サイズはコンパクトながら、描写性能に優れた「コンデジ」。初めてカメラを持つ人向けのリーズナブルなモデルから上級者向けの高級なモデルまで、豊富なラインナップが揃っているため、どれを選べばよいのか分からない方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、コンデジのおすすめ製品をご紹介。ほかのカメラやスマホとの違いなども解説しているので、ぜひ選ぶ際の参考にしてみてください。

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専門家のおすすめコメント
森岡 舞子
大手家電量販店 販売員経験者(フォトマスター検定 準1級資格保有)
森岡 舞子
最近はスマートフォンでも手軽にきれいな写真が撮れるようになりましたが、カメラの方が使用するセンサーが大きいため、画質やボケ感などの仕上がりが異なります。写真にはこだわりたいけれど、一眼レフやミラーレスの操作性やサイズ感にハードルを感じるという方にはコンデジがおすすめ。オートモードでは明るさなどを自動的に設定してくれるので、初心者の方でも比較的安心です。また、人物の瞳に自動でピントが合うオートフォーカス機能がついていると、人物がボケてしまうなどの失敗が少なくなります。動画撮影も楽しみたい場合は、手ブレ補正の機能もチェックしてみてください。よりこだわった写真を撮りたい方は、マニュアル設定ができる機種を選ぶことで表現の自由度が高まります。
内田 悠斗
大手家電量販店 販売員経験者
内田 悠斗
コンパクトで持ち運びをしやすいコンデジは、画質を追求したい方より、手軽に持ち運んで写真を撮りたい方におすすめです。スマートフォンとの違いは、ピントが正確に合いやすいことや、スマートフォンの容量を圧迫せずにデータを管理できること。Wi-Fi内蔵型の場合は、お気に入りの写真だけを転送してスマートフォンで見ることもできるため、便利です。

コンデジのおすすめランキング

第1位 ソニー(SONY) RX100VII DSC-RX100M7

ソニー(SONY) RX100VII DSC-RX100M7 2019

メモリー一体1.0型積層型CMOSイメージセンサーと、優れた画像処理技術を備えたコンデジ。最高で20コマ/秒の連続撮影が可能で、高精度なAF/AE演算処理を行なうことで被写体にしっかりフォーカスします。動きの速い被写体を撮りたいと考えている方には特におすすめの製品です。

AIを活用したリアルタイムトラッキングを実現。撮りたい被写体に合わせてシャッターボタンを半押しするだけで、カメラが自動で追随し、ピントを合わせ続けます。人物はもちろん、一部の動物を対象としたリアルタイム瞳AFも可能にしているのが特徴です。

広角から望遠までをカバーする、24-200mmかつF2.8-4.5のレンズを搭載。高性能のイメージセンサーと画像処理エンジンを組み合わせることにより、高解像度と低ノイズを叶えており、質感の表現を追求した高画質での撮影ができる製品です。

▼撮影イメージ

第2位 リコー(RICOH) GR IIIx

リコー(RICOH) GR IIIx 2021

手軽に持ち歩き、心の動いた瞬間を切り取れるコンデジです。焦点距離26.1mm、35mm版換算で40mm相当という独自のGRレンズを搭載。高精度ガラスモールド非球面レンズを適した配置にすることで、シャープな画質を実現しています。画像全体でヌケのよい、キレのある描写が得られるのがポイントです。

高精細かつ広ダイナミックレンジの、APS-Cサイズに相当するCMOSイメージセンサーを採用。大判サイズにプリントしても、細部まで美しく仕上げることが可能です。さらに、画像処理エンジンは「GR ENGINE 6」を使用。処理能力が高速化されており、カメラ自体のさまざまなレスポンス向上に貢献しています。

約幅109.4×高さ61.9×奥行き35.2mmのコンパクトかつ軽量なボディでありながら、3軸・4段の手ブレ補正機能を備えているのが特徴。暗い場所でも手ブレを抑えた鮮明な撮影をしたい方におすすめです。

