日本に存在する1400以上の酒蔵のうち、実に89蔵もの酒造を持つ酒の一大産地「新潟」。新潟の日本酒はすっきりと淡麗な味わいで料理にも合わせやすく、日本酒愛好家からこよなく愛されています。

新潟の日本酒のなかには「久保田」や「八海山」などの有名な銘柄も多数あり、それぞれ味わいも違うため、日本酒初心者はどれを選べばいいか迷ってしまいがちです。そこで、新潟の日本酒について詳しく解説するとともに、おすすめの銘柄をご紹介します。

新潟の日本酒の特徴は?

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新潟の日本酒は「淡麗辛口」の味わいが特徴です。新潟の水がミネラル分の少ない軟水であることや、新潟が誇る酒造好適米「五百万石」を使用していること、仕込みが雪深い時期に行われるため、発酵がゆっくりと進むことによって、キリッとした辛口の日本酒が出来上がります。

戦後、甘口の日本酒が好まれていたなかで、すっきりとした味わいをもつ新潟の日本酒が登場したことによって、淡麗辛口ブームが起こったほど、インパクトのある日本酒です。

新潟の日本酒の選び方

味をチェック

辛口

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新潟らしい「淡麗辛口」の味わいを楽しみたいなら、辛口の銘柄がおすすめです。新潟の日本酒は軟水を使用しているため、辛口でも口当たりが柔らかく飲みやすいのが特徴。すっきりとした味わいからどんな料理にも合わせやすいので、食中酒としてもおすすめです。

また、辛口のなかでも大吟醸と名の付く銘柄は、フルーティな吟醸香によってさらに口当たりがよくなるため、辛口の日本酒が苦手という方でもおいしく飲めます。辛口初心者の方はまずは大吟醸酒からトライしてみてください。

甘口

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新潟の日本酒は、辛口のものが主流ですが甘口の銘柄も存在します。甘口の魅力は、米が持つ甘みやうまみがしっかりと感じられる点です。辛口に比べてアルコール度数が低めのものが多いため、そもそも日本酒が初めてという方や、辛口が苦手な方は甘口の銘柄からトライしてみましょう。

蔵元の特徴をチェック

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下越地方の蔵元の特徴

新潟県の北東に位置する下越地方は、平地が多く米作りもさかんな地域なので、日本酒造りも活発に行われています。味わいは新潟らしく辛口が主流ですが、マイルドな口当たりの酒を造る蔵元も多いのが特徴です。

下越地方の日本酒は、飲みやすく飽きが来ないので、新潟の日本酒を初めて飲む方にもおすすめ。どんな料理にも合わせやすいので、おもてなしの席にもぴったりです。

中越地方の蔵元の特徴

新潟県中越地方は、「日本三大杜氏の里」とも言われ、優秀な杜氏が多くいることで有名な地域です。ちなみに杜氏とは、日本酒を仕込む職人のことを指します。「久保田」を造る朝日酒造や「八海山」を造る八海醸造など、歴史のある有名な酒造が多くあるのも特徴。新潟が誇る銘酒を堪能できるエリアです。

味わいは新潟らしい、淡麗辛口のものが主流。新潟の日本酒らしさをしっかり味わいたいなら、中越地方の日本酒がおすすめです。

上越地方の蔵元の特徴

新潟県上越地方は、妙高山や米山、飛騨山脈と山に囲まれた地域で、冬は厳しい寒さになりますが、良質な米と水に恵まれており酒造りにはぴったりの土地。新潟には珍しく硬水と軟水の両方が湧き出ているため、日本酒の味わいも幅広いのが上越地方の魅力です。

新潟らしいキレのよい味わいのなかにも、まろやかな甘みが感じられる日本酒が多いのが特徴。辛口が苦手という方は、上越地方の日本酒を試してみてください。

佐渡地方の蔵元の特徴

新潟のなかでも独特な佐渡地方。対馬海流の影響により、新潟本土に比べて冬は暖かく夏は涼しい気候で、豊かな自然の中で米作りや酒造りが行われています。北の大佐渡山地と、南の小佐渡山地からの湧き水も豊富で、日本酒造りに適した土地です。

佐渡地方の日本酒は、生産量が少なく貴重な「山廃仕込みの酒」や、炭酸による独特な口当たりが楽しめるスパークリング日本酒など、繊細で個性のある酒造りを行っている酒造が多いのが特徴。ちょっと変わった日本酒を試してみたい方は、佐渡地方の日本酒がおすすめです。

「越の三梅」の銘柄をチェック

越乃寒梅

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越乃寒梅は石本酒造によって造られている日本酒です。新潟のほぼ中央部に位置する亀田郷は、信濃川と小阿賀野川に囲まれているため良質な水に恵まれており、雪深い土地柄から酒造りに最適の地。江戸時代から梅の名産地としても知られており、寒い冬に美しく咲く梅の花が、越乃寒梅という名の由来です。

