宅録時のノイズを軽減する「ショックマウント」。高品質な作品作りには欠かせないアイテムです。ただし、ショックマウントにはさまざまな種類があり、価格にも幅があるため、初めて購入する際はどれを選ぶべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ショックマウントのおすすめモデルをご紹介。選び方のポイントについてもあわせて解説します。ぜひ参考にしてみてください。
ショックマウントの役割と効果とは?

ショックマウントの重要な役割はマイクに入り込むノイズの低減。電子的なノイズではなく、床や机などの振動から発生するノイズに対応するのが特徴です。
コンデンサーマイクは特に高感度のため、隣の部屋の振動なども拾ってしまうことがあります。ボーカルなどを録音したあとでノイズだけを取り払うのは大変なので、収音時にショックマウントを利用して、クリアな音を録るのがおすすめです。
ショックマウントの選び方
対応するマイクのサイズをチェック

ショックマウントを選ぶ際、まずは対応するマイクのサイズをチェックしましょう。多くのショックマウントは使えるマイクのサイズが限定的なので、使用するマイクに対応しているかを購入前に確認する必要があります。
なかには、ネジで調節することにより、幅広いサイズのマイクに対応できるアイテムも存在します。将来的にコンデンサーマイクを買い換える可能性がある方は、対応範囲の広いショックマウントを選ぶのがおすすめです。
スタンド側のネジ規格をチェック

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ショックマウントは、基本的にマイクスタンドに取り付けて使います。マイクスタンドのネジ規格は3/8インチや5/8インチなどがあり、規格に対応していないと直接取り付けができません。
手持ちのスタンドを利用したい場合、スタンド側のネジ規格に合ったショックマウントを選ぶのがおすすめ。なお、ショックマウントとマイクスタンドで規格が異なる場合、変換ネジを用意すれば取り付けられることもあります。
ショックマウントのおすすめモデル
グランプロ(GRANPRO) ショックマウント・ポップガード セット
さまざまなメーカーのマイクに使用できる金属製ショックマウント。直径48〜52mmのマイクに対応しています。マイクスタンドとのジョイント部分は、可動ノブ付きで角度を自由に調整可能。また、変換ネジも付属しており、一般的なマイクスタンドであれば幅広く使えます。
リーズナブルな価格帯ながら、ポップガードがセットなのも魅力。ポップガードには2重のメッシュ構造を採用しており、録音時のポップノイズを軽減します。
ライコート(Rycote) InVision USM
ネジ式の4点止めを採用することで、さまざまな形状のマイクに対応したショックマウント。直径18〜55mmのマイクに取り付け可能で、重さは750gまで対応しています。複数のマイクを持っている方におすすめです。
また、ゴムひもを使用しておらず、張り替えの必要がないほかマイクが沈みにくいのも特徴。一般的なゴムを使用したショックマウントと比べて、ノイズを効果的にカットできると謳われています。
オーディオテクニカ(audio-technica) マイクロホンショックマウント AT8455
オーディオテクニカのマイク「AT2020USB-X」「AT2020USB-XP」に対応しているショックマウント。マイクスタンドやブーム、マウントから伝わる振動ノイズを効果的に吸収して低減し、優れたレコーディング環境を実現します。
5/8-3/8インチの変換ネジが付属しており、さまざまなマイクスタンドに対応。マイクを取り付けた際に、コントロールボリュームやスイッチ類の操作がスムーズに行える設計なのも魅力のひとつです。
クラシックプロ(CLASSIC PRO) ショックマウント MS40

