カラオケ店やライブステージ、本格的なレコーディングスタジオで使用される「ボーカルマイク」。多くのオーディオメーカーから高品質なモデルが販売されています。しかし、種類や指向性がモデルによって異なり、どれを購入したらよいのか迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。

そこで今回は、おすすめのボーカルマイクをご紹介。選び方も解説するので購入を検討している方はチェックしてみてください。

ボーカルマイクの選び方

種類で選ぶ

ダイナミック型

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カラオケ店やライブハウス、レンタルスタジオなど使用されている、一般的に馴染みのあるタイプがダイナミック型のボーカルマイクです。頑丈な作りで衝撃・風・温度の影響を受けにくい特性を備えています。中音域の厚いパワフルな音質で、高音域は弱めです。

さまざまな音が交わるバンド演奏のなかで、ボーカルの声を再現しやすいのが魅力。優れた耐久性と扱いやすさにより、屋外でのライブステージでも活躍します。電気信号を直接取り出す仕組みで、電源が不要なのも特徴のひとつです。

コンデンサー型

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レコーディングスタジオなど、おもに室内で使用されるのがコンデンサー型のボーカルマイクです。電気をためておけるコンデンサーを内蔵し、ダイアフラムの振動をコンデンサーに伝えることで電気信号を取り出す仕組み。ダイナミック型と異なり電源が必要で、ミキサーやマイクアンプからファンタム電源と呼ばれる電気を供給しなければなりません。

音質は中音域から高音域にかけてバランスに優れているのが魅力。感度が高く、繊細な声から迫力ある大きな声まで対応する幅広いダイナミックレンジを備えています。耐久性はダイナミック型と比較すると衝撃や湿度に弱く、保管や取り扱いに気を配る必要がある点に留意しておきましょう。

指向性で選ぶ

カーディオイド

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単一指向性と呼ばれる、ボーカルマイクを向けた方向の音を中心に収音するタイプがカーディオイドです。ボーカルマイクの指向性のなかでも、もっとも一般的なタイプで正面からの音に対して感度が高く、背面からの音に対して感度が低いのが特徴。多くのダイナミック型ボーカルマイクに採用されています。

ボーカルマイク正面から131°の範囲の音をカバーし、ひとつのマイクで2人同時に歌う場合にもおすすめ。ギターの弾き語りで顔が指板に向いても音を拾いやすいなど、オールラウンドに活躍します。

スーパーカーディオイド

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ボーカルマイク正面から収音できる角度は115°と、単一指向性よりさらに収音できる範囲を狭くしたタイプがスーパーカーディオイド。超単一指向性と呼ぼれています。収音できる範囲が狭いため、ハウリングが発生しにくく、クリアな音質で収音可能です。

正面からの音への感度が優れているほか、背面の音も収音しているのが特徴。側面の音は拾いにくいため、ギターの弾き語りで指板を見るために顔を横に向けると収音しにくくなります。ギターの指板を見ずに歌うスタイルに適しているなど、ステージで使用するのには慣れが必要です。

ハイパーカーディオイド

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指向性のなかで、もっともボーカルマイクの正面からの音に対する感度の高いタイプがハイパーカーディオイドです。カーディオイドと比べて背面の音を拾いやすいため、背面に音を発するモノがある場合には注意しなければなりません。マイク正面から収音できる角度は105°と、側面の音は収音しにくくなっています。

側面からの遮音性に優れているため、横を向くような動きには不向き。ボーカルマイクを固定して正面に向けてしっかりと歌う必要があります。

感度で選ぶ

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マイクの感度は「dBV/Pa」で表示されます。マイクの振動に規定の音圧をかけた際に生じる電気信号の値であり、感度が高いほどマイクの音量が大きいという目安です。

通常はマイナスの値になっており、0に近いほど感度が高いことを表しています。モデルによって差があるものの、ダイナミック型よりコンデンサー型の方が感度に優れているのが一般的。コンデンサー型の感度は-40dBV/1Pa前後で、ダイナミック型は-50dBV/1Paから-60dBV/1Pa程度とやや低めです。

ボーカルマイクの音量の目安にはなるものの、感度だけでは品質を判断できません。入力オーバーなどのミスマッチが起こると性能が発揮されないため、感度に優れたボーカルマイクを使用する際は接続する機器の入出力レベルをチェックしておきましょう。

周波数特性で選ぶ

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ボーカルマイクの振動板に、低音から高音までの一定の音圧を与えた際の帯域情報量を「Hz」で表したのが周波数。一般的に幅が広いほど高音質だとされ、コンデンサー型の方がダイナミック型より製品ラインナップが豊富です。

