消費電力を抑えて電気代を節約できる省エネテレビ。4K放送やネット動画などを美しい画面で楽しめる人気のアイテムです。しかし、サイズや機能などがさまざまで、どれを選べばよいのか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、省エネテレビのおすすめ製品をご紹介します。液晶テレビと有機ELテレビの違いや、選び方のポイントについても解説するため、ぜひ参考にしてみてください。
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テレビの電気代はどれくらい?
液晶テレビと有機ELテレビでの電気代の違い
テレビは主に「液晶テレビ」と「有機ELテレビ」の2種類に分けられます。それぞれ特徴や電気代が異なるので、重視するポイントを考慮して選びましょう。
「液晶テレビ」は、個体と液体の両方の性質を有する液晶をディスプレイに用い、バックライトで照らす仕組み。消費電力を抑えやすいほか、製品の価格が比較的リーズナブルなのがメリットです。
「有機ELテレビ」は、ディスプレイの材質に自発光素子を採用しています。素子ごとに発光・消灯することで、完全な黒を表現可能。ただし、発光時に多くの電力を使用するため、液晶テレビよりも電気代が高くなりやすい傾向があります。
有機ELテレビのなかにも省エネ性能に優れたモデルはありますが、より電気代の安さを重視するなら、液晶テレビを選ぶのもおすすめです。
画質での電気代の違い
テレビの画質はディスプレイ内の「画素数」によって決まります。画素とは、テレビの画面内に映像を表すときの「点」のこと。画素が多いほど、精密で美しい表現が可能なほか、使用できる色数も増えるのが特徴です。
「フルハイビジョン」のテレビ画面は、約207万画素で構成されています。「4K」は約829万画素なのでフルハイビジョンの約4倍の画素数で成り立っており、より精細な映像が楽しめます。
ただし、画素数が多いほど電気代が高くなる点には注意が必要です。主に地上波を視聴するだけの場合や、テレビ画面がコンパクトなときにはフルハイビジョンのモノでも十分。一方、映画やゲームなどを鮮やかな大画面で楽しみたい方には、4Kの製品がおすすめです。
省エネテレビを選ぶときのポイント
年間消費電力量
「年間消費電力量」とは、省エネ法に基づいて算出した、1年間に使用する電力量のこと。テレビの年代によって算出方法が異なる点に注意が必要です。
2021年以前の省エネテレビでは、1日4.5時間の動作時間、19.5時間の待機時間に基づき年間消費電力量を求めます。一方、2022年以降の省エネテレビは、1日5.1時間の視聴時間を基準にします。
年間消費電力量は、画面サイズが大きくなるほどもしくは、多くの機能を搭載するほど増えるのが特徴。電気代を節約したい方は、必要なスペックを考慮しつつ、年間消費電力量の少ないモデルを選ぶのがおすすめです。
省エネ基準達成率
「省エネ基準達成率」とは、省エネ法を基準に定められた省エネ基準値の目標をどれくらい達成しているのか、パーセンテージで表した数値のことです。
画面のサイズや性能が同様の省エネテレビであれば、省エネ基準達成率の数値が高いほど、優れた省エネ性能を発揮します。
製品のカタログやパッケージなどには「省エネルギーラベル」が表示されており、省エネ基準達成率が100%以上の製品にはグリーンのマークが、100%未満の製品にはオレンジ色のマークが記されています。
省エネ性能にこだわりたい方は、省エネ基準達成率ができるだけ高いモノを選択してみてください。
待機時消費電力
「待機時消費電力」とは、リモコンで電源をオフにしていても主電源がオンになっている際に消費する電力のこと。テレビ画面が消えている状態でも、リモコン信号の受信待機をしたり、番組表データを受信したりするために、わずかな電力を消費します。
最近のテレビは、待機時に使用する回路を少なくすることで、消費電力をセーブしているのが特徴。ほとんどの機種において、待機時の消費電力は0.1~0.3Wほどに抑えられています。
より省エネ性能の高いテレビが欲しい場合は、待機時消費電力の少ないモデルを選ぶのがおすすめ。併せてチェックしてみてください。
省エネ機能の有無
明るさセンサー
「明るさセンサー」の付いた省エネテレビは、部屋の明るさを感知し、バックライトの明るさを自動でコントロールするのが特徴。時間帯や照明によって部屋の明るさが変化しても、常に適切な明るさを保ちます。
明るさセンサーを活用すれば、ムダな消費電力をカットして電気代を節約可能です。また、自分で面倒な操作をしなくても、ちょうどよい明るさでテレビを快適に視聴できます。