シャフト部の直径が約43mmのマイクに対応しているショックマウント。「RODE NT1A」もしくは旧タイプの「RODE NT2」に適合しています。
リーズナブルな価格帯でコスパのよい製品のため、宅録を始めたばかりの方にもおすすめ。マイクスタンド側のジョイントは5/8-3/8インチに対応しており、さまざまなスタンドで使用できるのも魅力です。
スピートル(SPEATLE) ショックマウント PJ256
ロジクールのコンデンサーマイク「Yetiシリーズ」に対応しているショックマウントです。ほかにも5/8ネジ対応のマイクであれば取り付け可能。また、3/8もしくは5/8規格のマイクスタンドに対応しているのも魅力です。
金属製で頑丈に作られており、重量のあるマイクをしっかりと支えられるのも特徴。マイク取り付け部分にはスポンジが付いているため、マイク本体への傷や振動を防止します。
直径140mmのコンパクト設計もポイント。角度調整アダプタにより、マイクを上もしくは下の好きな向きで使用できます。
ブルーマイクロフォン(Blue Microphones) Blue Radius III BA100RBK
プロも使用するレコーディングツールを提供するメーカー「ブルーマイクロフォン」の製品。ロジクールのコンデンサーマイク「Yetiシリーズ」を使っている方におすすめです。ジョイントは標準的なマイクスタンドに対応しており、さまざまなスタンドに取り付けられます。
本製品はロジクールの「Yeti」マイクだけでなく、標準スレッドを備えたマイク及びマイククリップに取り付けが可能。ノイズや衝撃、周囲の振動をやわらげ、優れたレコーディング環境を実現します。
オーフォニックス(Auphonix) ショックマウント 4330232185

ロジクールのコンデンサーマイク「Blue Yeti」「Blue Yeti Pro USB」「Blue Snowball」を使っている方におすすめのショックマウント。軽量かつ頑丈なアルミ製のため持ち運びにも便利です。また、本製品は一般的なマイクスタンドであれば変換アダプターなしで使えます。
マイクに取り付ける部分にスポンジが付いているので、振動が伝わるのを防止可能。ゲーム実況やナレーションの録音などさまざまな場面で活躍します。
専用の角度調整アダプターが搭載されているのもポイント。上向き・下向きのどちらの方向でも使用できます。
ノイマン(Neumann) エラスティックサスペンション EA 4
多くのサウンドクリエイターの支持を集めるドイツの音響機器メーカー「ノイマン」のショックマウント。ノイマンのコンデンサーマイク「TLM107」「M147 TUBE」などに対応しています。
メスネジの角度を自由に調整できるスイベルマウントと、スタンドに接続するためのネジアダプターが付属しています。スタイリッシュなデザインもポイント。見た目を重視する方もぜひチェックしてみてください。
ディコン・オーディオ(Dicon Audio) ショックマウント DCZ-18
オーディオテクニカの「AT2020」やAKGの「P120」など、スクリュータイプでマウントするマイクを使っている方におすすめのショックマウント。対応しているスタンドマウント規格は5/8インチです。
宅録時のフロアノイズやハンドリングノイズを吸収し、快適なレコーディング環境を実現。交換用のゴムが2本付属しているのもポイントです。リーズナブルな価格のため、初期費用を抑えたい方にも適しています。
なお、本製品はマイクを挟み込んで固定するタイプのショックマウントではないので、マウント用のネジ溝がないマイクには使用できません。ご注意ください。
エンハンスドオーディオ(ENHANCED AUDIO) ショックマウント M600
直径65mmまでのマイクを取り付けられるショックマウント。さまざまな種類のマイクに適合するため、スタンドに装着したままマイクをスムーズに付け替えられるのが魅力です。
マイク本体の取り付けも簡単。マイクを2つのリングの中央に合わせ、6つのスクリューが均等に押し付けられるまで締めるだけで装着が完了します。
6つのスクリューでしっかりと固定することにより、振動を効果的に低減可能。本格的なレコーディング環境を整えたい方におすすめです。
サンモン(SUNMON) ショックマウント ウインドスクリーン付き
オーディオテクニカのコンデンサーマイク「AT2020」「AT2035」などを使っている方におすすめのショックマウント。直径47〜51mmのマイクに対応しています。
また、角度調整が可能なネジアダプターを備えており、さまざまなマイクスタンドやマイクアームに装着できます。クリップ形状のつまみを広げてマイクを挟み込み、伸縮性ロープで固定する設計です。
ウインドスクリーンが付属しているのも魅力。ポップノイズやマイク本体への汚れを予防できます。
振動によるノイズを抑え音質をクリアにするショックマウント。気軽に試せる価格帯の製品から、本格的な録音に対応するモノまで、さまざまなアイテムがあります。使用するマイクや録音の目的に合わせて、自分にぴったりのアイテムを見つけてみてください。