手軽に撮影ができるコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)。かつては誰にも扱いやすくてリーズナブルなライトモデルが主流でしたが、最近はスマホのカメラ性能の向上により、撮影クオリティの高いハイエンドクラスの製品に注目が集まっています。

そこで今回は、広角レンズ搭載のおすすめモデルをご紹介。購入を検討している方はもちろん、スマホよりもワンランク上の写真を撮りたい方はぜひチェックしてみてください。

コンデジとは?

コンデジの特徴

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「コンデジ」とはコンパクトなサイズ感のデジタルカメラのこと。レンズ一体型を採用しているので、レンズを交換できる一眼レフやミラーレスとは仕様が異なります。

レンズを交換せず、1台でさまざまなシーンを撮影することになるので、カバーする領域が広いモデルが人気。なお、最近は見た目が一眼レフやミラーレスのようでありながらレンズ一体型のモデルも数多くラインナップしています。

メリット

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コンデジのメリットは、レンズ交換する必要がなく、初心者でも気軽に撮影できること。また、倍率50倍以上の高倍率ズームタイプも販売されており、1台で広角〜超望遠撮影まで対応できます。さらに、一眼レフカメラと比べて価格がリーズナブルなので、初期費用を抑えられるのもポイントです。

デメリット

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コンデジのデメリットは、イメージセンサーのサイズが小さい点。デジタル一眼やミラーレス一眼で採用されている「フルサイズ」「APS-C」などのセンサーより小さい「1/2.3型」「1.0型」といったセンサーが採用されています。そのため、画質ではデジタル一眼に及ばないことは留意しておきましょう。

広角レンズとは?

焦点距離が35mm未満のレンズを「広角レンズ」といいます。メリットは広い範囲を撮影できる点。パーティなどの集合写真で便利なほか、風景撮影などにおいてもワイドに撮影できるのがメリットです。

広角レンズの特徴

写る範囲が広い

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広角レンズを搭載したコンデジは、広角側の焦点距離24mmほどが主流。製品によっては焦点距離21mmの超広角撮影に対応できるモデルもあります。通常のレンズでは難しい広角撮影に対応できるのが特徴。例えば風景をワイド撮影する際でもしっかりとピントを合わせられます。

遠近感が強調される

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広角レンズは標準あるいは望遠レンズに比べて、遠近感が強調されます。近くの被写体は大きく、遠くのモノは小さく写るのがポイントです。そのため、立体感と奥行き感のある写真を撮影できます。

例えば、高層ビルやタワーなどを仰ぎ見るように撮影すると、低い場所は大きく、高層階ほど小さく写るので、ダイナミックな画像に仕上がるのが魅力です。

被写界深度が深い

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被写界深度とはピントが合う範囲を表しています。広角レンズは、望遠レンズに比べて被写界深度が深く、ピントの合う範囲が広いのが特徴。背景をボカす際に使う単焦点レンズと比べると、広角レンズは被写体の手前から奥までピントを合わせられます。

F値を小さくするとピントの合う範囲が狭まるのが特徴。広角レンズでも自然なボケを出したいときは、絞りを開くのがおすすめです。

コンデジの選び方

イメージセンサーサイズの大きいモノを選ぶ

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画質を重視する方は、イメージセンサーのサイズをチェックしておきましょう。イメージセンサーは、レンズを通して入ってきた光を電気信号に変換して映像情報を作る重要なパーツです。撮影素子とも呼ばれています。サイズが大きいほど、受容できる光が多くなり、高感度撮影でもノイズが発生しにくいのがメリットです。

コンデジのセンサーサイズは、センサー面積約29mm²の「1/2.3型」が一般的。ミドルクラスモデルでは、より大きな面積約116mm²の「1.0型」、234mm²「1.5型」といったサイズのモノもラインナップしています。

