部屋の中を快適な温度に保つ「エアコン」。寒い時期や暑い時期だけなく、湿気の多い梅雨時期など1年を通して重宝するアイテムです。しかし、適応畳数やサイズ、機能などがさまざまで、エアコン選びに悩む方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、エアコンの選び方をご紹介。部屋に合った畳数はもちろん、電気代に影響する省エネ性能の見方や、便利な機能なども解説しています。エアコンを購入予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。

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エアコンを購入する前にチェックしたい3つのポイント

エアコンの設置スペースは十分か

エアコンを購入する前に、設置スペースを十分確保できるかをチェックしましょう。室内機を設置するには、エアコン本体の寸法以外に、適温効率のよい運転や点検・修理のために一定のスペースの確保が必要です。

機種によって必要なスペースは異なりますが、一般的に左右の壁から5cm以上、上側5cm、下側10cm以上のスペースが必要です。特に上下は、可動ルーバーがカーテンレールや家具にぶつからないよう、稼働スペースを確保しましょう。

室外機の設置場所にも注意

室内機だけでなく、室外機の設置場所も確認しておくと安心です。室外機は、ベランダなどの平らなスペースに設置するのが一般的。設置できる場所がない場合は、壁面設置などの工事が必要な場合もあるので注意しましょう。

室内機と同様に、室外機も本体の寸法に加えて一定のスペースの確保が必要です。機種によって異なりますが、多くの機種は前方20cm以上、後方5cm以上、左右で配管を受ける側は30cm以上、配管を受けない側は10cm以上ほどのスペースをあけて設置します。

また、放熱に必要なスペースとして前・後・左・右・上・下のうち3方向を開放し、壁がない状態で風通路を確保する必要があるのもポイント。設置スペースによって2方向しか開放できない場合、冷暖房能力などのパフォーマンスが低下する可能性もあります。

コンセントの種類と形状

エアコン専用のコンセントには種類と形状が複数あり、エアコンの機種によって異なります。購入予定のエアコンが、自宅のコンセントに対応しているかを確認しましょう。

コンセントの種類は、主に単相100V用(15A・20A)と、単相200V用(15A・20A)の4種類。一般的に100V15Aは平行型、100V20Aはアイエル型、200V15Aはタンデム型、200V20Aはエルバー型というプラグの形状に対応しています。

設置場所に対応した形状のコンセントがない場合、コンセントの取替えや増設工事などの対応が必要。別途工事費用が発生する可能性があるので、事前にコンセントの種類と形状を確認しておくと安心です。

エアコンの選び方|適応畳数

木造と鉄筋造の違いに注意

エアコンの適応畳数は、木造と鉄筋造によって異なるので注意しましょう。例えば、「適応畳数6〜9畳」と記載がある場合は、「木造の部屋なら6畳まで」「鉄筋造の部屋なら9畳まで」という意味です。

鉄筋造は木造よりも気密性が高いため、エアコンが効きやすいのが特徴。同じエアコンでも、木造よりも鉄筋造のほうが広範囲に適応します。そのため、木造に住んでいる方が鉄筋造の適応畳数に合わせて選ぶと、エアコンの効きが悪い可能性もあるので注意が必要です。

また、南向きの部屋や天井が高い部屋、戸建ての2階やマンションの最上階の部屋なども要注意。夏は気温が上がりやすく、冬は気温が下がりやすい傾向があるため、実際の畳数よりも広い部屋に対応したモノを選ぶのがおすすめです。

「冷房」と「暖房」それぞれの適応畳数を確認しよう

エアコンの適応畳数は「冷房」と「暖房」によっても異なります。基本的に冷房よりも暖房のほうが消費電力が大きく、パワーを要するのが特徴。適応畳数をチェックする際は、冷房と暖房それぞれの適応畳数を確認しましょう。

