煮物や鍋物など、和食の調理に欠かせない「本みりん」。本みりんは、製法によってそれぞれ特徴が異なるうえ、なかには、「みりん風調味料」という原料・成分の違う類似した調味料もあります。

今回は幅広いみりんの種類を解説しながら、本みりんのおすすめをご紹介。コスパのよいモノや高級なモノまで幅広くピックアップしているので、レシピに合わせて適したモノを使い分けてみてください。

みりんとは?

みりんの原料

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本みりんの原材料は、もち米・米こうじ・焼酎・醸造アルコールなどです。それらを40日以上糖化熟成することで米こうじの中の酵素が働き、本みりん特有の旨味や風味が引き出されます。

また、本みりんの分類は、約14%のアルコール分を含む酒類調味料です。アルコール分と、熟成により生成された糖類・アミノ酸・香気成分・有機酸が、調理で大きな役割を果たします。

みりんの役割

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本みりんは上品で深い甘みがあるのが特徴。料理の旨味やコクを引き出すほか、砂糖不使用のキャラメルなどスイーツ作りにも活用可能です。

食材に味を染み込ませるだけでなく、煮崩れを防いだり、テリとツヤを出したりする調理効果もあります。焼き物に使えばこんがりとした美しい焼き色が付きやすくなるのも魅力です。

また、製品によっては魚や肉独特の臭み消しとしても効果的。料理の味だけでなく見た目や香りにも影響を与えるなど、本みりんの役割はさまざまです。

本みりんとみりん風調味料の違い

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本みりんとみりん風調味料が大きく異なる点は、原材料とアルコール度数です。

本みりんが酒税法で定められた原料を使っているのに対して、みりん風調味料には主に酸味料や化学調味料がブレンドされています。本みりんに似た味付けがされていますが、アルコールによる調理効果はありません。

また、アルコール度数が1%を超えるみりんタイプの発酵調味料は食塩を加えて作られているため、塩分0%の本みりんと同じように使うには塩分の調節が必要です。

みりん風調味料も発酵調味料も酒税がかからない分、本みりんより安いのが利点。しかし、前述したみりんの役割をフルに活かすなら本みりんがおすすめです。製法や容量などをチェックして、自宅に適したタイプを選んでみましょう。

本みりんの選び方

製法で選ぶ

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伝統的製法

本みりんの伝統的製法とは、長い時間をかけて糖化熟成を行うという古来より受け継がれてきた製法です。「本格仕込み」とも称され、長期保存に適しているのが特徴。伝統的なみりんの蔵元はもちろん、酒造りを行う蔵元などが多く採用しています。もち米や米焼酎などの原料も上質なモノを用いており、コクや風味、香りの芳醇さが一層増すのが魅力です。

本みりんは、戦国時代に甘いお酒として楽しまれていたとされています。伝統製法で作られた「飲めるタイプ」の本みりんもあるので、炭酸割りやデザートにかけるなど楽しみ方の幅を広げてみてください。

工業的製法

工業的製法では、糖類や醸造アルコールを駆使して生産性を上げています。醸造工程や熟成期間を短縮して量産を可能にした分、安価なので、お得に本みりんを購入したい方にぴったりです。

しかし、伝統的製法に比べれば、熟成時間が少ない分、味わいが劣ったり、賞味期限が短かったりするデメリットもあるので注意しましょう。購入する際は、自宅で消費するペースを考えて容量を選ぶことが大切です。

容量で選ぶ

コスパ重視なら大容量の「一升瓶タイプ」

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一升瓶のタイプは、1〜1.8Lと大容量なモノが多く、コスパがよいのが特徴。大家族の方や、作り置きをたくさんする方におすすめです。瓶だけでなく業務用のボトルもあるので使いやすいタイプを選んでみてください。

また、一升瓶タイプの本みりんはパッケージや包装にこだわっている高級なモノも多く、お歳暮やお中元などの贈答用にもぴったりです。

一人暮らしでも使いきれる「小容量タイプ」

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本みりんには賞味期限があり、特に開封後は味が落ちやすいのが特徴。使いきらないとせっかくの旨味・風味が損なわれてしまいます。一人暮らしの方や、外食が多い方は500ml以下の小容量タイプが便利です。

