キッチンアイテムの代表格とも言える「フライパン」。ただ焼くためだけの調理器具のように思われますが、製品によってサイズや素材が異なり、料理の仕上がりにも違いが出てきます。

とはいえ、実際に試してから購入するのは難しいので、ユーザーとしてはなかなか悩ましいもの。そこで今回はおすすめのフライパンをご紹介します。素材別の特徴やお手入れ方法についても解説するので、気になる方はぜひチェックしておきましょう。

フライパンの選び方

素材別フライパンの特徴

フライパンにはアルミや銅、鉄、ステンレス、チタンなどさまざまな素材が採用されています。それぞれ特徴が異なるので、購入する前にしっかりと違いを把握しておきましょう。

アルミ

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26cm程度のサイズならおおよそ850g前後、軽く持ち上げられるのがアルミ製フライパンです。フライパンを煽るようなダイナミックな動きもこなしやすいでしょう。熱伝導率も高く、熱源にかけると素早く調理に取りかかれます。

しかし、アルミ製フライパンには食材がくっつきやすいという特性があるのがデメリット。表面にコーティング層がないので、肉や魚など特にたんぱく質の多い食材がこびりつきやすくなります。また、油のなじみもあまりよくはありません。さらに高温、酸、アルカリには弱い性質なので、その点は留意しておきましょう。

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銅製フライパンは軽さと熱伝導率の高さが特徴。一般家庭のコンロでも加熱ムラの少ない料理を作ることができます。調理面への焦げ付きも少なく、サビも出にくいとメリットの多い素材です。

なお、フライパン本体が高額になりがちな側面もありますが、じっくり使い続けられるフライパンを探している方にはおすすめ。ただ、酸の強い食材で銅が溶け出してしまうことがあるため、酸味のある食材の調理はしない方が無難です。

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鉄製フライパンの特徴は丈夫さ。たとえ焦げ付いてしまっても、ゴシゴシ金だわしでこすることができるのもポイントです。重さとしては例えばサイズ26cmで1.5kgほど。ずっしりした重みがあります。

高熱に強く油なじみも良いので、食材がくっつきにくくなります。ややサビが出やすい性質ですが、メンテナンスを地道に重ねて行けば何年も保つほど長く使えます。

ステンレス

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サビが出にくく、丈夫なのが特徴のステンレスフライパン。傷にも強いので、食材が焦げ付いたときに金だわしを使うことも可能です。

ステンレスは熱伝導率が低く、熱ムラを出しやすい素材ですが、その代わりに一度熱すると冷めにくい性質を持っているので、余熱調理にも適しています。火が通りにくい食材をじっくり調理するときなどにも便利。ソテーなどに使うときは、十分に加熱してから調理を開始するとキレイに仕上がります。

チタン

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耐食性に優れサビの心配が少ない素材です。金属としての強度が高く、傷、落下による衝撃などに強い耐性を示します。26cmではおおよそ750g前後。鉄やセラミック製のフライパンと比較して半分程度の重さです。

一方で熱伝導率はやや弱く、調理面が温まりにくいという側面もあります。なお、純チタンというよりも異素材との組み合わせて用いられることが多いので、その点も留意しておきましょう。

表面加工(コーティング)フライパンの特徴

フライパンには、地金を別の素材でコーティングしたものがあります。代表的なのが、フッ素(テフロン)加工やダイヤモンドコート加工、マーブルコート加工、セラミック加工など。素材同様、それぞれ特徴が異なるので、ぜひチェックしておきましょう。

フッ素(テフロン)加工

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アルミなどの金属でできた本体に、フッ素樹脂をかけてコーティングしたものです。高い耐熱性を持ちくっつきにくくなることから、近年のフライパンには多く使用されています。

ソースや食材の焦げ付きも少なく、お手入れも容易。ただし、フッ素加工フライパンはややコーティングが剥がれやすいため、その点には注意が必要です。

ダイヤモンドコート加工

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ダイヤモンドコート加工とは、フッ素加工のコーティング材をベースに粒子状にしたダイヤモンドを混ぜ込み、調理面を覆うという作り方です。

フッ素加工にはコーティングが剥がれやすいという弱点がありますが、ダイヤモンドを使うことで強度を担保。表面加工したフライパンをできるだけ長く使いたい方にはおすすめです。