▼撮影イメージ

第3位 キヤノン(Canon) IXY 650

キヤノン(Canon) IXY 650 2019

安い点も魅力の、高倍率な光学12倍ズームを搭載したコンデジです。広大な風景全体をダイナミックに切り取ることも、離れたところの被写体をくっきり映し出すことも可能。「プログレッシブファインズーム」を利用することで、高精細さはキープしたまま24倍までズームできます。

「HS SYSTEM」によって撮影領域をさらに拡大。高感度でもノイズの発生を抑える高感度センサーと、キヤノン独自の「映像エンジンDIGIC」との組み合わせで、ノイズを低減します。夜景や室内などの場面でも、美しい写真を撮影したい場面にもぴったりです。

32シーンを識別する「こだわりオート」モードを採用。顔の有無や光の加減など、撮影時の状況を判別し、カメラが自動で設定を調節します。さまざまな難しい設定が不要で、初心者の方にもおすすめの機種です。

▼撮影イメージ

第4位 ニコン(Nikon) COOLPIX P950

ニコン(Nikon) COOLPIX P950 2020

超望遠での撮影をしたい方におすすめのコンデジです。約幅140.2×高さ109.6×奥行き149.8mmの持ち歩きサイズでありながら、2000mm相当の光学83倍ズームを搭載。結像と色収差補正能力に優れており、野鳥など離れたところの被写体もくっきりと精細に映し出します。

5.5段の手ブレ補正機能を備え、超望遠ズーム時や暗所などの場面でもしっかりと手ブレを抑えるのがポイントです。また「ACTIVEモード」であれば乗り物内からの撮影や、歩きながらの撮影で起こる揺れも効果的に補正。足場が不安定なアウトドアシーンでも、快適な撮影をサポートします。

超望遠ズームで被写体を追っている際に、カメラがブレて被写体を見失ってしまうケースは少なくありません。本製品は「クイックバックズームボタン」を備えていて、押すと一時的に画角が広がり、被写体を再度捉えやすくなります。

▼撮影イメージ

第5位 キヤノン(Canon) PowerShot SX740 HS

キヤノン(Canon) PowerShot SX740 HS 2018

さまざまなアングルから取りやすく、写真の幅が広がるコンデジです。上側180°に可動するチルト液晶を備えており、自撮りも楽々。ほかにも角度を調節することで、ローアングルからの撮影も簡単にできます。表情や構図が見やすく、初めてカメラを使う方にも優しい仕様です。

「自分撮りモード」「スポーツモード」など、被写体に合わせてカメラが適した設定に合わせるモードも搭載。さらに、12種類のスペシャルシーンモードには魚眼風、水彩風、トイカメラ風など多くの効果が揃っているため、同じモノを撮っても異なる表現ができます。

専用アプリ「Camera Connect」をダウンロードし、Wi-Fi接続することで、撮影しながらスマートフォンへ撮った画像を自動送信できるのが魅力です。SNSなどにその場でシェアしたい方におすすめの機能。Bluetoothを使えばスマートフォンからカメラを操作することも可能です。

▼撮影イメージ

第6位 OM SYSTEM Tough TG-7

OM SYSTEM Tough TG-7 2023

長年アウトドアシーンで愛されてきた「Toughシリーズ」のコンデジです。名前のとおり、防水15m・防塵機能・耐衝撃2.1m・耐荷重100kgf・耐低音-10℃・耐結露という、さまざまな場面に対応できるタフな性能を備えています。過酷な状況でも撮影を楽しみたい方におすすめのカメラです。

Hi-speed裏面照射型CMOSイメージセンサーと画像処理エンジン「Truepic VIII」の組み合わせにF2.0の明るいレンズが加わり、高画質を実現しています。暗い場所で動きの速い被写体を撮る場合でも、ブレを抑えやすいのがポイントです。

マクロモードは4種類搭載。1cmまで近づいての撮影や、近づいた被写体を最大44倍まで拡大できるモードなどを採用することで、自然のなかで撮ることの楽しみを大きく広げます。水中撮影モードも5種類から選択可能で、肉眼では見えにくい世界を切り取る製品です。

