塩分が少なくやさしい口当たりで、味噌汁・雑煮・和菓子などのさまざまなレシピに活用できる「白味噌」。讃岐味噌・府中味噌・関西白味噌など、種類が豊富です。また、メーカーごとに製法なども異なります。
そこで今回は、白味噌の選び方とおすすめ商品をご紹介。いつも同じ味噌を使っている方は、さまざまな白味噌を試して、料理の幅を広げてみてください。
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白味噌とは?
味噌は、大豆に米麹や塩などを混ぜ合わせ、発酵・熟成させて作ります。白味噌は米麹を多く含んでおり、塩分濃度が低く甘口なのが特徴。各地域でさまざまな白味噌が作られていますが、主な産地は西日本です。
米麹の割合をあらわす数値が「麹歩合」。数値が高いほど米麹の割合が高く、甘さが増します。甘さを基準にして選ぶ場合は、チェックしてみてください。
白味噌は色と味が薄く、甘みが強いので、味噌汁や雑煮などにぴったり。懐石料理にも使われる上品な味わいが魅力です。ただし、塩分が少ないため長期保存に不向き。長持ちさせたい場合は、冷凍して保存するのがおすすめです。
白味噌と赤味噌の違い
ほぼ同じ原料を使っている白味噌と赤味噌ですが、色や味に違いがあります。白味噌は淡い黄色で甘みがあるのに対し、赤味噌は茶色で塩気がやや強いのが特徴です。
1つめは、大豆の処理方法の違い。赤味噌は蒸した大豆を、白味噌は煮た大豆を使用しているのがポイント。煮ることによって色の変化が起こらず、淡い黄色の味噌に仕上がります。
2つめは、熟成期間の長さ。赤味噌は熟成期間が長く、白味噌は短めです。味噌は、熟成期間が長いほど色が濃くなる傾向にあるのが特徴です。短期熟成の白味噌はメイラード反応が抑えられ、淡い黄色の味噌になります。
3つめは、塩分と米麹の割合です。熟成期間が長い赤味噌は塩分が多めに必要ですが、白味噌は短期熟成なので塩分が少なめ。また、白味噌は米麹の割合が多く、米麹の糖分により甘みが強いのが魅力です。
白味噌の選び方
だしが入っているかどうかで選ぶ
白味噌で味噌汁を作りたい方は、だし入りのモノを選ぶと便利。だしを取る手間が省けるため、時短で調理したい方におすすめです。昆布や鰹節など、好みのだしが入った商品を選んでみてください。
一方、だしが入っていない白味噌は、白味噌本来の味を楽しめるのがメリット。使い勝手がよく、さまざまな料理に活用できます。
産地で選ぶ
香川県の「讃岐味噌」
香川県で作られる「讃岐味噌」。麹歩合は25%が基準で、白味噌のなかでも米麹の割合が多いのが特徴です。塩分は5%と少なめのため、コクのある風味とさっぱりした甘みを楽しめます。
平安時代に京都の白味噌文化が伝承され、資源が豊富な讃岐で発展。昭和30年代頃から生産がさかんになりました。あんもち雑煮やさわらの味噌漬けなど、香川県の郷土料理で活躍する調味料です。
広島県の「府中味噌」
広島県府中市は味噌の原料に恵まれた、醸造のさかんな地域。交通の要衝として人の出入りが多く、江戸時代の参勤交代をきっかけに府中味噌は全国へ広まっていきました。
府中味噌は伝統的な天然醸造で、長い時間をかけて作られています。白味噌のなかではやや辛めなのが特徴。熟成中に酵母菌の呼吸を活発にする「天地返し」と呼ばれる、味噌をひっくり返す工程も味の決め手です。
関西地域の「関西白味噌」
京都を中心に発展した「関西白味噌」。王朝時代から宮廷で親しまれ、やがて全国に広まったといわれています。有名な銘柄「西京味噌」も関西白味噌のひとつです。
米麹の割合が高く、大豆の約2倍もの量を使用しています。精米度の高い米と煮た脱皮大豆を使用しているのもポイント。米麹の甘さが引き立ち、きれいな白色の味噌に仕上がります。
塩分濃度が低いので、しつこすぎずやわらかな風味が魅力。雑煮をはじめ、田楽や西京漬けなどに使われる関西を代表する調味料です。
料理やレシピに合ったものを選ぶ
