溶接作業を行う際、手元を危険から守るために欠かせない「溶接用手袋」。耐熱性と耐久性に優れた、牛や豚の革製手袋が推奨されています。しかし、丈感や縫い目の違いなど、溶接用手袋といっても種類はさまざま。どれにすべきか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は、おすすめの溶接用手袋をご紹介。溶接用手袋を選ぶ際にチェックしたいポイントも解説するので、ぜひ併せて参考にしてみてください。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。
溶接用手袋の選び方
素材をチェック
溶接時に発生する火花などの危険物から手元を守るために、溶接用手袋は溶けにくく、熱が伝わりにくい革製のモノがおすすめです。革手袋といっても、牛本革や牛床革、豚革や羊革など素材はさまざま。それぞれ特性が異なるため、溶接用手袋を選ぶ際の指標にしてみてください。
牛の表皮部分を使用した牛本革は、引き裂き・摩擦に耐性があるのが特徴。次第に手に馴染むような使い心地へ変化していきます。一方、牛の表皮の下層・真皮を用いた牛床革は厚みがあり、耐久性と耐熱性に優れているのが魅力。多くは牛本革のモノより安価で購入できます。
また、通気性と軽量性が期待できる豚革や、柔らかな肌あたりでフィット感に優れた羊革は、牛革より薄手なのがポイント。汗ばむ夏場での長時間の作業時や、指先の感覚を活かしたい細かな部分の溶接時にも向いています。
縫い目の違いをチェック
溶接用手袋では、縫い目の違いもチェックしておきたいポイント。主に、縫い目が手袋の内側にある内縫いタイプのモノと、縫い目が外側になる背縫いタイプのモノに分かれているのが特徴です。
内縫いタイプの溶接用手袋は、火花が当たる外側に縫い目の露出が少ないため、熱によって糸が切れてしまうリスクを軽減できます。ほつれにくく、引っ掛かりにくいというメリットもあり、溶接以外の屋外作業時にもおすすめです。
反対に背縫いタイプの場合は、縫い目が外側にあることで、肌当たりのよさが期待できます。縫い目によるゴワゴワとした手触りが気になる方は、背縫いタイプを検討してみてください。
ロングなど丈の長さやサイズをチェック
溶接用手袋では丈の長さ選びも大切なポイント。例えば、被覆アーク溶接では、火花やスパッタと呼ばれる細かい金属の粒などが激しく飛散します。腕が出ていると火傷する危険性が高まるため、手首まで覆えるロングタイプの溶接用手袋がおすすめです。
一方で、火花やスパッタが発生しにくいTIG溶接などに使用するなら、通常の手袋のようなショートタイプも候補に加えてみてください。腕まわりがもたつかず、高い作業性が期待できるのが魅力。頻繁に着脱するような作業時にも効率を高められます。
また、快適に溶接を進めるためにも、自分の手にフィットするサイズを選ぶのも重要です。特に内縫いタイプの溶接用手袋の場合、縫い目が肌に当たるため、よりサイズ選びには注意しましょう。
溶接以外の用途をチェック
耐熱性・耐久性・耐摩擦性などが期待できる溶接用手袋は、溶接以外のシーンで併用できるモノも数多くあります。キャンプ・アウトドアで火や鉄板などを扱う際に使用したり、土木・建築作業時の保護用として活用したりするのもおすすめ。棘のある庭木の剪定や果実の収穫時にも重宝します。
なかには、革製でありながら洗える溶接用手袋も。汚れが気になる場面での使用を予定している場合には、あらかじめ手洗い可能なモノを選んでおくのもおすすめです。
溶接用手袋のおすすめ
シモン(Simon) 溶接用手袋 122DK
産業用革手袋メーカー「シモン」の溶接用手袋です。全長35cmのロングタイプなのがポイント。作業服の上から被せるように装着することで、溶接時に発生する火花やごみの侵入を軽減します。
素材は、溶接や溶断現場に適した厚みのある牛床革を採用。可動性に優れた5本指仕様で、手元のしっかりとした防護性と細かな作業性を両立できます。マルチなシーンで使いやすいベーシックな溶接用手袋を探している方に、おすすめのアイテムです。
シモン(Simon) 溶接用手袋 CS-130
しっかりとした牛床革を使用し、ハードな溶接・溶断現場にもおすすめの溶接用手袋です。長期間の使用で熱によって縮んでしまったときにも、指まわりのゆとりを確保しやすい3本指タイプになっているのがポイント。負荷がかかりやすい手のひら部分には、補強当ても付けられています。
縫製にはケブラー縫製糸を使用。熱による糸切れを起こしにくいのが魅力です。内側は汗を吸う綿素材なので、装着感のよさにも期待できます。タフに使いやすい溶接用手袋を探している方におすすめです。
