濃厚でパワフルな味わいが特徴的なフルボディの赤ワインは、渋みが強く初心者には敷居が高いと思われがちです。しかし、フルボディの赤ワインは飲み方や一緒に食べる料理を工夫することで、一気に飲みやすくなります。

今回はおすすめのフルボディ赤ワインをピックアップ。あわせて特徴や選び方、おいしい飲み方などもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

フルボディ赤ワインの特徴

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しばしばワインにおいて使われる「ボディ」は、ワインの味や香りを表す言葉です。なかでも「フルボディ」は、最も濃厚で味わいの深いワインを指します。

基本的に、赤ワインには渋みの元であるタンニンが多く含まれていますが、フルボディのものはタンニンの含有量が特に多く、強い渋みとこってりとした飲み口が特徴です。

ミディアムボディ・ライトボディとの違い

フルボディのワインとミディアムボディ・ライトボディと呼ばれるワインの違いは、味わいの濃さです。ワインのなかでも、重厚感とコクがあるものは「フルボディ」、重厚感とコクがともに中程度でほどよいものは「ミディアムボディ」、フレッシュで口当たりが軽めのものは「ライトボディ」に分類されています。

ミディアムボディのワインはほどよい濃さなので飲みやすく、幅広い料理に合わせやすいのが特徴。また、ライトボディのワインは、渋みが少なくアルコール度数も低いため、赤ワイン自体を初めて飲む方にもおすすめです。

フルボディ赤ワインの選び方

おすすめの産地で選ぶ

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フランス

フランスは世界的にも有名なワインの生産地を多く擁する国です。ワインの生産量は世界第二位。デイリーワインだけでなく高級ワインも多く製造されています。なかでも、特に有名な産地はブルゴーニュとボルドーです。

ブルゴーニュのワインは、単一種のブドウで醸造しているのが特徴。ボルドーのワインは「ワインの女王」と呼ばれており、きめが細かく、しっとりとした飲み口が高く評価されています。

イタリア

イタリアはワインの生産量・消費量が世界一の国です。イタリアワインは生産量が多いため、幅広い種類が取り揃えられており、多彩な表情のワインを楽しめます。

特に有名な産地は、辛口の赤ワインが多く生産されているトスカーナ州。肉料理に合うしっかりとした重厚感を持ちながも渋みを押さえているため、赤ワイン初心者でも飲みやすくおすすめの産地です。

チリ

南アメリカに位置する国、チリ。実はチリの風土はブドウの栽培に非常に向いているため、ワインが多く生産されています。さらにチリと日本は経済連携協定という協定を結んでいるため、安価で輸入されているワインが多いことが特徴です。

そのため、チリワインは価格が安く、さまざまな種類を手軽に試したいという方に向いています。また、ワインの当たりはずれが少ないのも特徴。1000円以下のラインナップが非常に豊富で、コスパの高い赤ワインを探している方にはチリワインもおすすめです。

おすすめのブドウ品種で選ぶ

カベルネ・ソーヴィニヨン

赤ワイン用のブドウ種といえばカベルネ・ソーヴィニヨン。赤ワインの王道ともいわれるブドウ種です。カベルネ・ソーヴィニヨンで造られたワインはスパイシーで、タンニンを多く含むためしっかりとした渋みがあります。

原産地はフランス南西部のボルドー。カベルネ・ソーヴィニヨンは病気に対する耐性が強く、土壌への適応力も高いためさまざまな土地で栽培しやすいのが特徴です。長い時間をかけて熟成させるワインに向いています。

メルロー

まろやかでタンニンの柔らかいメルロー。メルローは早熟な品種で、カシスやベリーなどの濃厚な果実味を持ちながらも酸味が少なく、タンニンも柔らかいため口当たりが滑らかです。酸味と渋みが少ないワインができるため、赤ワインを飲み慣れていない方にも向いています。

デイリーワインに使用されることの多い品種ですが、世界最高峰のワインのなかにはメルロー100%で生産されるものもあります。高級ワインからデイリーワインまで、幅広いワインに適したブドウです。

シラー

シラーはオーストラリアではシラーズとも呼ばれ、特に南フランスやオーストラリアでは最高級ワインにも使用されます。原産地はフランスのローヌ。シラーを使用した赤ワインは濃厚な果実の風味が凝縮しており、飲みごたえがあります。

一方で栽培しやすい品種でもあるため、さまざまな土地で栽培されているのも特徴。高級ワインからデイリーワインまで、幅広いワインに対応するコスパの高いブドウ品種です。

相性のよい料理で選ぶ

ワインと相性のよい料理は、味・香り・色を基準に考えるのがポイント。フルボディの赤ワインは非常に濃厚で芳醇なので、味の濃い肉料理とよく合います。ビーフシチューや焼き肉、すき焼きなど、ワインと同じくらいの濃厚さがある料理を選びましょう。