マーブルコート加工

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フッ素加工のコーティング材にマーブル(大理石の粉)を混ぜて地金を覆うモノもあります。作り方は、上記で説明したダイヤモンドコート加工と同じ。実際の使用感も、ダイヤモンドコート加工と大きな差はありません。耐久性能はフッ素加工のみのフライパンと比較すると優れていますが、ダイヤモンドコート加工にはやや劣ります。

しかし、いずれにしても使用を重ねることでコーティングが劣化するので、年に1~2回程度の買い替えが必要となることは考慮しておきましょう。

セラミック加工

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金属でできた本体を、セラミックで覆ったフライパンです。上記の3種類とは異なり、フッ素樹脂はコーティング材に使用しません。

コーティング面は白色。非常に摩擦に強く、傷つきにくい構造となっています。400℃前後までの耐熱性もあり、熱による劣化を長く抑えることも可能です。

表面加工フライパンの取り扱い

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表面加工を施したフライパンには、金属のキッチンツールは使わないようにしましょう。表面に傷をつけ、コーティングを剥がす恐れがあるためです。

木製やシリコン製のキッチンツールを使い、不必要にこすらないことがおすすめ。また、本体を熱し過ぎるとわずかに有毒ガスが出る危険性があるため、空焼きをしないよう気をつけてください。また、コーティングは1層より2層、3層と多いほど丈夫です。

素材別フライパンのお手入れ方法

それぞれの素材を理解した上で、さらにお手入れ方法まで知っておくと便利。毎日のお手入れが可能かどうかを考えておくことは、フライパンの選び方を考える上でとても大切です。

アルミ

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調理後は事前に水かぬるま湯で汚れを落としておき、そのあとスポンジでこすり洗いを行います。洗剤を使う場合は中性洗剤がおすすめ。アルミの弱点である酸やアルカリが含まれているものは使用しないようにしましょう。作った皮膜が取れてしまうので、クレンザー、金だわしなどを使うのも避けた方が無難です。

なお、汚れや焦げ付きがひどいときは、コンロに水とかけて煮立たせ、本体に温かさが残るうちに対応すると汚れが落ちやすくなります。

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調理のあとは、中性洗剤とスポンジで汚れを落とします。金だわしは、傷の原因となるため注意しましょう。なお、銅に緑色の変色が出たときはクレンザーが有効。ただし、できるだけ目の細かいクレンザーを使用し、スポンジか古布で磨くのがポイントです。ぜひ留意しておきましょう。

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使い終わったあとは、洗剤のついていないスポンジかたわしで洗いましょう。油が落ちきってしまうと焦げ付くようになるので、洗剤は使いません。洗い終わったあとは水気をふき取るか、コンロにかけて水気を飛ばします。

本体がサビてしまったときは、クレンザーと金だわしを使ってこすりましょう。水気を取ったあと、再び油をなじませることでサビの侵食を止められます。なお、ハードテンパーという加工がされたフライパンは、出荷前に油ならしが行われているため事前の作業は不要です。

ステンレス

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普段のお手入れは、中性洗剤とスポンジで軽くこすり洗いをするのがおすすめ。汚れがひどいときはお湯を注いでしばらく置くか、水と重曹を合わせて火にかけて煮沸すれば落ちやすくなります。

チタン

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料理を終えたあとは、スポンジに中性洗剤を使用して汚れを落としましょう。汚れがひどくなってしまったときは、金だわしでこするのもアリです。

ちなみに、酸化を防ぐためにシリコンなどで表面にコーティングがしてある場合は、こするとはがれ落ちることはあるものの、代わりに酸化皮膜を作ることができるので問題はありません。全体に磨きこむよう丁寧にこすりましょう。

セラミック以外の表面加工フライパン

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フッ素樹脂をベースとした表面加工フライパンには、特別なお手入れは不要です。スポンジに中性洗剤を取り、こすり洗いをする程度で汚れは落ちます。ただし、傷には弱いので、クレンザーや金だわしなどを使って洗うのは避けてください。

汚れが落ちにくいときは、ぬるま湯でふやかすようにしながら洗うのがおすすめ。油汚れやソースがべったり付いたときは、食器洗い用のゴムベラや不要な布でサッとふき取ってから洗うようにしましょう。

セラミック加工

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使いはじめる前に油ならしという工程が必要です。弱火で全面があたたまるまで加熱し、キッチンペーパーに取った油をなじませます。加熱時間は、30~40秒ほど。事前に油をなじませておくことで、フライパンの耐久性をアップさせることができます。