また、調味料は、同じ種類で大容量と小容量どちらも展開されているケースが一般的。最初に小さいタイプを試して、気に入ったら一升瓶タイプを購入するのもおすすめです。

料理やレシピに合わせた甘さを選ぶ

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濃い味付けや深みのある味付けを好む方は強い甘みの本みりんがおすすめです。甘みやコクが深まる熟成年数の高いモノを選びましょう。濃厚な熟成本みりんは和食だけではなく、洋食や中華料理、デザートにも合うため、幅広く使えます。

くどすぎずフレッシュな味わいを楽しみたい方には透き通った色が特徴の白みりんがおすすめです。糖質や健康に気を遣っている方は、糖類や醸造アルコール不使用の本みりんをチェックしてみてください。

生産地ごとの特徴をチェック

千葉県流山市

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「白みりん」のルーツは千葉県流山市にあります。流山市は、豊かな自然や水質に恵まれていることや、付近にもち米・うるち米の名産地があることからみりんの生産が大きく発展しました。

なかでも、流山キッコーマンは明治時代から本みりんを醸造する老舗です。流山市の本みりんは、澄んだ淡い色味の美しい見た目が特徴。雑味の少ない自然な甘みを楽しめます。

愛知県碧南市

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愛知県碧南市のみりんは「三河みりん」として親しまれています。三河みりんは、香りや深い風味、そしてじっくり搾ることで生まれた豊かな甘みに優れているのが特徴です。

芳醇な味の秘密は、あたたかな気候風土や、質のよい水、農作物など、本みりん作りに適した環境と原料が揃っていること。なかでも、九重味醂は、240年余りの歴史があり、古くから蕎麦屋や鰻屋などの料理のプロに愛されています。つゆやタレ作りに活用するのもおすすめです。

飲むみりんは熟成年数にも注目

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伝統製法で作られた本みりんは飲めるモノが多いですが、熟成年数を調べれば、より好みの美味しさのみりんに出会えます。

本みりんは、熟成させるほど角がとれてまろやかになり飲みやすくなるのが特徴。10年以上寝かせると、色も濃い黒色へと変わり、複雑な甘みが生まれます。とろりとした黒みりんを洋酒・炭酸・焼酎などで割って飲むのもおすすめです。

搾りたての本みりんは、ほのかに焼酎の香りが残り、新鮮で上品な味わいを楽しめます。そのまま飲むのにもぴったりです。

白色は搾りたて、飴色は3〜5年、黒色は10~20年以上と、おおまかな熟成具合は見た目でも判断できるのでチェックしてみましょう。

本みりんのおすすめ

福来純「伝統製法」熟成本みりん

しっかりした甘みが特徴の長期熟成みりん

プロの料理人に認められ、数々のメディアでも取り上げられている福来純の本みりん。約90日の仕込みと3年程度の熟成を経る昔ながらの製法で作られています。

複雑でふくよかな旨味とトロリとしたまろやかさが特徴。しっかりした甘みがあるため、そのまま飲んでも美味しく、砂糖抜きなどの糖質を抑えた料理を作りたいときにも活躍します。

料理のテリをよくしたり風味を増したりはもちろん、ご飯を炊く際に入れればお米のツヤや甘みを出すことも可能。「高級みりん」としても名高く、本格派にこだわる料理好きの方へのギフトとしてもおすすめです。

馬場本店酒造 最上白味醂

上品な料理に仕上る優しい甘さと香り

精白度の高い国産のもち米などの厳選された素材を用い、伝統製法でじっくり作られた白みりんです。優しい香りとナチュラルな甘さが魅力で、料理に上品な深みを与えます。また、和食のなかでも特に煮物との相性がよいのが特徴です。

あっさりとした甘みで飲みやすく、初めて飲むみりんを体感したい方にもおすすめ。家庭料理からキャラメルなどのお菓子作りまで、幅広く活用してワンランク上の仕上がりを目指したい方には、コスパのよい大容量タイプがぴったりです。

キッコーマン マンジョウ 濃厚熟成 本みりん

甘すぎないので様々な料理と相性良好

キッコーマンこだわりのラインナップであるマンジョウシリーズの本みりん。独自の「濃厚熟成」製法により、コクを引き出す「アミノ酸」「有機酸」の成分がアップしています。国産米100%で国内醸造により作られており、本格派の味わいです。

甘すぎず、定番料理やめんつゆ作りと万能に使えるのも嬉しいポイント。なお、同社の丸大豆しょうゆと合わせて使うのもおすすめとされています。

宝酒造 タカラ本みりん 醇良

本みりんの売り上げ国内トップのタカラ本みりんのなかでも安価なシリーズの製品です。国内醸造に加え、こうじ作りにこだわっており、たっぷりとしたコクがあるのが特徴。本みりんのなかでは比較的安い価格で購入できるのが嬉しいポイントです。