兵庫県産の山田錦と、新潟県産の五百万石という酒造好適米を磨き、卓越した蔵人の技をもってじっくりと発酵させて造られる越乃寒梅は、新潟らしいすっきりとキレのある味わい。飲み飽きず、料理を引き立てる酒と言われています。

雪中梅

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雪中梅は、新潟県上越地方にある丸山酒造場で造られている日本酒です。山里の豊かな自然が広がる環境の中、柔らかな井戸水と、こしいぶきや五百万石など上越地方で作られた酒造好適米をふんだんに使って造られています。

雪中梅は、柔らかくなめらかな口当たりと、まるみのある穏やかな酸味が特徴です。そのため、あまり辛口の日本酒が得意でない方にもおすすめします。コクがあり、あとから追いかけてくる酸味とわずかな渋みが絶妙のバランスです。

峰乃白梅

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峰乃白梅は越後平野のほぼ中央あたりにある峰乃白梅酒造によって造られている日本酒。越後平野は、冬は日本海からの風が吹き下ろすため極寒となり、また、美しく磨かれた湧き水が蔵の周りでふんだんに採れるため、酒造りには最適の地です。

米をしっかりと磨き込み、本格的な味わいの日本酒を造ることを追及しているので、普通酒は造らず本醸造・純米酒・純米吟醸という「特定名称酒」のみを造ることにこだわっており、蔵人たちの酒造りに対する真摯な姿勢がうかがえます。

峰乃白梅の味わいは、新潟の伝統である淡麗辛口。コクとキレのバランスがよく飲み飽きないため、料理に合わせやすい日本酒です。

新潟の日本酒おすすめ銘柄|辛口

八海酒造 清酒 八海山

八海酒造 清酒 八海山

新潟の有名な銘柄である八海山。清酒でありながら米を4割近くも磨き込んで造り上げるため、すっきりと雑味のない味わいが楽しめるのが特徴です。低温発酵により、新潟らしいキレのある淡麗辛口の味わいに仕上がっています。

サラリと飲み飽きない味わいは、料理との相性も抜群。料理の味をいっそう引き立てるため、普段使いはもちろん、特別な日の一本としてもおすすめです。

朝日酒造 久保田 千寿 吟醸

朝日酒造 久保田 千寿 吟醸

新潟の代表的な銘柄のひとつである久保田。酒造好適米である五百万石を使用し、米と麹のうまみを生かして造られた吟醸酒です。味わいは中辛口で、フルーティな香りと柔らかな口当たりによって飲みやすく仕上がっています。

さっぱりと飲み飽きない味わいで、冷やはもちろんお燗で飲むのもおすすめ。キレのあるすっきりとした後味からどんな料理とも合わせやすいため、おもてなしやお祝いの席にもぴったりの日本酒です。

北雪酒造 NOBU 大吟醸

北雪酒造 NOBU 大吟醸

深いブルーのボトルが目を引くNOBU。一見日本酒には見えない、スタイリッシュなルックスが印象的です。世界中のセレブから愛されている、高級日本食レストラン「NOBU」の名を冠する本銘柄は、佐渡産の越淡麗を40%まで磨いて造られた逸品。柔らかく、軽やかな口当たりが魅力です。

メロンや花の香りを思わせるフルーティな吟醸香と、新潟らしいきりっとした辛口の味わいのバランスが絶妙。繊細な味わいから日本酒初心者の方にも飲みやすいおすすめの日本酒です。

菊水酒造 無冠帝

菊水酒造 無冠帝

ワインのようなスマートなボトルが印象的な銘柄。淡いブルーが涼やかで、テーブルの上でも映えるため暑い時期のおもてなしにも映えるボトルデザインです。ワイングラスで楽しむ日本酒アワード2019で最高金賞を受賞した日本酒としても知られています。

シャープなキレの中にも、ふくよかなうまみを感じさせる味わいは飲み飽きず、すいすいと杯が進むのが魅力です。すっきりと爽快な口当たりを存分に楽しむためには、しっかりと冷やして飲むのがポイント。吟醸酒ですが、吟醸香は控えめに、淡麗辛口の味わいを前面に押し出しているので料理とも合わせやすいのも魅力です。

合わせる料理としては。チーズを使ったサラダや魚介などとの相性がよく、いつもの料理をより美味しく楽しめます。

妙高酒造 シャトー妙高 特別純米酒

妙高酒造 シャトー妙高 特別純米酒

ワインのように高級感あふれるボトルが目を引くシャトー妙高。本銘柄は、「ワイングラスで楽しむ日本酒」をコンセプトに造られた特別純米酒です。そのボトルデザインには、和食のみならず、フレンチやイタリアンなど、さまざまな料理と合わせて楽しんでほしいという思いが込められています。

