スマホやポータブルプレーヤーの音質性能を引き出す「ヘッドホンアンプ」。ヘッドホンで音楽を聴いていて物足りなさを感じる方におすすめのオーディオ機器です。

一口にヘッドホンアンプといっても、ハイレゾ対応DACやバランス接続対応などモデルによって搭載されている機能はさまざま。そこで今回は、ヘッドホンアンプの選び方とおすすめのモデルをご紹介します。

ヘッドホンアンプとは?

「ヘッドホンアンプ」とは、ヘッドホン専用のアンプを搭載したオーディオ機器のこと。ヘッドホンで音楽を聴けるように音楽信号を増幅させたり、音量を調節したり、音質を向上させたりできるのが特徴。主に3.5mmステレオミニか6.3mmステレオ標準端子で、ヘッドホン・イヤホンと接続します。

ヘッドホンアンプは、CDプレーヤーやポータブルオーディオプレーヤー(DAP)などにも内蔵されています。ただ、コスト面・設計面の制約からあまり性能の高いモノは採用されていません。

一方、単体のヘッドホンアンプは専用設計ならではの大音量・広帯域に加えて豊富な情報量を備えており、ヘッドホン・イヤホンの実力を最大限に引き出します。現在のオーディオ環境では少し物足りないと感じている方におすすめです。

ヘッドホンアンプの選び方

据え置きタイプのヘッドホンアンプ

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主に家庭用AC電源に対応しているのが据え置きタイプのヘッドホンアンプ。本体サイズが大きい分、各メーカーが独自の回路を組めるので、ポータブルタイプに比べて音質に優れているのが魅力です。

また、さまざまな入出力端子を備えているモデルが多いのも特徴。室内で音楽を楽しみたい方や、PCに繋いで使用したい方におすすめです。

ポータブルタイプのヘッドホンアンプ

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ポータブルタイプは、携帯性に優れておりバッテリー駆動により屋外で使用できるのが魅力です。主に、スマホやDAPと接続して手軽に高音質を追求したい方におすすめ。

据え置きタイプよりもライトユーザー向けのモデルが多く、数千円から数万円まで幅広くラインナップされています。スマホなどで音楽を聞く方が多い方におすすめです。

ポータブルヘッドホンアンプをもっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

接続方式で選ぶ

入力について

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ヘッドホンアンプへの音声入力方式には、デジタル・アナログの2種類が存在します。「USB」「光(オプティカル)」「同軸(コアキシャル)」などがデジタル接続。ヘッドホンアンプ内蔵の「DAC(Digital to Analog Converter)」で、デジタルからアナログへ信号を変換します。

一方、オーディオ機器側で信号変換が行われた後、「RCA」「フォーン」を使用して入力されるのがアナログ接続です。現在の主流はデジタル信号を利用した入力。特にUSB入力はPC・スマホとの接続に便利です。

また接続方式だけでなく、オーディオ機器やヘッドホンアンプに内蔵されている「DAC」の性能によっても音質が変わる点に注意しておきましょう。

出力について

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ヘッドホンアンプの出力端子といえば、3.5mmステレオミニと6.3mmステレオ標準の2つの端子が主流。現在でも多くのヘッドホンが備えている端子です。

ハイエンドなヘッドホンは「バランス接続」に対応。左右の音声信号干渉を防ぎ、音質を高める効果があります。バランス接続の主流は、4.4mm端子。ただしメーカーによっては2.5mm端子を使用するので注意しておきましょう。

また、ヘッドホンに加えてスピーカーや外部アンプへも出力したい方は、出力端子数をチェック。ヘッドホンアンプとしてだけではなく、「DAC」としても利用できます。

USB入力の対応スペックで選ぶ

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音声をデジタル信号化する方式には2つの種類があります。スタンダードな「PCM(Pilse Code Modulation)」は、時間(Hz)と出力レベル(bit)を細かく分割して数値化する方式。「Hz」と「bit」の数値が高いほど高音質となります。

CDと同程度の音質で44.1kHz/16bit。より高音質なハイレゾ音源対応の場合は、192kHz/24bit以上がおすすめです。また、「PCM」より精細にデジタル化できるのが「DSD(Direct Stream Digital)」と呼ばれる方式。標準レベルで2.8MHz、より高音質だと5.6MHzといった数値で表されます。

