手のひらサイズの携帯用コンロとして知られている「アルコールストーブ」。特にアウトドアシーンで使うアイテムです。火力はあまりないのでバーナーとしては心許ないですが、炎は幻想的で、特にソロキャンパーには根強いファンがいます。

そこで今回はアルコールストーブのおすすめモデルをご紹介。燃焼する仕組みや製品の選び方についても解説するので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。

アルコールストーブとは?

アルコールストーブとは、軽量・コンパクトで携行性に優れたコンロ。製品のなかには20g以下のモノまであります。構造がシンプルで故障しにくく、寒さに強いのも特徴です。

また、燃焼音は静かで、夜中に使用しても周りを気にする心配がありません。ただし、ガスバーナーと比べると火力は劣るため、調理には向きませんが、湯沸かし程度であれば対応できます。

電気やガスが不要の携帯用コンロ

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アルコールストーブはおもにアルコール燃料を使います。市販品は500mlで300~400円ほどと比較的安く購入できます。

電気を使用しないため、場所を選ばず使えるのもメリット。バッテリーなども必要ありません。また、ガスを使うこともないので、持ち運びにも便利です。

軽いのでキャンプや登山にぴったり

アルコールストーブの魅力は軽量であることや構造が簡単であることが挙げられます。素材はチタンやステンレス、アルミなどを使用。手のひらに収まるコンパクトサイズなので、クッカーに重ねて持ち運ぶこともできます。

自作も可能

アルコールストーブは自作も可能です。構造が単純で作りやすく、コーヒーなどのアルミ缶で作れるため、手軽にトライできます。自作すると、炎の強弱などをアレンジできるのも魅力です。

使う道具は100円ショップなどで揃えることもできるので、お金がかからないのもメリット。製作は比較的簡単で、慣れると15分程度でできます。

アルコールストーブの仕組み

加圧式アルコールストーブの仕組み

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加圧式タイプは単室構造の密閉型で、容器にジェット孔(気化したアルコールが出る穴)が空いています。

使用方法としては、燃料の入ったアルコールストーブの下に受け皿を置き、燃料を注いで点火。アルコールストーブを周りから熱します。これをプレヒートといい、加圧式アルコールストーブを発火させるには必要な工程です。

プレヒートでアルコールストーブが高温になると、内部で沸騰したアルコールが気体となりジェット孔から噴射。吹き出た気化アルコールが燃焼するという仕組みです。

非加圧式アルコールストーブの仕組み

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二重構造の非加圧式タイプは、上部が突き抜けになっており、アルコールを注入して点火すると主室(壁の内側)から炎が出ます。炎で沸騰したアルコールが気化し、副室(壁の外側)の温度が上昇。アルコールの圧力によりジェット孔から噴出した気体状のアルコールに引火するという仕組みです。

アルコールストーブの選び方

安定感が高い五徳付きタイプ

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五徳とは、クッカーやシェラカップなどを置くためのアイテムです。五徳付きのアルコールストーブなら、クッカーを載せた際の安定感が高く安心して調理ができます。クッカーを載せた途端に炎が消えてしまうということもありません。

ただし、五徳の脚の長さによって火力効率が変わります。火力効率を上げるには、もっとも高温になる青い炎の先端部とクッカーの高さを揃えるようにしましょう。

調理をするなら火力調整機能が便利

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アルコールストーブで調理をするなら、火力調整機能の付いたものが便利。本体にその機能が付いているわけではありませんが、火消し蓋を利用して火力を調整することが可能です。その方法は簡単で、火消し蓋を点火しているアルコールストーブの上に置き、隙間を調整することで、中火や弱火など調理に合わせた火加減にできます。

風防があれば風が強い日も安心

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「風防」とは風からアルコールストーブを保護する壁のことです。アルコールストーブは火力自体が弱く、風が吹くと火力が弱くなることや、火が流れてしまい燃費が悪くなることがあります。

風防を立てれば、風の強い日も安心してアルコールストーブを使用することが可能。数枚のプレートを組み立てて使用します。また、アルコールの気化を促すことになるので、火力を高めることができます。軽量で収納時はコンパクトになるため、持ち運びも容易です。