▼撮影イメージ

第7位 ソニー(SONY) VLOGCAM ZV-1F

ソニー(SONY) VLOGCAM ZV-1F 2022

写真も動画もきれいに残せる、コスパのよいコンデジです。1.0型サイズで、有効約2010万画素のExmor RS CMOSセンサーを搭載。解像感や質感の描写に優れており、低ノイズで高品質な撮影を叶えています。レンズは35mm版換算で20mm、F2.0のツァイステッサーTレンズを採用。動画撮影にも向いた画角です。

全10種類のクリエイティブルックを備えていて、簡単に好みの色づくりをして撮影できます。人物の撮影に向いたモードや、彩度・コントラストが高いモード、透明感・柔らかさに特化したモードなど、撮りたい雰囲気に合わせて選択してみてください。

専用の「Creators’ App」をインストールすると、スマートフォンとの接続も楽にできるのがおすすめのポイント。カメラ側で、撮影した動画の使いたい部分にマーキングすることで、該当の部分のみを切り出して転送することも可能です。

第8位 富士フイルム(FUJIFILM) X100VI

富士フイルム(FUJIFILM) X100VI 2024

レトロな雰囲気の見た目からもファンが多く、名機を多く生み出している富士フイルムの高級コンデジです。アルミニウム製の外装を採用しており、触り心地のよい金属の質感を持っているのが特徴。持ち歩きやすいサイズ感で、首から掛けていても負担になりにくいのもポイントです。

5軸・最大6.0段の手ブレ補正を備えており、幅広いシチュエーションで安定した写真を撮影できます。また、23mmかつF2.0のレンズで、約4020万の高画素を実現しているのが特徴。夜景などのシーンでも画質を落としたくない方には特におすすめの製品です。

長年研究開発を繰り返して培ってきた技術の結集である、全20種類の「フィルムシミュレーション」が特徴。さまざまなフィルムを使って現像したときのような表現が可能で、ダイナミックレンジや各種エフェクトなどと掛け合わせることで、多彩な作品が作れます。

▼撮影イメージ

第9位 パナソニック(Panasonic) DC-FZ1000M2

パナソニック(Panasonic) DC-FZ1000M2

高倍率・高画質のレンズを搭載したコンデジです。パナソニックの技術を結集した「LEICA DC VARIO-ELMARレンズ」により、レンズ周辺部まで高い解像度を実現。老舗のカメラメーカー「ライカ」の厳しい基準をクリアしているのがポイントです。

4Kの技術を活かし、写真撮影に応用する「4K PHOTO」モードが特徴。1秒間に30枚の写真を連写することが可能で、その中から最適な1枚を選べます。激しい動きの被写体を撮る際でも、決定的な瞬間を逃さず写真におさめられる、初めてカメラを持つ方にも優しい機能です。

DFDテクノロジーにより、画面に映るすべての被写体との距離を瞬時に算出。AFを高速化し、追従性能を向上させています。顔や瞳にピントを合わせるモードだけでなく、星にピントを合わせられる「星空AF」なども搭載。さまざまなシーンにカメラを持ち出したい方におすすめの製品です。

▼撮影イメージ

第10位 キヤノン(Canon) PowerShot G7 X Mark III

キヤノン(Canon) PowerShot G7 X Mark III 2019

写真も動画も安定して撮影できる、人気のコンデジです。カメラの頭脳ともいえる映像エンジンは「DIGIC 8」を搭載。ノイズ低減や強力な手ブレ補正だけでなく、1.0型の積層型CMOSセンサーとの相乗効果によって、連続撮影性能と動画性能の向上を叶えています。

本製品は「オートライティングオプティマイザ」を採用し、ハイライトに強いのも特徴。しない・弱め・標準・強めの4つから選択できます。強めに設定すれば、明るい領域の階調をより豊かに描写。逆光時の撮影でも、人の顔などは明るく写しつつ、空の白トビも軽減します。

「Video Blog」モードではAF/AEスピードと追従性を適した設定に変更。場面が次々と変わるシーンの撮影でも、テンポよくピントの切り替えができることで、快適に作品撮りができます。さまざまな場面でコンデジを活用したいと考えている方には、特におすすめの製品です。

