建設や電気工事などで、ワイヤーケーブルなどの切断に使用する「ワイヤーカッター」。業務用としてだけではなく、自転車用のブレーキワイヤーの切断や、家庭でDIYなどにも便利に活用可能です。

そこで今回は、ワイヤーカッターの特徴や選び方と、おすすめのアイテムをご紹介します。ぜひ参考にして、用途や目的に合ったモノを見つけてみてください。

ワイヤーカッターとは?

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ワイヤーカッターは、ワイヤーロープや電線といった金属製の線を切断するための専用工具です。ワイヤーや電線には、大きく分けて「単線」と「より線」が存在します。単線は1本の芯線、より線は一般的には7本までの、複数の金属線によって構成されているのが特徴。

通常のニッパーで切断すると、細い線がばらけてしまったり、断面がみだれたりする場合があります。しかし、ワイヤーカッターで切断すれば、きれいな断面に仕上げられるのが魅力。

種類も豊富で、各メーカーからさまざまなタイプが展開されているので、用途や目的に応じて、性能をチェックしながら選ぶのがポイントです。

ケーブルカッターやボルトクリッパーとの違い

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ケーブルなどの線を切断する工具には「ケーブルカッター」や「ボルトクリッパー」も存在します。同じく切断するためのアイテムではあるものの、それぞれ用途が異なるので、選ぶ際には注意しましょう。

ケーブルカッターは、電気工事などの際に、送電線や太い電線ケーブルの切断に使用します。基本的には業務用のアイテムで、電気工事のプロが用いる、非常に高い切断能力を備えているのが特徴。

ボルトクリッパーは、番線やチェーンなどの太く硬い鉄線を切断するために使用します。主に工事現場で用いられる、プロ用の工具です。テコの原理を利用した、強力な切断能力を備えているのが特徴で、鉄筋が切断できるタイプもあります。

ワイヤーカッターの選び方

種類をチェック

ペンチ式

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オーソドックスなタイプで、初心者でも扱いやすいのがペンチ式のワイヤーカッター。ペンチやニッパーと形状が似ており、サイズはコンパクトなのが特徴です。価格も比較的安いモノが多く、ホームセンターなどで手軽に購入ができるのも魅力。

ニッパーでは対応が難しい硬さの、細めのワイヤーやケーブルをカットする際に適しています。簡単な作業に使う業務用としてはもちろん、自転車のメンテナンスや、自宅のDIYでワイヤーを切断する場合など、家庭用としてもおすすめの種類です。

ラチェット式

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ラチェット式のワイヤーカッターは、歯車によって一方向にのみ動作する仕組み。力を加える方向に歯車を回転させ、逆方向に戻らないため、太い線の切断がスムーズにできます。

ケーブルカッターに分類され、ワイヤーカッターでは難しい太さや硬さがあるケーブルを切断可能。直径30mm程度までのワイヤーやケーブルに対応できます。

業務用として使用する場合が多くありますが、コンパクトサイズのモノも販売されているので、家庭で本格的な作業を行う際にもおすすめです。

油圧式

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油圧式のワイヤーカッターは「パスカルの原理」による駆動システムを備え、軽い力でも大きなパワーを生み出せるのが特徴。手動式や電動式などさまざまなタイプがあり、細いワイヤーから非常に太いケーブルまで切断できる能力を備えたモノが展開されています。

切断対象の太さに応じて、適したタイプや性能が備わったアイテムを選ぶのがポイント。軽い力で簡単にワイヤーやケーブルを切断できるので、長時間の作業や、頻繁に切断を行う場合でも負担を軽減できます。

電動式

電動式のワイヤーカッターは、モーターによって油圧ポンプが作動し、力を加えずにワイヤーやケーブルを切断可能。コンセントに繋いで使用するタイプと、充電タイプが存在します。

切断能力は非常に高く、直径60mm以上の太いケーブルでも簡単にカット可能。主に業務用として、プロが日常的な作業で使用するためのアイテムです。強力な性能を備えている分、価格も高めなので留意しておきましょう。

切断能力の表示をチェック

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ワイヤーカッターを選ぶ際には、切断能力の表示もチェックしておきましょう。家庭で自転車のブレーキワイヤーを切断したり、手入れに使用したりする程度であればペンチ式でも十分ですが、太いケーブルを切断するには、相応の能力を備えたアイテムが必要です。

切断能力の表示は「直径〇〇mm」や「IV線直径〇〇mm」などで記載されるのが一般的。直径は「Φ」で表記される場合もあります。また「IV線」とはビニル絶縁体電線のこと。屋内配線や基盤配線に使用されている電線を指します。