また、最近はデジタル一眼で採用されている、332mm²の「APS-Cサイズ 」センサーを搭載したモデルも登場しています。購入の目安としては「1.0型」以上のセンサーを内蔵したモデルがおすすめ。ただし、価格が高い傾向にあるので予算との兼ね合いは考慮しておきましょう。

高倍率ズーム搭載のモノを選ぶ

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コンデジの倍率は20〜60程度が一般的。なかには、焦点距離24〜2000mmの超広角から超望遠域までをカバーした83倍という高倍率モデルも登場しています。集合写真から月面撮影まで、さまざまな被写体に1台で対応できるのがメリットです。

ただし、高倍率ズームモデルはサイズが大きく、重たくなるので持ち運びにはやや不向き。ハイレベルな望遠撮影を考えていない方は倍率10以下のモデルでも十分でしょう。

F値が小さいモノを選ぶ

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「F値」とはレンズの明るさを表す指標。F値が小さいほど明るいレンズを意味しています。なお、ズームレンズの場合は広角側と望遠側ではF値が異なり、広角側のF値のほうが小さくなります。ズームレンズ搭載モデルを選ぶ際は、広角側と望遠側それぞれのF値をチェックしておきましょう。

ズームレンズモデルのF値は約3〜6程度が主流。なかにはF値1.4という明るいレンズを搭載したモデルもラインナップしています。明るいレンズは被写体の周囲が自然にボケるので、ポートレート撮影をしたい方はF値が小さいコンデジがおすすめです。

コンデジのおすすめメーカー

キヤノン(Canon)

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デジカメ市場で世界トップシェアのキヤノン。コンデジにおいては高性能な「Power shot」シリーズとコンパクトタイプの「IXY」をラインナップしています。「Power shot」は「APS-C」「1.5型」「1.0型」といった、大きなサイズのイメージセンサーを内蔵したモデルが多いのも特徴。また高倍率ズームモデルの品揃えが充実しているのもポイントです。

ソニー(SONY)

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コンデジのラインナップが豊富なソニー。「フルサイズ」のイメージセンサー内蔵モデルも登場しています。また、大きめの「1.0型」センサーモデルが、比較的リーズナブルな価格でリリースされているのも魅力。高倍率ズームコンデジは、20〜50倍のモデルが揃っています。

ニコン(Nikon)

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コンデジの製品数は少ないものの、ズーム倍率83倍や125倍などの超高倍率モデルをラインナップしているニコン。防水性能や耐衝撃性を備えた、登山などのアウトドア用カメラも取り揃えているので、検討する際は用途を明確にしておきましょう。

広角レンズを搭載したコンデジのおすすめモデル

キヤノン(Canon) コンパクトデジタルカメラ PowerShot G7 X Mark III

高画質が手軽に楽しめてカメラ初心者にもおすすめ

高画質が手軽に楽しめる広角レンズ搭載コンデジです。重さ約304gのコンパクトボディに1.0型センサーを搭載。さらに、広角24mm F1.8から始まる大口径の4.2倍ズームレンズも備えているので、身近な被写体を軽快に撮影するのに重宝します。

スマホと同じタッチ操作で明るさ・鮮やかさ・背景のボケ具合などを直感的に調節できる「クリエイティブアシスト」機能を搭載するのも特徴。スマホからのステップアップを検討しているカメラ初心者にもおすすめです。

自撮りも快適に楽しめるチルト液晶を搭載するのもポイント。4K 30fpsの動画撮影に対応するほか、コンデジから簡単にYouTubeへの配信が可能な「ライブ配信サービス」機能も備えています。

▼撮影イメージ

キヤノン(Canon) コンパクトデジタルカメラ PowerShot G1 X Mark III

さまざまな場面を高画質で撮影できる

一眼レフやミラーレス一眼にも採用される、大型のAPS-Cセンサーを搭載したコンデジです。暗いシーンや背景ボケも高画質で撮影できるため、本格的な作品撮りに挑戦したい方におすすめです。