▼撮影イメージ

第11位 ペンタックス(PENTAX) WG-1000

リコー(RICOH) WG-1000

本格的な防水機能を備えたコンデジです。水深15mで連続1時間の水中撮影が可能で、水中でのアクティビティにぴったり。IP6Xの防塵性能も搭載しているため、本体をホコリや泥から守れるのもメリットです。さらに、2mからの落下に耐える耐衝撃性も持っています。

ボディはコンパクトながら、焦点距離4.9~19.6mmの光学4倍ズームを備え、デジタルズームを使えば最大約24倍までズーム可能。有効画素数は約1635万あり、裏面照射型CMOSイメージセンサーとの組み合わせで鮮明な写真を記録できます。

撮影モードは7つ。カメラが自動でシーンを認識して適したモードにする「AUTO」、さまざまな設定を自分で変えられる「マニュアル」、水中撮影でも自然な色合いを叶える「水中」などがあります。外でカメラをどんどん使いたい方におすすめの一台です。

第12位 コダック(Kodak) PIXPRO FZ55

コダック(Kodak) PIXPRO FZ55

エモーショナルな写真が撮れることで人気のコンデジです。小さいカバンやポケットにも収まりやすい、スリムでコンパクトなボディが特徴。どこにでも気軽に持ち運びやすく、街歩きから旅行まで幅広いシーンで活躍します。

一方、5倍の光学ズームや6倍のデジタルズームなど、ズーム性能に優れているのが魅力。わかりやすいズームボタンで操作しやすく、被写体をグッと近くに寄せて切り取れます。画角は28mmと広角。全体を広くとらえられることから、風景などの撮影にも向いています。

自動検出のメニューには、顔や笑顔、まばたきなどがあり、人物の素敵な瞬間を逃さずシャッターを切れるのがポイント。また、犬や猫なども検出対象なので、ペットを飼っているご家庭にもおすすめのカメラです。

第13位 ケンコー・トキナー(Kenko・Tokina) デジタルカメラ KC-03TY

ケンコー・トキナー(Kenko・Tokina) デジタルカメラ KC-03TY

約86gと、軽量モデルのコンデジです。ポケットに入れて持ち運べる重さとサイズ感で、子供が初めて持つカメラとしてもおすすめ。フルHDでの動画撮影も可能で、写真だけでなく映像で記録したい場合にも活躍します。パソコンに繋ぐことで、Webカメラとして使用できるのもポイントです。

有効画素数は約800万画素で、日常を切り取るには十分。気軽に使えるカメラです。SDHCやSDXCにも対応しており、メモリーカードの容量によっては保存できるデータも大幅に増やせるため、普段からたくさん写真を撮りたい方にぴったりの製品です。

第14位 CAMKORY デジタルカメラ

安価で、コスパのよいコンデジです。CMOSセンサーは4400万画素と高画質で、細部まで精細な写真を撮影できます。動画を取る際も1080pの解像度で、動画投稿サイトに上げるための作品もきれいに残せるのが魅力です。

約9.2×5.7×2.3cmというコンパクトなサイズで、重さも約112g。大半のスマートフォンよりも小さく軽いため、持ち運びも楽にできます。バッテリーは充電式のリチウムイオンバッテリー。充電しながらの利用ができるため、万が一撮影中に電池残量が少なくなっても対応可能です。

初心者の方でも簡単に使える機能を多数搭載。シャッターボタンを半押しすると4cmの距離までフォーカスできて、マクロな撮影もできます。また、美肌効果のあるフィルターやさまざまなエフェクトをかけられるフィルターも内蔵されており、手軽に雰囲気のある写真を撮りたい方にもおすすめです。

コンデジの売れ筋ランキングをチェック

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コンデジとは?

