レザークラフトに欠かせないツールのひとつ「革包丁」。レザーのカットやヘリ落としなど幅広い用途に使用されており、安価で入手しやすいモノから上級者向けの高級品までさまざまなタイプが販売されています。また、なかには漉いて厚みを調節しやすいモノがあるのもポイントです。

そこで今回は、革包丁のおすすめモデルについてご紹介。選び方についても解説しているので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

革包丁とは?

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革包丁は、別名で「レザーナイフ」や「皮裁ち包丁」とも呼ばれており、工具のノミに似た形状の刃物のことを指します。革製品に使用するレザーなどの素材をカットするのに特化しており、本格志向のレザークラフトには必要不可欠なアイテムです。

革包丁があれば、薄手で柔らかいレザーから、分厚く硬いレザーまで幅広く対応しやすいのがポイント。素材を漉いて厚みを調節する場面や、革の角を削ぎ落として形状を整える「ヘリ落とし」も可能なので、レザークラフトに挑戦したい方は要チェックです。

革包丁の選び方

用途に合わせて刃の形状をチェック

汎用性が高い「直刃」

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まっすぐな刃先が特徴の、革包丁のスタンダードとも言える「直刃」は、幅広い作業に対応できる万能タイプです。直刃の革包丁は、曲線や直線のカットはもちろん、均一なヘリ落としにも使いやすいのがポイント。素材の厚さを問わず使用できる点も魅力です。

なお、直刃の革包丁は、ほかのタイプの革包丁と組み合わせることにより、作品の幅が広げられるのもメリットのひとつ。レザークラフトをするうえで、最低でも1本は用意しておくのがおすすめの、汎用性に優れたタイプです。

曲線やヘリ落としに適した「斜刃」

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刃先が斜めになっている「斜刃」タイプは刃先のコントロールをしやすく、細かい部分のカットなどに向いています。また、鋭角に切り込める特性を活かし、ヘリ落としに使いやすいのも特徴です。

レザー曲線部のなめらかなカットに役立つメリットを活かし、いくつかの刃幅のタイプを用意すれば作業の幅が広がります。場面に応じて切り替えることで、作業をスムーズに進められるのが魅力のひとつです。

漉き作業におすすめの「丸刃」

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刃先がやや湾曲した形状が特徴の「丸刃」タイプは、滑らかに動かしやすいのが特徴です。別名「ラウンドナイフ」や「ヘッドナイフ」とも呼ばれ、引っかかりが少なく、レザーを漉いて素材の厚みや柔軟性を調節したい場面に向いています。

なお、漉き作業を重視したい場合は、手のひらで押しやすい形状のモノを選ぶのがおすすめ。ハンドルの先が丸いと作業しやすくなります。また、柄の形状によって力の加わり方も変わるため、長時間使用する場合は手に馴染みやすいモノを選ぶのがおすすめです。

刃の素材をチェック

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革包丁を選ぶうえで、使用されている刃の素材もチェックしておきたい要素のひとつです。タングステンやクロムなどを含む「青紙鋼」を使用したモノは耐久性に優れ、切れ味が持続しやすいのがポイント。長期間愛用できるモデルを探している方に向いています。

なお、革包丁のなかには炭素含有量の少ないステンレス素材を使用したモデルもあり、研ぎやすくメンテナンスしやすいのが特徴です。安価で入手しやすく、初心者の方の練習用としてもおすすめ。慣れてきたら青紙鋼のモデルもチェックしてみてください。

刃のサイズをチェック

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革包丁は、刃幅によって適した用途が異なります。24〜30mm程度は汎用性が高く、カット・ヘリ落とし・漉きなどの作業に使いやすいのが特徴。また、研ぎやすいためメンテナンスしやすいといったメリットもあります。

そのほか、24mm程度の刃幅が小さいモノは小回りがよく効くのもポイント。細かい箇所や曲線部分のカットティングに向いています。なお、漉き作業へ使用したい革包丁には大きめの刃のモノがおすすめ。35mm以上のタイプだと作業しやすくなります。