白味噌は商品によって特徴が異なるので、料理やレシピに合わせて選ぶのがおすすめです。雑煮や酢味噌和えなどの淡白な味わいの料理には、塩分が少なく色の白い白味噌がぴったり。味噌漬けは、粒味噌タイプなら味がしっかり染み込みます。
また、液状タイプの味噌は短時間で溶けるため、毎朝の味噌汁に便利。白味噌の特徴を活かして、さまざまな料理に使用してみてください。
白味噌のおすすめ商品
マルコメ 料亭の味 液みそ 白みそ
適量を注ぎやすいボトルタイプの白味噌。米麹を多く含んだ、やさしい甘みとクリーミーな味わいが特徴です。
味噌汁や雑煮などの定番メニューをはじめ、グラタンやチーズフォンデュなどの洋風の料理とも好相性。だし入りなので、味噌炒めや炊き込みご飯にも適しています。
注ぎ口が少量ずつ出せるようになっており、使う量を調節しやすいのもポイント。キャップを取り外せば一度にたくさん出せるので、シーンに適した使い方ができます。
片手で持てる大きさのため、調理をする際に便利。幅広い料理でスムーズに使いたい方にもおすすめです。
・1本
・5本セット
イヅツみそ サヌキ白みそ 多糀仕込み
香川県で作られている白味噌です。イヅツみそは香川県観音寺市にある1931年創業の味噌蔵。白味噌をはじめ田舎味噌・料理味噌・赤だし味噌など、さまざまな種類の味噌を展開しています。
甘口で濃厚なコクのある味わいが特徴。新鮮で上品な甘みが料理の味を際立たせます。容量は520gで使い切りやすいのもメリット。コスパのよい讃岐味噌を求める方におすすめです。
・1袋
・2袋セット
讃岐食品工業 サヌキ百年
原料の米・大豆・塩・希少糖に、香川県産のモノを使用している白味噌。水飴の代わりに希少糖を使うことで、ふんわりとしたほのかな甘さを感じられます。また、コクがあり、クセのないすっきりとした後味も魅力です。
味噌汁などの定番メニューをはじめ、白和えやグラタンの隠し味としても活躍します。和風スイーツにもよく合い、マーマレードやレーズンを混ぜてディップとして使うのもおすすめ。容量300gと使い切りやすいのもポイントです。
石野味噌 特醸白味噌
天明元年創業の石野味噌の白味噌です。石野味噌は、京都で230年間近く味噌作り続ける老舗メーカー。白味噌や赤味噌など、豊富な種類の商品を展開しています。
銘水「石井筒」の湧き水を使い、米を丁寧に洗い上げ、じっくり水を吸わせているのが特徴。また、塩分は約5%と少なく、甘口なのが魅力です。伝統的な関西白味噌を比較的リーズナブルな価格で味わえます。
・1袋
・10袋セット
石野味噌 上撰白味噌
京都の老舗「石野味噌」の粒タイプの白味噌。魚の切身を数日漬けると、上品な味わいの味噌漬けが自宅で簡単に作れます。粒の食感を楽しみたい方は、和え物に使うのもおすすめです。
2kgと大容量なので、さまざまな料理に使用したい方や大人数の家庭にもぴったり。また、比較的リーズナブルな価格で購入できるのも嬉しいポイントです。
しま村 しま村の白味噌 特別醸造白味噌
天然醸造で作られている、しま村の白味噌です。京都丹波地方を流れる保津川の伏流水と、国産の米・大豆を豊富に使用。甘さが控えめの、すっきりした自然な味わいを楽しめます。昔ながらの製法で、人工的な加湿をしない天然醸造にこだわっているのも特徴です。
雑煮はもちろんのこと、さまざまな料理に適しています。料理の味を引き立てるため、隠し味にもおすすめです。
・1袋
・2袋セット
西京味噌 西京白みそ 上撰
京都の銘柄「西京味噌」の白味噌。白味噌だけでも10種以上を展開しており、豊富なラインナップが特徴です。
西京味噌のなかでもスタンダードな味わいが魅力。国産米をブレンドし、米麹を大豆の2倍使用しています。職人の手によって丁寧に作られた米麹が、上品でやわらかな甘みの決め手です。
ふっくらと茹でた白目大豆を使用することで、白みがかったきれいな淡黄色に仕上げているのもポイント。スタンダードな京都の白味噌を試してみたい方におすすめです。
・1袋
・10袋セット
西京味噌 西京白みそ 京の彩
