熱帯魚を飼育する際には、水温を調節するための機器が必須。特に、水温が大きく上昇する夏場には「水槽用クーラー」などの水温を下げる機器で、水温を一定の温度に保っておく必要があります。

そこで今回は、水槽用クーラーのおすすめモデルをご紹介。水槽用クーラーが必要な理由や選び方も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

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水槽用クーラーが必要な理由

水槽用クーラーで水温を下げる必要があるのは、熱帯魚の酸欠を防ぐとともに、棲みよい環境をつくるためです。水は温度が上がれば上がるほど、酸素や二酸化炭素などの気体の溶解量が減少する性質を持っています。酸素が不足すると、水槽内で飼育している魚が呼吸できず、酸欠になってしまう恐れがあるため、注意が必要です。

水槽内の水をろ過する「好気性バクテリア」も酸素を用いて活動しています。酸素が不足すると魚の排泄物などを処理できず水質が悪化し、熱帯魚の病気や死滅につながるため注意が必要です。

また、気体の溶解量が減少した場合、水草の光合成に必要な二酸化炭素も不足します。熱帯魚や好気性バクテリア、水草の死滅を防ぐためにも、熱帯魚の生育環境として適した26℃前後をキープできるよう、水槽用クーラーの導入が重要です。

水槽用クーラーのおすすめモデル

ゼンスイ TEGARU II

ゼンスイ TEGARU II
冷却も加温も1台でできる

1台で冷却と加温の両方に対応できるペルチェ式水槽用クーラー。目標温度を設定しておけば自動で温度管理を行います。40cmまでの小型水槽であれば、冷却は-5~-8℃、加温は+9~+12℃までの調節が可能です。

本体内部に水を通して温度調節を行うのが特徴。地震時にも水槽から本体が飛び出すリスクが抑えられます。また、同熱交換部分にサビが出ない特殊なコーティングを施しているのも魅力。淡水・海水を問わず気軽に使用できます。

手の平に乗るほどコンパクトなサイズもポイント。インテリアを崩しにくく、気軽に設置できます。また、静音設計を採用しているため、音が気になりにくい製品を探している方にもおすすめです。

ゼンスイ カケル KAKErU

ゼンスイ カケル KAKErU

水槽に引っ掛けるだけの簡単仕様で扱いやすい、冷却専用の水槽用クーラーです。ペルチェ式の本製品は、水の中に浸けた冷却パイプによって水温を下げるのが特徴。水配管を設置せずに使えるため、メンテナンス時の取り外しもしやすく、見た目もスマートに収められます。

サーモスタット機能が付いており、設定した目的水温を上回ると自動で冷却を開始。冷却後は自動で停止するので、こまめな操作を必要としません。あらかじめ設定した水温よりも低温・高温になると、音によって異常を知らせる警報機能も付いています。

適応は30cmまでの小型水槽。淡水・海水の両方で使用できます。配管などの難しい接続作業要らずで初心者も手軽に使える、おすすめのペルチェ式水槽用クーラーです。

ゼンスイ 屋内用 循環式 小型チラー ZR-75E

ゼンスイ 屋内用 循環式 小型チラー ZR-75E
繊細な温度管理が可能

比較的低価格で購入できる水槽用クーラーです。4~40℃の広範囲で温度調節できるのが魅力。1℃単位での設定が可能なため、繊細な温度管理が必要な魚を飼育している場合でも安心です。

タンク内蔵型の温度センサーを採用しているのが特徴。水槽に温度センサーを投げ込む必要がないので、水槽の見た目をすっきりと保てます。また、万が一ポンプが故障した際も凍結を防げて便利です。

熱交換器には高純度のチタン製パイプを採用。耐蝕性と耐久性に優れているため、淡水と海水のどちらでも使用できます。また、別売りのヒーターを取り付ければオールシーズンの水温管理も可能。コスパに優れた水槽用クーラーを探している方におすすめです。