広角24mm F2.8から始まる大口径の3倍ズームレンズを搭載するのも特徴。広角端では最短10cmからのマクロ撮影も可能なので、花・小物・料理などのテーブルフォト撮影にも活躍します。強力な手ブレ補正機構を備えているのも魅力です。

独自技術「デュアルピクセルCMOS AF」による高速・高精度なAF撮影が可能なのもポイント。重さ約399gの軽量ボディは防塵・防滴性能も備えているため、登山などアウトドアシーンでの撮影にも重宝します。

▼撮影イメージ

キヤノン(Canon) コンパクトデジタルカメラ PowerShot SX70 HS

超広角・超望遠で広大な風景が撮影できる

超広角から超望遠まで1台で撮影できる広角レンズ搭載コンデジです。超広角21mmから始まる65倍の超高倍率ズームレンズを搭載。優秀な手ブレ補正機構も備えているので、広大な風景から野鳥まで多彩な被写体の撮影を楽しみたい方におすすめです。

高精細で見やすい電子ファインダーを内蔵しているのも特徴。120fpsのハイフレームレート表示にも対応するため、野鳥・飛行機・スポーツなどの素早く動く被写体も表示タイムラグを抑えて快適に撮影できます。

Wi-FiとBluetoothによるスマホとの高い連携機能もポイント。撮影と同時に画像を自動送信できるほか、位置情報の埋め込みやリモート操作にも対応します。

▼撮影イメージ

ソニー(SONY) デジタルスチルカメラ Cyber-shot RX100V DSC-RX100M5A

スーパースローモーション撮影が可能

動く被写体も瞬時に捕捉できる広角レンズ搭載コンデジです。0.05秒の高速AFが使える315点像面位相差AFセンサーを搭載。AF追従で最高約24コマ/秒の超高速連写が最大233枚も継続できるので、動く被写体に対しても高い対応力を発揮します。

重さ約299gの軽量ボディに、処理性能を向上させた1.0型センサーを搭載しているのも特徴。広角24mm F1.8から始まる2.9倍ズームレンズを備え、望遠側でも開放F値が2.8と明るいため、中距離にいる子供・ペット・スポーツの撮影などにもおすすめです。

優れた動画撮影性能も魅力。約1.7倍の豊富な情報量を凝縮してワンランク上の高画質を実現した4K撮影や、最大40倍のスーパースローモーション撮影も楽しめます。

ソニー(SONY) デジタルスチルカメラ Cyber-shot DSC-HX99

軽量かつコンパクトなおすすめのモデル

小型ボディで幅広い被写体の撮影が楽しめる広角レンズ搭載コンデジです。広角24mmから始まる28倍の高倍率ズームレンズを搭載。超望遠720mmを活用した野鳥などの撮影も可能なので、旅行先でさまざまな被写体を撮影したい方にもおすすめです。

重さ約242gと軽量コンパクトながら、高い操作性を実現しているのも特徴。手にフィットする形状によって超望遠撮影も安定した握り心地で行えるグリップや、自由度の高いマニュアル操作を可能にするコントロールリングなどを備えています。

自撮りも快適に行えるタッチパネル式チルトモニターを搭載しているのもポイント。また、日射しの強い状況でも構図を確認しやすい、ポップアップ式の電子ファインダーも内蔵しています。

ニコン(Nikon) コンパクトデジタルカメラ COOLPIX W300

夜景も簡単に撮れる高精度な手ぶれ補正

単体で本格的なダイビング撮影を楽しめる防水仕様の広角レンズ搭載コンデジです。防水30m・落下耐性2.4m・耐低温-10℃・防塵からなる優れた耐候性を備えるのが特徴。ハウジングなしでの潜水が可能なので、マリンスポーツの撮影にもおすすめです。

