豊かな自然と恵まれた気候風土、卓越した酒造りの技術によって生み出される「山形の日本酒」。最近では、山形で醸される日本酒が国内外で名誉ある賞を次々と獲得しており、山形は日本屈指の酒どころ吟醸王国としての地位を確立しています。
今回は、バラエティー豊かに揃う山形の日本酒のなかから、おすすめの銘柄を甘口や辛口などの味わいごとにピックアップ。選ぶ際のポイントも詳しく解説します。ぜひ、お気に入りの1本を見つけてみてください。
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- 目次
- 山形の日本酒の特徴
- 山形の日本酒の選び方
- 山形の日本酒のおすすめ|甘口
- 山形の日本酒のおすすめ|辛口
- 山形の日本酒のおすすめ|フルーティー
- 山形の日本酒のおすすめ|飲み比べセット
- 山形の日本酒の売れ筋ランキングをチェック
山形の日本酒の特徴
低温発酵に適した寒冷な気候や、名峰から流れる滋味深い水など、酒造りに恵まれた資源が揃う山形県。県全域には51の酒蔵が点在しており、総じてやわらかく、クリアな酒質の日本酒が醸されています。
純米酒や本醸造酒は、酸味と旨味が心地よく重なるふくよかな味わいが魅力。純米吟醸酒や吟醸酒は、フルーティーな香りとなめらかな口当たりを堪能できます。
山形には、蔵元と農業関係者、行政が垣根を越えて醸造技術を共有し、切磋琢磨してきた歴史があります。さらに、「出羽燦々」「出羽の里」「雪女神」などオリジナル酒米の開発にも力を入れ、県全体で酒造りのレベルを向上させてきました。
県を挙げた取り組みが実り、2016年には日本酒界ではじめて県単位での地理的表示「GI山形」の認証を取得。最近では、2023年度「全国新酒鑑評会」での金賞受賞数全国1位をはじめ、国内外で名誉ある賞を席巻し、吟醸王国の名を不動のものにしています。
山形の日本酒の選び方
味わいをチェック
甘口
日本酒は、おもに「日本酒度」と「酸度」の組み合わせによって甘口と辛口が決まります。日本酒度とは、日本酒に含まれる糖分の比重を数値化したもの。マイナス値が大きいほど糖分の多い甘口、プラスであるほど辛口と判断されます。
酸度とは、日本酒に含まれる酸の量を示した数値のこと。日本酒度が低く、かつ酸度が低い銘柄であればすっきりとした口当たりの「淡麗甘口」、酸度が高い銘柄であればボリューミーな甘みが広がる「濃醇甘口」の味わいを堪能できます。
山形の甘口日本酒は、フルーティーな香りと旨味のある飲みやすい銘柄が多いため、とくに日本酒初心者の方におすすめ。甘い味付けの料理や、食後のデザートとのペアリングを楽しみたい場合などにも活躍します。
辛口
辛口の日本酒は、甘みのないドライな口当たりとキレに、旨味や酸味が織りなす複雑な風味を感じられるのが特徴。さまざまな料理と合わせやすいので、日々の食事と一緒に楽しめる日本酒を求めている方におすすめです。
甘口同様、日本酒度と酸度の組み合わせで味わいが変わるのも押さえておきたいポイント。日本酒度が高く酸度が低いとすっきりキレ味の「淡麗辛口」、酸度も高ければどっしりとした旨味が広がる「濃醇辛口」の味わいを堪能できます。
山形の辛口日本酒には、米の旨味とキレのバランスが取れた飲み飽きしにくい銘柄が豊富。食中酒として飲めば、日本酒と料理が互いのおいしさを引き立て合います。
なお、日本酒度や酸度は甘辛度を判断するひとつの目安。数値上は辛口でもフルーティーな味わいだったり、甘口でも辛さを感じたりする日本酒も存在します。
フルーティー
日本酒のフルーティーとは、華やかで甘みのある香りや味わいのこと。「熟したバナナのような甘い香り」「リンゴのようなさわやかな酸味と甘み」などと、多くは果物にたとえて表現されます。
日本酒がフルーティーな香味を放つ要因は、酵母が醸造過程で果実や花などの香り成分と同じ化合物を生成するため。また、米の表面には香り成分を抑える脂質やタンパク質が含まれているので、高精度に磨き上げるほどフルーティーに仕上がるといわれています。
