スピーカーケーブルの接続時に役立つ「バナナプラグ」。スピーカーケーブルは通常、裸の導線がむき出しで太くなるほど接続しにくくなりますが、バナナプラグを使えば簡単に繋げられます。
さらに、音質の安定化も実現するのが魅力。そこで今回は、バナナプラグのおすすめモデルをご紹介します。選び方も併せて解説しますので、ぜひチェックしてみてください。
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バナナプラグとは?
バナナプラグとは、アンプとスピーカーを接続するスピーカーケーブルに使われる端子のひとつです。ケーブルの末端部を処理し、接続を容易にするために使用。導線のショートを防ぐ効果もあります。
形状は直径数mmの棒状に伸びた円筒型が基本で、さらにグリップを持たせるためのスプリングや膨らみが付いているモノが大半です。膨らみ部分の形から「バナナプラグ」と呼ばれるようになったといわれています。
スピーカーケーブルと機器は元々、直接接続できる仕様なので、バナナプラグを使わなくても音楽を聴くことは可能。ただし、スピーカーケーブルが太いと接続しにくいため、スピーカーやアンプを替えることが多い環境ではバナナプラグが便利です。
また、振動の影響を減らして音質を安定させる効果もあるので、音質向上アイテムとしても活用できます。
バナナプラグの選び方
バナナプラグを自分の機器で使えるかをチェック
スピーカーやアンプのスピーカーケーブル端子部の形状には、主に単品コンポで使われるねじ式と、ミニコンポや安価なコンポで使われるワンタッチ式があります。バナナプラグは内径4mmのねじ式の端子のみに対応するプラグです。
前提として、バナナプラグはねじ式端子を備えた機器でないと使えないことに注意しておきましょう。
ケーブルの取り付け方をチェック
接触不良を起こしにくい「はんだ付け方式」
ケーブルをバナナプラグの内部にはんだ付けする方式。ケーブルとプラグが確実に接触し、離れることもないため、はんだ付けをしない方式に比べて経年や振動による接触不良が起こりにくく、音質面でも安定しているのがメリットです。
ただし、はんだとはんだごての用意が必要。また、はんだ付けの技術も要求されるため、バナナプラグの初心者にはハードルが高い面があります。高額で音質重視設計のオーディオ愛好家向けのモデルが多いのも特徴です。
はんだ付け不要の「ソルダーレス方式」
ケーブルをイモねじと呼ばれる固定用のねじで押し当てることなどにより、はんだ付け不要で使えるのがソルダーレス方式のバナナプラグ。特別な技術や工具を必要としないモノが多いので、初心者でも簡単に使えます。リーズナブルなモデルから高級品まで製品も幅広く、バナナプラグでは主流の方式です。
デメリットは、経年や振動の影響により、接触不良を起こす可能性がある点。しかし、定期的なねじ締めを行うなどのメンテナンスにより接触不良は回避できます。バナナプラグをはじめて使用する方におすすめの方式です。
プラグの構造をチェック
初心者向けの「板バネスリット式」
バナナプラグで一般的なのが板バネスリット式。薄い金属にスリットを入れ、端子との接触部分を膨らませたプラグです。機器の端子に差し込むとバネの原理により内部でしっかり接触するので導電性がよく、振動にも強いため音質も安定しています。
抜き差しがしやすいほか、プラグが劣化しにくいので使いやすいのもポイント。スピーカーやアンプをセッティングし直すことが多い環境にも適しています。多数のバナナプラグが必要なサラウンド用途にもぴったり。リーズナブルなモデルも多いので、バナナプラグ初心者にもおすすめです。
音質を重視するなら「ねじ込み式」
円筒形のプラグの先端にスリットが入っているタイプ。端子に差し込んだ後にねじを締めるか、ピンを押し込むとプラグが内部で広がり、しっかりと固定可能です。価格が高めなぶん音質面に優れています。
一度挿し込むと抜くときに力が必要なうえ、プラグが傷つくこともあるので、頻繁な抜き差しには適していません。セッティング変更の少ない高級オーディオのステレオ再生用におすすめです。
低音重視なら「円筒波型スリット式」
円筒波型スリット式は、金属製の薄板を、波型のスリットが入った円筒形に加工したプラグです。板バネスリット式よりも端子内部での接触面が大きいので、音質面で有利。また、外部からの振動の影響を受けにくいため、重低音サウンドや大音量サウンドを再生する際にも適しています。
一方、頻繁な抜き差しには向いていないのがデメリット。オーディオ機器やセッティングの変更が少なく、あまり抜き差しをしない環境におすすめのプラグです。
メッキをチェック
高域が華やかな「ニッケルメッキ」