大きいサイズの風防を選べば、プレートの枚数を増減できるため、幅広い大きさのアルミストーブに対応できます。なお、風が強いと風防ごとアルミストーブまで倒れてしまう危険があるため、使用時はしっかりと固定されていることを確認しましょう。

容量と燃焼時間をチェック

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アルコールストーブを購入する際は、容量と燃焼時間を確認しましょう。調理に使用する方は長時間燃焼する容量が大きいタイプがおすすめ。燃焼中に燃料を足すことができないため、容量チェックは重要です。

ただし、容量が大きいと、アルコールストーブも大きくなるため、用途に合ったサイズを選ぶことも重要。また、火力や、気温によっても燃費は異なります。火力の強いものや、冬季の使用を考えている方は、容量の大きいものがおすすめです。

火消し蓋があると使い勝手良好

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アルコールランプには、本体自体に火を消す機能はなく、蓋をして消火します。燃えているアルコールストーブに蓋をかぶせるだけですので、特に複雑な作業は必要ありません。持ち手が付いたタイプなどはより安全に使えておすすめです。

アルコールストーブのおすすめ製品

フリーライト(FREELIGHT) フレボRストーブ

サイクロン状の美しい炎と、急速な立ち上がりがおすすめのアルコールストーブです。着火から10秒を待たずに本燃焼になり、その後も安定した火力を維持します。燃焼効率のよさも魅力で、40mlのアルコールなら約10分30秒燃焼。その上、燃焼性能も高く400mlのお湯なら5分程度で沸騰します。

サイクロン状の美しい青い炎は、横から見た姿はもちろんですが、上から見た際に現れる8角形の星のような輪郭は、観賞用として使用したくなる美しさです。重量は、本体7gと軽量。カトラリーと合わせても17gで、登山やツーリングでも荷物になりません。

アウトドアシーンに精通したベテランキャンパーが開発に携っているのもポイント。機能性と美しさを兼ね備えたアルコールストーブを探している方におすすめです。

エバニュー(EVERNEW) チタンアルコールストーブ

アウトドア用品を取り扱っている「エバニュー」のアルコールストーブ。34gと軽量でありながら火力が強く、中央と側面の2段から炎が出る仕様です。サイズは8×5cmとコンパクトで、クッカーに重ねて持ち運ぶことも可能です。

火力調整機能がないため、火加減の調整は難しいものの、湯沸しなどには最適。400mlのお湯なら約5分で沸騰します。内面には30mlと60mlの目盛りが付けられており、便利。燃焼時間は30mlの燃料で約5分、60mlの燃料では約11分です。

火力が強い分、やや燃費が悪いものの、ソロキャンプでは十分活躍します。チタンの青い焼き色も美しく、幻想的な炎が魅力的なアルコールストーブです。

トランギア(trangia) アルコールバーナー

販売開始から50年以上が経った今でも色褪せないロングセラーアイテム。50ccの燃料で約25分間燃焼。着火後すぐの強火効果はないものの、本体が温まると火力が強くなるため、ちょっとした調理でも活躍してくれます。キャンパーには不可欠な炊飯も、1合なら15分ほどで完成。火からおろし、蒸らせばおいしいご飯と対面できます。

火消しを兼ねた火力調整用の蓋は火加減を調整できるため、焦げ付きなどの失敗も軽減。コンパクトで、クッカーの中にすっきり収まります。蓋には使い残しの燃料を持ち運べるリングが付いていますが、こぼれてしまう可能性もあるため、使い方は事前に確認しておきましょう。

バーゴ(VARGO)チタニウム デカゴンストーブ

五徳一体型のアルコールストーブ。クッカーを載せれば調理することも可能です。燃焼時間は約20分と長く、中火程度を保つことができます。

2カップのお湯が7分ほどで沸騰。サイドバーナーになっているため、平型クッカーとの相性がよく、逆に縦長のクッカーには不向きな設計です。

底面が広く、安定性は良好。クッカーを置いた際のぐらつきを軽減しているので、調理の際も安心です。直径が107mmとコンパクトで、クッカーに重ねて収納もできるのもポイント。

なお、本製品に限らず、加圧式アルコールストーブを着火させるには慣れが必要で、使用する際はプレヒートを行うことと、アルコール燃料を注入する際は満タンにすることが重要です。ぜひ留意しておきましょう。