重さ約231gの小型軽量ボディに、広角24mm F2.8から始まる5倍ズームレンズを搭載しているのもポイント。高精度な手ブレ補正によって、夜景も安定した構図で撮れるほか、レンズ前約1cmまで近接してのマクロ撮影も楽しめます。

アウトドア向け機能「アクティブガイド」を使えば、現在地の位置情報・方位・水深などを一目で確認できるのも魅力。4K 30fps動画の撮影にも対応します。

▼撮影イメージ

ニコン(Nikon) コンパクトデジタルカメラ COOLPIX B600

コスパに優れた、高倍率仕様の広角レンズ搭載コンデジです。広角24mmから始まる60倍の超高倍率ズームレンズを搭載。超望遠1440mmで気軽に撮影でき、価格も安いので、これから風景・動物・野鳥の撮影に挑戦したい初心者にもおすすめです。

60倍の高倍率モデルながら、重さ約500gと軽いのも特徴。家族のイベントや旅行にも気軽に持ち運べます。明るい場所でも見やすい液晶モニターや、カメラに詳しくない方でもスムーズに操作できるヘルプ機能など操作性に優れているのも魅力です。

「月モード」と「鳥モード」を搭載しているのもポイント。本来は高度な撮影技術が必要な月や野鳥の撮影もカメラ任せで簡単に撮影が楽しめます。

▼撮影イメージ

パナソニック(Panasonic) 高倍率コンパクトカメラ LUMIX TX2 DC-TX2

高画質と高倍率を両立させた広角レンズ搭載コンデジです。一般的なコンパクトカメラより4倍以上も大きな1.0型センサーを搭載。広角24mmから始まる15倍の高倍率ズームレンズも備えているので、旅行先で幅広い被写体を高画質で撮影したい方にもおすすめです。

重さ約340gとコンパクトながら、日射しの強いシーンや望遠撮影で重宝する電子ファインダーを搭載しているのも特徴。また、レンズ周りにはコントロールリングを備えており、さまざまな機能を割り当てて直感的に操作できます。

高画質な4K動画・タイムラプス・スローモーション動画などが撮影できるのもポイント。「4Kライブクロップ」を使えば、映画のように印象的なカメラワーク効果を後処理で追加できるのも魅力です。

オリンパス(OLYMPUS) コンパクトデジタルカメラ Tough TG-6

アウトドア愛好家におすすめの防水仕様の広角レンズ搭載コンデジです。防水15m・防塵・耐衝撃2.1m・耐低温-10℃・耐結露などの優れた耐候性を備えるのが特徴。登山からダイビングまで幅広いアクティビティで活躍します。

広角25mm F2.0から始まる大口径の4倍ズームレンズを搭載しており、夜景や深海などの暗いシーンも高画質で撮影できるのがポイント。優れた水中撮影性能とマクロ撮影性能も備えており、ダイバーの方にもおすすめです。

現在地の位置情報・温度・気圧・高度などを記録できる「フィールドセンサーシステム」も搭載。水深45mまで対応できる防水プロテクターなどの専用アクセサリーが充実しているのも魅力です。

▼撮影イメージ

リコー(RICOH) コンパクトデジタルカメラ GR III

「究極のスナップシューター」の異名を持つ広角レンズ搭載コンデジです。ズームできない代わりに、より高画質な広角28mm F2.8の単焦点レンズを搭載。レンズワークを工夫しつつ決定的瞬間を狙う本格的なスナップ撮影に挑戦したい方におすすめです。

重さ約257gの小型軽量ボディに大型のAPS-Cセンサーを搭載しており、一眼レフと同等以上の画質が得られるのもポイント。さっと取り出してスマホ感覚で手軽に本格的な撮影が楽しめます。

「イメージコントロール」機能を備えており、HDRからモノクロまで10種類の効果で画作りの醍醐味が味わえるのも魅力。また、別売のワイドコンバージョンレンズを装着すれば、超広角21mmでの撮影も可能です。

▼撮影イメージ