ホームシアターにおいてスピーカー構成は2.1ch、5.1ch、7.1chの3つが代表的。チャンネル数が増えるほど、立体的なサウンドを楽しめます。また、それぞれ設置のしやすさ、操作性、価格面、音の感じ方の違いがあり、それぞれメリット、デメリットがあります。

今回は、基本の「き」となる2.1ch、5.1ch、7.1chスピーカーの違いを解説したのち、各々のおすすめスピーカーをご紹介します。

2.1ch、5.1ch、7.1chの違い

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ホームシアターで使われるスピーカー構成を表すのが、2.1ch、5.1ch、7.1chといった数字。chはスピーカーの数をオーディオで数える時の単位「チャンネル」です。整数が全音域再生を行うスピーカーの数を示し、小数点以下の数字はホームシアターで使われる重低音専用サブウーファーを示します。5.1chなら、スピーカーの数が5つ、サブウーファーの数が1つということです。

2.1ch

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DVDが普及し始めた1990年代後半から2000年代前半、ホームシアターサラウンドは一部の愛好家のみが楽しむものでした。しかし、大画面の薄型テレビが普及し、映像ソースもブルーレイ、さらにはネット配信も躍進。その結果、自宅の映画鑑賞にもクオリテイを求めるユーザーが増え、市場が活性化しています。

薄型テレビの弱点はレンジの狭いサウンドで、そこを補填するのが本格的な5.1chシステムです。ただ、当初は設置性、操作の難しさ、価格などの面で敬遠されていた部分もあったので、手の届きやすい2.1chにも注目が集まりました。

2.1chはリア、センターを省略したホームシアターサラウンドシステムで、ステレオと同様の前方2本のみのスピーカーで基本的な音を再生し、重低音はサブウーファーから出力します。

5.1ch


ホームシアターでの基本構成は5.1ch。これは劇場用の立体音響をDVDに盛り込む時に業界標準として策定されたからです。前方にステレオ音声用2ch、セリフを明瞭に聴かせるためのセンター1ch、リアルな立体音響を作るためのリア(後方)スピーカー2ch、それにサブウーファー0.1chの構成となっています。

7.1ch

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その後、劇場ではもっと多くのスピーカーを使って臨場感を高めていることから、5.1chの上位的存在として7.1ch、さらにはそれ以上の9.1、11.1といったスピーカー配置も現れました。なかでは7.1chが一般的。5.1chに加えて、全体の臨場感、立体感を高めるために、リアにさらにサラウンドバック2chを追加しています。

市販のAVアンプは基本的に5.1chには標準対応し、7.1chも廉価機以外は対応しているのが現状です。

バーチャルサラウンドって何?

聴覚の錯覚を利用した仮想的なサラウンド

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従来のサラウンドは後方にスピーカーを配置して、そこから音を出すことにより立体的な音響と高い臨場感を生み出していました。

後方にスピーカーを配置することなく、360度方向から聴こえる5.1ch以上のサラウンドを仮想的に再現しようというのが、バーチャルサラウンドです。これには聴覚の錯覚を利用しています。ちなみに従来のサラウンドは、バーチャルサラウンドに対してリアルサラウンドと呼ばれています。

仮想的に再現できるならリアルサラウンドは不要になると思うかもしれませんが、視聴位置によっては立体感が得られない場合があります。

実際に後ろから音が放射されるバーチャルサラウンドも登場

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後方にスピーカーを置いていないのに、後ろから音を放射させて立体音響を実現するバーチャルサラウンドスピーカーも登場しています。これはビーム状の音を壁に反射させて後方から聴こえるようにするという仕組み。ヤマハが2004年にYSP技術として実用化しました。

2.1ch、5.1ch、7.1chってどれが初心者におすすめ?

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2.1ch、5.1ch、7.1chのうち初心者の方におすすめなのは2.1ch。設置や設定が容易で、リーズナブルな製品が多いためコストもあまり負担になりません。2.1chスピーカーの上位機を選べば、5.1chスピーカーに迫る立体音響を体感できます。

2.1ch、5.1ch、7.1chスピーカーの選び方

入力端子と対応サラウンドフォーマット

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近年、4Kやブルーレイ、さらには「Ultra HD ブルーレイ」が登場したことにより、ホームシアタースピーカーに求められる端子や性能は従来より高まっています。

ブルーレイを観る場合はHDMI入力が必要。4Kを観るなら4Kパススルーに対応した(4K/60p、HDCP 2.2以上)、いわゆる4K対応HDMI入力が必須になります。