左利きの人は刃の向きにも注意

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革包丁は片刃であるため、利き手に応じて適した刃の向きが異なります。レザークラフトをスムーズに進めたい場合、利き手に応じて適切な向きの革包丁を選ぶことが重要。左利き用など、注釈が入っているモノを選ぶのがおすすめです。

なお、注釈がない製品の場合は右手用の場合がほとんど。左利きの方は、購入前に必ずチェックしておきましょう。

革包丁のおすすめ|直刃

誠和(Seiwa) 革包丁 特選

ハイグレードな素材で、刀持ち良好

1.25〜1.35%ほどの炭素含有率の「炭素工具鋼」を使用。最高級和包丁にも使用されている高級素材による、刃持ちのよい優れた耐久性が魅力の革包丁です。焼入れから、戻し、刃付けなど、職人の手で1本ずつ仕上げられています。

本製品は、刃幅35mmの大型の直刃タイプ。刃付きがよく、研ぎやすいためメンテナンス性に優れているのも魅力です。直線の裁断はもちろん、漉き作業・ヘリ落としにも応用可能。汎用性がある、高品質な直刃の革包丁を求める方におすすめです。

クラフト社(craftsha) 革包丁 極上 39mm 8667

大きめな刃で、カットしやすい

刃幅39mmと、大きめで安定性に優れた革包丁です。直線のカットがしやすく、幅広なため革漉き作業にも向いているのが特徴。さらに、高耐久で刃持ちのよい「属安来鋼青紙1号」を使用し、火造り製法で丹念に仕上げられているのもポイントです。

切れ味がよく、なめらかな曲線のカットやヘリ落としにも役立ちます。また、シンプルな楕円形の柄が手になじみやすいのも魅力のひとつ。作業が長時間となる場面でも疲れにくいのがメリットです。

さらに、リーズナブルなので手軽に入手しやすいのもポイント。初心者〜上級者の方まで幅広く愛用できるおすすめの革包丁です。

クラフト社(craftsha) 左きき用革包丁 39mm 8669

左利き用。利き手に合わせて使いやすく

通常の革包丁とは逆向きに刃がついている、左利き用の革包丁です。利き手に合ったモノを使うことで、レザークラフトの完成度を高めやすくなるのがメリットのひとつ。右手用の革包丁よりぐっと扱いやすくなります。

また、本製品は火造り製法で仕上げられているのもポイント。切れ味がよく、39mmと大きめの刃幅のため漉き作業やヘリ落としにも便利です。さらに、リーズナブルで入手しやすく、大きめの直刃タイプに挑戦してみたい方はチェックしてみてください。

スタジオタッククリエイティブ(STUDIO TAC CREATIVE) レザーナイフ TGS001 8698

完成度の高い本格的な作品作りを目指す方に

日立金属株式会社が開発した、硬度が非常に高い「ZDP189鋼」を使用。レザークラフト系の雑誌などを手掛ける出版社と、多くのカスタムナイフを手掛ける「G・SAKAI社」がコラボして作り上げた、直刃タイプの革包丁です。

本製品は粘り強さがあり、刃幅が37mmあるため漉き作業に使いやすいのもポイント。さらに、耐腐食性にも優れており、鋭い切れ味が持続しやすいのも魅力です。

レザークラフト上級者の方におすすめ。完成度の高い本格的な作品作りにこだわる方は要チェックのおすすめアイテムです。

協進エル(KYOSHIN ELLE) 特選革包丁 24mm巾 1152039 52039

手に馴染み扱いやすいので初心者の方におすすめ

革製品の専門店である協進エルが手掛ける、刃幅24mmの直刃タイプです。なめらかで美しい仕上がりの持ち手で、手に馴染みやすく扱いやすいのが特徴。刃幅が狭いため小回りがよく効き、曲線や細かい箇所のカットにも向いています。

また、リーズナブルで手軽に入手しやすいのもポイント。研ぎやすいため切れ味を保ちやすく、コストパフォーマンスにも優れています。初心者の方のエントリーモデルとしてもおすすめの革包丁です。