例えば、製品に「直径10mm」や「Φ10mm」と記載されていれば、直径10mmまでの線を切断可能。「IVΦ10mm」の記載であれば、直径10mmまでのIV線を切断可能です。

グリップの絶縁処理をチェック

ワイヤーカッターのグリップに絶縁処理がされているかも要チェック。電線を切断する場合には、作業前に電源を落としておくのが基本です。しかし、注意していても、うっかり電源を落とし忘れて作業を行ってしまうことも考えられます。

そのため、万が一通電していても感電しないように、グリップに絶縁処理が施されたワイヤーカッターを選ぶのがポイント。特に、電気系統のメンテナンスなどでワイヤーカッターを使用する方は、しっかり確認しておきましょう。

ワイヤーカッターのおすすめ

ツノダ(TSUNODA) King TTC ワイヤーロープカッター WC-150

ツノダ(TSUNODA) King TTC ワイヤーロープカッター WC-150
ハサミのように巻き込んでまっすぐ切れる

切断面がきれいなストレートに仕上がるペンチ式ワイヤーカッターです。ハサミのように巻き込んで、まっすぐに切れるのが特徴。直径4mmのワイヤーロープが切断できる能力を備えています。

刃の切断部分と軸の距離が近く、軽い力でもスムーズに切断可能。自動車・バイク・自転車のメンテナンスや、吊り下げ用のワイヤーを切断する場合など、家庭での使用にも適しています。

ワンタッチでロックと解除ができる、便利なストッパーも搭載。解除中は作業の邪魔になりにくく、持ち運ぶ際にはしっかりとロックできるので、安心して使用できます。幅広く活用できる、使い勝手のよいワイヤーカッターを探している方におすすめのアイテムです。

ツノダ(TSUNODA) ワイヤーロープカッター 450mm WC-450

ツノダ(TSUNODA) ワイヤーロープカッター 450mm WC-450
太めのワイヤーを切断したい方に

切断時にワイヤーがほつれにくく、きれいにカットしやすい大型ワイヤーカッター。鉄製ワイヤーロープなら直径12mm、ステンレス製ワイヤーロープなら直径10mmの切断に対応しています。

本体は全長が430mm、重量が1290gと重厚感があるのが特徴です。片側のハンドル端を地面につけ、垂直に力をかければ簡単に切断できる仕様。太めのワイヤーを切断したい方におすすめのアイテムです。

クニペックス(KNIPEX) 9561-190 ワイヤーロープカッター

クニペックス(KNIPEX) 9561-190 ワイヤーロープカッター
手にかかる負担を軽減できる

鋭い切れ味が特徴のワイヤーカッター。入念に焼き入れ処理を施した、クロムバナジウム鋼製の刃を採用。直径5mmのワイヤーロープが切断できる能力を備えています。また、ピアノ線や中硬線をはじめ、スチールロッドやケーブルなどの切断も可能。

特殊形状の刃を採用しているため、ワイヤーロープを切断した際もばらけるのを防ぎ、きれいに仕上がります。さらに、オープンスプリングを搭載しているのもポイント。連続して作業する際も便利に使用でき、手にかかる負担を軽減します。

使用しないときには、しっかり閉じて収納できるロック付き。優れた切断能力で、利便性も良好なワイヤーカッターです。

ホーザン(HOZAN) ワイヤーカッター N‐16

ホーザン(HOZAN) ワイヤーカッター N‐16
切れ味が鋭く、断面をきれいに仕上げやすい

扱いやすいペンチ式ワイヤーカッターです。全長20cmで重量が335gと、コンパクトかつ軽量なのが特徴。直径5mmまでの鉄やステンレス製のワイヤーが切断できる能力を備えています。

切れ味が鋭く、ワイヤー切断時の編み込みをばらけさせず、断面をきれいに仕上げやすいのも魅力。ロードバイクなどの自転車をメンテナンスする際の、ブレーキワイヤーの切断や調節に適しています。

価格が比較的に安いのもメリット。家庭でのDIYや自転車整備などで、手軽に使用できるアイテムです。

PWT ワイヤーカッター 自転車用 PCT-02

PWT ワイヤーカッター 自転車用 PCT-02
軽量コンパクトで扱いやすいアイテム

自転車用のペンチ式ワイヤーカッター。最大直径2mmの切断能力があります。アウター整形用ニードルやカシメ機能などが付いているのが特徴。ワイヤーの切断はもちろん、アウターワイヤーの整形、ワイヤーのカシメも手軽にできます。

重量が118g、サイズは全長147mmと軽量コンパクトで扱いやすいのもポイントです。また、本製品には開き防止ロックが搭載されており、安全性も考慮されているのが魅力。価格も安く、自転車をメンテナンスする方におすすめです。