シモン(Simon) 牛本革手袋 CG-714
牛本革を使用している、ショートタイプの溶接用手袋です。手首まわりがすっきりとしたシンプルなフォルムで、作業時の腕まわりのもたつきを軽減します。激しく火花が飛び散らないDIY用の溶接機などを使用する際におすすめです。
繊維組織が細やかで、密度の高いなめらかな表面と、柔軟性に優れた肌当たりのよさが魅力。使い込むほどに手に馴染んでいきます。
シモン(Simon) 牛床革手袋 CS-920
全長が約60cmのロングサイズで、肘上部分までしっかりと腕をカバーできる溶接用手袋。腕全体を保護できるので、火を使うアウトドアはもちろん、ペットを世話したりガーデニングで着用したりといったさまざまなシーンでも重宝します。
素材は、特殊なオイル加工が施された牛床革を採用しており、油汚れに強いのも特徴です。吸汗・防寒性に優れる裏地も備わっているため、暑い夏の時期や寒い冬場の使用にも適しています。
厚めで、耐熱・耐摩耗性に優れているのもポイント。多用途で快適に使いやすい、おすすめの溶接用手袋です。
トラスコ中山(TRUSCO) アルゴン溶接手袋 5本指 TYA-T5
細やかな作業が求められるアルゴン溶接(TIG溶接)におすすめの溶接用手袋です。袖部分には牛床革、手のひら部分には厚さ0.8mmの牛本革を使用しているのがポイント。柔軟性に優れた薄めの牛本革を組み合わせて使用することで、指先の繊細な動きを邪魔しないよう工夫されています。
また、親指の付け根にも牛本革が当て付けられており、指の稼働をサポート。125gとロングタイプの溶接用手袋としては軽量なため、長時間の作業時にも疲れにくくなっています。細かい部分の精密な溶接を行うときのために持っておきたい、おすすめのアイテムです。
柏田製作所 ウェルザ溶接用手袋5本指 W-0514
火を扱う作業時にタフに使用できる溶接用手袋「ウェルザシリーズ」の、5本指・ロングタイプのアイテムです。牛床革を使用した表面に対し、裏面に厚手の綿インナーが付いているのが特徴。二重構造によって、より熱が伝わりにくいよう工夫が凝らされています。
火花などにさらされる甲側は1枚革で縫製。手のひら側の縫製部分が上から革で覆われており、糸が切れにくいのもポイントです。
ロゴを配したスタイリッシュなデザインも魅力。使いやすい溶接用手袋を探している方におすすめです。
スター電気製造(SUZUKID) 本皮溶接用裏出し手袋 5本指 P-106
熱に強く、縮みにくいよう工夫が凝らされた牛本革の溶接用手袋です。熱を加えると表革方向に縮むという革の性質をもとに、あえて革の裏面を甲側に使用しているのがポイントです。
なめらかで柔軟性のある牛本革の表面が手に触れるようになっていることで、肌当たりのよさも実現。使うほどに手と手袋との密着性を高められます。内縫いを採用しているので、熱に対する縫製の耐久性も兼ね備えているのが魅力です。
手首まですっぽり覆う丈感もポイント。アーク溶接全般のほか、ガス溶接・溶断・プラズマ切断などにも使用できます。革手袋のザラザラとした質感が苦手な方にもおすすめの溶接用手袋です。
エース(ACE) 牛床マジック 内綿 AG442
手首が面ファスナー仕様になった、ショートタイプの溶接用手袋です。牛床革のバット部分を使用し、生地の厚みがやや薄めに設定されているのが特徴。フィット感が高められているので、細かい器具などもスムーズに握れます。
裏地が綿なのもポイント。内綿が汗を吸収して、季節を問わず快適な着用感を実現しています。吸湿性も備えた溶接用手袋が欲しい方におすすめのアイテムです。
エース(ACE) 溶接床 外縫い 中袖 AG053Y
中袖タイプで、手首や腕への保護性と動きやすさのバランスに優れる溶接用手袋。全長は約28.5cmのミドルサイズなので、手首までカバーできるうえ、腕まわりがもたつきにくく作業性の向上にも貢献します。
また、素材に採用している牛床革は厚めのため強度にも優れており、火花やスパッタなどからの保護力を高めているのも特徴。なお、縫い目が外側に施されている背縫いタイプのため、着用時の手触りもよく快適な作業をサポートします。使いやすさと耐久性の高さを求める方におすすめの溶接用手袋です。
ANDELI 溶接手袋
二重の牛革素材を採用し耐熱性が高められた溶接用手袋。300℃の高温にも耐える性能を備えています。高品質なレザーを採用しているため柔軟性に優れており、手に馴染みやすいのも特徴です。5本指の仕様で、繊細な作業でもスムーズな動きをサポートします。