KRW 革包丁 35mm巾

リーズナブルながら基本用途に十分対応

安価なステンレス素材を使用した、コストパフォーマンスのよい直刃タイプの革包丁です。また、握りやすい形状の柄は手に馴染みやすく、操作性にも優れているのがポイント。さらに、研ぎやすいため、鋭い切れ味を保ちやすいのも魅力です。

本製品はリーズナブルで手軽に入手できるので、初心者の方のエントリーモデルや練習用としてもおすすめ。直線や緩やかな曲線のカット、ヘリ落としなど、基本的な用途へ充分に対応可能です。

エスコ(ESCO) 革たち 60mm EA589LA-8

リーズナブルで、初心者の練習用にも

刃幅60mmの大きなヘッドが特徴。直線やヘリ落としなどに使いやすい、直刃タイプの革包丁です。また、本製品はリーズナブルで入手しやすいステンレス製。手軽に入手できるため、初心者の方の練習用としてもおすすめです。

また、軽量で握りやすい、ポリプロピレン製の柄を備えており、刃幅が大きいためヘリ落としに使いやすいのがポイント。直線のカットや漉きの補助用としても役立つ、大きめの革包丁を探している方はぜひチェックしてみてください。

革包丁のおすすめ|斜刃

クラフト社(craftsha) 革工具 革包丁斜刃 24mm 8687

曲線や直線などなめらかにカットできる

刃先が鋭角で切り込みやすい、斜刃の革包丁です。刃幅が24mmと小さいため、小回りが効きやすいのもポイント。刃先のコントロールがしやすく、曲線や直線などをなめらかにカットしたい場合におすすめです。

また、伝統の火造り製法で仕上げられているのもポイント。軽い力でも素材をカットしやすく、ヘリ落としや細かい箇所の作業など、幅広い用途に対応できる、おすすめのアイテムです。

クラフト社(craftsha) 革包丁 小桜 斜 8696

研ぎやすく、メンテナンスしやすいのが特徴

切れ味のよい「特殊ダイス鋼」を使用し、裏透きを施しているため研ぎやすいのが特徴。また、鎬を削って研ぎやすい形状に仕上げられており、メンテナンスしやすいのも魅力です。

また、手にフィットしやすいなめらかな形状の柄もポイント。桜の木を使用しており、手触りがよいため長時間の作業でも疲れにくいのも魅力です。とりわけ、細かい曲線などの裁断に適しています。

トルトキツール(DOLDOKKI TOOL) DT革包丁39 斜

硬質で切れ味に優れている「ハイス鋼」を使用した、刃幅39mmの斜刃の革包丁です。直線のなめらかなカットはもちろん、細かい曲線のカットに最適。レザークラフトの完成度を重視したい、上級者の方におすすめのアイテムです。

なお、柄の部分は重厚感のある黒檀を使用して造られています。握りやすく、長時間力を加え続けるような場面でも扱いやすいのが魅力のひとつ。高級感があり、デザイン性にも優れているため、レザークラフト好きな方への贈り物としても向いています。

トルトキツール(DOLDOKKI TOOL) DT漉きナイフ 斜

モノづくりを追求し続けている、トルトキツールが手掛ける革包丁です。本製品は、切れ味のよいハイス鋼材を使用した斜刃タイプ。なお、刃がやや丸みを帯びており、丸刃のような滑らかな動きも実現できます。

刃先のコントロールのしやすさによる曲線のスムーズなカットはもちろん、漉き作業にも使いやすいのが大きな特徴。斜刃と丸刃の長所を兼ね備えている、レザークラフト上級者の方におすすめの、ハイクオリティな革包丁です。

協進エル(KYOSHIN ELLE) 美貴久 皮断包丁 斜刃 36mm

硬度があり、切れ味に優れている「青鋼2号」を採用した斜刃タイプ。鋭角の刃先によってコントロールしやすく、ゴムや紙などもカットしやすいのが特徴です。

また、厚い革もカットしやすく、美しい切り口を実現しやすいのが魅力のひとつ。曲線や細かい箇所の作業にも対応しやすく、楕円形の握りやすい柄によって操作性が向上しています。