新潟らしいシャープでドライな辛口の味わいですが、メロンやマスカットのようなフルーティな香りが広がるため、辛口が苦手な方でも飲みやすいのが特徴。魚介のマリネや生牡蠣、バーニャカウダなどとの相性がよく、料理の風味をより引き立ててくれます。

逸見酒造 真稜 原酒 山廃純米大吟醸

逸見酒造 真稜 原酒 山廃純米大吟醸

佐渡にある逸見酒造の山廃仕込みの日本酒。逸見酒造は全国新酒鑑評会で何度も入賞するほど実力のある酒造で、温度管理などに気遣った高品質の日本酒を造っています。

本銘柄は乳酸発酵とさまざまな微生物のはたらきによる、濃厚でふくよかな香りとうまみが特徴です。味わいの傾向は、新潟らしさである淡麗辛口とは違いますが、その力強さは山廃仕込みならでは。豊かな風味をじっくりと楽しめる銘酒です。

越乃寒梅 別撰

越乃寒梅 別撰

新潟の日本酒として名高い越乃寒梅の別撰。穏やかな香りと軽やかな風味を生み出す酵母と、酒造好適米をふんだんに使って造られており、すっきりとした軽やかな味わいが特徴です。

本銘柄は淡麗辛口なので、新潟らしい味わいを楽しみたい方におすすめ。爽やかなのど越しを味わいたいなら常温や冷やを、米や麹の持つふくよかな香りをじっくり味わいたいならぬる燗をと、銘柄のどんな個性を楽しみたいかで飲む際の温度を変えると、より深く楽しめます。

峰乃白梅酒造 峰乃白梅 純米吟醸 原酒 ひやおろし

峰乃白梅酒造 峰乃白梅 純米吟醸 原酒 ひやおろし

モダンなデザインのラベルが素敵な峰乃白梅。純米吟醸ならではの穏やかでフルーティな香りが特徴で、辛口ながらも飲みやすい日本酒です。酒造好適米である五百万石を使用し、すっきりとした味わいに仕上がっています。

新潟らしいキレのあるシャープな味わいは後味も爽やかで、どんな料理とも相性抜群。手土産にしたり、おもてなしの席でふるまったりするのにもおすすめです。

新潟の日本酒おすすめ銘柄|甘口

丸山酒造場 雪中梅

丸山酒造場 雪中梅

新潟の日本酒では珍しく、甘口で穏やかな味わいが楽しめる雪中梅。辛口が苦手な方や、日本酒初心者の方にもおすすめの銘柄です。蔵の近くにある水源からとれる良質な水と、契約農家から下される酒造好適米によって丁寧に造られています。

口に含むと、柔らかな口当たりと品のよい甘みが楽しめるのが魅力。料理と合わせるのはもちろん、おつまみとともにじっくりと味わうのもおすすめです。

真野鶴 ささにごり純米酒

真野鶴 ささにごり純米酒

白く濁った液色が目を引くにごり酒。1892年、佐渡で創業した尾畑酒造によって造られた日本酒です。佐渡の豊かな自然の中で育った酒造好適米と、小佐渡山脈によって洗われた美しい水を使って造られており、洗練された味わいに仕上がっています。

柔らかい口当たりで、もろみが持つほのかな甘みとうまみが生きた味わいは飲みやすく、日本酒初心者の方にもおすすめです。あとからすっきりと爽やかな酸味が広がるため、後口はさっぱり。甘すぎず、しつこくないのですいすいと飲めるおいしさがあります。

白瀧酒造 上善如水スパークリング

白瀧酒造 上善如水スパークリング

ワインのようなスタイリッシュなボトルデザインがおしゃれな日本酒。2006年から発泡性の日本酒の研究を続けている白瀧酒造によるスパークリング日本酒です。ワイングラスで楽しむのにぴったりで、おしゃれに日本酒を楽しみたい方におすすめします。

爽やかな風味をさらにアップしてくれる炭酸の口当たりが一番の魅力。グラスに注ぐと花のような香りが立ちのぼり、気分を華やかにしてくれるため、パーティーでのおもてなしにもおすすめです。飲みやすい甘口の味わいながらもすっきりとした後口とほろ苦さが味わえます。

日本酒が好きな女性へのプレゼントや、手土産にするのにもおすすめ。洋食・和食全般と相性がよく、ステーキのほか、お好み焼きや生姜焼きともよく合います。チョコレートやケーキとともに、デザートワインの代わりとして味わうのもおすすめです。