9最高峰のワイン産地、「ブルゴーニュ地方」と並ぶ、ワインの2大銘醸地として知られる「ボルドー地方」。生産されるワインは「ボルドーワイン」と呼ばれ、辛口や甘口、白や赤ワインなどさまざまなスタイルが存在します。

また、ボルドーワインは原料のブドウを複数ブレンドすることが多いのも特徴。複雑で豊かな味わいが楽しめ、好みによって好きな選び方ができるのも魅力のワイン産地です。

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ボルドーワインの選び方

右岸と左岸の違いをチェック

ボルドーワインにおける「右岸」「西岸」とは、ボルドー地方を南から北へ流れる「ジロンド川」の上流から見た産地の位置のことを指します。

ジロンド川の東側から合流する「ドルドーニュ川」のある地域右岸は、冷たい粘土質で保水性が高い土壌なのが特徴。右岸で造られるワインは、早熟で糖分の蓄積が早い品種のブドウ「メルロ」を主要品種とし、フルーティーで芳醇な味わいが特徴です。

対して、左岸はジロンド川に対して西側から合流する「ガロンヌ川」ある地域のこと。小粒な実で成熟が遅い「カベルネ・ソーヴィニヨン」を主要品種とし、長期熟成型のワインとなるのが特徴です。

しっかりとした味わいで、典型的なボルドーワインの力強いイメージは「左岸」で造られたモノに多く見られます。

産地(アペラシオン)で選ぶ

ボルドーらしさを求めるなら「メドック」「グラーヴ」

ガロンヌ川周辺に広がる左岸のワイン生産地、「メドック地区」と「グラーヴ地区」。ボルドーワインのなかでも特に上質なワイン産地として有名で、厚いブドウの皮に含まれるタンニン由来の重厚で複雑な味わいが特徴です。

また、「シャトー・マルゴー」や「シャトー・ラフィット・ロスシルド」などの名高いワイン生産者「5大シャトー」が位置している地域でもあります。

本格的なボルドー赤ワインを楽しんでみたいという方は、メドック地区やグラーヴ地区のワインを試してみるのがおすすめです。

味わい豊かな「サン・テミリオン」「ポムロール」

ボルドー東部、ドルドーニュ川周辺の右岸地域にある「サン・テミリオン地区」と「ポムロール地区」。複雑な土壌構成を有していて、醸造方法や生産者によって味わいがさまざま異なるのが特徴です。

ボルドーで最小のポムロール地区は高級ワインの産地として有名。なかでも「ペトリュス」は、ボルドーワインにおける高級品ワインの1つで、フレッシュで濃厚な味わいと、長く続く奥行きのある余韻が魅力です。

そして、サン・テミリオン地区はメドック地区に匹敵するほどのワイン名産地。主にメルロー種のブドウを使用し、濃厚でフルーティーな味わいが特徴。タンニンが控えめの飲みやすいのも魅力の1つです。

甘口白ワインで有名な「ソーテルヌ」「バルザック」

ボルドー地方のグラーヴ地区より南に位置する、「ソーテルヌ地方」と「バルザック地方」。ボルドーなどの産地名を名乗るために必要な「AOC(原産地統制呼称制度)」の認定を受けたブランド産地です。

ソーテルヌ地方やバルザック地方は、秋ごろに霧が発生しやすい気候が特徴。「貴腐ワイン」の生産に必要な「貴腐菌」の生育に適した産地です。

貴腐ワインは、貴腐菌の作用によって適度に水分が失われ、糖分が凝縮されてフルーティーな甘いワインとなるのが特徴。食後のデザートと共に飲まれることも多くあり、「デザートワイン」とも呼ばれています。

コスパに優れた「アントル・ドゥ・メール」

ガロンヌ川とドルドーニュ川に挟まれるように存在するワインの生産地「アントル・ドゥ・メール地方」。白ワインに用いられる「セミヨン」や「ソーヴィニヨン・ブラン」などのブドウ品種から造られた辛口ワインが有名です。

また、ボルドーワインのなかでは比較的手頃な銘柄が多いのもポイント。フルーティーでフレッシュな香りの本格的なボルドーワインが楽しめ、コストパフォーマンスにも優れています。ボルドーワインを初めて試したい方におすすめです。