ニッケルメッキは、バナナプラグのメッキとしては安価な素材。リーズナブルなモデルや、販売個数の多いセットなどでよく使われます。
高音域が華やかな音質傾向を持ち、中音域はあまり目立ちません。音の情報量や解像度は、より高価な金属に劣りますが、サウンドに荒さや派手さを求める場合にあえて使うのもおすすめです。バナナプラグの入門用としても適しています。
中低音の表現に優れた「金メッキ」
金メッキは全体的にクセが少ないほか、中低音の表現に優れており、音楽ジャンルや好みを問わないのが特徴。ほかのオーディオ用端子のメッキでも一般的に使われており、信頼性も十分です。
ニッケルメッキより価格が高いものの、経年劣化や錆びに強く、金色に輝く外見も美しいのがポイント。実用性とインテリア性の双方に優れています。
中高音の解像度が高い「銀・ロジウムメッキ」
銀メッキは高音が硬質な傾向にあり、音楽が華やかに聴こえやすくなります。やや個性的な音質で、ほかのメッキよりも製品数は少なめです。
ロジウムは金よりも高価な高級素材。音質面では中高音を中心に高解像度で、豊富な情報量が魅力です。高級オーディオ機器を揃えている場合は、機器の音質の違いをより表現しやすいのもポイント。解像度の高さを重視するなら、ぜひロジウムメッキのバナナプラグをチェックしてみてください。
安全性や接続性をチェック
ケーブル線径は4mmを目安に
バナナプラグはモデルによって、接続できるスピーカーケーブルの線径に違いがあるため要チェック。スピーカーケーブルの線径は2〜4mm程度が一般的なので、バナナプラグを選ぶ際は4mmまで対応しているモノを選ぶのがおすすめです。
高級ケーブルの一部に見られるような5mm以上のケーブルに対応するバナナプラグは少ないため、太いスピーカーケーブルを使用している場合は必ず対応ケーブル径の確認をしましょう。
ショート対策をしたいなら絶縁体付きのモノを
バナナプラグは、スピーカー端子に差し込むプラグ部分と持ち手である本体部分から構成されています。本体部分に絶縁処理が施されていないと、本体同士が接触した際にショートする恐れがあるため注意が必要です。
そのため、本体部分にプラスチック製の絶縁カバーが付いていると安心。絶縁体となるビニール製のチューブが付属しているモデルもあります。
AVアンプなど、端子の数が多くショートする可能性が高い傾向にある機器を使用している方は、特にチェックしてみてください。
軽さやデザインも重要
バナナプラグの軽さも選ぶ際に重要なポイントです。本体の重量が大きいと負担がかかり、音質劣化などのリスクが高まるため、なるべく軽量コンパクトなモノを選びましょう。
使いやすさを重視するならデザインも外せないポイント。色分けされているモノなら、複数のバナナプラグを使っている場合でも楽に判別できます。なお、前面にジャックがある機器に接続する場合は、自分の好みや部屋の雰囲気にあるデザインのモノを選んでみてください。
バナナプラグのおすすめモデル
オーディオテクニカ(audio-technica) ソルダーレスバナナプラグ AT6302
オーディオアクセサリー分野において日本を代表するメーカーである、オーディオテクニカの定番モデルです。真鍮製の本体に金メッキを施した板バネスリット式を採用。2つに分かれたプラグ部の中にケーブルを入れてねじで固定するだけで、簡単に使えます。
音楽ジャンルを選ばないバランスのよい音質も魅力。初心者からオーディオ愛好家まで、安心して使えるおすすめのバナナプラグです。
オーディオテクニカ(audio-technica) ソルダーレス バナナプラグ AT6301
ソルダーレス方式バナナプラグの定番モデルのひとつです。真鍮製の本体に金メッキを施した板バネスリット式。2つのイモねじでケーブルを固定します。 樹脂製のカバーは軽く、見た目はシンプルながら、プラグに負担がかからず絶縁性も確保されるので、音質と使い勝手の面で有利です。
色付けの少ない素直なサウンドも相まって、実用性を重視するオーディオ愛好家に広く支持されています。なお、線径は2mmまでのケーブルに対応。太いケーブルに交換する予定のない方におすすめです。
オーディオテクニカ(audio-technica) ソルダーレスバナナプラグ AT6303
真鍮製の本体に金メッキを施した、板バネスリット式によるバナナプラグ。本体の側面からケーブルを差し込み、本体後部のねじで締めるソルダーレス方式を採用しています。工具不要でケーブルを固定できるのがポイントです。
線径5mmまでの太いスピーカーケーブルに対応しています。また、太めのケーブルをサポートしているモデルにしてはリーズナブルなのも魅力。安価なバナナプラグが多数必要な場合におすすめです。