By: ricoh-imaging.co.jp

コンデジとは「コンパクトデジタルカメラ」の略称です。名前の通り小型軽量のコンパクトサイズでありながら、高画質な点が魅力。ポケットに入るサイズの製品も多く、ちょっとした街歩きや、身軽に行きたい旅行などのシーンにもぴったりです。

大型センサーを備えたモノや高倍率ズームが可能なモノなど、高機能な製品も多数販売されています。携帯性と描写性能を両立させたい方には、特におすすめのカメラです。

ミラーレスや一眼レフとの違い

ミラーレスや一眼レフとの違い

デジタルカメラには、コンデジのほかにもミラーレスや一眼レフなどがあります。一番の違いは、ボディとレンズが一体型かどうか。コンデジは一体型で、本体を買えばそのまま撮影が可能です。一方で、ミラーレスや一眼レフはボディとは別にレンズを用意する必要があります。

コンデジはレンズがボディに収まるため、コンパクトで持ち運びやすいのがメリット。一方で、レンズ交換ができないので、レンズによる表現の違いを楽しみたい場合はミラーレスや一眼レフが適しています。用途に合わせてぴったりの製品を選んでみてください。

スマホよりきれいな写真が撮れる?

By: sony.jp

近年発売されたスマートフォンはカメラ性能にも優れており、十分にきれいな写真が撮れる機種も増えています。携帯性のよさや、SNSなどにあげる際も簡単な点が魅力です。

しかし、画質にこだわりたい場合は、コンデジがおすすめ。コンデジは、スマートフォンよりも大きなイメージセンサーを搭載している場合が多いのが特徴です。画質はイメージセンサーのサイズの大きさに比例するため、多くの場面で高画質な写真を撮れます。

コンデジの選び方

センサーサイズをチェック

センサーサイズをチェック

センサーサイズとは、カメラのイメージセンサーの大きさのこと。センサーサイズの大きい製品は高価になる傾向がありますが、大きいほど画角が広がり、広範囲を撮影できます。また、大きさに比例して画質がよくなるのも特徴です。

センサーサイズは小さい順から1/2.3型、1.0型、マイクロフォーサーズと呼ばれる4/3型、APS-C、フルサイズなどがあります。コンデジは1/2.3型や1.0型のモノが中心。高画質での撮影にこだわる場合、センサーサイズが1.0型以上の製品を選ぶのがおすすめです。

レンズの性能で選ぶ

遠くにあるモノを撮影する「ズーム機能」

遠くにあるモノを撮影する「ズーム機能」

ズーム機能には、光学式と電子式の2種類があります。光学式はレンズを動かして被写体との焦点距離を近づけ、拡大して撮影するモノ。実際に画像を大きくしており、拡大しても画質が下がらないのがポイントです。一方、光学式ズームを備えた製品は高価になりやすい傾向にあります。

電子式はデジタルズームとも呼ばれ、撮影した画像の一部を切り取り、拡大することで該当の部分を大きく見せる仕組みです。元画像の大きさは同じで、引き伸ばすことで拡大するので、大きくすればするほど画質は粗くなります。レンズを動かす必要がないため、コンデジのサイズがコンパクトな点がメリットです。

野鳥やスポーツシーンの撮影など、離れたところの被写体撮影をメインに考えている場合は、倍率7~10倍以上の高倍率ズーム機能を搭載した製品を選んでみてください。

画角を左右する「焦点距離」

画角を左右する「焦点距離」

焦点距離とは、レンズの中心点からイメージセンサーまでの距離を示したもの。24mm・75mm・100mmのようにmm単位で表され、数字が小さいほど画角が広がり、広い範囲を写せます。一方、数字が大きくなるほど被写体にグッと寄った写真が撮影できるのがポイントです。

雄大な風景を撮りたい場合は、焦点距離が23mm前後のモノ。野鳥やスポーツシーンなどを撮りたい場合は、200mm以上がそれぞれ適しています。コンデジはレンズ交換ができないので、撮りたいモノに合った範囲に対応したレンズを搭載している機種を選んでみてください。

取り込む光の量を表す「F値」

取り込む光の量を表す「F値」

F値はFの後ろに続く数字によって示され、数が小さいほどたくさん光を取り込めるため、明るい写真が撮れます。また、ボケ感が強くなるのも特徴です。逆に、F値が大きくなるとレンズが絞られ、光の通り道が小さくなるので写真は暗くなります。