フルーティーで香り高い日本酒は、日本酒特有のツンとした香りが苦手な方や日本酒初心者の方などでも飲みやすいのが魅力。なお、日本酒にもいくつか種類がありますが、フルーティーな銘柄は純米大吟醸や純米吟醸などの吟醸酒系に多い傾向があります。
酒米の種類をチェック
出羽燦々
山形県が11年の歳月をかけて開発し、山形オリジナルの酒米第1号として1995年に登場した「出羽燦々」。やわらかく吸水性が高いため醪に溶けやすく、米の中心部である心白も大きいので、味わいの幅があるバランスの取れた日本酒に仕上がるのが特徴です。
吟醸造りに適した酒米のため、さっぱりとした飲み口に心地よいキレ味を堪能できるのも魅力。出羽燦々を100%使用して一定の基準をクリアした純米吟醸酒には「DEWA33」の称号が与えられ、ボトルに青いシールが貼られます。
出羽の里
「出羽の里」は、出羽燦々に続いて開発された山形県を代表するオリジナル酒米です。安価で耐冷性に強い品種を目標に、「吟吹雪」と「出羽燦々」を掛け合わせて育成され、2004年に山形県の水稲奨励品種に採用されました。
大粒で心白が大きく、低精白でも米の豊かな旨味と雑味のないきれいな味わいを引き出せるのが特徴。高品質ながら比較的リーズナブルな銘柄が豊富なので、コスパのよい普段飲み用の日本酒を求めている方などにおすすめです。
酒未来
幻の酒としても名高い「十四代」の造り手「高木酒造」が、約18年もの歳月をかけて開発した「酒未来」。父に「美山錦」、母に「山酒4号」を持つ酒米で、仕立てる日本酒は華やかな香りとふくらみのある味わいに仕上がるのが特徴です。
当初は「くどき上手」で知られる山形の酒蔵「亀の井酒造」とともに使用されていましたが、現在では高木酒造が未来を託せるとした若手蔵元にも提供され、全国で「酒未来」を用いたさまざまな日本酒が醸されています。
雪女神
「雪女神」は、山形県産米100%で高級日本酒を造りたいとの要望をもとに開発された大吟醸酒向けの酒米です。大粒で割れにくく、心白が小さいため高精白が可能。さらに、タンパク質の含有量が少ないので、雑味のないきれいな酒質に仕上がるのが特徴です。
とくに、繊細かつ上品な味わいの日本酒を好む方におすすめ。なお、商標名に「雪女神」を謳っている日本酒は、原料米に雪女神を100%用いるほか、純米大吟醸または大吟醸であることや山形酵母を使用することなど醸造条件が定められています。
つや姫
山形県のオリジナルブランド米「つや姫」。炊飯米は粒が大きく揃っており、白くつやのある輝きと、甘み・旨味・香り・粘りを備えた食味のよさが魅力。日本穀物検定協会の行う米の食味ランキングでは、デビュー以来毎年最高評価の特Aを獲得しています。
つや姫は食用を目的に開発された品種ですが、酒造りに用いても持ち前のおいしさを感じられるのが特徴。口に含めば、米の旨味と甘みが広がるジューシーな味わいを堪能できます。
有名銘柄をチェック
朝日・蔵王・月山・鳥海山・吾妻山などの名峰に囲まれた山形では、山系ごとに異なる水質の水が流れています。県全域に点在する酒蔵ではその土地の自然を生かした酒造りが行われており、日本酒ファンを魅了する名高い銘酒も数多く生み出されています。
たとえば、高木酒造が醸す「十四代」をはじめ、「くどき上手」「栄光冨士」「出羽桜」「上喜元」などが有名。入手困難なプレミア酒やキレのある淡麗辛口、フルーティーな芳醇旨口に普段飲みに適したコスパのよい銘柄など、ラインナップも多彩です。
山形の日本酒選びで悩んだ際は、まず有名銘柄からチェックするのがおすすめ。じっくり味わいながら幅を広げて、好みの1本を探していくのもオツな楽しみ方です。
有名酒蔵をチェック
東北銘醸
「東北銘醸」は山形県酒田市を代表する酒蔵です。1893年の創業以来、すべての酒に「生酛造り」を採用しているのが特徴。生酛造りとは、熟練の技術とノウハウが必要とされる伝統製法で、手間暇かけて醸す日本酒は深い味わいときれいな後味に仕上がります。