バーゴ(VARGO)チタニウム トライアドXEストーブ

マルチ燃料タイプのアルコールストーブです。チタンを採用しており、軽量性と耐久性を持ち合わせいます。外側コンテナは26g、内側コンテナは20gと軽量。五徳一体型で、そのままクッカーを置けます。使用後は脚を折りたたんでコンパクトに収納できるのも魅力です。

マルチ燃料タイプで、アルコール燃料はもちろん、内側コンテナを取り外せば、固形燃料や燃料ジェルバーナーも使用できます。軽くて持ち運びに便利な固形燃料と、リーズナブルで入手しやすいアルコールを使い分けができるのは大きなメリットです。

使用の目安としては50ccの燃料で20分ほど燃焼。着火にはプレヒートが必須なので、着火の際は注意しましょう。

Outfun アルコールバーナー

多機能型で、リーズナブルなアルコールストーブ。火力調整機能付きなので、汎用性が高いのが特徴です。火力調整は火消し蓋も兼ねているので、アルコールが燃焼するまで待つ必要もなく、残ったアルコールを再利用することもできます。

五徳も付属しているほか、カラーも複数あるので用途別に使い分けることも可能。強火にはならないものの燃費はよく、300mlのお湯であれば約5分で沸騰。ちょっとした調理にも対応できます。

ブティックハウス アルコールストーブ

流体力学に基づいた構造で、燃焼効率が高いアルコールストーブ。五徳の足場は強度に優れ、クッカーを載せても変形の心配がありません。足場の先端には滑り止めも付いており、クッカーの横滑りを軽減。安全性にも配慮しています。なお、脚は少々低いため、クッカーによっては火力を下げる必要があります、その点は注意しましょう。

素材のアルミニウム合金は耐久性に優れ、真鍮の本体と五徳を合わせても重さは144g。持ち手の付いた火消し蓋は火力調整もでき、調理の際に役立ちます。リング付きの蓋はあるものの、燃料の長期保管には向いていません。使用後は専用容器に移しましょう。

燃焼時間の長さは100mlの燃料で約63分。環境に左右はされるものの、500mlのお湯なら約9分で沸騰します。リーズナブルな価格帯もおすすめポイントです。

Hiveseen アルコールストーブ

セットトータルで約200gと軽量なアルコールストーブ。五徳は大きいため、大きめのクッカーにも対応します。ただし、五徳が大きい分、少々かさばるため、持ち運ぶ際は考慮しましょう。

火力は中火程度で、300mlのお湯を沸かすためには10~15分ほどかかります。燃焼時間は、タンクに2/3の抽入量で30分と長く、使い勝手は良好です。なお、日本語の説明書が付いているので、キャンプビギナーの方でも安心して使えます。

番外編:アルコールストーブを自作する方法

用意するものは、アルミ缶、ハサミ、カッター、キリ、メジャー、油性ペンなどです。手順としては、まずアルミ缶の下から1/3の高さに油性ペンで1周線を引きましょう。この際、本などの上にペンを固定し、ペン先で缶を回すと線が曲がりません。

次にその線に沿ってカッターの刃を入れていきます。その際は、カッターをしっかり固定して缶を押し付けるように切るのがコツです。切ったら、開口部をヤスリがけしましょう。

その作業を終えたら、下部に孔となる穴を空けます。上部の飲み口部分を下に向け、中に重ねた際、密閉した位置に孔をあけてしまうと気化したアルコールが出ないため、少し隙間ができる位置に孔を空けましょう。

孔は、缶にメジャーを巻きつけたまま、1cm間隔でキリを使って空けます。なお、穴が空けばいいので、キリがなければ代用として釘などを使用しても構いません。

最後に孔が開いたら、飲み口を下にして、上部を下部の中に重ねてください。この際、手を切らないように注意しながら、下がりきるまで押し込みます。重ねたあと、上部のはみだした部分をはさみで切り、やすりをかけたら完成です。

使用する際はアルコール燃料を中央部に注入して、ライターやマッチなどで点火。序盤は中央部分のみ青白い炎が上がりますが、徐々にアルコール燃料が温められると気化したガスが出て、孔からも炎が出ます。安定して燃焼し続けるようであれば成功です。