また、中華料理ならチンジャオロースーなども合います。チーズをおつまみにしたい場合は、脂肪分の多い濃厚なチーズを選ぶと相性抜群です。

フルボディのワインは一緒に味わう料理によって感じられる味わいが変わりやすい傾向にあります。一つの銘柄をいろいろな料理に合わせて飲むことで、自分好みの組み合わせを探してみてください。

フルボディ赤ワインのおすすめ

コノスル メルロー・ビシクレタ・レゼルバ

コノスル メルロー・ビシクレタ・レゼルバ

チリ産のフルボディ赤ワイン。自転車のラベルが特徴的です。ブドウはメルローをメインにカべルネ・ソーヴィニヨンやマルベック、シラーなど、いくつかの品種をバランスよくブレンドしています。

辛口で、なめらかなタンニンと鮮やかな果実の風味があり、アロマはラズベリーにコーヒーやチョコレートの香りがわずかに感じられます。ハッシュドビーフやビーフシチュー、牛肉のステーキなどとの相性が抜群。値段が非常に安いため、デイリーワインとしておすすめです。

カーニヴォ ジンファンデル

カーニヴォ ジンファンデル

アメリカ産のフルボディ赤ワインです。ブドウ品種はジンファンデル、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローの3種をブレンドしています。肉専用のワインと言われており、非常にパワフルでスパイシーな風味と、なめらかな口当たりが特徴です。

濃いベリーのアロマのなかに、ダークチョコレートやブラックペッパーの香りがわずかに感じられ、複雑で深い風味を楽しめます。肉専用というだけあって鉄板焼きや焼肉、ステーキなどの肉料理におすすめです。

サントリー(SUNTORY) 登美 赤

サントリー 登美 赤

実は日本でも赤ワインは生産されており、生産者の7割が山梨県に集中しています。本製品は山梨県産のフルボディ赤ワイン。サントリーの自社農園で栽培されたブドウのみで製造されており、ブドウ品種はメルローとカベルネ・ソーヴィニヨンを中心とした複数種のブレンドです。

シナモンやリコリスなどの香りがわずかに感じられ、よく熟した果実の風味とやわらかい口当たりが特徴。特別な日や、お祝いのプレゼントなどにもおすすめです。

ボデガス モンテルシエゴ・グラン・レゼルヴァ

ボデガス モンテルシエゴ・グラン・レゼルヴァ

スペイン産のフルボディ赤ワインです。明るく繊細なルビー色をしており、フルーツのアロマがほんのりと香ばしく、木の匂いがします。はっきりとしたコクがありながらも口当たりがなめらかで、非常にバランスのよい赤ワインです。

味付けの濃い肉料理だけでなくチーズやシチューにもよく合います。「グランレゼルヴァ」はスペインにおいて、入念に選別したブドウをオーク樽で24ヶ月、さらにボトルで36ヶ月熟成させたものだけが名乗れる特別な名称。スペインワインを深く知りたい方におすすめの赤ワインです。

ローズマウント M.VコレクションG.S.M

ローズマウント M.VコレクションG.S.M

オーストラリア産の辛口フルボディ赤ワイン。ブドウ品種はグルナッシュを中心としてシラー、ムールヴェードルの3種類をブレンドしています。 赤みがかった濃い紫色をしており、ストロベリーやブルーベリーのフルーティーなアロマと、凝縮された果実味が特徴です。

タンニンの風味が非常にきめ細やかなので、濃厚でありながらも飲みやすい口当たり。フルボディ赤ワインの初心者にもおすすめの飲みやすい銘柄です。

コンチャ・イ・トロ カッシェロ・デル・ディアブロ・カベルネソーヴィニヨン

コンチャ・イ・トロ カッシェロ・デル・ディアブロ・カベルネソーヴィニヨン

チリでNo.1のワイナリーが製造する辛口のフルボディ赤ワイン。カナッペやケーキ、フルーツといった、デザートや軽食と合わせるのがおすすめです。ブドウ品種はカベルネ・ソーヴィニヨンを100%使用しています。

本製品は、ワイン蔵に悪魔が住んでいるという噂を流して美味なワインを守ったという「悪魔の蔵伝説」を背景に持っているのが特徴です。タンニンが力強く、はっきりとした果実味が感じられるため、フルボディ赤ワインを飲みなれた方に向いています。

テヌータ・サン・グイド レ・ディフェーゼ・サッシカイア

テヌータ・サン・グイド レ・ディフェーゼ・サッシカイア

イタリア、トスカーナ州の高級辛口赤ワインです。ブドウ品種はカベルネソーヴィニヨンが70%、サンジョヴェーゼが30%使用されています。名前はイタリアの童話に登場する縁起のよい「猪の牙」に由来しており、力強く山の中を走る猪のように雄々しい赤ワインです。

