。特に水深2m以下のサーフでロングキャストし、フラットフィッシュを狙いたいシーンで活躍します。
ジャクソン(Jackson) アスリートプラス 105FVG
全長105mmのマゴチ対応ミノーです。空力をコントロールするボルテックスジェネレーターを搭載しているのが特徴。安定した飛距離で広いサーフを攻められます。
フラットサイド仕様により、ウォブンロールアクション時に強いフラッシングを発生させやすいのも魅力。また、体高をもたせたスリムボディ採用とあいまって、フラットフィッシュに強力にアピールする効果を期待できます。
デュエル(DUEL) ハードコア ヘビーミノー S 110mm
飛距離を出しやすいマゴチ対応ミノーです。110mmで37gの重量級ルアーで、遠くのポイントを攻めたい場面におすすめ。サーフでのフラットフィッシュ狙いはもちろん青物やサゴシ、本流・渓流トラウトまで幅広く対応できます。
ミディアムからファストリトリーブで、強波動のウォブンロールアクションを生み出しやすいのもポイント。固定ウエイトならではのレスポンスのよさを発揮し、広範囲の魚にしっかりとアピールできます。
マゴチルアーのおすすめ|メタルジグ
ダイワ(Daiwa) 鮃狂 フラットジャンキー ヒラメタルZ
コンパクトサイズにまとまったメタルジグ。左右対称のボディを採用しつつも多面高フラッシング構造を採用しており、ヒラメやマゴチなどのフラットフィッシュに対して存在感をしっかりと示せるのが特徴です。
サイズは62mm・32gと68mm・40gと2種類をラインナップ。いずれもリアフックにはティンセルが付属しており、バイトマーカーとなるほか、トレブルフックの過度な暴れをおさえられるのもポイントです。
メジャークラフト(Major Craft) ジグパラ サーフ
ベイトフィッシュライクなフォルムにコロラドブレードがリアに付いたメタルジグ。ウエイトラインナップは28g・35g・40gの3種類で、カラーは15色を揃えています。
遠投しやすいほか、フォールスピードも速いので、沖のブレイク沿いから流していくのがおすすめ。フィールドによっては回遊する青物がかかることもあるため、気になる方はぜひ試してみてください。
ジャクソン(Jackson) 飛び過ぎダニエル
コンパクトサイズながらロングキャストしやすいメタルジグです。広大なサーフをカバーできるマゴチ対応ルアーを探している方におすすめ。空気の抵抗を受けるリップがないメタルジグならではのサイズ以上の飛距離で、フラットフィッシュ攻略で威力を発揮します。
激しいワイドウォブリングアクションで魚に気づかれやすく、マゴチにしっかりとアピール可能。フリーフォールで素早くボトムを取り、カーブフォールさせればローリングしながら魚を誘います。
テールに加えて腹部にもトレブルフックを搭載しており、フッキング率を高めやすい点にも注目。後方からのバイトや下から突き上げるようなバイトなど、さまざまなバイトに対応できます。
シマノ(SHIMANO) 熱砂 スピンビーム TG 42G
飛距離にこだわって設計されているメタルジグです。飛距離特化型のタングステンコンポジット導入により、ボディの最端部までタングステンをレイアウトしています。後方に重心をキープしやすく、初心者の方でもロングキャストでマゴチやヒラメなどを狙いやすいのがメリットです。
極端なワイドアクションを採用しているのも特徴。ベリーフックを上にしてバタバタと泳ぎ、底を取ってタダ巻きするだけでしっかりとしたアクションでフラットフィッシュにアピールします。
ベイトフィッシュのウロコを模倣した複合ピッチホログラム「スケールブースト」を搭載している点にも注目。リアルなウロコの反射で魚を誘いやすいのがおすすめポイントです。
マゴチルアーの選び方
種類で選ぶ
ワーム
マゴチを狙う際にオーソドックスなのがワームを使用したジグヘッドリグ。なかでも、ワームはシャッドテールがメインで、底面を泳ぐベイトフィッシュをイメージしてリトリーブするのがポイントです。
なお、「シャッドテール」は細長いボディにテールが付いているのが特徴。テール部分は魚の尾っぽのような形ではなく、くびれと突起があり、リトリーブした際に水を受けて左右にブリブリと動いてアピールします。テールの向きは製品によっては上向き・下向きがありますが、下向きでのセットが主流です。
組み合わせるジグヘッドはラウンドやフットボールなどいくつかタイプがありますが、おすすめはスイミング特化型のバレット形状。なお、最近はジグヘッドとワームとがセットになった製品も発売されています。
ミノー
根がかりの心配が少ない広大な砂地をサーチしたい場合はミノーもおすすめ。特に、大きめのシンキングタイプであれば遠投性能が高く、素早く効率的に探れます。
また、シンキングミノーのなかでも重心移動システムを採用しているタイプがおすすめ。重心が前方に寄るジグヘッドリグと異なり、より遠くに飛ばすことが可能なほか、水平姿勢を保ちやすいのも魅力です。
メタルジグ
メタルジグは魚の形をした金属の塊なので、キャスト時の空気抵抗が少なく、飛距離を稼げるのが特徴。誘い方としてはボトム付近を意識した「ただ巻き」のほか、リフト&フォールを織り交ぜるのも効果的です。
根がかりしやすいので、ボトムが砂地であることを確認することが大切。根にかかるとフックが深く刺さるほか、ゴロタ石があるとスタックすることがあるため意識しておきましょう。
カラーで選ぶ
マゴチに限らず、フラットフィッシュではピンク・イエロー・オレンジなどの派手なカラーが定番。そちらに反応がなければ青物を意識したベイトフィッシュカラーや、ハゼ系を意識したカラーが適しています。
また、やや深場のエリアは太陽の光が届かないので、紫外線に反応して発光する「ケイムラ」や夜光塗料が施された「グロー」も効果的。水質や潮によって反応が異なるため、カラーは複数用意しておくのがおすすめです。
ウエイトで選ぶ
マゴチに限らず、フラットフィッシュを狙う際は飛距離がポイント。フィールドが広大な砂浜であればわかりやすいですが、河口や内湾、磯場であれば沖のブレイクに広がる砂地までルアーをキャストする必要があります。
ルアーウエイトが重ければ重いほど長くて硬い竿が必要。キャスト時の反発力が大きいため、それに耐えうるロッドが求められます。一方、軽いルアーほど、しなりのある柔らめの竿がおすすめ。ウエイトをロッドにしっかりと乗せることで飛距離が稼げます。
なお、エリアの状況によってウエイトを調節するのも重要。風の強弱や向き、波の高さなどから判断して操作性とのバランスを取るようにしましょう。
マゴチを狙ううえで大切なのがルアーのトレースコース。基本は底ベタを意識し、できるだけ浮かさないのが重要です。また、リアクションで口を使うこともありますが、リトリーブはゆっくりめがおすすめ。なお、同じフラットフィッシュのヒラメを狙う際は底より少し上、巻きスピードもやや速めと、多少反応に違いがあります。