テリがしっかりと付くので、料理の見た目の美しさを追求したい方も試してみてください。みりん風調味料から切り替えるタイミングでも取り入れやすい本みりんです。

宝酒造 タカラ本みりん あめ色のコク

玉ねぎをあめ色まで加熱してコクを出すように、タカラ独自の加熱技術でコクと旨味を引き出した本みりん。和食だけでなく洋食や中華料理にも合うよう作られているため、幅広いジャンルの料理を作る方におすすめです。

しっかりした味付けのソース作りにも重宝するほか、カレーや生姜焼きなどの定番メニューも手軽に美味しく仕上がります。甘みが強いので、濃い味付けが好きな方や子どもにも喜ばれる本みりんです。

九重味醂 本みりん 九重櫻

国の登録有形文化財にもなった九重味醂大蔵で熟成される本みりん。江戸時代からの伝統製法が継承されており、昔ながらの味わいを楽しめます。

また、あっさりとした自然な甘さが魅力で、薄めの味付けが好きな方にもおすすめ。もち米・米こうじ・焼酎と原材料全てで本格にこだわった品質の高さが魅力です。

角谷文治郎商店 三州三河みりん

みりんの本場ともいわれる三河地方の角谷文治郎商店で製造するキレのよい甘みが特徴の本みりん。果実酒のように飲んで楽しむことも可能で、こってりとしたクセのある甘さながらも後味はすっきり。フワッと優しい香りが広がるのも魅力です。

また、食材の旨味を引き出しながら、テリ・ツヤがよく付くのも嬉しいポイント。アイスにかけると一層味が際立つため、スイーツ好きの方にもおすすめです。

甘強酒造 弐拾年熟成 黒みりん

江戸時代の末期に創業した甘強酒造の手がける黒みりん。一見みりんとは思えないほどの黒さは、20年以上もの熟成を経て誕生したモノです。

熟成期間が長い分、シロップのような濃厚な甘みや香りがあるのが特徴。高い香りにより、臭い消しから香り付けまでこなせます。

トロリとしたまろやかさがあり、お菓子作りにもぴったり。デザートにトッピングしたり、食前酒として飲んだりと多様な楽しみ方ができます。包装も特別感があり、贈答品としてもおすすめです。

角谷文治郎商店 有機三州味醂

健康に気を遣っている方や自然食が好みの方におすすめの有機本みりん。みりん作り一筋の蔵元が誇る本みりんの美味しさはそのままに、国産の有機米ならではの優しい甘みが堪能できます。

少量でも伸びやかな味わいと豊かな香りが広がるため、コスパも十分。しつこすぎず、カクテルにしたり、甘いモノに組み合わせたりとさまざまな使い方があるのも魅力のひとつです。

玉泉堂酒造 玉泉白滝純米本味醂十年熟成

凛としており上品な風味の酒造りを行う玉泉堂酒造の本みりん。自家製の焼酎を使って、糖類やアミノ酸を加えずに10年熟成した伝統製法で作られており、角の取れたまろやかな風味を味わえます。

食事の余韻を楽しむ食後酒にするのもおすすめ。本みりんを単体で飲みたい方のファーストステップとしてや、お酒好きの方へのサプライズプレゼントにもぴったりです。

岡本亀太郎本店 ミツボシ本味醂

岡本亀太郎本店の看板製品である「保命酒」作りにも使われている本みりん。薬味をみりんに漬け込んだ保命酒造りにも使われている本みりんは、旨味成分でもあるアミノ酸を豊富に含んでいるのが特徴です。懐かしさのある、甘しょっぱい味わいが楽しめます。

バランスの取れた風味で、和食はもちろん、洋食にも相性よく使えるのが魅力。軽い飲み口なので、ロックでそのまま飲むのもおすすめです。

ミツカン 本みりん

お酢をはじめとするさまざまな調味料を展開しているミツカンの本みりんは、お得な価格と本みりんの美味しさを両立し、コスパに優れているのが魅力。惣菜やおかずを毎日欠かさず作る方や、調理の際に惜しみなく本みりんを使いたい方におすすめです。