色鮮やかなパッケージが目を引く、西京味噌の白味噌です。塩分が低く、麹歩合が18割と西京味噌のなかでも麹の割合が少ないのが特徴。米を磨いて丁寧に仕込んだ米麹により、上品で自然な甘さを楽しめます。
300gと使いやすい容量も魅力。雑煮や鶏肉の煮込みなど、正月料理から普段の料理まで幅広く使える白味噌です。
・1個
・8個セット
マルクラ食品 国産 白みそ
素材にこだわったマルクラ食品の白味噌。材料に岡山県産米と滋賀県産大豆を使用しているのが特徴です。
塩分濃度は約6%で、沖縄県の塩を使用。オリジナルの甘酒を配合しており、甘酒の風味も加わった個性のある白味噌です。
雑煮や汁物などの和食のほか、サラダのドレッシング・ディップ・ソース・マリネなどの洋食にもぴったり。250gと少量で使い切りやすいのも魅力です。
・1袋
・2袋セット
マルカワみそ 自然栽培 白みそ
自然栽培の原料にこだわったマルカワみその白味噌です。福井県にあるマルカワみそは、創業1914年の味噌メーカー。米味噌・麦味噌・調合味噌を展開しており、国産原料にこだわって製造しています。
自然栽培の原料を使用しているのもポイント。さらに、天日と平釜製法で作る、海水100%の天然海塩「海の精」を加えています。
甘みが強く、シチューなどの隠し味にもぴったり。塩分濃度が低いので、味噌汁や雑煮には通常の2倍の量を入れるなど、たっぷり使うのがおすすめです。
・1個
・2個セット
馬場商店 割烹白味噌
岡山県にある「馬場商店」の白味噌です。甘さが強く残りすぎないスッキリした味わいに仕上げているのが特徴。クリーミーな舌触りで溶けやすく、調理がスムーズにできるのも魅力です。
原料と製法にこだわっており、米と大豆は国産のモノを使用。上質な麹を作るため、米のツヤ・大きさ・粒ぞろいを目で選別しているのがポイントです。
味噌汁はもちろんのこと、さわらの西京漬けにもおすすめ。ミートソースの隠し味に使えば、味噌の風味がほどよいアクセントになり、深い味わいが楽しめます。
・1個
・6個セット
新庄みそ 新庄白みそ
甘口でまろやかな口当たりが楽しめる白味噌です。たっぷりの米麹と遺伝子組み換えでない大豆を使用。独自の配合と技術により、大豆・米・塩の味が引き立つ甘口に仕上げています。
塩分は5.6%と少なめ。まろやかな甘みが料理の味を引き立てます。「合わせ味噌」にする場合は、ほかの味噌8割に対して白味噌を2割で配合するのがおすすめです。
六甲味噌製造所 芦屋そだち 白味噌
兵庫県芦屋市で味噌の製造を行う老舗、六甲味噌製造所の白味噌です。原材料に兵庫県産の米・大豆・食塩を使用しているのがポイント。麹と大豆が21対10の割合で配合されており、麹のまろやかで自然な甘さと、絹のように滑らかな食感を楽しめます。
食塩相当量は4.8gと少なめ。関西で正月の雑煮などに用いられるほか、貝の味噌汁や鮭の味噌焼きなど、さまざまな料理に合わせられます。また、容量は使い切りやすい300g。原材料の選定からこだわり、天然醸造で丁寧に造り上げられた、おすすめの白味噌です。
・1袋
・5袋セット
六甲味噌製造所 手造のあじ 白味噌
雑煮に適した関西の白味噌です。原材料は国産米・大豆・食塩・酒精とシンプル。大豆の倍以上の麹を用いて仕込んでおり、甘みが強いのが特徴です。
味噌汁に米赤味噌と練り合わせて入れると絶品。田楽や和風ドレッシングなど幅広い料理に活用できます。
500gとたっぷり使える容量も魅力。甘みの強い白味噌が好みの方や、白味噌をたっぷり使いたい方におすすめです。
やさか共同農場 有機白味噌
有機大豆と有機米を使用して作られた白味噌です。自然な甘みと旨みを堪能できるのが魅力。有機米から約55時間かけて作った米麹を大豆のおよそ3倍使用し、塩分を抑えて作られています。
米麹だけの甘味で熟成されており、素材の旨みを引き立てるのもポイント。また、豆乳シチューや豆腐デザートなどの隠し味に使うのもおすすめです。
・1袋
・4袋セット
金光味噌 秀峰白みそ
広島県府中市にある、金光味噌の白味噌。クリーミーでまろやかな味わいが特徴です。塩分は少なめの約6%で脱皮大豆や短米種を使用しているため、白くて艶があります。