電源方式で選ぶ

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据え置き型のヘッドホンアンプではAC電源が主流。屋外での使用には向きませんが、安定した電源供給が可能です。コンセントがない場所での使用を想定している方は、USBバス電源に対応しているモデルがおすすめ。使い勝手を求めるのであれば、AC電源・USBバス電源の両方に対応したモデルも存在します。

ポータブルタイプのヘッドホンアンプは内蔵バッテリー式が主流。長時間屋外で使用する方は、スペックの最大駆動時間に注意しておきましょう。また、USBバス電源やUSBによるバッテリー充電に対応しているモデルも多いので、モバイルバッテリーを一緒に携帯するのもおすすめです。

ヘッドホンアンプのおすすめモデル|据え置きタイプ

デノン(DENON) ヘッドホンアンプ DA-310USB-SP

デジタル入力専用の据え置きヘッドホンアンプ。本製品は、高音質かつコンパクトサイズを実現した「DDFA」を採用しているのが特徴です。

高速で精度の高いデジタル信号処理により、音源に含まれる情報を損なうことなくヘッドホンを駆動できるのが魅力。また、インピーダンスに合わせて設定できる3段階の「ゲイン切替機能」で幅広いヘッドホンに対応可能です。なお、ヘッドホン端子は3.5mmステレオミニのみを搭載しています。

さらに、CDやMP3などの非ハイレゾ音源をハイレゾ相当に変換する「Advanced AL32 Processing Plus」も搭載。デノンのCDプレーヤーで実績のある機能で、あらゆる音源を繊細さとダイナミックさを兼ね備えたサウンドで楽しめます。縦置き可能なので、パソコン脇にも置きやすいのもおすすめポイントです。

アイファイオーディオ(iFi Audio) iFi ZEN DAC

バランス・ライン出力端子を搭載した、ハイコスパな据え置きヘッドホンアンプ。イヤホン・ヘッドホンに加えて、プリメインアンプやスピーカーとバランス接続して楽しみたい方におすすめです。

入力はUSBのみでPCM系は最大384kHz/24bit、DSD 12.4MHzまでの再生に対応。最新のPCM系音声ファイル規格であるMQAに対応しているのもポイントです。なお、本機でMQA再生を行うには別途、MQAのコアデコーダー機能を搭載した再生ソフトが必要となります。

電源は手軽でモバイル対応化も可能なUSBバスパワーに加えて、DC 5Vの外部電源にも対応。別売りのACアダプターを利用することで、より安定した電源による音質の向上も図れます。

ソニー(SONY) DAC内蔵ヘッドホンアンプ TA-ZH1ES

多彩なヘッドホンとの接続に対応した据え置きヘッドホンアンプ。4.4mmと3.5mmバランス端子に加えて、3.5mmステレオミニ端子・6.3mmステレオ標準端子を搭載しており、幅広いヘッドホンと接続できます。

また、PCM音源をDSDに変換再生する独自技術「DSDリマスタリングエンジン」を搭載しているのも特徴。PCMに比べて、より滑らかで空気感に優れた音質傾向を持つDSDを幅広い音源で楽しめます。さらに、CDやMP3といった非ハイレゾ音源もPCM 384kHz/32bit相当に拡張再生。音源を問わずに高音質が楽しめるのも魅力です。

ヘッドホンアンプ部は、デジタル方式とアナログ方式を組み合わせた独自回路で構成されています。ノイズが少なく、ヘッドホンの駆動力が高いのがポイントです。本体側面には、ウォークマンやハイレゾ対応のXperia用接続端子を搭載しているので、ソニーユーザーにもおすすめです。

ティアック(TEAC) USB-DAC・プリアンプ UD-505

幅広い入力に対応した4.4mmバランス接続対応ヘッドホンアンプ。RCAアナログ・USB-B・同軸および光デジタル入力を搭載しており、幅広い機器との有線接続に対応しています。

さらに、据え置きヘッドホンアンプでは珍しく、Bluetooth入力も可能です。スマホやポータブルプレーヤーなどとワイヤレスで接続できて便利。また、Bluetoothでハイレゾ相当の伝送が可能なLDACやaptX HDコーデックに対応しているのもポイントです。

左右チャンネル4基ずつの出力トランジスターによって構成された「TEAC-HCLD回路」を使用することで、バランス接続時に立体感に優れたサウンドを実現。滑らかな音質が楽しめるA級動作を採用しているのも魅力です。さまざまな音源を、4.4mmバランス接続対応ヘッドホンで上質に楽しみたい方におすすめのヘッドホンアンプです。