扱いやすいボトルタイプや小容量から大容量まで選べるサイズ展開も、幅広いニーズに応える大手調味料メーカーならでは。生活へ気軽に取り入れやすい本みりんです。

福光屋 純米本味醂 三年熟成 福みりん

職人による上質な酒造りを行っている福光屋の高級本みりん。石川県のもち米と酒造に適した米こうじ、自家製の米焼酎という国産原料を使ってじっくりと仕込み、さらに3年寝かせています。優しい甘さで食材を上品にランクアップする本格派の本みりんです。

また、飲み物としてストレートで楽しむのもおすすめ。清酒や焼酎、炭酸で割るのはもちろん、ウイスキーやミルクに混ぜても美味しく飲めます。普段飲むお酒に飽きてきた方にもぴったりです。

甘強酒造 昔仕込本味醂

甘強酒造の粕取り焼酎を使い造られ、独特の香ばしい香りをもつ本みりん。伝統製法で2年以上の熟成を行うため甘みもコクも強く、濃い味付けが好きな方におすすめです。レシピを見て調理する際は砂糖の配分に注意しましょう。

しっかりした甘みは、お菓子作りやシロップ作りにも便利です。和食のなかでも煮魚などの臭みの強い料理を作る際には一層重宝します。

李白 純米本みりん

明治時代より酒造りを行う李白が手がける本みりん。国産の原材料を用い、こうじが多めに配合されているのが特徴です。お米ならではのコクと旨味がたっぷりとあり、おかずから汁物の調理まで幅広く活躍します。

ツヤの出もよく、いつもの料理を美しく引き立てられるのが魅力。また、しつこくない味わいなので、ストレートやロックで飲むのもおすすめです。

日の出みりん 割烹本みりん

さまざまなシリーズがラインナップされている日の出みりんのなかで、業務店の方に愛用されている本格派の割烹本みりん。1、2ヶ月熟成させた美しい琥珀色や、華やかな香りが特徴的な本みりんです。コクや風味を際立たせたいときや美しい焼き色を付けたいときにも活躍します。

比較的安い価格で購入できるので、一人暮らしの方やコスパ重視の方にもおすすめです。

八海山 本みりん 三年熟成品 麹の蜜

辛口淡麗な日本酒を手がける八海山ならではの本みりん。味わいはすっきりとしているため、飲むみりんとしてもおすすめです。くっきりと輪郭のある甘さがあるのでストレートはもちろん、ロックやソーダ割りで飲むと一層美味しく楽しめます。

本格焼酎を使ってゆっくりと糖化させ、さらに3年の熟成を経た酒蔵ならではの丁寧な作りが魅力。料理に品のあるふくよかさやまろやかさを与えます。

みりん屋 古式三河仕込 愛桜 純米本みりん1年熟成

メープルシロップのようなまろやかな甘みが特徴の本みりんです。原料には三河の自然の恩恵を受けた高品質のものが採用されています。また、本格米焼酎を仕込み1年熟成させた美しい飴色もポイントです。

伝統的製法の深い甘さとコクが魅力。リキュールとしても使えます。高級食材を調理する際にも使える本みりんです。

小笠原味淋醸造 一子相傳 小笠原味淋

三河みりんの産地である愛知県碧南市に蔵を構える小笠原味淋醸造の本みりん。最大の特徴は、加熱処理を行わず製造された「生詰みりん」であることです。職人の手作業を活かした昔ながらの製法で造られており、角のない繊細な味わいを楽しめます。

また、国産の焼酎がもたらす上品な甘みと香りも特徴。紹興酒を彷彿とさせる味わいで、飲んで楽しむのもおすすめです。

素朴であたたかみのあるデザインのボトルラベルも印象的。大切な方へのプレゼントとしてもぴったりです。

白鶴 本みりん

さまざまな日本酒を製造している白鶴の本みりん。酒造りの醸造技術を活かして作られているのが特徴です。

大容量タイプなので、さまざまな料理にたっぷりと使えるのがメリット。また、コスパに優れているので、大家族の方や食べ盛りの子供がいる家庭におすすめです。

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みりんの保存方法は?

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本みりんは低温で保存すると糖分が結晶化します。結晶化はさまざまな本みりんの注意書きに記載されているように、直接的な問題はありません。しかし、瓶に付いた結晶を放っておくとカビの原因になったり、固まって蓋が開けにくくなったりすることがあります。

結晶化を防ぐため、本みりんは常温で保存するのが一般的な方法。また、アルコールを含んでいるので直射日光が当たる場所や高温になる場所を避けた冷暗所で保存しましょう。