ゼンスイ 屋内用 循環式 小型チラー ZC-100α

ゼンスイ 屋内用 循環式 小型チラー ZC-100α
±2℃以上の変化を素早く通知

高性能な二重構造熱交換器を採用したチラー式水槽用クーラー。水温監視アラートを搭載しており、外出中でも水槽を監視。設定温度よりも±2℃以上の変化を素早く液晶で通知するため、即時の対応が可能です。

0~60℃の広範囲で温度調節が可能。また、0.1℃単位の高精度な水温管理に対応しています。温度センサーをタンクに内蔵しているため、水槽の見た目をすっきりと保てるのも魅力。インテリアや水槽の外観を崩さずに使いたい方も安心です。

小型のコンプレッサーを採用しているので、運転音が気になりにくいのもポイント。流量が少なくても効率よく冷却できるため、電気代を削減しつつ、しっかりと水温管理を行いたい方におすすめです。

ゼンスイ ZTK500

ゼンスイ ZTK500

最大水量500Lまで冷却できる、高性能な水槽用クーラーです。水温は5〜30℃まで、0.1℃単位で細かく設定可能。繊細な温度管理を必要とする生体にも対応できます。サーモスタット機能のほか、320Wのヒーターも内蔵されているため、オールシーズン1台で水温を管理したい方にもおすすめです。

本体の上部から排気する特殊な「TECOエアーシステム」を搭載していることにより、排気方向を自由に変更可能。排気方向に置き場所が縛られません。

吸気するフィルター部分はマグネット仕様になっており、簡単に取り外してメンテナンスできます。利便性・機能性の高さを重視して選びたい方向けの水槽用クーラーです。

ニッソー(NISSO) アクアクーラースリム202 NHC-035

ニッソー(NISSO) アクアクーラースリム202 NHC-035
多様な魚種に対応できるのが魅力的

外気を冷却に利用する「ロータリーコンプレッサー」を搭載した水槽用クーラー。3~32℃までの温度設定が可能で、多様な魚種に対応できるのが魅力です。冷却層内のパイプには腐食に強く熱伝導率の高いチタンを採用しているため、海水飼育にも使用できます。

専用のコントロールパネルを搭載しているのも特徴。SET・UP・DOWNの3つのボタンだけで簡単に温度の確認や設定を行えます。また、見やすいデジタルLEDパネルを採用。暗いところでも常時0.1℃単位で水温の変化の確認が可能です。

メモリー機能を搭載しているのもポイント。停電復帰時にも設定温度で再稼働するので、電源が落ちてしまった際にも再度設定する手間を省けます。循環ポンプ故障時の自動停止機能なども備えており、万が一のときにも配慮ができるおすすめのモデルです。

ニッソー(NISSO) クールサイクロン ビッグ NHC-072

ニッソー(NISSO) クールサイクロン ビッグ NHC-072

120cmまでの大型水槽にも使える水槽用冷却ファンです。フレームレス水槽・枠付き水槽の両方に対応しており、差し込んでネジで固定することで簡単に取り付けられます。パワフルな風によって水温を約4℃下げられると謳われる製品です。

電源の切り替えがしやすいよう、スイッチはケーブルの中間に設置されています。本体サイズは幅14.1×奥行10×高さ7cmと、冷却ファンとしては大きめ。大きな水槽用に、リーズナブルな価格で試せるクーラーを検討している方におすすめです。

テトラ クールタワー CR-2 NEW

テトラ クールタワー CR-2 NEW

30〜51cm以下の水槽におすすめのペルチェ式水槽用クーラーです。外部式フィルターに接続して水を循環させることで、最大で-4〜-7℃までの冷却効果を発揮します。冷えすぎを防止するコントローラーが付いており、20〜30℃までの幅で水温が設定以下に下がらないよう調節できるのが魅力です。

ホースは外部式フィルターと接続しやすい内径12mmのモノに対応しているほか、付属のジョイントによって内径8mmのモノとも接続可能。幅12.5×高さ29.6cmのスリムなフォルムで、設置場所を選ばないのもポイントです。中型水槽に使えるペルチェ式の水槽用クーラーを検討している方は、ぜひ候補に加えてみてください。

