北海道には大自然ではぐくまれる清流や米、寒さの厳しい気候などを活かしたおいしい日本酒が数多くあります。しかし、初心者の方には、数ある地酒のなかからどれを選べばよいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、キレのある淡麗辛口の日本酒を中心に、初心者でも飲みやすい日本酒も厳選してご紹介します。選び方も合わせて解説するので、合わせる料理を想像しながら好みの日本酒を見つけてみてください。

北海道の日本酒の選び方

味で選ぶ

北海道の日本酒は、すっきりとしたキレがある淡麗辛口の銘柄の多さが魅力。最近では、日本酒に慣れていない方でも飲みやすい銘柄が増えてきています。

特に、北海道産の酒造米「吟風」は香りがよく、フルーティーな仕上がりの日本酒になるのが特徴。一般的に、吟醸造りという製法で造られる吟風の「吟醸酒」は、フルーツのような芳醇さが強く感じられるので、飲みやすい傾向があります。日本酒になじみがない方は、辛口の銘柄よりもフルーティーと形容される銘柄から飲み始めるのがおすすめです。

蔵元で選ぶ

日本清酒

By: amazon.co.jp

明治5年に札幌で初めて酒づくりを始めた酒造店を起源とし、創業140年以上を誇る老舗の蔵元です。代表銘柄は、昭和3年に「日本清酒」が設立した際に統一銘柄として確立された「千歳鶴」。

豊平川の伏流水からくみ上げる硬軟のバランスがよい水と、北海道産の酒造好適米「吟風」をふんだんに使った、北海道の風土気候を生かした酒づくりが特徴です。酒づくりのノウハウと自然の恵みを生かして、ワインや味噌づくりも行っています。

小林酒造

By: kitanonishiki.com

小林酒造は蔵人の大部分が農業の後継者であり、地元の風土を愛し育てる心をもって、酒づくりに取り組んでいます。道央に位置する全国有数の稲作地帯、栗山町に蔵を構えている蔵元。代表銘柄である「北の錦」にはさまざまなラインナップがありますが、定番製品のなかでは特別純米酒の「まる田」がおすすめです。

高砂酒造

By: rakuten.co.jp

明治32年に旭川で創業された蔵元です。旭川は北海道の中央部にある盆地に位置し、寒暖差が大きく、中核都市のなかでは降雪量が多い地域でもあります。周りを囲む4本の河川と、雪解け水による水資源の豊富さが酒づくりにおける強みです。

醸造した酒をタンクごと雪に埋めて低温熟成させる、雪中貯蔵というユニークな方法で造られる日本酒もあります。昭和50年に誕生した淡麗辛口の日本酒「国士無双」で人気が爆発。淡麗辛口ブームの先駆けとも言える銘柄で、全国的に有名になりました。

国稀酒造

By: rakuten.co.jp

北海道の増毛町にある日本最北端の蔵元です。代表銘柄は蔵元の名前でもある「国稀」。暑寒別岳連峰を水源とする清らかな水と、選び抜かれた良質の米に加えて、南部杜氏の技が光る日本酒です。

原料米には「山田錦」や「五百万石」が使用されたものが多く発売されています。生産する4000石の酒のうち、95%が道内で消費されており、地元で愛される地酒です。

福司酒造

By: fukutsukasa.jp

福司酒造は大正8年に創業し、釧路唯一の蔵元として地域に根差した酒づくりを行っている蔵元です。道東の大自然の伏流水を使用し、気候を活用した熟成貯蔵の研究を行っているほか、日本酒と北海道の食材との相性を追求しています。代表銘柄は北海道産の酒造好適米「吟風」を用いた「福司」が有名です。

北海道の日本酒おすすめ銘柄

男山 純米大吟醸

男山 男山 純米大吟醸

明治20年に創業された旭川の酒蔵「男山」の代表銘柄です。本製品は1977年にモンドセレクション金賞を獲得。その後も40年にわたって継続受賞している銘品です。

原料米には選び抜かれた山田錦を使用し、製造工程の大半が人手を使って丁寧に造られています。穏やかな含み香と、淡麗でありながらも豊かでまろやかな味わいが特徴。最高級品にふさわしい化粧箱入りで、贈り物やお祝いの席にも最適の銘柄です。