人感センサー
「人感センサー」を搭載した省エネテレビは、テレビの前にいる人の動きを感知できるのがポイント。テレビの前に人がいない状態が一定時間続くと自動で画面がオフになり、さらに時間が経過すると電源が切れます。
なかには専用の外付けカメラを設置することで、視聴者の位置を認識するモデルもラインナップ。明るさや音量を最適化したり、テレビの前に人がいないときに省エネ運転を行ったりと、より効率的に消費電力を抑えられます。
無操作電源オフ
「無操作電源オフ」は、省エネテレビの操作をしない状態で一定時間が経過すると、自動的に電源が切れる機能。テレビを見ながら眠ってしまったり、ついつい電源を切り忘れたりすることが多い方におすすめです。
電源のつけっぱなしを減らして電気代を節約したい方は、無操作電源オフ機能の備わった省エネテレビを検討してみてください。
省エネテレビのおすすめ
TVS REGZA 4K液晶レグザ 50E350M
省エネ基準達成率108% / 目標年度2026年
「レグザエンジンZR」によって、映像美と高速レスポンスを実現した省エネテレビです。高画質処理を施すことで、高精度かつスムーズに映像を再生します。また、地デジ番組のノイズをセーブし、クリアな映像が楽しめるのもメリットです。
2段階の節電モードを搭載。バックライトの明るさを抑えつつ、画面の明るさにマッチした画質に自動でコントロールして、節電しながら快適に視聴できます。また、シーンに応じて輝度の制御を行い、優れた省エネ性能を発揮するのも魅力です。
録画番組のなかから、好きなタレントの出演シーンや気になるトピックだけを見られる機能もポイント。見たいシーンだけをサッとチェックできるため、忙しい方や時間を有効に使いたい方にもおすすめです。
ムダのない洗練されたフォルムにも注目。水平垂直を基調としてデザインされているほか、先端に丸みをもたせたスタイリッシュなスタンドを採用しています。
TVS REGZA 4K液晶レグザ 65M550M
省エネ基準達成率100% / 目標年度2026年
多彩なコンテンツを高画質で楽しめる省エネテレビです。「レグザエンジンZR」を搭載。地デジ・4K放送・ネット動画などを優れた精度で快適に視聴できます。人の肌の質感や立体感をアップさせて、美しい肌色を再現する「ナチュラルフェイストーン」も魅力です。
テストトーンをリモコンマイクで測定し、視聴環境に適したサウンド設定を自動で行います。また、人の声が強調される「クリア音声」モードもあり、ドラマや映画のセリフをしっかりと聞き取りたい方におすすめです。
シーンに応じてバックライト制御を行うことで、高画質を保ちつつ消費電力をカットできます。また、「節電モード」では、バックライトの明るさを抑制することにより、2段階の節電が可能です。
「オートゲームアジャスト機能」を備えており、さまざまなゲーム機に対応できるのも魅力。ゲーム機器を自動で識別し、適切な設定に調整します。最新のゲームをプレイしたい方にもぴったりです。
ソニー(SONY) BRAVIA XRJ-65A95K
省エネ基準達成率120% / 目標年度2026年
自然で臨場感のある映像を映し出す、有機ELパネルを備えた省エネテレビです。認知特性プロセッサー「XR」と「QD-OLEDパネル」によって、高画質を実現可能。広色域で鮮やかな映像を映せます。
ブラビア専用外付けカメラ「ブラビアカム」が付属。視聴者の位置を認識して、画面の明るさや音量などを自動で最適化します。テレビの前に人がいないときには輝度を下げて省エネ運転を行うのも特徴です。
消費電力を抑える機能を「ECOメニュー」として1ヶ所にまとめ、ホームからすばやくアクセスできるのもポイント。ラクに省エネ設定が行えます。
シャープ(SHARP) AQUOS OLED 4K有機ELテレビ 4T-C77EQ1
省エネ基準達成率110% / 目標年度2026年
有機ELパネルを採用した4Kの省エネテレビです。画素ごとに光量を制御することで、深い黒と鮮明な色彩を表現できます。残像感を低減するため、機敏な動きのスポーツ映像やアクション映画などがきれいな画面で楽しめるのもメリットです。
「Google TV」を活用して70万本以上の動画を視聴できるほか、「Prime Video」「Netflix」など豊富なネット動画サービスを利用可能。リモコン上段に備わった「アプリダイレクトボタン」から、スピーディーにアクセスできます。