毎日のお手入れは、中性洗剤とスポンジで対応。調理面に傷がつくと性能が落ちてしまうので、クレンザーや金だわしなどは使わないようにしてください。また、調理後急に冷水を注ぐとコーティングが剥がれる原因になるので、その点は注意しておきましょう。

フライパンの用途をチェック

料理好きで色々作る方なら

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色々な料理にオールマイティーに使えるフライパンをひとつ持っていると便利です。鉄製、セラミック製、ステンレス製、フッ素樹脂加工製のものが特に役立ちます。食材のくっつきが少なく、調理法、食材の制限を受けないので便利に使うことができるでしょう。

料理にこだわりたい方は、アルミ製のフライパンに注目。くっつきやすく高温、酸、アルカリに弱いという性質を持つ一方、とても軽いので煽りながら食材にソースを絡める調理に向いています。

卵焼きをよく作る方なら

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卵焼きはムラなく均一に加熱されるのが理想的なので、熱伝導率の高い鉄製、銅製のフライパンがおすすめです。熱ムラが少ないため、色味も損なわずキレイに仕上げることができます。

くっつき具合が気になる方はフッ素樹脂加工のフライパンも候補。丸い形のフライパンだけでなく長方形の卵焼き用フライパンもあるので、検討してみましょう。

肉料理をメインに作る方なら

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肉料理を作るときにはムラなく均一に、中までしっかり火をとおすことが大切です。熱伝導率が高い鉄製、蓄熱効果の高いセラミック製、ステンレス製などを使うと美味しく仕上がります。薄切りのお肉を料理するなら、フッ素樹脂加工製もよいでしょう。

フライパンのサイズをチェック

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一人二人の食卓であれば、18~20cmが24cmのフライパンで十分です。具体的には一人分のおかずをササっと調理する用には20cm、野菜炒めなど二人分のおかず作りには24cmと使い分けるようにすると便利。3人ファミリーなら、20cmと26cm、4人以上であれば22cmと26~28cmというように、大きさの違う2つのフライパンを持っていると便利です。

フライパンの熱源をチェック

お使いのコンロがIH対応かガス火か、またはそれ以外の熱源を使用しているかをチェックしておくことはとても大切。対応していない熱源のフライパンを使うと、トラブルが起こるので、購入時には必ず確認しておきましょう。

フライパンの取っ手をチェック

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フライパンには、主に樹脂製、木製取っ手がつくことが一般的。表面加工製やセラミック製のフライパンには、基本的に最初から取っ手が付属していることがほとんどです。熱源にかけても手が熱くなりませんが、つなぎ目のネジがゆるみやすいので劣化したら付け替えるか、フライパンごと買い替える必要があります。

表面加工製、セラミック製以外のフライパンには他の金属でできた取っ手や地金そのままの取っ手がついているモデルもあります。金属製の取っ手は火傷が懸念されるほど熱くなるので、厚手の布やシリコンでできたカバーを用意しておくといいでしょう。熱源からできるだけ遠い方が取っ手に熱が回るのが遅くなるので、できるだけ長めの取っ手がついたものを選ぶこともポイントです。

フライパンのおすすめ人気ブランド

北陸アルミニウム(HOKUA)

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鋳物の生産で知られている富山県高岡市に本社を構える「北陸アルミニウム」。その確かな技術で作られたアルミフライパンは、美しい見た目と使いやすさで評判のアイテムです。

中尾アルミ製作所

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ホテルやレストランのシェフなど、プロも愛用している「中尾アルミ」のアルミフライパン。アルミならではの熱伝導率のよさで、ソースをサッと温めたり、パスタをすばやく仕上げたりするのに最適なフライパンが揃っています。

柳宗理

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柳宗理(やなぎ そうり)は、日本におけるインダストリアルデザインで有名なブランド。これまでさまざまな製品を手掛けていますが、鉄フライパンもそのひとつで、特に左右が張り出した製品をリリースしているのが特徴です。

フライパンのイチオシモデル

北陸アルミ(HOKUA) フライパンS-AL

18cm、21cm、24cm、27cm、30cm、33cm、36cmと7サイズが展開されているアルミのフライパン。特殊な加工で底を厚く成型しているので、熱ムラが少なく料理を素早く加熱できるのが特徴です。熱源は、ガス火、オーブンに対応。本製品は、サイズが24cm、重さは900gです。