基本的には、暖房の適応畳数を目安にして選ぶのがおすすめです。冷房の適応畳数に合わせてエアコンを選ぶと、冷房の効きはよくても、暖房運転時に効率よくあたためられない可能性があります。負荷の大きい暖房の適応畳数に合わせれば、1年通して効率のよいパフォーマンスを実現できます。

エアコンの選び方|電気代と省エネ性能

エアコンは本体価格だけでなくランニングコストも重要

エアコンを選ぶ際は、本体価格だけでなくランニングコストのチェックも重要です。同じメーカーかつ同じ適用面積のエアコンでも、本体価格が高いモノと安いモノが存在します。価格差の理由のひとつが、ランニングコストに関する性能の差です。

本体価格が高いモノは、省エネ性能に優れたモデルが多い傾向。一方、本体価格が安くても、省エネ性能を備えていないモデルも存在します。そのため、本体価格が高く省エネ性能に優れたモノのほうが、節電できて総合的なコストを安くできる可能性があります。

エアコンの消費電力を抑えることで、家庭全体の電気代を節約できるのもポイント。エアコンは家庭の1/4の電力を占めているといわれています。エアコンを購入する際は、本体価格とランニングコストの両方に着目して選びましょう。

エアコンの電気代を計算する方法

各エアコンにかかる電気代の目安は、カタログなどに記載されている数値を用いて計算できます。ただし、運転時の使用状況や環境、電気会社との契約内容などによって変わる可能性があるので、ランニングコストを把握するための参考に活用してみてください。

1時間あたりの電気代は「消費電力(kW)×電力料金単価(円/kWh)」で求められます。消費電力は、冷房・暖房それぞれの数値で計算しましょう。また、電気料金単価は電力会社やプランなどによって異なりますが、一般的に31円/kWh(税込)を用います。

1年間あたりの電気代は「期間消費電力量(kWh)×電気料金単価(円)」で算出が可能。期間消費電力量とは、1年間にエアコンが消費する電力量の目安です。数値が小さいほど、省エネ性能が高いことを意味します。

省エネ性能は「省エネ基準達成率」「多段階評価点」を目安に

エアコンの省エネ性能は、省エネ法で定められた基準によって算出された数値が、機種ごとにラベルで表示されています。省エネ性能をチェックする際は、ラベル上の「省エネ基準達成率」や「多段階評価点」の数値を目安にして選んでみてください。

「省エネ基準達成率」は、省エネ性能の目標値に対する達成率を「%」で表したモノです。機能・形態・能力・仕様に応じて異なる評価基準が適用され、目標値が設定されています。冷房能力や仕様が同じ製品なら、省エネ基準達成率が高いほど、省エネ性に優れています。

「多段階評価点」は、市場における製品の省エネ性能を評価し、5.0〜1.0の41段階で表したモノです。評価点の数値と、評価点に応じた★の数で表示されています。多段階評価点の数値が5に近いモノほど、省エネ性能の高いエアコンということです。

APF(通年エネルギー消費効率)

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エアコンの省エネ性能をチェックする際は、「APF(通年エネルギー消費効率)」の数値も重要。APFとは、省エネ法に基づき、ある一定条件のもとにエアコンを運転したときの、消費電力1kW当たりの冷房・暖房能力を表した数値のことです。

APFの数値は、1年間で必要な冷暖房能力の総和を、期間消費電力で割って算出されています。期間消費電力とは、1年間でエアコンが消費する電力量のこと。APFの数値が高いモノほど、エネルギー消費効率に優れた省エネエアコンであることを意味します。

エアコンの選び方|その他付加機能

室内の空気をきれいにする「空気清浄機能」

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室内の空気をきれいに保ちたい方は「空気清浄機能」の有無をチェック。空気清浄機能とは、エアコン内部に搭載されたフィルターや電気の力で、空気中のホコリや花粉、ウイルスなどを集じんし、きれいな空気を送り出す機能のことです。

空気清浄機能は、室内の温度を保ったまま快適な空気を届けられるのが魅力。室内の空気には、目に見えない微細なホコリやウイルスなどが浮遊しています。換気がしにくい季節でも、エアコンを効かせたまま室内の空気を浄化できるのがメリットです。