有名なシャトーから選ぶ

By: rakuten.co.jp

ボルドーワインは、主に「シャトー(ワイン生産者)」ごとに格付けされています。そして、ボルドーには最高品質とされるシャトーが5つ存在し、「5大シャトー」とも呼ばれていることで有名です。

なかでも“5大シャトーのなかで最も繊細でエレガント”とされる「シャトー・ラフィット・ロートシルト」。絶妙なきめ細かい味わい、深みのある色と優雅な香りで気品にあふれ、“他に類を見ない”と称される、世界最高峰のボルドーワインです。

そのほか、圧倒的なタンニンのしなやかさで女性的な味わいとされる「シャトー・マルゴー」や、圧倒的な凝縮感で豊かな味わいが特徴の「シャトー・ラトゥール」。余韻に動物的なアロマを感じる「シャトー・オー・ブリオン」も有名です。

さらに、フルーティーで深みがあり、バラやプラムのような濃密な香りと力強い余韻が特徴の「シャトー・ムートン・ロートシルト」も5大シャトーのひとつ。どれも世界が認める最高級のボルドーワインです。

ヴィンテージで選ぶ

ブドウの収穫年を意味する「ヴィンテージ」。そして、「ヴィンテージワイン」とは、ブドウの収穫年が特定可能なワインのことです。ブドウは屋外の畑で栽培されるので、気候の影響を大きく受けて生育状況にも差が生じます。

ヴィンテージは、ワインの味わいを左右する要素の1つ。高品質なワインに仕上がった年は「当たり年」ともいわれています。まったく同じ品種を使用した、同じシャトーのワインでも値段や味わいが大きく異なるのが特徴です。

これからボルドーワインを選んでみたいという方は、ヴィンテージを意識して選んでみましょう。また、ヴィンテージの古いワインは長期熟成により味わい深くなります。事前に当たり年を調べてから探すのもおすすめです。

ボルドーワインのおすすめ|5000円以下の良コスパ

ドメーヌ バロン ド ロートシルト(Domane Barons de Rothschild) ボルドー レゼルブ

ドメーヌ バロン ド ロートシルト(Domane Barons de Rothschild) ドメーヌ バロン ド ロートシルト ボルドー レゼルブ
濃厚でフルーティーな味わいとペッパーの余韻が特徴

5大シャトーの1つ、「シャトー・ラフィット・ロートシルト」を筆頭とする「ラフィット社」が手がけたボルドーワインです。カベルネ・ソーヴィニヨン種のブドウを使用し、飲んだ時にブラックチェリーを想起させる濃厚でフルーティーな味わいが広がります。

また、気品あふれる心地よいカシスやチェリーのアロマと、ペッパーの余韻が残る長いフィニッシュを感じられるのが特徴。すき焼きやラムのグリルなどの肉料理などによく合い、価格も安いのでコストパフォーマンスを求める方におすすめです。

ドメーヌ バロン ド ロートシルト(Domane Barons de Rothschild) メドック レゼルブ スペシアル

ドメーヌ バロン ド ロートシルト(Domane Barons de Rothschild) ドメーヌ バロン ド ロートシルト メドック レゼルブ スペシアル
酸味とタンニンの深みが特徴的

ボルドー地方のメドック地区と、近隣の優良生産者のブドウを使用した、複雑な風味が特徴のボルドーワインです。手摘みで収穫したブドウを厳しく選別。カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローをブレンドして発酵させています。

また、ステンレスタンクとオーク樽で1年以上熟成。まろやかでしなやかな酸味とタンニンの深みを持ち、ブラックベリーやカシスのようなフルーティーな風味も楽しめるのが魅力です。

ジョナサン・マルテュス(Jcp Maltus) シャトーテシエ サンテミリオン グランクリュ 2013年

ジョナサン・マルテュス(Jcp Maltus) シャトーテシエ サンテミリオン グランクリュ 2013年
コクと飲みやすさのバランスがよいワイン

メルロー種のブドウを70%、カベルネ・フランを30%でブレンドして造られたボルドーワイン。コクと飲みやすさのバランスがよいミディアムボディの口当たりで、フレッシュなプラムやレッドチェリーのようなフルーティーな味わいが特徴です。