各種サラウンド信号に対応しているかどうかも重要。ほとんどのスピーカーはDVDと放送波で標準採用されている「Dolby Digital」に対応しています。この上でさらに「Dolby TrueHD」や「DTS-HD」などのHDオーディオに対応していれば、よりリアルで密度感の高いサウンドが楽しめます。

音楽関連の機能

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ホームシアタースピーカーはその名の通り、自宅での環境設定を考慮した機能を備えている製品が数多くあります。

まずはBluetooth機能。ホームシアタースピーカーに関しては、PC内の音楽をLAN経由で聴けるネットワーク機能も要チェックです。Bluetoothのように音を圧縮しないので高音質をキープしてくれます。ハイレゾ音源に対応しているかどうかも見逃せないポイントです。高い機能をウリにしている場合は、その分高額になりがちなので、必要に応じてしっかり確認しましょう。

大きく分けて2種類のスピーカーがある

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同じチャンネル数でも大きく分けて2種類のスピーカーがあります。2つのスピーカーがひとつになった一体型モデルは「サウンドバー」と呼ばれていて、設置の手軽さとリーズナブルさが魅力的。サブウーファーを一体化させている製品もあります。

一方、スピーカーが分離しているタイプは一体型よりも設置が面倒ですが、その代わり左右間の間隔を自分好みに調整できます。音の広がりを調整できて便利。置き場所を重視するのか音質を重視するのか、ライフスタイルに合わせて選びましょう。

2.1chの場合

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初めてスピーカーを購入する方や、多機能性よりもシンプルなものがいいという方には2.1chがおすすめ。スピーカーが2つ、サブウーファーが1つという簡素な内容なので、あまり場所を取ることなく手軽に設置できます。

5.1chの場合

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5.1chの場合は数万円程度のワンパッケージタイプがおすすめ。ワイヤレスタイプだと簡単に設定できます。予算にこだわらず高音質を追求するなら、AVアンプとスピーカーをそれぞれ単品で購入するのがおすすめです。

7.1chの場合

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7.1ch以上になると、ワンパッケージ化されたお手頃セットはなかなかありません。7.1ch対応AVアンプとスピーカーをそれぞれ単品で購入することになります。少しでも簡単に揃えるなら、国内各大手メーカー製のAVアンプと推奨スピーカーの組み合わせがおすすめです。

2.1chのおすすめスピーカー

ヤマハ(YAMAHA) フロントサラウンドシステム YAS-106

商品価格 ¥ 22,873

リーズナブルな価格のサウンドバー型2.1chスピーカーです。前に置いておくだけで、後方にもスピーカーを設置しているかのような立体感ある音響を楽しむことができます。

低音再生技術「バスエクステンション」を搭載していて、コンパクトボディながら重低音がしっかりしています。この価格で4K/60pに対応したHDMI端子を備えているのは魅力的。Bluetoothに対応しているのも便利です。専用アプリを使えば、スマホからも簡単に操作できます。

オンキヨー(ONKYO) シネマパッケージ 2.1ch/4K対応 BASE-V60(B)

商品価格 ¥ 47,800

左右のスピーカーとサブウーファーが分離したタイプの製品。80kHzまでの高域再生ができます。上下方向の立体感を演出する最新のサラウンドフォーマット「Dolby Atmos」や「DTS:X」のアップデートに対応。本機だけでクオリティの高いバーチャルサラウンドが楽しめます。

パイオニア(Pioneer) コンパクト2.1chフロントスピーカーシステム HTP-CS1(B)

商品価格 ¥ 26,000

フロントスピーカーとサブウーファーをそれぞれ横向きに置ける2.1chスピーカー。横置きした場合の高さはフロントスピーカーが約57mm、サブウーファーが約115mmなのでテレビ下のわずかなスペースにもすっきり収まります。

4K/HDR対応HDMI入出力が可能で、HDオーディオにも対応。付属の「かんたんリモコン」を活用すれば、初心者の方でも安心して使いこなせます。

ソニー(SONY) 2.1chホームシアターシステム HT-XT2

商品価格 ¥ 29,800

サウンドバータイプの2.1chスピーカー。DVDプレイヤーのような長方形をしているので、テレビ台のラックに収まります。耐荷重は40kgで、大きめの薄型テレビを乗せても大丈夫です。実用最大出力170Wを誇りパワフルなサウンドを楽しめます。