省エネ機能が充実しているのも強み。明るさセンサーをオンにすれば、部屋の状況によってバックライトの明るさを自動調整します。また、消費電力を抑える設定をまとめて行える省エネモード機能を搭載しているのもおすすめのポイントです。
電気代を節約しつつ、美しい映像を堪能したい方はチェックしてみてください。
ハイセンス(HISENSE) 液晶テレビ 43E6K
省エネ基準達成率101% / 目標年度2026年
ネット動画サービスを楽しみたい方に適した、43V型サイズの省エネテレビです。「YouTube」「Netflix」などの動画配信アプリが内蔵されているのが特徴。リモコンの「VODダイレクトボタン」を押すだけで、すばやく動画が視聴できます。
スマホの画面をテレビに映し出す「スクリーンシェア」機能も人気のポイント。スマホで撮影した写真や動画を、大きな画面で家族や友人と見られます。また、Apple Airplay2機能によって、Appleデバイスの画面をテレビに映すことも可能です。
2個の端子を備えており、ケーブルを差し替えずに2つのデバイスをスイッチングできるのも魅力。複数のゲーム機器をテレビに接続して遊びたい方に向いています。
年間消費電力が98kWhと少なく、電気代を節約できるのもメリット。十分な性能を備えつつ価格が安いため、コスパのよい省エネテレビが欲しい方にもおすすめです。
電気代を安く抑えるために知っておきたい省エネ行動
使用しないときは主電源をオフにする
旅行や外出などで長期間使用しないときには、テレビの主電源をオフにしておくのがおすすめです。リモコンの信号受信や番組表データを受信するために要する待機時消費電力をカットできます。
ただし、主電源をオフにすると、番組表データが自動ダウンロードできなくなったり、予約録画ができなくなったりするケースがある点には注意が必要です。
テレビの取扱説明書を確認し、使いたい機能が主電源をオフにしていても使用できるかどうかをチェックしておきましょう。
画面の明るさ設定を見直す
テレビ画面の明るさ設定も、省エネのためのポイントです。画面が明る過ぎると、ムダに電力を消費してしまいます。一方、暗過ぎると画面が見にくく、快適に視聴できません。周囲の状況に合わせて、適切な画面の明るさに設定しましょう。
明るさセンサーが備わったモデルは、部屋の状況に応じて画面の明るさを自動でコントロール可能。明るさセンサーをオンにしておけば、消費電力を抑えつつ、ちょうどよい明るさを保てます。
なお、ホコリが付いているとテレビ画面が暗く見え、必要以上に画面を明るく設定する事態につながります。定期的に柔らかい布などで画面を掃除し、きれいにしておくのがおすすめです。
音量を適切に設定する
音量を大きくし過ぎるとムダに電力を消費してしまうため、音量設定にも気を配りましょう。快適に聞き取りやすい音量に調節し、必要以上に音量を大きくしていないかをチェックしてみてください。
また、大きな音を長期間にわたって聞き続けることで、耳を痛める可能性があります。省エネだけでなく耳をいたわるためにも、テレビの適切な音量設定を心がけてみてください。
省エネモードを活用する
省エネテレビのなかには、省エネモードを搭載した製品もラインナップしています。省エネモードを設定すれば、通常モード時よりも明るさを抑え、消費電力をカット可能です。
画面の明るさに応じて画質を自動でコントロール可能なモデルなら、節電しつつも、見やすく美しい映像を楽しめます。また、省エネモード時の明るさを段階的に選べるモノもおすすめ。シチュエーションや好みに合わせて、無理なく電気代を節約できます。
省エネテレビの購入で補助金はもらえる?
自治体の「補助金制度」を活用することで、省エネテレビを購入するときに補助金が受け取れるケースがあります。
補助金制度とは、条件を満たす省エネ家電を購入した際に、各行政に必要書類を提出し、現金やポイントでの給付が受けられるお得な制度です。
補助金制度の対象となる省エネ家電・条件・申請方法などは、自治体によってさまざま。制度を活用するためには、住んでいる自治体の補助金制度について事前にしっかりとチェックしておきましょう。
なお、なかには省エネ家電の補助金制度を設けていない自治体もあります。また、年度末の3月に申請すると期限に間に合わなかったり、期限内でも予算に達して募集が終了したりするケースがあるため注意しましょう。
省エネテレビは、高精細な映像を楽しみながら電気代を節約できるおすすめのアイテムです。明るさセンサーや無操作電源オフなどの機能が備わったモノなら、手間をかけずに自動で消費電力をカット可能。省エネ機能を活用して、かしこく電気代を節約してみてください。