また、タンニンの絹のように柔らかい余韻も魅力で、ローストビーフやチーズにもおすすめ。手頃な価格なので、ちょっと凝った料理を作った日などに気軽に楽しめます。

カルベ(CALVET) カルベ サンテミリオン

カルベ(CALVET) カルベ サンテミリオン
ボルドーワイン伝統の味わいを試してみたい方に

ボルドーの右岸地域にある、サンテミリオン地区で造られたボルドーワインです。フランボワーズのような果実の、ソフトで優しい口当たりが魅力。原料のブドウはメルローとカベルネ・フランをブレンドし、個性的ながら優しい風味を感じられるのが特徴です。

気軽にボルドーワイン伝統の味わいを楽しみたい方におすすめ。コストパフォーマンスを求める方に最適の1本です。

JPムエックス(J.P.Moueix) JPムエックス ポムロール

JPムエックス(J.P.Moueix) JPムエックス ポムロール
なめらかな口当たりに加えエレガントな酸味も味わえる

ボルドー右岸のポムロール地区で造られた「JPムエックス ポムロール」。「JPムエックス」は、右岸最高峰ともいわれる「シャトー・ペトリュス」の育ての親、ジャン・ピエール・ムエックス氏が1937年に創業しました。

風味は、リコリスやトーストが混ざったような赤いベリー系の魅力的な香りと、なめらかなタンニンの口当たりが特徴。そして、エレガントな酸味も感じられる、バランスのよい味わいも魅力です。

シャトー ラグランジュ(Ch. Lagrange) シャトー ラグランジュ アントル ドゥ メール 2018年

シャトー ラグランジュ(Ch. Lagrange) シャトー ラグランジュ アントル ドゥ メール 2018年
フレッシュですっきりとした味わいを楽しめる

アントルドゥメール地区で造られた、フレッシュですっきりとした味わいが特徴の辛口ボルドーワイン。原料のブドウにはソーヴィニヨンブランを70%、セミヨンを30%使用した、ほどよい口当たりのミディアムボディです。

空気圧式のプレス機でブドウを圧搾し、18~20℃で発酵。醗酵中に発生した澱を取り除かない製法「シュールリー」を採用しているのも特徴。生産者のシャトー ラグランジュは、家族経営の特色を生かした丁寧なワイン造りを行なっているのも魅力です。

ミッシェル・リンチ(MICHEL LYNCH) シャトー・ヴィラ・ベレール・ルージュ

ミッシェル・リンチ(MICHEL LYNCH) シャトー・ヴィラ・ベレール・ルージュ

ボルドー左岸のグラーヴ地区で造られた、しっかりとした味わいが特徴のボルドーワインです。ブドウのタンニンとコクを感じる複雑な味わいが特徴。スミレやカシスなどのしっかりとした芳香と、バニラやオークのような風味を感じられます。

肉料理全般によく合い、安い価格で入手できるので、日常のレギュラーワインとしてもおすすめです。

ボルドーワインのおすすめ|プレゼントにも使える高級銘柄

シャトー ペトリュス(Ch.PETRUS) シャトー ペトリュス 2009

シャトー ペトリュス(Ch.PETRUS) シャトー ペトリュス 2009

ボルドーのポムロール地区において最高級の「ペトリュス」のヴィンテージ。なかでも2009年はワイン評論家ロバート・パーカー氏が「ボルドーを取材してきた32年間で、最良のヴィンテージになるかもしれない」と評価するほどの当たり年です。

黒系果実の濃厚で華やかな香りや味わい、しっかりと長く続く余韻が特徴。「ペトリュス 2009」は、酸味・果実味・タンニン・アルコールの全てが絶妙なバランスで調和した、大切な相手へのプレゼントとしてもおすすめの最高級ボルドーワインです。

シャトー・ラフィット(Chateau Lafite Rothschild) シャトー ラフィット ロートシルト 2015

シャトー・ラフィット(Chateau Lafite Rothschild) シャトー ラフィット ロートシルト 2015

ボルドーが誇る5大シャトーの筆頭「シャトー・ラフィット・ロートシルト」の、気品あふれる高級ワインです。新品のオーク樽を使用して20ヶ月間の熟成を行い、バランスのとれた口当たりのミディアムボディに仕上がっています。

口に含んだ時、素朴でながらミネラル感、絹のようになめらかでしっかりとしたタンニンを感じられる味わいが特徴。長く続く、際立った余韻も魅力のひとつ。滅多に出会えない、特別なお祝いの日におすすめの傑作ボルドーワインです。

