ケーブルがないため自由度が高い「ワイヤレスマイク」。安価な家庭用のモデルから、プロにも選ばれる本格的なモデルまで、さまざまな種類が販売されています。
そこで今回は、おすすめのワイヤレスマイクをボーカル用とピンマイクに分けてご紹介。ワイヤレスマイクに多く採用される指向性や周波数もあわせて解説するので、ぜひ自分にぴったりの1台を見つけてみてください。
ワイヤレスマイクの選び方
用途をチェック
ライブで使うなら「ボーカル用」

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ライブやカラオケなどに使う場合は、ボーカル用のワイヤレスマイクがおすすめ。ボーカル用のワイヤレスマイクには、ダイナミック型かつ単一指向性のモデルが多くラインナップされています。
ほかの楽器の音や雑音のなかでも、しっかりとボーカルの音声をキャッチできる点が魅力。また、プロの現場にも採用されるような本格的なモデルであれば、耐久性や品質にも優れています。
会議などで使うなら「ピンマイク」

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ピンマイクとは、主に胸元に取り付けて使用するコンパクトなタイプのこと。両手が空くため身振り手振りを交えた話がしやすく、インタビューやプレゼンなどのシーンで便利に活用できます。
最近では、YouTubeなどの動画撮影の際に使用される場合も。本体に搭載されたクリップで衣服に装着できるモデルが多いほか、付属のバンドを使用して腕に取り付けられるようなタイプもあるため、チェックしてみてください。
指向性をチェック
単一指向性

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一定の方向からの感度が高いワイヤレスマイクが、単一指向性。特定の方向からの音をピックアップして拾えるので、ボーカルやボイスチャットなどの用途に適しています。ほかの方向の音は拾いにくく、雑音が入りにくい点もメリットです。
一方、マイクの角度や向きを正しくセッティングしないと、捉えられる音が小さくなってしまう点はデメリット。また、単一指向性のなかには正面の音を拾いやすいカーディオイドや、やや広範囲の音を捉えられるサブカーディオイドなどの種類があります。
全指向性

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全指向性のワイヤレスマイクは、特定の方向に限定せず360°全方向からの音を均一に捉えられます。雑音やノイズが入り込みやすいというデメリットはあるものの、環境音を収音したい動画撮影のようなシーンで活用可能です。
周囲の音を均等にキャッチできるため、マイクを装着する場所による音質やボリュームの差を最小限に抑えられる点がメリット。シーンに応じて選んでみてください。
周波数をチェック
B帯

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B帯に対応したワイヤレスマイクは、806~810MHzの帯域の周波数を利用しています。プロの現場でも採用されるような本格的なワイヤレスマイクも対応している周波数でありながら、免許や申請不要で使用できる点がメリットです。
カラオケやコンサートなど、ボーカル用のワイヤレスマイクを探している場合は、チェックしてみてください。
2.4GHz

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ワイヤレスマイクのなかには、Wi-FiやBluetoothと同じ2.4GHzの周波数を使用するモデルもあります。周辺にWi-FiやBluetoothを使用する機器があると干渉し、接続が不安定になる場合があるので注意が必要です。
B帯を使用するワイヤレスマイクと干渉しにくい点がメリット。すでにB帯のマイクを使用している場合にもおすすめの周波数です。
ワイヤレスマイクのおすすめ|ボーカル用
シュア(SHURE) ワイヤレスマイク BLX2/SM58

高い品質を実現した、おすすめのボーカル用ワイヤレスマイク。周波数には免許や申請が不要なB帯を採用しているので、すぐに使い始められます。シンプルで使いやすいデザインも特徴のひとつです。
マイクシステムには、ダイナミック型の単一指向性を採用。単一指向性のなかでも、特に正面からの音に対しての感度に優れているカーディオイドに対応しています。ポップフィルターが内蔵されており、風や破裂音を抑えてクリアな音を届けやすい点も魅力です。
また、耐久性に優れているのもポイント。過酷な環境でも使用できる、おすすめのワイヤレスマイクです。
JVCケンウッド(KENWOOD) 800MHz帯ハンド型ワイヤレスマイクロホン WM-P902

ハンド型タイプでボーカル用としてぴったりのワイヤレスマイク。ボーカルに適した、ダイナミック型のマイクユニットを採用しています。また、PLLシンセサイザー方式により、30波の周波数設定が可能です。
混信を低減できる機能の搭載もポイント。ローパワーモードに対応しており、狭い場所で多数のチャンネルを使用する場合の混信を低減できます。使用する場所の広さや機材の数など、シーンに合わせた臨機応変な使い方が可能です。
優れた音質も魅力のひとつ。クリアな音を届けられるのはもちろん、本体に搭載されたPADスイッチを切り替えると、入力感度を3段階で調節も可能です。また、雑音低減回路も内蔵されており、ノイズや歪みの少ない音を収音できます。
電源には、単3乾電池を使用。アルカリ乾電池をセットした場合は、最大26時間連続で使用できます。
パナソニック(Panasonic) ワイヤレスマイクロホン ダイナミック型 WX-ST250

16チャンネル同時の使用ができる、高品質なデジタルワイヤレスマイクシステムです。ダイナミック型マイクヘッドを搭載しており、ボーカル用途におすすめ。単一指向性のため、正面からの音を拾いやすいのもポイントです。3段階の切り替えパッドスイッチにより、入力レベルを広い範囲で調節できます。
単3形アルカリ乾電池1本、もしくは単3形ニッケル水素電池1本で使用が可能。単3形アルカリ乾電池の場合はメーカーによって違いがあるものの平均約6~8時間、単3形ニッケル水素電池の場合は約8時間連続で使えます。
また、電池を含んでも本体重量約250gと比較的軽いのも魅力。スイッチ部分はロック機能付きで、誤作動も予防できる製品です。
ユニペックス(UNI-PEX) ワイヤレスマイクロホン WM-8240