また、高温の環境で米麹を活性化させており、甘みと酵素の力を引き出しているのもポイント。臼とメッシュでこすことで、溶けやすい味噌に仕上げています。
スイーツや洋風のスープなどによく合い、和食・洋食問わず活用可能。きめの細かい府中味噌を使ってみたい方におすすめです。
浅野味噌 白みそ
府中味噌の老舗、浅野味噌の白味噌。広島県府中市にある浅野味噌は1904年に創業し、天然醸造と国産原料にこだわった味噌を展開しています。
味噌の白さを大切にしており、すべての大豆を手作業で選別。国産米麹をたっぷりと加え、上品な甘口に仕上げています。
木の芽和えやぬたによく合い、白味噌が料理の味の引き立て役になるのが魅力。辛口の味噌と合わせれば、まろやかで上品な味わいの味噌汁を楽しめます。
1kgの袋入りタイプと800g・400gのカップ容器タイプがあるので、使用量に合わせて選びやすいのもポイントです。
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白味噌を使ったおすすめレシピ
チーズフォンデュ風みそスープ
ふんだんにチーズを使って作る「チーズフォンデュ風みそスープ」。スープとして食べるのはもちろん、パンを浸して食べるのもおすすめです。
ほうれん草や春菊などの葉物を長さ3cm程度、マッシュルームは薄切りにカット。鍋に白味噌・牛乳・水を加えて沸騰寸前まであたため、チーズ・葉物野菜・マッシュルームを加えて弱火でチーズを溶かしながら混ぜます。
チーズと牛乳は、煮立てすぎると分離してしまうので注意が必要。また、だし入りではない味噌を使う場合は、顆粒だしを少し加えてみてください。チーズが溶けたらお椀によそって、パンを添えて完成です。
鮭の西京焼き
鮭の旨みを引き立てる「鮭の西京焼き」。ご飯のおかずやお酒のおつまみとして、幅広く活躍します。鮭2切れと白味噌おおさじ4杯と、少ない材料で簡単に作れるのが魅力です。
鮭を白味噌にひと晩冷蔵庫で漬け込んでおくのがポイント。漬け込みが終わったら、鮭をグリルでしっかりと焼き上げます。焼き色が付きすぎたり、焦げ付いたりしそうな場合はアルミホイルをかぶせて焼くのがおすすめです。
あんもち雑煮
讃岐の郷土料理「あんもち雑煮」。白味噌の塩気と、あんこの甘味の両方を楽しめるお雑煮レシピです。
だしを注いだ鍋に人参と大根を入れ、弱火でアクをとりながら煮込みます。いりこと昆布でとっただしを使うと風味がよくおすすめ。野菜がやわらかくなったら、別に用意した小鍋にあんもちを入れてやわらかく茹でます。
だしに少し濃いめの味噌汁になるくらい白味噌を溶き入れて味付けし、茹でたあんもちを追加。お椀の底に丸くカットした大根か人参を敷いてからあんもちをのせると、お椀の底に餅が張り付くのを軽減できます。あんもちの上から味噌汁をかけて、お好みで青のりやかつお節をかけて完成です。
白みそ入りシーフードドリア
シーフードを使ったぜいたくな「白みそ入りシーフードドリア」。シーフードミックスを解凍し、耐熱皿にバターを塗りこみ、オーブンは230℃の余熱にかけて準備します。
玉ねぎとマッシュルームは薄切りにカット。鍋にバターを入れて火にかけ、小麦粉を入れて焦げないように炒めます。牛乳がダマにならないように少しずつ加えて、かき混ぜながら白味噌を加えるのがポイントです。
フライパンにオリーブオイルを入れて、玉ねぎとマッシュルームを炒め、火が通ったらシーフードミックスを加えます。さらに、酒をふりかけて塩・こしょうで味付け。先ほど作った白味噌のホワイトソースをフライパンに追加して馴染ませます。
耐熱皿にご飯を敷き、ソースをかけて粉チーズを振ったあとに焼き目が付くまで12~15分程度焼いて完成です。
塩分が少なく、上品な甘みが魅力の白味噌。白味噌は、産地・原料・麹の割合などによって味が異なります。だし入りのモノや素材にこだわったモノなど、さまざまな商品がラインナップされているのが特徴。自分好みの白味噌を見つけて、料理の幅を広げてみてください。