東北銘醸の手がける有名銘柄は「初孫」。世界的に権威のある酒類コンペティション「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」では、2018年から3年連続でトロフィー受賞の快挙を達成し、初孫ブランドの名を世界に知らしめました。
高木酒造
全国的な知名度がある山形県村山市の「高木酒造」。現在は、十五代目の髙木辰五郎氏が社長を務めており、創業400年余りの歴史のなかで培われた伝統技術と近代的な技法を掛け合わせて、芳醇・旨口・キレが揃う風味豊かな日本酒が醸されています。
主要ブランドは、いまやプレミアがつき、入手困難な幻の酒として知られる「十四代」。淡麗辛口が主流だった当時の日本酒界に芳醇旨口という新風を吹き込んだ銘酒で、華やかな香りと果実を思わせる上品な味わいが多くの日本酒ファンを魅了しています。
出羽桜酒造
「出羽桜酒造」は、1892年に創業された山形県天童市の酒蔵です。看板銘柄は、1980年に発売された「桜花吟醸酒」。フルーティーな香りとふくらみのある味わいは瞬く間に吟醸酒ブームを巻き起こし、吟醸酒の代名詞的存在として市場を牽引してきました。
出羽桜酒造が醸す吟醸酒は、「全国新酒鑑評会」や「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」など国内外の品評会で数々の賞を獲得。商品開発にも力を入れており、最近では発泡性清酒や低アルコール清酒など時代に寄り添う銘柄も多彩に展開されています。
贈り物には飲み比べセットがおすすめ
大切な方への贈り物として山形の日本酒を検討している方は、複数の銘柄を一度に堪能できる飲み比べセットにも注目。同じ蔵元が醸し方の異なる銘柄を詰め合わせたモノや、異なる蔵元の主力銘酒を詰め合わせたモノなど、多彩なラインナップが魅力です。
飲み比べセットは1本あたり300ml程度の小瓶サイズで、少しずつ楽しめる製品が多いのもポイント。どの銘柄にするか決めかねている場合や、さまざまな銘柄を少しずつ試しながら好みの味わいを見つけていきたい場合などにもおすすめです。
山形の日本酒のおすすめ|甘口
加藤嘉八郎酒造 大山 特別純米酒 十水
山形県鶴岡市の老舗蔵元「加藤嘉八郎酒造」が「十水仕込み」で醸すこだわりの日本酒です。十水仕込みとは江戸時代に確立された手法のこと。現在の主流よりも1~2割程度少ない水で醸造するため、仕上がる日本酒は濃厚なコクをまとうのが特徴です。
鼻腔を穏やかにくすぐる、きれいに澄んだ吟醸香が好印象。口に含めば、米のふくよかな甘みと旨味にしっかりとした酸味がバランスよく重なり、後口にも心地よいキレを堪能できます。
濃醇甘口タイプの特別純米酒は、肉料理やクリームソースなどを用いるこってりとした洋食とも相性がよく、日々の食中酒として活躍。冷やにお燗にと、幅広い温度帯で楽しめるのもおすすめポイントです。
小嶋総本店(Kojima Sohonten) 東光 純米吟醸原酒 出羽の里
「出羽の里」を100%使用した濃醇甘口タイプの日本酒です。造り手は、420年以上の歴史を有する山形県米沢市の「小嶋総本店」。精米歩合60%まで磨き、酒米以外もすべて山形産の原料で丹念に醸された「GI山形」認定の純米吟醸原酒です。
しっかりとした骨格がありながらも、出羽の里らしさを感じるクリアな酒質が特徴。口中には、熟したリンゴを思わせるフルーティーな甘みがふくよかに広がり、さわやかにキレる後口へと続きます。
冷酒や常温で軽やかに、40℃程度のぬる燗でふくらむ旨味と香りを堪能するのもおすすめ。ペアリングには、すき焼き・魚の煮つけ・肉じゃが・ビーフシチュー・ミートソースなど、コクのある料理がよく合います。
中沖酒造店(Nakaoki Sake Brewery) 純米大吟醸 醸心 雪女神
2023年度「全国新酒鑑評会」の金賞をはじめ、さまざまな品評会での受賞歴を有する実力派の日本酒「醸心」。酒米に「雪女神」を100%使用し、低温発酵で丹念に仕込んだ、甘めですっきりとした飲み口の純米大吟醸酒です。
造り手は、山形を代表する米どころであり、古くから酒どころとしても知られる山形県川西町の老舗蔵元「中沖酒造店」。滋味深い酒質で、口に含めば、華やかな吟醸香とともに米の上品な旨味とほのかな甘みを感じられます。