富士パーツ商会(fujiparts) ねじ止め式バナナプラグ FP-0521
リーズナブルなねじ込み式バナナプラグです。ソルダーレス方式で簡単にケーブルを固定できるので、初心者からマルチチャンネル用途まで幅広く対応します。 はんだ付けにも対応するので、上級者にもおすすめです。
一度差し込むと強く固定されるため、抜き差しを前提としないシステムに向いています。金メッキでオーソドックスなデザインなので、板バネスリット式から替える場合に見た目の違和感が少ないのもポイントです。
オーディオクエスト(audioquest) バナナプラグ4個セット SGBFA GSET/4
円筒波型スリット式バナナプラグの人気モデルです。ベリリウム銅ボディに金メッキを施した高音質設計による、情報量の多い自然なサウンドが魅力。ねじ止め式のため、扱いも簡単です。
チャンネルを間違えずに接続できるよう、本体は赤と黒に色分けされています。スタイリッシュなデザインもおすすめポイントです。
樹脂製のカバーで覆われており、絶縁性も確保しています。使用できる線径は約2.9mmまで。やや細めの高品位なスピーカーケーブルで高音質を追求するのにおすすめです。
ノースフラットジャパン(NFJ) 金メッキバナナプラグ
プラグ本体の横からと後方からの2通りにケーブルを挿入できる、2way方式に対応したバナナプラグです。金メッキの本体に板バネスリット式のソルダーレス方式を採用。プラグの後方に空間の余裕が少ない場合に、横から挿入すると便利です。
対応する線径は横穴が4.5mm径、下穴が4.4mmまでなので、幅広いケーブルを接続できます。また、黒と赤の色分けリングが付いており、プラスとマイナスの区別を間違えにくいのもポイント。本体重量が1本当たり6.5gと軽量なので、プラグに負担がかかりにくく、安定して使えるのもメリットです。
フルテック(FURUTECH) ロジウムメッキバナナプラグ FP-200B
オーディオアクセサリーに定評のある国内ブランドの円筒波型スリット式バナナプラグです。プラグ部分はリン青銅、本体部分は銅合金でロジウムメッキが施されています。
ロジウムメッキのメリットである豊富な情報量で、バランスのよい高音質を実現するのが魅力。長さの違う2種類のねじが入っており、ケーブルの太さによって使い分けできるのもポイントです。 さまざまな太さのケーブルを1種類のバナナプラグで使いたい方に適しています。
音光堂(ONKODO) ロジウムメッキ バナナプラグ 8本セット BP208BR
ソルダーレス方式を採用した円筒波型スリット式モデルです。本体は97%以上が銅材で作られており、0.5~3%未満のベリリウムを加えることで高い通電性を実現しているのが特徴。ベリリウムはスピーカーの振動板の素材としても用いられ、特に高音の表現力に定評があります。
また、メッキにロジウムを採用したハイクオリティ志向もポイント。スペースグレーの落ち着いたカラーも魅力です。
エーイーティー(AET) 高純度銀 バナナプラグ 4個 EVO-BPS
国産銅合金の本体に銀メッキを施した、円筒波型スリット型のバナナプラグ。先端部を平坦にすることで、万力状にケーブルと接着させ確実な信号電送を実現しています。
銀の持つ華やかな音質傾向を生かしつつ、落ち着いたバランスも兼備。音の情報量が豊富で、一味違うサウンドが楽しめるおすすめのアイテムです。
ダブリュー・ビー・ティー(WBT) バナナプラグ WBT-0610
内部導体とプラグの素材に純銀を使用したバナナプラグ。信号の反射や渦電流発生などの悪影響を排除できる「オープン構造」を採用しています。また、導体中心部を空洞とすることで高周波帯域の劣化を低減。幅広い周波数にわたってフラットな伝送ができるため、ケーブルの持ち味を生かした自然な音質で楽しめます。
奥行きの短いガンタイプの形状を採用することで、スペースの狭い場所にも設置可能。7mm径までの太いケーブルに対応しているのもポイントです。
FosPower ソルダーレスバナナプラグ 24本セット FOSCBL-2313-02
24本で1セットのバナナプラグ。ケーブル固定が確実なねじ込み式ながら、比較的リーズナブルな価格で入手できるのが魅力です。
12本で1セットのラインナップも展開されているので、構築したいオーディオ環境に合わせて選択可能。また、腐食を予防する金メッキコネクターを採用しているのもポイントです。多くのバナナプラグが必要な場合は、ぜひチェックしてみてください。
オヤイデ バナナプラグ SRBN
日本のクラフトマンシップが凝縮された高級バナナプラグです。優れたバネ性と電気特性を持つリン青銅を使用。また、挿入時にスリットが密着するように設計されており、挿入しやすく抜けにくいため、常に安定した接続状態と音質を維持したい方におすすめです。