リーズナブルで入手しやすいため、初心者の方にもおすすめ。コストパフォーマンスに優れている、おすすめの革包丁です。

エヌティー(NT Cutter) 革たち KT-2000GP

通常のカッターナイフのような感覚で使用できる、替刃式の革包丁です。斜刃と直刃の替刃が付属しており、用途に応じて刃の種類を自在に切り替えられるのが魅力のひとつ。刃幅は43mmと大きめなため、漉き・裁断・曲線カットなどさまざまな場面に対応可能です。

替刃を複数用意しておくことで、手軽に優れた切れ味の革包丁として使用できるのもポイント。また、軽量で耐久性のある、「アルミダイキャスト素材」をボディに使用しています。握りやすいゴムグリップも備え、刃先のコントロールがしやすいのも魅力のひとつです。

革包丁のおすすめ|丸刃

協進エル(KYOSHIN ELLE) 美貴久 丸包丁 36mm巾 1152118 52118

楕円形の柄を採用しており握りやすい、丸刃の革包丁です。作業時に引っ掛かりがなく、滑らかな刃の動きを実現しやすいのがポイント。刃幅が36mmと大きめなタイプのため、漉き作業にも向いています。

また、リーズナブルで入手がしやすく研ぎやすいのもポイント。初心者の方でも扱いやすく、コストパフォーマンスにも優れています。手軽にレザークラフトを楽しみたい方はぜひチェックしてみてください。

フリントレザーツール(FLINT LEATHER TOOLS) スカイビングナイフ ラウンド

フリント(火打ち石)の意味を持つ、中国のナイフ職人が生み出したブランドのフリントレザーツール。本製品は、伝統を感じられる、シンプルで洗練されたデザインが魅力の丸刃タイプの革包丁です。

また、手にフィットしやすい紅花製の柄も握りやすく、漉き作業に向いています。さらに、柄から刃先までが長いのもポイント。刃が鋭角に入りやすく、薄漉きしやすいのも魅力の、高品質なアイテムです。

レザークラフトの完成度を重視したい方は要チェック。リーズナブルで入手しやすい、コストパフォーマンスにも優れている、おすすめの革包丁です。

トルトキツール(DOLDOKKI TOOL) DTラウンドナイフ

主に西洋で主流となっている、大きなヘッドが特徴のラウンドナイフです。手前から奥へ押し切りするのに便利で、きれいなカットから漉き作業など、幅広い用途に対応できるのが魅力。職人が1本ずつ手作業で造り上げている、高品質なアイテムです。

また、ハイス鋼を使用しているので硬度があり、鋭い切れ味を維持しやすいのもポイント。曲線美による優れたデザイン性と機能性を兼ね備えており、所有するだけでモチベーションアップも期待できる、ハイクラスの革包丁です。

IVAN ダマスカスラウンドナイフ

刃の美しい模様が特徴の「ダマスカス鋼」を使用した、全長約160mmのラウンドナイフです。約118mmの刃幅を有しており、漉き作業や素材の連続したカット作業など、さまざまな用途に使用しやすいのがポイント。なめらかな切断面を実現できます。

また、丸みを帯びて握りやすい柄も備えており、長時間の作業で疲れにくいのもメリット。重厚なデザインで高級感もある、レザークラフト仲間への贈り物としても喜ばれやすいアイテムです。

SKIESOAR ラウンドヘッドナイフ

半円形の大きな刃先を備え、両サイドに先端がある「ダブルエッジ」仕様が特徴のラウンドナイフです。スチール素材を使用し、刃先に焼き入れ処理を施しているため、硬度があり切れ味が落ちにくい耐久性も備えています。

また、両端の鋭い部分を駆使し、細かい箇所や曲線のカットをしやすいのが魅力のひとつ。刃幅が広いため、漉き作業にも適しています。さらに、人間工学に基づいた握りやすい形状の柄もポイント。快適さを保ちやすく、長時間の作業にも向いています。

1本あれば幅広い作業に応用でき、レザークラフト初心者の方のエントリーモデルとしてもおすすめ。刃幅の大きな丸刃の革包丁を試してみたい方はぜひチェックしてみてください。