「GI山形」認定酒なので、日本酒の質にこだわる方にもおすすめ。冷やした本銘柄をワイングラスに注いで飲むと、より豊かに引き立つ香りを堪能できます。
東の麓酒造(AZUMANOFUMOTO SAKE BREWERY) 天弓 桜雨
山形県南陽市に蔵を構える老舗「東の麓酒造」が、東北芸術工科大学の学生と共同で醸す「天弓」ブランドの日本酒です。ピンク色のラベルが華やかな「桜雨」は、すっきりとしたやや甘口タイプの純米吟醸酒。後口をさっぱりと引き締めるさわやかな酸味も魅力です。
程よくボディー感のある味わいで飲みやすいため、食中酒にもおすすめ。とくに、白身魚の天ぷら・エビしんじょ・シュリンプカクテル・生ハムフルーツなど、素材を生かした淡白な味付けの料理とよく合います。
寿虎屋酒造 霞城寿 純米吟醸 つや姫
食味豊かな「つや姫」を100%使用した日本酒。1715年創業の老舗日本酒蔵「寿虎屋酒造」が、天然軟水である蔵王山系高瀬川の伏流水で丹念に仕込み、つや姫の旨味を引き出したほんのり甘口の純米吟醸酒です。
鼻腔をくすぐる穏やかな吟醸香に、甘みと酸味がバランスよく重なる上品な味わいが特徴。合わせる料理を選ばず、冷酒から燗酒まで飲み方も問わないので、シーンや好みに合わせて幅広く楽しめます。
食中酒にはもちろん、冷やしてワイングラスに注ぎ、アペリティフとしてチーズなどとのペアリングを堪能するのもおすすめ。なお、本銘柄は「GI山形」認定酒で品質も良好です。
米鶴酒造 米鶴 純米あんだんて
「からだにやさしい純米酒」を謳う淡麗旨口タイプの日本酒です。造り手は、「全国新酒鑑評会」で金賞受賞常連の実力派蔵元「米鶴酒造」。アルコール度数12%と控えめに仕立て、日本酒初心者の方や強い酒が苦手な方などにもおすすめの1本です。
「出羽の里」などの原料米を精米歩合65%まで磨いて丁寧に醸した酒は、さわやかな香りにほのかな甘みと酸味が織りなす軽やかな味わいが魅力。和洋中さまざまなジャンルの料理と相性がよいので、日々の食中酒にもぴったりです。
なお、銘柄名の「あんだんて」とは、音楽の演奏記号で歩くような速さを意味します。透明感のあるきれいな香味を好みの肴とともに、ぜひ自分のペースでゆったりと堪能してみてください。
六歌仙 Hitotoki ロゼ
ユニークな山形の日本酒を求めている方におすすめの銘柄。山形県東根市の蔵元「六歌仙」が、スパークリングワインと同じ瓶内二次発酵のこだわり製法で醸す、日本酒度-60の甘口スパークリングです。
グラスに注ぐとあらわれる淡くクリーミーなピンクの液色に、繊細な泡とともに弾ける上品な香りが魅力的。やさしい甘みとやわらかな酸味が織りなすチャーミングな味わいは、乾杯酒やちょっとしたリラックスタイムのお供にもぴったりです。
8%の低アルコール仕立てで飲みやすいのもうれしいポイント。イラストレーター西山寛紀氏とのコラボによる、おしゃれでスタイリッシュなラベルデザインを採用しており、大切な方への贈り物にも適しています。
山形の日本酒のおすすめ|辛口
東北銘醸 純米本辛口 魔斬
「初孫」シリーズのなかでも人気の高い日本酒「魔斬」。魔斬とは、山形県酒田に伝わる小刀のことで、魔除けの縁起物とされています。冴えわたるキレと生酛造りによる深みのある旨味を味わえる辛口の1本です。
幅広い飲み方ができ、飲む温度帯によってさまざまな表情を堪能できるのも魅力のひとつ。冷酒や常温ではキリッとした辛みを、ぬるめの燗につければ辛さとともに円みを感じられます。
合わせる料理は、寿司や刺身などの魚介がおすすめ。手間のかかる生酛仕込みながら比較的リーズナブルで、コスパがよいのもうれしいポイントです。
小嶋総本店(Kojima Sohonten) 東光 純米吟醸 出羽燦々
創業420年以上の歴史ある蔵元「小嶋総本店」が手がける、淡麗辛口タイプの日本酒。「出羽燦々」を100%使用し、ほかの材料もすべて山形産のみで醸された、「DEWA33」および「GI山形」にも認定されている上質な純米吟醸酒です。