また、空気清浄機を別途購入しなくて済むのもポイント。1台でエアコンと空気清浄機の二役をこなせるので、スペースを圧迫せず部屋を広く使用できます。

空気清浄機能の性能は、メーカーや機種によってさまざまです。なかには、微細な粒子状のPM2.5の集じんに対応しているモノや、ペットやタバコなどのニオイを消臭できるモノなども存在します。

湿度をコントロールする「除湿・加湿機能」

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梅雨の時期などのジメジメとした空気を快適にしたい場合は「除湿機能」を備えたエアコンがおすすめです。除湿機能とは、空気中の湿度を下げる機能のこと。冷たい空気が流れる弱冷房除湿や、空気をあたため直して部屋に戻す再加熱除湿などがあります。

冬場の暖房で、室内が乾燥するのを防ぎたい場合は「加湿機能」もチェック。加湿機能を搭載したエアコンなら、暖房運転と同時に加湿が可能です。あたたかくて潤いのある空間をつくれるので、肌の乾燥などを防いで快適に過ごせます。

なかには、外の空気中の水分を活用して加湿運転できるモデルも存在します。給水作業が不要なため、手間を省きたい方はチェックしてみてください。

各種「センサー機能」があればより省エネ運転が可能

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自動で冷暖房をコントロールできる、各種「センサー機能」も便利。手軽に快適さを保ちながら、省エネ運転にも役立ちます。主に、人の動きや体感温度、床・壁などの温度、日射の強弱などを検知するモノが存在します。

「人感センサー」を搭載したモデルの多くは、人がいなくなると自動で運転の停止が可能。エアコンの消し忘れを防げるので、ムダな運転時間を減らせます。また、人がいる場所に気流をコントロールできるモノなら、必要な場所のみに冷暖房できて節電につながります。

複数のセンサーを兼ね備えているモデルは、床や壁などの温度から体感温度を測り、人の位置も考慮したうえで運転可能。暑すぎず寒すぎない、快適な空間を実現します。

掃除の手間を減らしてくれる「お手入れ機能」

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エアコンのパフォーマンスを維持するためには、エアコンの定期的なお手入れが必要です。掃除の手間を軽減したい方は「お手入れ機能」もチェックしましょう。

なかでも、こまめな掃除を要するのがフィルターです。フィルターに付いたホコリなどを放置しておくとエアコンの効きが悪くなり、無駄に電気代がかかってしまう可能性もあります。「フィルター自動お掃除機能」を備えたモデルなら、面倒なフィルター掃除の手間を軽減できます。

また、エアコン内部のカビ対策ができる「内部乾燥機能」も便利。運転終了時に送風や暖房運転を自動で行い、エアコンの内部と外部の温度差をなくすことで、カビやニオイの元となる結露の発生を抑制します。

内部をより清潔に保ちたい場合は、熱交換器を自動洗浄できるモデルもおすすめです。掃除の難しい熱交換器のカビや油汚れなどを、加熱や凍結などの技術によって洗い流せます。

「スマホ連携」や「AI自動運転」でより便利に

「スマホ連携」や「AI自動運転」などの便利な機能を備えているモノなら、手軽にエアコンを使えるのに加え、省エネ効果も期待できます。

「スマホ連携」機能では、スマホやタブレットをリモコン代わりとして使用可能。外出先から部屋の温度管理ができるモノやなら、子供やペットも留守番中も安心です。また、電気代や運転履歴など、節電につながる情報を確認できるモノなどもあります。

エアコンの設定を操作するのが面倒な方は「AI自動運転」機能もチェック。AIが外気温の変化や人の体感温度などを予測し、快適な運転へ自動でコントロールします。なかには、部屋の状況や各家庭の設定温度の変更パターンを学習するモノもあるため、省エネにもつながります。