MCC ワイヤーカッター MS-0020

MCC ワイヤーカッター MS-0020
ハサミを使用する感覚で楽に切断できる

鋭い切れ味で耐久性にも優れたペンチ式ワイヤーカッターです。独自の熱処理を施した、特殊鋼の刃を採用。直径4mmのワイヤーが切断できる能力を備えています。全長が20.5cmとコンパクトで、重量は250gと軽量なのが特徴。片手でハサミを使用する感覚で、楽に切断できるのも魅力です。

刃には特殊形状のプレートを採用し、ワイヤーロープなどの切断面がばらけたり広がったりするのを防ぎます。また、オープンスプリングも搭載しているので、連続作業でもストレスを感じにくく、負担を軽減可能。

高性能なだけでなく、コンパクトで使いやすいワイヤーカッターを探している方におすすめのアイテムです。

MCC 活線ケーブルカッタ No.1 ZCC0201

MCC 活線ケーブルカッタ No.1 ZCC0201

軟銅線やアルミ線など各種ケーブルの切断ができる、プロ向けの大型ワイヤーカッターです。直径22cmのIV線に対応する、強力な切断能力を備えているのが特徴。一般電気工事や送電線工事、変電設備工事などでの使用に適しています。

本体には良質なゴム、グリップにはグラスファイバーのラバーを搭載し、絶縁仕様になっているのも魅力。7000V以下の耐電圧を備えています。刃の部分にはロック機能も備わっているので、持ち運ぶ際も安心。業務用として使用できる、高い切断能力と絶縁性を備えたアイテムです。

アイウィス(IWISS) ラチェット 太物 ケーブルカッター HS-325A

アイウィス(IWISS) ラチェット 太物 ケーブルカッター HS-325A

ワイヤーやケーブルを独特な形状の刃で挟み込んで、片手でもきれいに切断できるラチェット式ワイヤーカッター。アルミ線なら直径32mm、銅線なら直径28mmの切断能力を備えています。

刃の素材には、特殊鋼を使用。鋭い切れ味で、単線やより線の断面をつぶさずきれいにカット可能です。また、耐久性に優れているので、長く愛用できます。

手にしっかりフィットするグリップの設計も魅力。指を挟みにくく滑りにくい仕様で、長時間の作業でも疲れを軽減します。軽い力でも強力なパワーを発揮し、使いやすさも良好なアイテムです。

泉(IZUMI) 油圧式ワイヤカッタ 手動油圧式 S-20A

泉(IZUMI) 油圧式ワイヤカッタ 手動油圧式 S-20A

太いワイヤーロープやケーブルも楽に切断できる、油圧式のワイヤーカッター。ワイヤーロープで最大直径20mm、軟銅やアルミなどの丸棒で直径16mm、鉄筋コンクリート用棒鋼で直径13mmといった、非常に高い切断能力を備えています。

より線やケーブルも、素材によって15~20mmの切断が可能で、多岐にわたって使用できるのが特徴。業務用として、さまざまな分野での切断作業に適しています。

頻繁に太いワイヤーやケーブルを切断する必要がある方や、効率よく簡単に作業できるワイヤーカッターを求める方におすすめのアイテムです。

パナソニック(Panasonic) 充電ケーブルカッター EZ3591X

パナソニック(Panasonic) 充電ケーブルカッター EZ3591X

充電タイプの電動式ワイヤーカッターです。可動範囲が広く、便利に使用できるのが特徴。切断能力が高く、CV線は200mm2、CVT線は60mm2×3心、IV線なら250mm2、VVR線なら38mm2×3心をカットできます。

バッテリー持ちがよいのもメリット。フル充電で、CV線やIV線をおよそ125本も切断可能です。高い性能を備えているうえ、電動式モデルのなかでは比較的価格が安く、手軽に使用できるのも魅力。初めて電動式ワイヤーカッターを購入する方や、コスパの高いアイテムを探している方におすすめです。

ARM 電動油圧式ワイヤーロープカッター WRC20-100V

ARM 電動油圧式ワイヤーロープカッター WRC20-100V

100V駆動で、直径20mmの鋼心ワイヤーが切断できる能力を備えた電動式ワイヤーカッター。耐久性が高く、直径20mmの繊維心ワイヤーで約1000回、直径20mmの鋼心ワイヤーで約700回の切断が可能です。

切断時間は約4秒と短く、力を加えずスピーディに作業しやすいのも魅力。キャリーボックスや肩掛けベルトも付属しているので、持ち運びも簡単にできます。業務用として使用できる、便利で高性能な電動ワイヤーカッターです。