美しく傷が付きにくいガラス天板を採用していてインテリアとしても映える製品。テレビの前をスッキリさせたい方におすすめです。

5.1chのおすすめスピーカー

ソニー(SONY) 5.1ch ワイヤレスサラウンドスピーカー HT-RT5

商品価格 ¥ 67,320

ワイヤレス接続ができる5.1chスピーカー。電源ケーブルを繋げるだけで自動的に接続できます。設置や設定の手間が少ないため初心者の方でも扱いやすいのが特長です。4Kの映像信号を4Kテレビへ直接送信する「4Kパススルー」に対応しています。

「Dolby TrueHD」や「DTS-HD」といったHDオーディオサラウンドにも対応。さらにマイク測定式の自動音場補正機能「D.C.A.C.DX」を搭載していて、部屋の環境に左右されない音響作りをしてくれます。品質の高さと設置の手軽さを両立したおすすめ5.1chスピーカーです。

パイオニア(Pioneer) 5.1chサラウンドシステム HTP-SB760

商品価格 ¥ 33,000

細長いサウンドバータイプの5.1chスピーカー。もちろんそのままでも使えますが、両端を分離させればリアスピーカーとしても音を楽しめます。設置場所に合わせてスタイルが変えられるため便利です。

パイオニアの技術を注ぎ込んだ「ワイドバンドフルスピーカー」による伸びやかで美しい音が魅力的。オーディオメーカーならではのこだわりが感じられる逸品です。

ヤマハ(YAMAHA) ホームシアターパッケージ YHT-903(W)

商品価格 ¥ 73,954

単体販売されているAVアンプと、5.1chパッシブスピーカーがセットになったワンパッケージタイプの製品。4K/60pのHDMI入出力やHDオーディオに対応しているほか、Bluetooth接続やハイレゾ再生が可能です。豊富な機能が揃っています。また、スマホ専用のアプリもあるので使い勝手のよい操作性もポイント。トールボーイ型でスタイリッシュなデザインも魅力です。

ボーズ(Bose) 5.1chホームシアターシステム Lifestyle 650

商品価格 ¥ 529,200

ワンパッケージタイプの高級機。全方向性のサテライトスピーカー「OmniJewel」を採用しています。47(W)×147(H)×470(D)mmとコンパクトなサイズ。豊かな低音を実現する技術「QuietPortテクノロジー」がサブウーファーに採用されていて、迫力あるサウンドを鳴らします。

部屋の広さに合わせて音を調整する「ADAPTiQ」技術により、シーンを問わず高音質でコンテンツが楽しめます。とにかく音にこだわりたい方は要チェックです、

7.1chのおすすめスピーカー

ソニー(SONY) 7.1chプレミアムサウンドバー HT-ST9

商品価格 ¥ 130,220

7.1chバーチャルサラウンドが楽しめる、サウンドバータイプのスピーカーです。合計8個のハイレゾ対応フルデジタルアンプ「S-Master HX」を搭載。ノイズ除去性能により音の臨場感が高まります。さらに、深いサラウンド感を生み出す「波面制御技術」を採用しており、奥行きのあるサウンドが楽しめます。

4Kに対応したHDMI入力、HDオーディオ、ハイレゾ再生、Bluetoothなど基本的な機能もしっかり搭載。サウンドバータイプとしては最高レベルの性能を持つ逸品です。

ヤマハ(YAMAHA) ホームシアターシステム YSP-2700

商品価格 ¥ 100,848

7.1chバーチャルサラウンドを実現したヤマハのサウンドバースピーカーです。センターユニットに2.8cm口径のスピーカーを16基も搭載。このスピーカーから出る音を壁に反響させることで、ダイナミックなサラウンドサウンドを生み出しています。

部屋の広さに合わせて音響環境を整える技術「インテリビーム」を採用しているため、ハイエンドクラスの7.1chバーチャルサラウンドを体験できます。

デノン(DENON) 7.2chAVレシーバー ハイレゾ音源対応 AVR-X1300W

商品価格 ¥ 40,141

デノンの7.1ch対応エントリークラスAVアンプに、サラウンド向けスピーカー「17シリーズ」を組み合わせたモデル。175W×7chの強力なアンプを搭載しているほか、サラウンドフォーマット「Dolby Atmos」と「DTS:X」に対応している、ハイスペックな製品です。

対応している再生形式の幅が広く、「DSD 5.6MHz」ファイルの再生や「FLAC形式」ファイル(最大24bit/192kHz)に対応しています。映画も音楽もとことん楽しみたい方におすすめです。