さらに、各指・手のひら・手首・背面に施さている「ケブラーステッチ」により、保護性とグリップ力の向上に貢献。また、長さが約37.5cmのロングサイズで、手首の上までカバーでき、腕を火傷などの危険から保護しやすいのもポイントです。
使いやすく高い耐熱性能により、キャンプなどの火を扱うアウトドアシーンでの使用にも適しています。自動車整備や土木作業などにも使いやすく、汎用性の高さにおいても、おすすめの溶接用手袋です。
Weldas SOFTouchTM リバース・トップグレイン 豚革製溶接手袋 10-1003
外側起毛革の「リバース・トップグレイン」を採用した、豚革製の溶接用手袋。柔らかく手に馴染みやすいうえ、耐摩耗性や耐油性に優れているのが特徴です。汚れにも強く、手洗いもできるので手入れのしやすさも良好。洗って吊り干しにして乾かしても、しなやかな質感が維持できます。
また、5本指仕様で人差し指の部分は縫い目がないシームレスデザインなので、細かい溶接作業をしやすいのもポイント。さらに、親指の付け根部分などをカバーする縫い目には高強度で耐熱性の高い「DuPont KEVLAR」糸を採用しており、耐久性と保護性を高めています。
なお、同製品は手首までをカバーできるので、腕が火傷するリスクも軽減。サイズは、M・L・XLを展開しています。ソフトで使いやすいだけでなく、耐久性や安全性の高さも兼ね備える、おすすめの溶接用手袋です。
東和コーポレーション(TOWA CORPORATION) 溶接用 床革5本指 W-335
良質で耐摩耗性や耐久性に優れる牛床革を採用した溶接用手袋。丈夫な素材なので、車両関係・鉄鋼・造船などのハードな溶接作業に使用するのにも適しています。使い込むほどに手に馴染みやすいのも特徴です。
さらに、同製品は内縫いタイプのため、火花や摩耗などにより糸が切れるリスクも軽減。ほつれや引っ掛かりも防ぎやすく、効率のよく快適な作業もサポートします。
なお、全長は33cmのロングタイプで、火花やスパッタの飛散から腕を保護しやすいのもポイント。比較的安価なのも魅力で、コスパの高さを重視して選びたい方にもおすすめの溶接用手袋です。
YESWELDER プレミアムレザー TIG 溶接手袋 AP-1077
羊革とグレインレザーを採用した、柔軟で鋭敏な動きを実現する溶接用手袋。TIG溶接のような、繊細な操作が求められる作業での使用に適しています。そのうえ、高強度で高弾性なケブラー線を用いた縫製による補強で、耐久性を高めているのも特徴です。
また、親指の部分は人間工学に基づく台形のデザインを採用しており、フィット感の向上にも貢献。さらに、裏地にも柔軟性の高い羊革の生地が配置され、心地よい着用感で快適な作業をサポートします。精密な作業が求められるシーンでも快適に使いやすい、おすすめの溶接用手袋です。
東安(TOAN) 耐熱牛革手袋
優れた耐熱性と耐久性を備える高品質な牛本革を採用した溶接用手袋。高い耐熱性により、しっかりと手を保護しやすいのが特徴です。柔軟性にも優れており、手にフィットしやすく快適かつ作業効率の向上にも貢献します。
さらに、握る部分や親指の付け根部分には補強が施されているため、耐摩擦性や耐久性が高められているのもポイント。手のひらの補強は滑り止めの役割りも果たし、作業時の安定感も高めています。なお、裏地がない牛革1枚の構造により、通気性も確保しやすく快適な着用感を保ちやすいのも魅力です。
サイズは、全長が約25cmのショートタイプで、スムーズな着脱をサポートします。また、軍手を着けたままでも使用できるので、手の小さな方でも安定して作業がしやすい、おすすめの溶接用手袋です。
EIANLON レザー溶接手袋
高い耐熱・耐火・耐油・耐突刺・耐切創性を備える、天然の高級牛革を採用した溶接用手袋。耐火性レザーや難燃性コットンライナーといった複数層の外装により、非常に高い耐熱性を実現しています。
さらに、親指から手のひら部分をカバーするダブルレザーの強化パッドで、耐熱性や耐摩耗性をより高めているのも特徴です。耐火性や耐熱性は500℃までと非常に高く、ハードな溶接作業にも対応。高い耐熱性によって、溶接作業はもちろん焼けた木炭や薪などを扱うアウトドアシーンでの使用にも適しています。
また、裏地には柔らかく吸汗性に優れるコットン生地を採用しており、心地よく快適な作業もサポート。高い保護性と快適性を両立する、おすすめの溶接用手袋です。
溶接用手袋は、使用する溶接機の特性に合わせて使い分けるのがポイント。火花やスパッタが激しく散る被覆アーク溶接ではロング丈の牛革のモノ、繊細な手先の動きが求められるTIG溶接ではフィット感に優れたモノがおすすめです。使いやすい溶接用手袋を用途別に揃えて、より快適な作業性を追求してみてください。