エアコンの選び方|設置場所

稼働時間が長いリビングは省エネ性能を重視

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エアコンの稼働時間が長いリビングには、省エネ性能の高いモデルがおすすめです。家族やゲストが集まるリビングでは、ほかの部屋よりもエアコンを使う機会が多い傾向。長時間使う家電のランニングコストを抑えることは、家庭全体の電気代節約にもつながります。

空気を清潔に保つ「空気清浄機能」や、効率のよい運転が行える「人感センサー」「AI自動運転」といった付加機能を備えていると、より快適に過ごせます。また、きれいな空気を放出できるよう、自動清掃機能などもチェックしておくと安心です。

日中使用する頻度が少ない子供部屋はシンプルなモノでもOK

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小学生以上の子供は、学校などで平日の日中は外出していることがほとんど。そのため、子供部屋のエアコンの使用頻度は少ない傾向があります。日中以外の短い時間に使う程度であれば、省エネ性能や付加機能を備えていないシンプルなモデルがおすすめです。

ただし、就寝中につけっぱなしにするなど長時間稼働する場合は、省エネ性の高いモデルも検討しましょう。また、小さな子供がいる家庭は、スマホから温度管理や消し忘れの確認などができるモデルも適しています。

睡眠中に使うことが多い寝室は空気清浄機能や除湿・加湿性能が高いモノを

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睡眠中に使うことが多い寝室に設置するエアコンには、きれいな空気を保てる「空気清浄機能」が付いていると安心です。目に見えない空気中の菌やウイルス、ニオイなどを軽減でき、快適な睡眠環境を実現できます。

冬場に暖房をつけたまま睡眠する方は「加湿機能」も要チェック。暖房による喉や肌の乾燥を防いで、快適に睡眠できます。また、「除湿機能」を備えていれば、梅雨時期などに布団に湿気がこもるのを防止でき、布団も清潔に保つことが可能です。

寝室は布団から出るホコリによって、エアコンにたまるホコリの量が多い部屋でもあります。フィルターの自動お掃除機能も付いていると、お手入れの手間を省けて便利です。

主要エアコンメーカーとそれぞれの特徴

ダイキン(DAIKIN)

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ダイキンは、世界170カ国以上で事業を展開する空調機メーカー。ダイキンのエアコンは、除湿機能と加湿機能をあわせ持っており、湿度コントロールに優れているのが特徴です。

人気の「うるさらX」シリーズは、加湿・除湿に加えて換気機能を搭載しているのが魅力。冷暖房や除湿、加湿運転をしながら、屋外から取り込んだ新鮮な空気を室内へ届けられるため、1年中快適な空気を保てます。

屋外の水分を取り込み、給水せずに加湿が可能な「無給水加湿」を備えたモデルも便利。面倒な給水の手間を省いて、冬場に乾燥しがちな肌や室内にうるおいをあたえられます。

ほかにも、寝室や子供部屋向けの「うるさらmini」シリーズ、薄型設計で豊富なカラーバリエーションの「リソラ(risora)」シリーズ、外気温-25℃でも運転可能な「スゴ暖」シリーズなどもラインナップ。設置する部屋に合わせて機種を選べるのもメリットです。

シャープ(SHARP)

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シャープは、テレビなどのAV機器や家電製品全般を取り扱う電子機器メーカー。エアコンには独自の空気浄化技術「プラズマクラスター」を搭載しており、空気清浄能力に優れているのが特徴です。空気中の菌やウイルス、ニオイなどを抑制する効果が期待できます。

冷暖房を使わない季節には空気清浄機として使えるため、1年通してエアコンを活用できます。なかには、エアコン内部のカビを抑制できるモデルも展開されているので、部屋の空気をきれいに保ちたい方におすすめです。

専用のスマホアプリに対応しているモデルなら、外出先からエアコンの遠隔操作や、運転履歴や電気代などの確認が可能。ランニングコストの削減にもつながります。

三菱電機(MITSUBISHI)