オーディオテクニカ(audio-technica) ヘッドホンアンプ AT-HA21

国内を代表するヘッドホンメーカーによるロングセラーモデルです。オーディオテクニカは以前から多くのヘッドホンアンプを送り出しており、豊富なノウハウを持っています。

本モデルでは高音質再生を実現する厳選した音響用パーツを採用。また、最大出力300mW+300mWと、強力な駆動力を持つヘッドホンアンプを備えているのもポイントです。リーズナブルながらも、臨場感に富んだ自然な高音質を幅広いヘッドホンで楽しめます。

アナログ入力専用で、ヘッドホン出力はステレオミニ・標準対応のシンプルな構成。ヘッドホンアンプ入門機としてだけでなく、高音質なデジタルプレーヤーを持っている方にも高額機と比較検討してみて欲しい1台です。

ラックスマン(LUXMAN) ヘッドホンアンプ P-750u

アナログ入力専用の高級据え置きヘッドホンアンプ。6.3mmステレオ標準端子に加え、3PinXLR端子と4PinXLR端子でのバランス接続に対応し、幅広いヘッドホンとの接続できます。

高級単品コンポを長年手掛けてきた国内老舗オーディオメーカーである、「ラックスマン」の技術とチューニング力を投入しているのがポイントです。同社の高級アンプでも使用される独自の帰還回路「ODNF」を搭載しています。

また、増幅回路を左右2つずつ束ねた「パラレル駆動」を行い、出力電流の供給能力を増強。密度感とダイナミックさを併せ持った高音質を楽しめます。高級コンポで味わえるような上質なサウンドをヘッドホンで聴きたい方におすすめです。

ヘッドホンアンプのおすすめモデル|ポータブルタイプ

フィーオ(FiiO) ハイレゾ対応USB DAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ Q1 Mark II

豊富な入出力と多機能・高性能を備えながらも、リーズナブルなポータブルヘッドホンアンプ。USB入力に加え、各種接続ケーブルを付属しており、PC・iOS・Androidとさまざまな機器に接続可能です。アナログ入力も備えています。

USB入力は、PCM系で最大384kHz/32bit、DSD 11.2MHzまでの入力に対応するハイスペック。 3.5mmに加え、2.5mmバランスヘッドホン端子を搭載しているのも魅力です。さらに、ゲイン切り替えと低音増強機能を備えています。さまざまなイヤホン・ヘッドホンで重低音を効かせたサウンドを楽しめるのもポイントです。

3.5mmステレオミニ端子によるアナログ出力も搭載。本機をUSB-DACにして、外部アンプやスピーカーに接続して使えるので便利です。内蔵バッテリーで最大20時間駆動とスタミナも十分。幅広いユーザーにおすすめのヘッドホンアンプです。

フィーオ(FiiO) ポータブルヘッドホンアンプ Q5s with AM3E FIO-Q5S-AM3E

多機能とハイスペック、拡張性を備えたハイパフォーマンスなモデル。USB・アナログ・光および同軸デジタルと豊富な有線入力を備えており、幅広い機器と接続できます。

多くの変換ケーブルも付属するので、余計な出費なしでスマホやタブレットと接続できるのもポイント。さらに、Bluetoothレシーバー機能も搭載しており、スマホやポータブルオーディオプレーヤーなどとワイヤレスで接続できるのも便利です。

USB入力はPCM系で最大768kHz/32bit、DSD 22.6MHz対応とハイスペック。また、大容量のリチウムイオン充電池を内蔵しており、最大25時間のバッテリー駆動が可能で、屋外での長時間使用に最適です。

3.5mmステレオミニ、2.5mmおよび4.4mmのバランス出力を搭載するヘッドホンアンプ部は、モジュール式設計になっており、交換可能。音質や出力を強化したモジュールと交換して楽しむことも可能です。

フィーオ(FiiO) ポータブルBluetoothヘッドホンアンプ BTR3

Bluetoothレシーバー機能を重視したポータブルヘッドホンアンプ。SBC・AAC・aptX・aptX LL・aptX HD・LDAC・LHDCと幅広いBluetoothコーデックの受信に対応。24bit送信に対応するLDACやaptX HDコーデックを利用すれば、ワイヤレスでハイレゾ相当の高音質を楽しめます。