ただし、周波数特性のみで音質の良さを判断できるわけではなく、ダイアフラムの制御能力などさまざまな要因が関係するため一概にはいえない点に留意しておきましょう。

ボーカルマイクのおすすめモデル

オーディックス(Audix) OM6 ダイナミックマイク

ほかの楽器の音が混在せずにボーカルのみを収音しやすい、スーパーカーディオイドのボーカルマイク。あたたかみのある豊かな低音域が特徴の音質ながら、まるでコンデンサーマイクのような抜けのよさが特徴です。

手軽に使いやすいダイナミック型で、ライブからスタジオまで幅広く活躍するおすすめモデル。ハンドリングノイズが低い特性を備えており、女性ボーカリスト用としても適しています。

シュア(SHURE) ボーカル マイクロホン BETA58A

ライブに適した音圧の高さを備えた、プロのコンサートツアーでも愛用される定番ボーカルマイクです。収音する範囲の狭いスーパーカーディオイドのダイナミック型で、雑音やノイズを抑えます。力強く伸びやかで中高域のレスポンスに優れており、クリアで繊細な高音域を求めている方におすすめのモデルです。

ハウリングに強いのも魅力。収音軸を外れたときに反射音が干渉してしまうカラーレーションを抑制します。

シュア(SHURE) カーディオイド ダイナミック ボーカルマイクロホン KSM8/B

さまざまな屋外環境に耐えられるダイナミック型ボーカルマイクです。疎水性にも優れており、屋外でのライブステージ用としてもおすすめ。ワイヤレスシステム対応モデルで、シュアのヘッド交換式ハンドベルト型ワイヤレス送信機と組み合わせて使用できます。

ダイナミック型として初のデュアルダイアフラム設計を採用し、忠実なボーカルの再現性も魅力。ポップノイズやウインドノイズを大幅に軽減した、ライブステージで使いやすい1本です。

アーカーゲー(AKG) D7 ダイナミックマイク

特許取得の2重構造ダイアフラムを搭載したダイナミック型ボーカルマイクです。70~20000Hzのコンデンサーマイクのような幅広い周波数特性を備えています。ワイドレンジによる、パワフルなサウンドを求めている方におすすめのモデルです。

ボイスコイル上部に、逆巻きのコイルをつけたハムバッカー構造を採用。電磁波の影響で混入するノイズをキャンセルし、ライブステージ上のトラブルを防ぎます。ハンドリングノイズの低減に効果的な高性能ショックマウントや、フロアノイズを抑制するローカットフィルターを内蔵。徹底的にノイズ対策を施しており、過酷なライブステージ環境にも対応します。

ゼンハイザー(SENNHEISER) evolution 900シリーズ e 945

中域から高域へのつながりがスムーズなダイナミック型ボーカルマイクです。ナチュラルな音質にくわえて、現代的なサウンド感が特徴。狭い指向性のスーパーカーディオイドで、パワフルなボーカルを際立たせたいシーンにおすすめのモデルです。感度-54dBV/Paで周波数特性は40~18000Hzとなっています。

堅牢なフルメタルボディにより、ハンドリングノイズの影響を受けにくい点に注目。ハムノイズ補正コイルを搭載し、クリアなサウンドを実現しているほか、ハウリングの抑制力にも優れています。

ゼンハイザー(SENNHEISER) ダイナミックマイクロホン スーパーカーディオイド e 845

ライブステージでのパフォーマンスを重視して設計されたボーカルマイクです。指向性にスーパーカーディオイドを採用し、周囲のノイズを除去してステージ上でのカブリを抑制。高周波数帯域を拡大したことによる高品位なダイナミクスが特徴です。

ドイツ生産にこだわり、1本ずつ検品している品質重視のモデル。リーズナブルな価格ながら高品質でコスパのよいおすすめモデルです。堅牢なメタルボディを採用しており、ハウリングの抑制力にも優れています。

オーディオテクニカ(audio-technica) ハンドヘルドマイクロフォン AE6100

高感度の新型ユニットを採用し、ボーカル専用にチューニングを施したボーカルマイクです。感度は-55dBV/Paで、周波数特性は60~15000Hz。高音域の立ち上がりがよく、輪郭のはっきりしたサウンドでボーカルを際立たせたいときにおすすめです。指向性がやや狭めのハイパーカーディオイドにより、ハウリングに強い特性を備えています。

2重構造ボディの「Dual Acoustic Chamber」により、理想的な音響特性とハンドルフィーリングのよさを両立。丈夫なダイキャストボディを採用し、過酷なコンサートツアーに耐えられる頑丈さを実現しています。柔軟性に優れたラバー素材「Quiet flex」のマイクホルダーが付属しているのもおすすめポイントです。