暗い場面での撮影を想定している場合は、なるべく多くの光を取り込めるよう、F値の低いレンズを搭載しているモノを選んでみてください。

接写が可能な「マクロ機能」

By: omsystem.com

マクロ機能とは、被写体に近寄ることで一部を拡大して撮影する、接写機能のこと。通常の撮影モードでは、被写体に近づきすぎるとピントが合わなくなり、ぼやけてしまうことがあります。マクロ機能を搭載した機種であれば、ボケずに撮影できるのがポイントです。

選ぶコンデジによってどこまで近づいて撮影できるかは異なります。肉眼では見えにくい花や昆虫などに寄って撮りたい場合は、1cmあたりまで近寄れるモノを選ぶのがおすすめです。

初心者の方におすすめの機能をチェック

自動で設定がきまる「オートモード」

By: canon.jp

オートモードは、被写体やシーンに合わせてカメラが自動的に設定を調節するモードのことです。カメラには絞りやシャッタースピード、ISO感度などさまざまな設定がありますが、慣れるまでは適したモノを選ぶことは難しいもの。初めての方は、オートモードにして撮影するのがおすすめです。

カメラの細かい設定を知らなくても、きれいな写真を撮れるのが大きなメリット。機種によっては「人物モード」や「夜景モード」のように、特定の被写体や場面に合わせたオートモードが用意されているモノもあります。

ピント合わせが簡単な「オートフォーカス(AF)」

By: ricoh-imaging.co.jp

オートフォーカスは、シャッターを半押しするなどの動作で簡単に被写体へピントを合わせられる機能です。ピントがずれると写真がぼやけ、何を写したのか分からなくなってしまうこともあるため、重要な機能といえます。

オートフォーカスには、人や動物の瞳に自動でピントを合わせる「瞳AF」などもあり、初心者の方には心強いモードです。子供やスポーツシーンなど動きの速い被写体を撮る場合は「自動追尾AF」搭載のモノを選ぶのがポイント。一度ピントを合わせると被写体の動きを追うため、ピントが外れにくいのが魅力です。

また、タッチ式のモニターを備えたモデルであれば、ピントを合わせたい部分に触れるだけでよいため、スマートフォンのように直感的に操作できます。

撮影時のブレを抑える「手ブレ補正」

By: fujifilm-x.com

手ブレ補正は、撮影時にカメラ本体が動くことによって生じるブレを抑える機能。仕組みによって、主に2種類に分けられます。

光学式は、レンズ内のセンサーで揺れを感知。レンズの一部を動かすことで揺れを打ち消し、ブレを抑えるものです。電子式は、シャッターを切るタイミングで数枚の画像を記録し、ブレていない部分を合成し、きれいな画像を出力します。一般的には、光学式手ブレ補正の方が画質が落ちないとされているのが特徴です。

距離の離れたところにある被写体の撮影や、暗いシーンでの撮影は手ブレが起きやすい傾向があります。該当する場面での撮影を考えている方は、手ブレ補正に優れたコンデジを選んでみてください。

4K動画が撮影できるかチェック

4K動画が撮影できるかチェック

コンデジは写真だけでなく、動画が撮れるモデルも多くラインナップされています。動画でも画質にこだわりたい場合は、4Kに対応した機種を検討するのがおすすめです。

4Kの画素数は約3840×2160と、フルHDと比べて4倍あり、被写体の質感などディテールを精密に描写できるのが特徴。思い出を鮮明に残したい方にはぴったりです。

スマホ転送機能を搭載しているかチェック

スマホ転送機能を搭載しているかチェック

最近は、コンデジなどで撮った写真や動画をすぐにスマートフォンに移したい方も増えています。Wi-Fi機能を搭載した機種を選べば、専用のアプリをインストールすることで、出先でもワイヤレスでスマートフォンと簡単に接続できて便利です。