単一指向性ダイナミックマイクユニットを使用した、ワイヤレスマイクです。B帯の周波数を採用しており、正面からの音を高品位で拡声できるのがポイント。15波同時使用が可能な受信機と組み合わせれば、最大15本同時にマイクを使用できるワイヤレスシステムも構成できます。
単3電池1本で約8~10時間の連続使用が可能。別売のワイヤレスマイク充電池パックを用いれば、充電式としても使用できます。専用のマイクホルダーやソフトケース、チャンネル設定用のドライバーやチャンネル表示ラベルなど付属品も充実しているため、初めてのボーカルマイクとしておすすめの製品です。
ティーオーエー(TOA) ワイヤレスマイク ハンド型 WM-1265B

音質に優れたダイナミック型のワイヤレスマイクです。PLLシンセサイザー方式を採用しており、使い勝手のよいB帯の周波数を使用できるのがポイント。多チャンネル同時使用に対応したチューナーやチューナーユニットと組み合わせれば、最大で15~30波まで接続が可能です。
使用電池は単3形乾電池R6PU、または専用充電電池WB-1000。本体重量は、電池を含めて205gと軽量です。また、単一指向性ダイナミック型を採用しており、屋外の条件のよいところであれば約60mまで2mWの音を届けられます。
マイクホルダーに加え、単3形乾電池や設置用ドライバー、カラーマークやチャンネルシートに収納ケースなど付属品も充実。多チャンネル同時使用から、長い到達距離が必要な環境まで、幅広い使用条件に対応した製品です。
ワイヤレスマイクのおすすめ|ピンマイク
オーディオテクニカ(audio-technica) ラべリアマイクロホンワイヤレスシステム ATW-1101/L

軽量かつコンパクトで使いやすい、おすすめのワイヤレスマイク。周波数には、2.4GHz帯を採用しています。自動設定機能の搭載が特徴。ユーザーによるチャンネル設定不要で使用可能なため、難しい操作をせず簡単にセットアップできます。
レシーバーにはアンテナを2本搭載。2本のうち受信状態に優れたアンテナを自動的に選択する、ダイバーシティ方式を採用しています。ほかにも、周波数ダイバーや時間ダイバーも利用可能です。
最大8チャンネルの同時接続にも対応。また、リアルタイムの双方向通信をトランスミッターとレシーバー間で行えるので、干渉しやすい周波数を自動的に回避しながら使用可能です。無線LAN環境下などでも安定性の高い通信を実現します。
コンパクトなサイズも魅力。ハンズフリーで使用できるため、身振り手振りを交えたプレゼンにもおすすめです。
ソニー(SONY) ワイヤレスマイクロホン ECM-W1M

動画撮影の際に活躍する、おすすめのワイヤレスマイク。マイクとレシーバーの接続には、Bluetoothを採用しています。最大で約100m離れていても使用できるため、遠くの音を収音したい場合にも活用可能です。
マルチインターフェースシューに対応しているのが特徴。マルチインターフェースシューを搭載した、ハンディカムカメラやミラーレス一眼などに直接取り付けて使用できます。
被写体と撮影者の音声を両方とも録音するミックスモードと、被写体の音声のみを録音するシングルモードに対応。また、トランシーバー機能も使用できるため、マイクとレシーバーの間で会話しながら撮影も可能です。
本体にはクリップが搭載されているほか、アームバンドも付属しています。据え置きはもちろん、服や腕に取り付けて自由な体勢で使用可能です。
ロード(RODE) Wireless GO II WIGOII

コンパクトながら多機能な、おすすめのワイヤレスマイク。全指向性のマイクを搭載しているため向きにかかわらず、さまざまな方向の音声を均一に捉えられます。周波数には2.4GHz帯を採用。長距離でも安定性の高い通信を実現しています。
デュアルチャンネルに対応しているのも特徴のひとつ。受信機1台に対して送信機2台を接続できます。対談やインタビュー撮影など、さまざまなシーンで活用できるのもポイントです。
オンボードレコーディング機能を採用しているのも魅力。各送信機に直接録音が可能です。ドロップアウトのようなトラブルに備えて便利に利用できます。
ステレオとモノラルの録音モードの切り替えや、ゲインコントロールなどにも対応。高性能なおすすめのワイヤレスマイクです。
SYNCO ワイヤレスピンマイクシステム SYNCO-G2 A2

高性能で使いやすいおすすめのワイヤレスマイク。送信機2台と受信機1台のセットです。受信機に搭載された、3.5mmのTRSオーディオ出力端子が特徴。付属のケーブルを使用すれば、スマートフォンやカメラなど、さまざまな機器と接続できます。
送信機2台を1台の受信機に接続し、デュアルチャンネルの録音が可能。受信機側のボタン操作でステレオ・モノラルの切り替えができるので、個別のチャンネルとして記録したりミックスしたりと、用途に応じた使い方が可能です。
150Hz以下の低周波音を軽減できる、ローカット機能に対応。ミュートボタンも搭載されているため、状況に合わせて素早くミュートが可能です。
バッテリー持ちのよさもポイント。フル充電すれば最大約8時間連続で使用できます。また、約1.5時間で充電できる急速充電に対応しているのも魅力。そのほか、送信機と受信機をまとめて充電できるケーブルも付属しています。
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ワイヤレスマイクは、使用する周波数や指向性など要素によって使い勝手が大きく異なります。カラオケやコンサートなどの用途にはボーカル向けモデル、プレゼンやYouTubeの動画撮影にはピンマイクがおすすめです。本記事を参考に、ぜひ自分にぴったりの1台を見つけてみてください。