テトラ クールパワーボックス CPX-75

テトラ クールパワーボックス CPX-75

パワフルなコンプレッサーを採用した水槽用クーラーです。60〜90cmの中・大型水槽に適した冷却効果を発揮します。温度センサーが内蔵されているため、水槽内をすっきりと保てるほか、センサーへのダメージによって起きる誤作動を予防できるのもメリットです。

エアーフィルターの掃除を楽に行えるよう設計されており、メンテナンス性の高さも良好。300Wまでのヒーターに対応したヒーター用コンセントが設置されているのもポイント。ヒーターを別に取り付ければ、通年で使用可能です。

目的水温をあらかじめボタンで設定しておくだけの簡単な仕様で、複雑な操作を必要としません。水槽をハイパワーでしっかり冷却できる水槽用クーラーとしておすすめの製品です。

テトラ パワフルクールファンコントロール レギュラー 75076

テトラ パワフルクールファンコントロール レギュラー 75076

大きめサイズの水槽用冷却ファンです。毎分380Lの風を生み出し、最大約-5℃の冷却効果に期待できる製品。サーモスタット機能によって水温25℃で自動停止し、温度が上がると自動で再スタートするようになっています。

ファンは跳ね上げ機構になっているため、送風角度も細かく調節可能です。水槽のメンテナンス時に取り付けたままでも邪魔になりにくいのも魅力。水容量60L以下の小型水槽を素早く冷やすために、大きめの冷却ファンを求めている方におすすめのモデルです。

ジェックス(GEX) クールウェイ BK-C220 N

ジェックス(GEX) クールウェイ BK-C220 N

水温を正確に感知するためのGTセンサーが搭載されている水槽用クーラーです。1℃単位で目的水温を設定でき、適切な水温になるまでオートでクーラーが作動。デジタル表示のコントロールパネルは見やすさも良好で、現在の水温を即時確認できるほか、設定変更も手軽に行えます。

淡水・海水両方に対応しているのもポイントです。また、ファンモーターは防塵型のモノが取り入れられており、長く使用しやすいのも魅力。スタイリッシュなデザインでインテリアにも馴染む、おすすめの水槽用クーラーです。

ジェックス(GEX) アクアレイクール レギュラー

ジェックス(GEX) アクアレイクール レギュラー

目立たせずに水槽に設置できる、おすすめの水槽用冷却ファンです。幅4.7×奥行5.8×高さ3.3cmのコンパクトなサイズ感が特徴。約25〜60Lまでの水容量に対応しており、水温を最大約4℃下げられます。フレームレス水槽・枠付き水槽のどちらにも設置可能です。

本体をひっくり返すことで水槽内の排気ができる、2way仕様になっているのもポイント。テラリウムなどの蒸れや結露の対策にも活用できます。風切り音を低減させる静音カバーが付いているため動作音が抑えられているのもポイント。音を抑えたい場所での使用にも適している製品です。

コトブキ工芸 スポットファン 204

コトブキ工芸 スポットファン 204
水容量60L以下の水槽に利用できる

ファンクショナルデザインで使い勝手に優れた水槽用冷却ファンです。ファンの吸気口に360°全方向から空気を取り入れられる設計を採用。吸気ロスを減らし、動作音も軽減しているため、寝室などに設置したい方にもおすすめです。

水槽のフチから送風する外掛け方式を採用。水蒸気を吸い込まず、水槽外の乾いた空気を吸い込んで送風するため、高い冷却効率を実現しています。枠幅35mm以下の水槽ならフレームレス・フレームありのどちらにも対応。水容量60L以下の水槽に利用できるおすすめの冷却ファンです。

スペクトラムブランズジャパン テトラ 25℃クールファン CFT-60W

スペクトラムブランズジャパン テトラ 25℃クールファン CFT-60W
取り付けが簡単なクリップ式を採用

冷えすぎを防ぐサーモスタット付きの冷却ファン。超小型のIC制御盤で温度をコントロールする省エネ仕様により、電気代を安く抑えられます。取り付けが簡単なクリップ式を採用しているため、細かな機器の取り扱いが苦手な方でも使いやすいのが特徴です。

1つのパッケージに2つのファンが入っているのもポイント。水槽の両端に設置して効率よく冷却できます。また、同社の外掛け式フィルターにも取り付けが可能で、水槽の外観を崩しにくいのも魅力です。