高砂酒造 国士無双 純米酒

高砂酒造 国士無双 純米酒

「国士無双」は男性的かつ爽やかな辛口の風味で、昭和50年代からの淡麗辛口ブームの先駆けとなった日本酒の銘柄です。ネーミングは、漢の時代に活躍した将軍・韓信を「国士無双」と称えたという逸話にちなんだもの。

インパクトのあるネーミングにぴったりの、鋭いキレとコクのある風味が特徴です。同銘柄には10種類のラインナップがありますが、本製品は原料米に美山錦を使用した純米酒。米の旨みが感じられ、飲みやすくて人気がある定番品です。飲み方としては、米のコクが際立つ冷や、または香りが楽しめるぬる燗をおすすめします。

国稀酒造 国稀 特別純米酒

国稀酒造 国稀 特別純米酒

日本最北端の蔵元である、国稀酒造の人気銘柄「国稀」の特別純米酒です。富山県や新潟県産の「五百万石」を原料米に使用し、精米歩合は55%。純米酒でありながら、スッキリとした口当たりが特徴で、北海道内の寿司店などで人気の辛口日本酒です。

寿司はもちろん、魚の塩焼きや豆腐、だし巻き卵などさっぱりとした料理と好相性。冷やで飲むとキレのあるのど越しが楽しめ、ぬる燗で少しずつ飲むと米の旨みが引き立ちます。辛いだけではなく、米の甘みも感じられ、バランスがよく飲みやすいおすすめの銘柄です。

日本清酒 千歳鶴 純米大吟醸

日本清酒 千歳鶴 純米大吟醸

北海道産の酒造好適米「吟風」を精米歩合40%まで磨き上げた純米大吟醸酒です。米と米麹のみから造られる本製品は、米のふくよかな旨みを存分に楽しめます。吟醸酒であることから、華やかな吟醸香とさらっとした辛口の飲み心地が特徴。

仕込み水がしっかりとして良質な水なので、芯の強さを感じられる日本酒でもあります。さっぱりとして後味の余韻が短いので、濃厚な味付けの料理とも相性がよいです。「千歳鶴」は全国新酒鑑評会での金賞の獲得回数が全国で5本の指に入るほど高品質な銘柄で、地元でも人気の地酒。

ラベリングがスタイリッシュで木箱入りのため、高級感があり、目上の方への贈り物にもおすすめです。

小林酒造 北の錦 特別純米酒 まる田

小林酒造 北の錦 特別純米酒 まる田

小林酒造の代表銘柄「北の錦」のなかでも定番人気の日本酒です。やや辛口で、北海道産酒造好適米「吟風」を使い、夕張山系の雪清水を使用しています。力強い旨みが感じられる濃厚な味わいが特徴。派手すぎないフルーティーな香りと、わずかな苦みがアクセントです。

しっかりとした風味は、味が濃い料理や揚げ物などにも負けないため、食事と一緒にお酒を味わいたい方や、日本酒好きな方にもおすすめ。旨みと酸味のバランスがよいので、お燗にしても楽しめます。

福司酒造 福司 純米酒

福司酒造 福司 純米酒

北海道産の酒造好適米「吟風」を使用した純米酒です。吟風は大きめの粒に心白があるのが特徴で、まろやかで角のない味わいが高く評価されています。本製品は味わい深さがありながらも、芳醇さが特徴の純米酒のなかではすっきりした印象が強く、やや辛口に分類される日本酒です。北海道の食材に合う日本酒を全国の方に飲んでほしいという、作り手の想いが込められています。

合わせる料理としては、刺身や寿司など海鮮との相性は抜群。冷やでも常温でも燗でもあらゆる飲み方で楽しむことができ、手頃な価格のため、毎日の晩酌におすすめの銘柄です。

碓氷勝三郎商店 北の勝 鳳凰 徳利

碓氷勝三郎商店 北の勝 鳳凰 徳利

碓氷勝三郎商店は、新潟県から北海道に移住してきた創業者の名前がそのまま蔵元の名称となっています。根室市にある同蔵元の代表銘柄は、創業者の名前にちなんで名づけられた「北の勝」。なかでも「大海」「鳳凰」などが定番品として人気があります。

北の勝は全生産量の8割が地元で消費されているといわれ、北海道外では見かけることが少ないですが、地元では長く愛されている銘酒です。鳳凰は味わいに芯があり、しっかりとした旨みが特徴の清酒。飲み飽きしない酒質は晩酌にぴったりです。本製品は風流な陶器製の徳利に入っていて、日本酒好きな方への手土産などにも喜ばれます。