生産量が少ないため、希少価値があるのもポイント。口当たりはなめらかで、柔らかく若い風味があるため、フルボディ赤ワインの初心者にもおすすめです。

シャトー・モンペラ ルージュ

シャトー・モンペラ ルージュ

フランス・ボルドー産の赤ワイン。ブドウ品種はメルローを中心にカベルネ・ソーヴィニョンとカベルネ・フランの3種類を使用しています。メルロー主体のため、口当たりがなめらかなのが特徴です。

強いタンニンは感じられないので飲みやすい銘柄ですが、果実味はしっかりあり、甘さの中にスパイシーさも感じられます。非常にバランスがよいため、ワイン愛好家の間でも人気がある赤ワインです。

ドメーヌ・グロ・フレール・エ・スール ヴォーヌ・ロマネ

ドメーヌ・グロ・フレール・エ・スール ヴォーヌ・ロマネ

フランス・ブルゴーニュの銘醸地ヴォ―ヌ・ロマネのフルボディ赤ワイン。ブドウ品種はピノ・ノワールを100%使用しています。完熟した赤い果実が凝縮したコクのある風味。タンニンは柔らかくなめらかなので口当たりがよいのが特徴です。

スパイスの香りがにわかに感じられ、奥行きのある非常に上品な香りがします。高級ワインなので、特別な日やプレゼントにおすすめです。

マイケル・デイヴィッド セブン デッドリー・ジンズ オールド・ヴァイン・ジンファンデル

マイケル・デイヴィッド セブン デッドリー・ジンズ オールド・ヴァイン・ジンファンデル

アメリカ産の、濃厚でパワフルなフルボディ赤ワイン。ラベルは7つの大罪がモチーフです。チェリーやラズベリーの中に、タルトやキャラメルを感じさせる複雑なアロマが香り、マイルドなタンニンの風味があります。

口に含むと「焦げ」と「苦み」を感じますが、渋さや酸味はほとんどありません。空気にしばらく触れさせると酸味が深みに変化し、飲み応えがぐっと増します。主張が強いワインなので、本製品と一緒に合わせる料理としては、ナッツやチョコレートなどの軽いおつまみがおすすめです。

コンチャ・イ・トロ&バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド アルマヴィーヴァ

コンチャ・イ・トロ&バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド アルマヴィーヴァ

チリワインの中でも最高峰といわれるプレミアム赤ワイン。ブドウ品種はカベルネ・ソーヴィニヨンを中心に複数種をブレンドしています。「チリのオーパスワン」と称されることもあり、繊細なタンニンと芳醇な果実味、そして上品な余韻を残す酸味が特徴です。

チリにはヨーロッパのワインのように「格付け」というシステムがありません。しかし、このアルマヴィーヴァが製造されたことにより、国内全体でも「一級ワイン」と呼べるような高級ワインを造ろうという意識が高まりました。チリワインの歴史の分岐点を知る上でも、飲んでおきたいおすすめフルボディ赤ワインです。

サン・マルツァーノ コレッツィオーネ・チンクアンタ+2・カンティーネ・サン・マルツァーノ

サン・マルツァーノ コレッツィオーネ・チンクアンタ+2・カンティーネ・サン・マルツァーノ

多くの国際的な賞で金賞を受賞してきたイタリア産のフルボディ赤ワイン。ワイナリー50周年記念の逸品です。樹齢50年以上の樹に数房しかできない、希少なブドウを100%使用して製造されており、50年に一度しか飲めない幻のワインと呼ばれています。

鮮やかで濃厚な赤い色をしており、ブラックベリーやプルーンの果実味が非常に濃厚です。全体的にバランスのよい赤ワインなので、幅広い肉料理によく合います。実力のある赤ワインですが、価格はそれほど高くないため、ちょっとしたプレゼントにもおすすめです。

番外編|フルボディ赤ワインのおいしい飲み方

温度

赤ワインは、温度が低いとタンニンの渋みが強調されてしまうため、注意が必要です。また、温度が高すぎても果実の風味がなくなってしまいます。特にフルボディの赤ワインは、タンニンの含有量が豊富で渋みが強いため、飲み頃の温度調整は非常に大事なポイントです。

フルボディ赤ワインの最適な温度は16~18℃。より常温に近いと渋みがまろやかに感じられ、ワイン本来の風味を味わうことができます。

デキャンタージュ

デキャンタージュとは、専用のガラス容器にボトルのワインを移し替えてワインを空気に触れさせることです。デキャンタージュを行うことでワインの味や香りが大きく変化します。

タンニンによる渋みや酸味が強く、香りが広がりにくいワインでも、デキャンタージュすることによって渋みや酸味をまろやかにし、ワイン本来の香りを取り戻すことが可能です。また、抜栓した瓶の底に澱(おり)が沈殿している場合は、グラスに澱が入るのを防ぐためにデキャンタージュすることもあります。

最適なコンディションのワインのことを「開いている」と表現することがありますが、さまざまな個性を持っているワインを、開いた状態で飲むために役立つのがデキャンタージュです。