適合水槽は30~60cm、約12~60Lの水容量に対応。ランニングコストを抑えつつ、手軽に使えるモデルを探している方におすすめです。

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水槽用クーラーの選び方

種類で選ぶ

チラー式

ゼンスイ 屋内用 循環式 小型チラー ZC-100α

By: amazon.co.jp

チラー式は冷却性能が高く、冷蔵庫などにも採用されている方式です。冷却効率も高く、短い稼働時間で水を冷却できるため、電気代を抑えられるのが特徴。大型の水槽でも短時間でしっかりと水を冷却できます。

しかし、排熱と稼働音が大きめなことに注意。水槽台などの密閉された場所への設置には適していないため、開放的な場所で使う必要があります。価格も比較的高価なため、長期的に使う予定がありランニングコストを抑えたい方や、60L以上の大型水槽に使いたい方におすすめです。

ペルチェ式

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ペルチェ式は電流により冷却・過熱の温度制御を自由に行えるのが特徴。直流電流を流すことで温度差が発生し、吸熱・放熱を行います。電極を入れ替えれば熱の流れの方向性も変えられるため、クーラーとヒーターの両方で活用可能です。

比較的安価に購入できるのも魅力。チラー式に比べてコンパクトで稼働音や排熱量も小さめなので、寝室などへの設置にも適しています。しかし、冷却性能がチラー式に劣り、中型・大型水槽には適さないため、小型水槽で魚を飼育している方におすすめです。

小さな水槽なら「冷却ファン」でも冷却可能

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冷却ファンは厳密には水槽用クーラーではありませんが、扇風機のように風を起こして水温を下げられる手軽さが特徴。クリップで水槽のフチに留めるだけで簡単に設置できる製品が多いため、初心者や気軽に使える製品を探している方におすすめです。

水を直接冷やす製品よりも安い値段で購入できるのが魅力。定期的に水温の確認や足し水は必要ですが、小型の水槽に設置できる低コストな冷却機器を探している方はチェックしてみてください。

冷却能力で選ぶ

水槽用クーラーの冷却能力は、設置場所や水槽の設備などの環境により異なります。水を冷やす際には、ろ過槽や水槽内のライブロックなどもあわせて冷やすとともに、照明やポンプからの熱が加わることも想定して適切な製品を選びましょう。

製品の水量目安が、自分の持っている水槽の「全容量(水槽容積とろ過槽容積の合計)」と「損失熱量(水槽で使用する照明器具やポンプなどの出力の合計)」を足した数よりも大きな製品なら、無理なく水温を下げられます。

しかし、水槽周囲の温度が36℃を超えると冷却能力が落ちる製品が多い点には注意が必要。冷却したい水槽に対してギリギリの数値の製品を選ぶと満足に冷却できない可能性があるため、ワンランク上の製品を選ぶのがおすすめです。

機能性で選ぶ

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外出が多い方や、こまめな水温調節が苦手な方は、機能性をチェックすることも重要。「サーモスタット機能」を備えた製品なら、自動で目的温度に調節するため、こまめな確認ができなくても安心して使えます。

ヒーター内蔵の製品なら1年を通して水温をキープできて便利。ヒーターを内蔵していない製品でも、別売りのヒーターを取り付けられるヒーター用コンセントを備えている場合があります。通年で使えるモノを探している方におすすめです。

また、水温調節の幅が広い製品なら、さまざまな生体に対応可能。熱帯魚以外にも、冷水魚を飼いたい方はチェックしてみてください。

設置場所を確認する

By: spectrumbrands.jp

水槽用クーラーは水槽のそばに設置する必要があるため、設置場所を確保できるかも確認が必要です。製品によっては前後左右に空間が必要だったり、水槽台のなかには設置できなかったりする場合があるので、必ず設置スペースを確認してから購入するようにしましょう。

また、水槽を寝室などに設置している場合には静音性の確認も重要。チラー式の製品は冷却能力が高いぶん稼働音も大きくなる傾向があるため、稼働音が気になる方は静音性も確認してみてください。