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三菱電機は、家電をはじめ重電・エレベーター・人工衛星といった幅広い製品を取り扱う電機メーカー。エアコンで代表的な「霧ヶ峰」シリーズは、床や壁の温度と人の位置・動きを検知する「ムーブアイ」など、多彩なセンサー機能を搭載しているのが特徴です。

上位機種に搭載されている「ムーブアイmirA.I.+」は、AIが人の体感温度や室温の変化を予測し、快適な運転へ自動でコントロール。適した室温で過ごせるのに加え、ムダな運転も軽減できます。省エネ性能を重視したい方におすすめです。

また、お手入れ機能が充実しているのも魅力。多くのシリーズに抗菌やウイルス抑制が期待できる「清潔Vフィルター」を採用しているほか、運転停止後にフィルターの汚れをかき取る「フィルターおそうじメカ」を備えているモデルも展開されています。

東芝(TOSHIBA)

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東芝は、テレビやパソコン、生活家電などを幅広く取り扱う電機メーカー。エアコンの代表シリーズ「大清快」は、空気清浄能力の高さと、やさしい風を届ける「無風感空調」機能が特徴です。

なかでも、静電気の力で空気中の汚れを集じんする「プラズマ空清」が魅力。花粉やホコリ、微細なPM2.5レベルの粒子までキャッチすると謳っています。集めた汚れにUV照射を行う仕様のため、菌の抑制効果も期待できます。

「無風感空調」機能を備えた機種には、風あたりをやわらげる「無風感ルーバー」を搭載。冷房時には体が冷えすぎず、暖房時には顔に温風があたりにくいため、風を感じず快適に過ごせます。エアコンの風が苦手な方や、自宅にいる時間が多い方におすすめです。

日立(HITACHI)

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日立は、家電製品や情報システム、産業機械などのさまざまな分野に事業を展開する総合電機メーカー。日立のエアコン「白くまくん」は、「凍結洗浄」や「ファンお掃除ロボ」といったお手入れ機能が充実しているのが特徴です。

「凍結洗浄」では、エアコン内部の熱交換器を凍らせ、解凍した水によってホコリや油汚れを洗い流します。キッチンのある部屋など、油汚れが気になりやすい部屋への設置におすすめです。また、室外機でも「凍結洗浄」が行われるため、汚れが原因で起こる運転性能の低下を防止できます。

「ファンお掃除ロボ」は、ファンを自動でブラッシングする機能です。ファンの掃除の手間がかからず、室内へきれいな空気を送り出せます。さらに、フィルターの自動掃除や、カビを対策できる機能を備えるモデルも展開されています。

富士通ゼネラル(FUJITSU GENERAL)

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富士通ゼネラルは、世界で初めて「フィルター自動清掃機構」を開発したメーカー。多数のモデルに熱交換器の「加熱除菌」機能を採用するなど、お手入れ機能が充実しているのが特徴です。

加熱除菌機能では、冷房・除湿運転後に発生した水滴で汚れを洗浄し、55°C以上まで加熱してカビ菌や細菌を除菌すると謳っています。菌の発生を抑制するだけでなく、すでに生えてしまった菌を除菌できるのがメリット。エアコンの内部を清潔に保ちたい方におすすめです。

また、代表的な「ノクリア(nocria)」シリーズは、上位モデルにAI機能を搭載。快適な環境や建物の冷え方、あたたまり方を学習・予測し、温度を自動調節します。温度ムラのできやすい場所や時間も学習し、ムラのないように吹き分けることが可能です。

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エアコンのよくある質問・Q&A

エアコンの寿命・買い替えのタイミングは?