シャトー・マルゴー(Chateau Margaux) シャトー・マルゴー 2003

シャトー・マルゴー(Chateau Margaux) シャトー・マルゴー 2003

5大シャトーのなかでもエレガントで女性的といわれる「シャトー・マルゴー」。圧倒的にしなやかなタンニンが最大の特徴で、口当たりのなめらかさ、繊細さを備えた味わいと持ち、「ワインの女王」、そして「ボルドーの宝石」ともいわれています。

2003年のヴィンテージは、90点以上で「傑出」とされる「パーカーポイント」を99点獲得。ブルーベリーやブラックカラントなどのフルーティーさ、春の花や甘草、ヴァニリンなどの芳醇な香りが魅力なので、女性へのプレゼントにおすすめの1本です。

シャトー・ラトゥール(Chateau Latour) レ・フォール・ドゥ・ラトゥール 2012

シャトー・ラトゥール(Chateau Latour) レ・フォール・ドゥ・ラトゥール 2012

ワインの最高級品「シャトー・ラトゥール」のセカンドラベル「レ・フォール・ドゥ・ラトゥール」。濃厚なタンニンのコクが感じられる力強い味わいが特徴で、セカンドラベルの領域を超えた品質を誇る、高級ボルドーワインです。

原料のブドウは、最高級ワインであるシャトー・ラトゥール用で栽培されているブドウ畑の周囲にある区画から収穫。ブドウの樹齢とともに品質は進化を続けています。特別な日のプレゼントに、また自分へのご褒美としてもおすすめの1本です。

シャトー・ラトゥール(Chateau Latour) シャトー・ラトゥール 2006

シャトー・ラトゥール(Chateau Latour) シャトー・ラトゥール 2006

ボルドーが誇る高級ワイン「シャトー・ラトゥール」。しっかりと力強い味わいを感じられるフルボディのボルドーワインです。深い色合いと幅広く凝縮感のある香り、長期熟成の重厚で奥深い香りが楽しめます。

赤ワインソースやバターソースの肉料理、牛赤身肉のステーキやカツレツなどにおすすめ。チーズにもよく合い、高級な食事とともに楽しみたい、贅沢な1本です。

シャトー・オー・ブリオン(Chateau Haut Brion) シャトー・オー・ブリオン 2016

シャトー・オー・ブリオン(Chateau Haut Brion) シャトー・オー・ブリオン 2016

奥深い複雑なアロマが特徴のボルドー格付け1級ワイン「シャトー・オー・ブリオン」。プレゼント用のワインを探している方におすすめです。また、飲んだ時に、凝縮された果実の旨味となめらかでつなぎ目のないタンニンが口の中に広がります。

さらに、バラやライラックなどの芳醇な香りも感じられ、伸びやかな余韻が続くのも魅力。上品で複雑な味わいと、濃厚でフルーティーな風味を堪能できる、極上のボルドーワインです。

シャトー・ムートン・ロートシルト(Chateau Mouton Rothschild) シャトー・ムートン・ロスチャイルド 2016

シャトー・ムートン・ロートシルト(Chateau Mouton Rothschild) シャトー・ムートン・ロスチャイルド 2016

5大シャトーのなかで最も豪勢とされる「ムートン・ロートシルト」。ブラックベリーやプラム、スミレなどの濃厚で複雑な香りが感じられます。また、そしてシナモンやエスプレッソ、アジアンスパイスなどが混ざり合った、絶妙なアクセントが魅力です。

そして、米国に本拠を置くワイン出版物「ワイン・アドヴォケイト」にて2016年のヴィンテージは100点満点を獲得。伝説のヴィンテージとされる1986年以来の当たり年です。

シャトー・ディケム(Chateau d’Yquem) シャトー・ディケム 1989

シャトー・ディケム(Chateau d'Yquem) シャトー・ディケム 1989

ボルドー地方、ソーテルヌ地区で造られた、貴腐ワインの王様ともいわれる最高級デザートワインです。名門のソーテルヌの格付けにおいて最上級ランクの「プルミエ・クリュ・シュペリュール」を唯一獲得しています。

「シャトー・ディケム」は濃縮されたブドウの甘みとコクがあり、酸味やミネラル感などの旨味のバランスも絶妙なのが特徴。貴腐ワインの頂点にふさわしい、高級で贅沢なひとときを過ごしたい方におすすめです。