USB Type-Cによる有線入力も可能なので、スマホやPCと直接接続も可能。音質を自由に調節できるアプリも用意されているのも魅力です。本体サイズは58×25×10.4mm、重量は約26gと軽量・コンパクト。また、1.5時間の充電で約11時間の連続再生が可能なので、外出の際に活躍します。

ヘッドホン出力は3.5mmステレオミニ1系統を搭載しており、使用できるイヤホン・ヘッドホンは100Ωまで。インピーダンスのあまり高くないイヤホンやヘッドホンとの組み合わせがおすすめです。

アイバッソ・オーディオ(iBasso Audio) USB-DACアダプター DC01

リーズナブルな価格で購入できる、小型かつ軽量のポータブルヘッドホンアンプ。わずか11gの本体は、まるで短いUSB延長コードのようなコンパクトな外観です。最大384kHz/32bitのPCMに加えて、DSD 11.2MHz再生に対応する、2.5mmバランスヘッドホン端子を搭載しているのが魅力。

接続はUSB Type-Cコネクタを採用しています。多くのAndroidスマートフォン・タブレットと互換性があるほか、付属のUSBコンバーターを利用することでMacやWindowsのPCと接続でき、汎用性にも優れているのがポイント。

音質劣化を抑えてのボリューム調節が可能なAndroid専用アプリを用意しており、サウンド面も良好。価格も安く、特にAndroidスマホでハイレゾ再生とイヤホン・ヘッドホンのバランス接続を試してみたい、ポータブルヘッドホンアンプの初心者の方にもおすすめです。

コード(CHORD) D/Aコンバーター内蔵 ポータブルヘッドホンアンプ Mojo

イギリスのコード社は独自開発のDACシステムによる高級機で世界的に有名なメーカー。その高度な技術の投入により、高級据え置き機にも匹敵するハイスペックと音質の高さから、発売以来大人気のヘッドホンアンプです。

独自アルゴリズムを内蔵した「Atrix7 FPGA」の採用により、PCM系で最大768kHz/32bit、DSD 11.2MHz対応のハイスペック。また、USB・光・同軸の豊富なデジタル入力を備えており、Lightning-USBカメラアダプターを使えばiOS機とも接続可能なのもポイントです。

さらに、800Ωまでのハイインピーダンスヘッドホンに対応するパワフルなヘッドホンアンプ部も魅力。幅約82mm、重量約180gの手の平サイズで持ち運びする際も便利。約8時間バッテリー駆動できることに加え、モバイルバッテリーで本体を充電しながら使えます。長時間の屋外使用でも活躍するモデルです。

エムオーディオ(M-Audio) ポータブルヘッドホンアンプ Bass Traveler

リーズナブルなアナログ入力専用ポータブルヘッドホンアンプ。本体サイズが45×47×16mm、重量29gのコンパクトボディは携帯に便利です。 2段階切り替え可能な低音増強機能により、重低音再生も楽しめます。ヘッドホン端子は3.5mmステレオミニ出力を2系統搭載しており、2人で同時に楽しめるのも魅力です。

USB充電方式の内蔵バッテリーで最大8時間使用可能。外出先でも高音質で音楽を楽しみたい方におすすめのモデルです。

アイファイオーディオ(iFI Audio) USB-DAC内蔵ヘッドホンアンプ nano iDSD Black Label

ハイコスパなヘッドホンアンプを得意とするメーカーによる定番モデル。入力はUSB専用で、PCMは384kHz/32bitまで、DSDは11.2MHzまでに対応しています。

USB-Aポートを搭載しており、OTGのUSBケーブルを直接接続できるのでAndroid端末との接続に適しています。さらに、iOSデバイスとの接続も可能。スマホやタブレットとの組み合わせにおすすめです。

独自規格となる3.5mmステレオミニ端子によるヘッドホン・バランス接続に対応。また、ノイズを防ぐとともに、小音量時のボリューム調節を細かく行える独自技術「IEMatch」を搭載しており、ボリューム調節が難しくなりがちな低インピーダンスのイヤホンの使用に向いています。

600Ωのハイインピーダンスヘッドホンに対応するので、高級ヘッドホンをしっかり鳴らせるのも魅力。内蔵バッテリーで約10時間の使用が可能なので、モバイル用途にも最適です。

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