エアコンの寿命は、一般的に10年程度です。10年以上前の製品だとメーカーに部品がなく、修理ができない可能性があります。10年程度使用したエアコンは、修理よりも買い替えを検討してみてください。

エアコンの買い替えは初期費用がかかるものの、電気代を節約できる可能性があるのがポイント。10年ほど前のエアコンと比べて、近年のエアコンは省エネ性に優れている傾向があります。買い替え時の費用はかかっても、ランニングコストを抑えられるため、総合的に安く済む場合もあります。

なお、買い替えのタイミングは冬〜春がおすすめです。冷房を使い始める夏に買い替えると、工事が混み合っていて取り付けまでに時間がかかる可能性があります。さらに、暑い室内で我慢して過ごすと、熱中症のリスクも高まるため、早めに買い替えを検討しましょう。

古いエアコンの捨て方・処分方法

家庭用のエアコンは、粗大ゴミでは処分できないので注意が必要です。家電リサイクル法によって処分方法が決められており、最終的にメーカーが引き取り、リサイクルや冷媒フロンの回収・処理をしています。消費者にはリサイクル料金を負担する義務が課せられています。

買い替えの場合は、新しいエアコンの設置と同時に、古いエアコンの取り外しと処分を依頼するのが一般的。標準取り付け工事費用に加えて、リサイクル料金や収集・運搬料などが必要なのも留意点です。

金額はエアコンメーカーや設置業者によって異なりますが、リサイクル料金は990〜2,000円(税込)程度のメーカーが多く、収集・運搬料は550〜2,200円(税込)程度が目安です。

エアコンのニオイの原因と対処法

エアコンを稼働したときに感じるイヤなニオイ。主な原因は、生活臭・カビ・フィルター汚れの3つです。対処法としては、エアコンの定期的なお手入れや、室内の空気を清潔に保つことが大切です。

フィルターを定期的に掃除すると、ニオイの発生源であるカビの繁殖を抑制できます。また、エアコンのパフォーマンスを維持できるため、省エネにもつながります。

フィルターを掃除してもニオイが解消されない場合は、エアコン内部の状態をチェック。ただし、内部の清掃は分解作業が必要なため、業者に依頼するのがおすすめです。また、熱交換器やファンを自動洗浄できる機能を備えたモデルなら、お手入れの手間を軽減できて便利です。

運転直後に10分ほど換気するのもニオイ対策のひとつ。運転直後は内部に溜まっているカビの胞子が放出されやすいため、換気することでカビを屋外へ逃がせて、ニオイを軽減できます。

エアコンの掃除はどれくらいの頻度でやるのがベスト?

エアコンのパフォーマンスを長期的に維持するためには、日常的な掃除だけでなく、部品ごとの定期的なお手入れも大切。主にフィルター、室外機やドレンホース、エアコン内部の掃除を実施しましょう。

フィルター掃除は、2週間に1回が目安。エアコンが取り込んだ空気中のホコリや汚れを取り除く部分のため、こまめな掃除が必要です。なお、自動掃除機能を備えているモノでも、除去したホコリが溜まっているダストボックスは、定期的に掃除しましょう。

室外機とドレンホースは、エアコンをよく使う夏季や冬季の前に掃除するのがおすすめです。室外機は吸い込み口や上部に汚れが付いていないか、ドレンホースは入り口に虫やゴミなどが詰まっていないかをチェック。必要に応じて掃除しましょう。

熱交換器などエアコン内部の清掃は、1〜2年に1回は必要。内部清掃は専門知識を要するため、メーカーや販売店などのクリーニングサービスを依頼するのが安心です。

エアコンは業者に頼まず自分で設置できる?

エアコンは自分でも設置可能ですが、専門業者に依頼したほうが安心です。途中で失敗してしまい、手直しや仕上げを業者に依頼しようとしても、受けてもらえない可能性があります。設置できたとしても、冷媒ガスが漏れてしまうなどのトラブルが発生するリスクも生じます。

また、エアコンの設置には、パイプカッターや真空ポンプ、フレアツールといった専門機器が必要です。すべて揃えると高額になるため、工事代金を節約したいという目的がある場合に適した選択ではありません。

なお、専用コンセントの新設や移設工事などを要する場合は、電気工事士の資格が必須。エアコンの設置は正しい知識や経験、専門機器を必要とするため、専門業者に依頼するのがおすすめです。