プラグは鏡面仕上げとダイレクト銀メッキに加え、最後にロジウムメッキで仕上げられているのがポイント。適応するケーブル径は最大4mmです。直径5mmの高剛性ステンレススクリューを2個使用するので、隙間をなくしてしっかりと固定できます。
フルテック(FURUTECH) バナナプラグ FP202G
高品質なねじ込み式バナナプラグです。24Kメッキ仕上げの真鍮を採用。銅合金成型と切削加工により、高精度・高剛性に仕上げています。六角ねじを締めることで、ケーブルを端子内にしっかり固定可能です。5.5mm径までの太いケーブルに対応できます。
歪みの原因となる磁性材を排除しており、クリアな音質を実現できるのがメリット。高級オーディオシステムを揃えている方にもおすすめのアイテムです。
インアクースティック(INAKUSTIK) プレミアムシリーズ・バナナプラグ PRM-BANANA
ドイツの名門ブランドが手がけるバナナプラグ。ケーブルの取り付けをはんだで行うタイプです。若干のDIY技術が必要ですが、しっかりとはんだ付けすれば接触不良が起こりにくく、長期間にわたって安定した高音質を堪能できます。
プラグ部分には腐食に強く、伝導性に優れた24金メッキを施しているのもポイント。音質にこだわりのあるオーディオファンの方におすすめです。
ナカミチ(Nakamichi) 24K金メッキバナナプラグ
24Kの金メッキを施したバナナプラグ。変色や腐食の心配が基本的にないため、長期間でも安心して使えます。長く使い続けたい方におすすめです。
2本1ペアから48本24ペアまで販売個数のバリエーションが多いのもポイント。自宅のオーディオ環境などに応じたセット数のモノを購入できます。
ナカミチ(Nakamichi) Excel シリーズ
上下ねじによるロックで、ケーブルをしっかり固定できるバナナプラグ。腐食の心配が少ない24Kメッキ仕上げのため、長期間にわたって使えます。ブラック8本とレッド8本の16本セットで、使用時に色で判別しやすいのが魅力です。
高品質かつ使い勝手のよいバナナプラグを探している方は、ぜひチェックしてみてください。
アマゾンベーシック(Amazon Basic) バナナプラグ
板バネスリット式バナナプラグの人気モデル。24Kメッキを採用しており、腐食を防止できます。底部からメスのバナナプラグ接続が可能なのも特徴。1つのスピーカー出力から複数のケーブル接続ができます。
下部に取り付けられた左右チャンネル見分け用リングのレッドとブラックもポイント。デザイン上のアクセントになっています。
MG-M バナナプラグ BANANA-PLUG-RED-BLACK-8
板バネスリット構造のリーズナブルなバナナプラグです。カバー素材は樹脂製で、重さが約6gと軽量。使い勝手に優れています。レッドとブラックが4本ずつ、合計8本入っているのが特徴です。
価格が安いので、マルチチャンネル再生をバイワイヤリング接続で行うなど、バナナプラグを多く使用する用途にもぴったり。コスパに優れたバナナプラグを探している方はチェックしてみてください。
Cleqee l型 バナナプラグ 8本セット
90°のL型を採用しているバナナプラグ。真っ直ぐな形状のバナナプラグでは装着が難しい機器でも、スマートに接続できます。
二重ねじ設計で、しっかり固定できるのが魅力。本体部分を絶縁できるプラスチックホースが付属しており、ショートのリスクを軽減できます。安全性にも優れたおすすめのバナナプラグです。
Elizabeth バナナプラグ ジョイント 連結可能
24Kメッキ仕上げのねじ込み式バナナプラグ。同じバナナプラグ同士を連結できるジョイント構造を採用しているのが特徴です。1つのスピーカー端子でのバイワイヤリング接続が簡単におこなえます。
4本セットながら、価格が比較的リーズナブルなのもポイント。コスパに優れたバナナプラグが欲しい方におすすめのモデルです。
AGULKA バナナプラグ 金メッキ ねじ込み式
底面もしくは側面の穴からケーブルを接続できるバナナプラグ。4mmまでのケーブルに対応しています。太めのケーブルに対応できるモデルとしてはリーズナブルなのが魅力です。
プラスチック製のカバーが付いているので、絶縁もしっかりできます。ブラック6本とレッド6本の12本セット。バナナプラグが多数必要な場合にもぴったりです。
スピーカーケーブルを楽に繋げられるだけでなく、音質の安定化にも役立つバナナプラグ。ケーブルの取り付け方やプラグの構造など、一口にバナナプラグといってもさまざまな種類があります。ぜひ自分のオーディオ環境や、好みの音質傾向に合わせてぴったりなモノを選んでみてください。