シュア(SHURE) ダイナミックマイク PGA48-XLR

プロクオリティの高品質モデルながら、低価格が魅力のボーカルマイクです。耐久性に優れたデザインと高音質なサウンドで、カラオケ用マイクとしておすすめ。XLRケーブルが付属し、1/4インチフォーンケーブル付きモデルもラインナップしています。

ブラックメタルフィニッシュとクラシカルなシルバーボールグリルがスタイリッシュな印象を与えます。シュアのクオリティの高いデザイン性と構造により、過酷な環境下でパフォーマンスを発揮するのも魅力のひとつです。

ロード(RODE) S1 コンデンサーマイク

直径20mmのスーパーカーディオイドマイクカプセルを採用したボーカルマイク。独自のショックマウント構造とポップフィルターを搭載し、スタジオクオリティの高品質なサウンドをライブステージで実現するおすすめモデルです。

美しいサテンニッケル仕上げを施した、ステージ上で映える外観も魅力。クリアでレンジの広いサウンドは、レコーディング用のハンドマイクとしても適しています。

オーディックス(Audix) VX5 コンデンサーマイク

音のクリアさとフィードバックの強さが特徴のボーカルマイクです。あらゆるジャンルやスタイルにマッチするおすすめモデル。周波数特性40~1万6500Hzのバランスに優れた音質で、スタジオレコーディング用としてボーカル以外の楽器の録音でも活躍します。

140dBの音圧レベルを超えてもハウリングが発生しにくい構造を採用。また、ベースロールオフスイッチで自然に低域をカットできるのも魅力です。

シュア(SHURE) ボーカル マイクロホン BETA87C-X

コンデンサー型ボーカルマイクの定番シリーズ「BETA87」のカーディオイドモデルです。3段階のポップフィルターにより、ポップノイズを最小限に抑制。周波数特性は50~20000Hzと幅広く、中音域の力強さが特徴のおすすめモデルです。

単3形アルカリ乾電池を2本使用して、最大9時間連続使用が可能。さらに、オプションのリチウムイオン電池を使用すれば、最大10時間使用できます。

シュア(SHURE) コンデンサーボーカルマイクロホン KSM9SL-X

カーディオイドとスーパーカーディオイドをスイッチで切り替えられるボーカルマイクです。ライブステージとレコーディングスタジオの両方で使用したい方におすすめのハイグレードモデル。ワイヤードとワイヤレスのどちらにも対応し、あらゆる環境下で活躍します。

50~20000Hzの低音域から高音域まで幅広い周波数特性により、近接効果を低減しながらハウリングを抑制。A級トランスレス・プリアンプ回路をはじめ、高品位電子パーツの採用で繊細なニュアンスを忠実に再現しています。

ノイマン(NEUMANN) コンデンサーマイク KMS104 PLUS

コンデンサー型マイクをはじめ、モニタースピーカーなどを手掛けるドイツのプロオーディオ機器メーカー「ノイマン」のコンデンサー型ボーカルマイクです。低域のレスポンスに優れており、女性ボーカリスト向けにチューニング。音のカブリに強いマイク特性と低ノイズ設計が特徴です。

高いフィードバック耐性を備えたカーディオイドタイプで、高域の伸びやかさと透明感のあるサウンドが魅力。低ハンドリングノイズ機能を備えた、ライブステージ環境でも使用しやすいおすすめモデルです。

ゼンハイザー(SENNHEISER) evolution 900シリーズ e965

大型ダイアフラムを2枚備えたカプセル搭載のコンデンサー型ボーカルマイクです。カーディオイドとスーパーカーディオイドを切り替えられるのが特徴。状況に応じて使い分けたい方におすすめのモデルです。

マイクカプセルとメタル製ボディにより、ハンドリングノイズを抑制。一体型ウインドシールドでウインドノイズやポップノイズが気になるときにも活躍します。

オーディオテクニカ(audio-technica) バックエレクトレット コンデンサー マイクロホン AT2010

ライブステージに適したボーカルマイクのエントリーモデル。カーディオイドでマイク正面の感度を高め、ハウリングの原因である音の回り込みを抑えます。3層構造のヘッドケースが、ポップノイズを抑制。高域特性を損なうことなく、耳障りなノイズを軽減します。

ツアーでの使用にも耐えられる丈夫なダイキャストボディを採用。周波数特性は40~20000Hzと幅広く音質に優れているのも魅力です。リーズナブルな価格ながら高品質なモデルを探している方はチェックしてみてください。