中尾アルミ製作所 キング アルミフライパン

本製品は明るいシルバー色で、ソースの色を確認するのにぴったり。パスタをよく作る方にぜひおすすめしたいフライパンです。とても軽いのでフライパンを煽るのも容易。柄は角度がついており、長さもちょうどよく取り回しやすいデザインです。

普段のお手入れは、洗剤とスポンジで洗うだけと簡単。アルミフライパンは、鉄フライパンのように錆びる心配がないので、洗ったあとにそのままにしておいても安心です。コーティングされたフライパンはどうしても劣化が気になりますが、本製品は無塗装のため劣化を気にせず長く愛用できるのもポイントです。

柳宗理 鉄フライパン 121511080010

ガス火、IHをはじめとするオール熱源に対応する鉄のフライパン。サイズは、18cm、22cm、25cmの3種類をラインナップしています。

本製品は22cmで、800g。調理面に小さな凹凸を持たせ、食材の下に油を入り込ませるように加工されています。これによって、こびりつきにくく、滑りのよい状態を維持することが可能。シンプルで美しいデザインも魅力です。

オークス フライパンCOS8003

ひとつひとつ手作りされた高級感あふれる銅製のフライパン。真鍮の取っ手には専用のレザーカバーが付属しており、使い勝手は良好です。熱源は、ガス火とオーブンで使用可能。本製品のサイズは20cm、重量は520gです。なお、18×13cmのエッグパン(卵焼き用フライパン)もラインナップされているので、気になる方は併せてチェックしておきましょう。

アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA) フライパンSF-26NC

20cm、24cm、26cm、28cmの4サイズをラインナップしているステンレス製のフライパン。本製品は24cmで800gです。熱源はガス火とIHに加え、ハロゲンを使うことも可能。アルミとステンレスを3層に重ね、保温性を向上させています。中火以下で十分火が回り、無駄なく食材を加熱することができるのもポイントです。

長谷元 木柄フライパンAHLJ824

新潟県燕市にて金属器物の製造販売を行なっている「長谷元」のチタン製フライパン。女性でも片手でラクラク使えるのが特徴です。本製品のサイズは24cm、重量は531gと軽量。頻繁に煽る料理におすすめ。なお、熱源はガス火のみで、IHには対応していません。その点は留意しておきましょう。

ティファール(T-fal) グランブループレミアフライパンD55102

フッ素加工が施されたガス火専用フライパン。サイズは20cm、25cm、29cmをラインナップしています。なお、炒め用の深型も用意されており、こちらには22cm、26cm、28cmを取り揃えています。5層に重ねたチタンの作用でこびりつかない状態が続くのが特徴。傷つきにくく耐久性に優れているのもポイントです。

パール金属(PEARL METAL) 取っ手の取れるフライパン HB-2437

本体から取っ手を取り外すことができるダイヤモンドコート加工のフライパン。取っ手がないタイプなので、オーブン料理にも使用できるのが特徴です。サイズは通常タイプの26cm、炒め用深型20cm、卵焼き用13×18cmの3種類をラインナップ。総じてお手頃価格で購入できるのもポイントです。

本製品は26cmで、重さは726g。フライパン内面は3層の特殊加工を施しているため耐久性に優れており、金属のヘラも使用できます。なお、取っ手は別途購入することが可能です。

和平フレイズ フライパン ACM9574

20cm、26cm、炒め用深型24cm、28cm、卵焼き用14×19cmの5パターン用意されているマーブルコート加工のフライパン。本製品は26cmで、重さは549gと軽量なモデルです。マーブルコートが2層になるようコーティングされているので、傷に強く比較的長持ちします。熱源はガス火のみ対応。リーズナブルな価格帯も魅力です。

京セラ(KYOCERA) セラブリッドフライパン CFD-G26A-WPKC

20cm、26cm、28cmの3サイズに加え、炒め用深型28cmが用意されているセラミック加工のフライパン。本製品は26cmで重さは848gです。熱源はガス火に対応。
熱伝導のよさと遠赤外線効果が期待できるのが特徴で、肉料理を調理する際に便利なタイプです。

洗剤を付けずに水だけで簡単に汚れが落ちる「メラミンスポンジ」を使えるのもポイント。可愛らしいカラーリングも魅力です。