その場ですぐにSNSへ画像などをアップロードしたい方や、スマートフォンで簡単に画像の加工をしたいと考えている方は、チェックしてみてください。

登山などアウトドアで使うなら防塵・防水性をチェック

By: omsystem.com

アウトドアでカメラを使うときは、防塵・防水性に注目。海や山など、アウトドアシーンを中心にカメラを使いたいと考えている場合、防塵・防水機能は欠かせません。砂埃や水滴からカメラを守るもので、長く愛用するためには特に重要です。

保護等級は「IP」の後ろに続く2桁の数字で示され、10の位が防塵レベル、1の位が防水レベルを表します。数字が大きいほど性能が高いのがポイントです。例えばIP68であれば、大体の粉塵や水濡れは問題ないと判断できます。

コンデジのおすすめメーカー

ソニー(SONY)

By: amazon.co.jp

ソニーは、1946年創業の総合電機メーカー。グループを通して、「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」をコンセプトに掲げています。映像機器やオーディオ機器、スマートフォンの周辺機器など、幅広いジャンルの製品を手掛けているのが特徴です。

ソニーのコンデジは、小型化と描写性能の高さを追求しているのがポイント。ボケ表現の美しさにこだわった製品やAF性能に優れた製品など、さまざまなモノを展開しています。普段使いだけでなく、Vlogや本格的な映像制作にもおすすめです。

富士フイルム(FUJIFILM)

By: rakuten.co.jp

富士フイルムは、精密化学メーカーです。写真フィルムで培ってきた技術を生かし、ヘルスケアやマテリアルズ、イメージングの領域で事業を展開しています。

富士フイルムのコンデジは、カメラ単体で伝統的な色再現を行なえるのがポイント。複数のフィルムシミュレーションを搭載しており、撮影意図や好みに合わせてエフェクトを使い分けられます。

キヤノン(Canon)

By: amazon.co.jp

キヤノンは、1937年に創業した大手精密機器メーカーです。カメラボディ・交換用レンズ・プリンター・メディカルシステム・産業機器など、幅広い分野の製品を手がけています。

キヤノンのコンデジは、コスパに優れた初心者向けモデルからプロフェッショナル向けの高級モデルまで、ラインナップが豊富。製品ごとに機能性や使いやすさが異なるため、用途に適した製品を見つけやすいのが魅力です。

ニコン(Nikon)

By: amazon.co.jp

ニコンは、東京都に本社を構えている光学機器メーカーです。デジタルカメラ・双眼鏡・顕微鏡などの製品を展開。「信頼と創造」を企業理念として掲げており、優れた光学性能と精密技術を活かした製品を提供しています。

ニコンのコンデジは、コンパクトサイズながら高解像力を実現する「NIKKORレンズ」を採用しているのが特徴。被写体のディティールも細部まで鮮明に描き出します。

パナソニック(Panasonic)

By: rakuten.co.jp

パナソニックは、1918年に創業された総合電機メーカーです。「人を想う技術と想像力で、くらしを支えるベストパートナーに」を理念として掲げています。

パナソニックのコンデジは、高感度・高解像度・色の再現性に優れているのが特徴。光量の少ない夜間撮影でも美しい描写が得られます。専用アプリ「Panasonic Image App」に対応した製品は、スマホとの連携が可能。撮影データの共有も簡単に行なえます。

森岡 舞子
監修者
大手家電量販店 販売員経験者(フォトマスター検定 準1級資格保有)
大手家電量販店にて7年半の販売員経験あり。量販店では生活家電や健康家電、カメラなど幅広い商品を担当。カメラコーナーでは大学で写真を専攻した経験やフォトマスター検定の資格を活かし、被写体に合わせた商品の選び方などを提案してきた。ジャンルを問わず初心者の方にもわかりやすい説明を心がけている。
内田 悠斗
監修者
大手家電量販店 販売員経験者
大手家電量販店に6年間勤務。冷蔵庫や洗濯機など、新生活時に必要な家電をまとめて購入される方への案内を中心に、生活家電を提案してきた。「長く使う家電だからこそ、悔いのないお買い物をしてほしい」と、お客様のニーズに合わせた提案を行っている。