食べごろ前のメロンやバナナを思わせるやわらかな香り。まろやかで上品な口当たりとキレのよい後味は、さまざまな食事と相性がよく、日々の食中酒として活躍します。
飲み方は、冷酒または常温がおすすめ。とくに、白身魚の刺身や魚介類のカルパッチョ、天ぷらや酢の物など素材を生かした淡白な料理と合わせると、互いの味わいが一層引き立ちます。
亀の井酒造 くどき上手 超辛口 ばくれん
1875年に山形県鶴岡市で創業された吟醸蔵「亀の井酒造」が醸す日本酒。本銘柄は、蔵元の代表銘柄「くどき上手」のなかでも、とくに人気の高い日本酒度+20に仕立てた超辛口吟醸酒です。
口に含むとほのかに漂う、フルーティーな吟醸香が好印象。口当たりはなめらかで、飲み込んだあとにはシャープで鋭いキレが余韻を残さずすっきりと口中を引き締めます。
飲み疲れしにくい酒質は、食事と一緒に楽しむ食中酒にもおすすめ。とくに、焼き肉やホルモン焼きなどのこってりとした料理とよく合います。浮世絵テイストで描かれた品のあるラベルデザインも魅力的。飲用シーンに粋な風情をプラスできます。
月山酒造(GASSAN SAKE BREWERY) 銀嶺月山 月山の雪
日本酒の質にこだわる方におすすめの銘柄「月山の雪」。米・麹・酵母と原料すべてに山形産を使用した、「DEWA33」および「GI山形」に認定されている純米吟醸酒です。
造り手は、山形県の名峰月山の麓に蔵を構える「月山酒造」。「出羽燦々」を50%まで自家精米し、仕込み水に日本名水百選の「月山の伏流水」を用いているのが特徴で、仕上がる日本酒はまろやかな口当たりに華やかな吟醸香を放ちます。
「KURA MASTER 2018」でのプラチナ賞獲得をはじめ、さまざまなコンクールで受賞歴がある実力派としても有名な1本。化粧箱入りなので、日本酒通の方へのプレゼントにもぴったりです。
酒田酒造 上喜元 からくち 特別純米 ぷらす12
山形県酒田市の蔵元「酒田酒造」が、こだわりの原料と製法で醸す人気の日本酒「上喜元」。「ぷらす12」は、文字通り日本酒度+12で仕立てられた超辛口タイプの特別純米酒です。
鼻腔をくすぐる麹の甘い香りと、豊かにふくらむ旨味が魅力。軽やかに消えていく心地よいキレが、もう一口を誘います。
飲み飽きしにくいバランスのとれた味わいは、濃い味付けの料理と合わせても引けを取らず、日々の食中酒にぴったり。夏は冷酒、冬は燗酒と幅広い温度帯でおいしさを堪能できるのもおすすめポイントです。
渡會本店 出羽ノ雪 生酛純米 雪
「全国燗酒コンテスト2022」で最高金賞を受賞した、燗酒好きの方におすすめの日本酒。山形県鶴岡市で400年以上続く老舗蔵元「渡會本店」が伝統の生酛造りで仕立てた、滋味深いおいしさが口に広がる辛口純米酒です。
透明感のあるきれいな酒質で、口中を豊かに満たすのは、米本来の旨味と生き生きした酸味。40~45℃程度にあたためて飲めば、米や麹の旨味が一層まろやかにふくらみ、コクのある味わいを堪能できます。
豪快に焼いたバーベキューや、牛肉をたっぷり入れた山形芋煮などのジューシーな肉料理と好相性。なお、本銘柄は「GI山形」認定酒で、酒米には山形産の「美山錦」と「出羽きらり」を100%使用しています。
高橋酒造店 純米超辛口 東北泉
山形県最北部に位置する遊佐町の蔵元「高橋酒造店」が、全量「出羽の里」で丹念に醸すコスパのよい日本酒です。仕込み水には、ミネラル豊富な鳥海山の伏流水を使用。精米歩合70%ながらも、雑味のない清らかな味わいを引き出した超辛口純米酒です。
口に含むと広がるのは、米本来の豊かな旨味とさわやかな酸味に、日本酒度+20のシャープな後キレ。さまざまな食事と相性がよく、冷酒・常温・燗酒と、料理や季節に合わせて幅広い温度帯で楽しめるのもおすすめポイントです。
比較的手に取りやすい価格で、チャレンジしやすいのも魅力のひとつ。辛さと旨味を兼ね備えた、奥行きのある辛口の日本酒を求めている方は、ぜひチェックしてみてください。
山形の日本酒のおすすめ|フルーティー
高木酒造 十四代 本丸 秘伝玉返し
記念日に飲む特別な1本や、お世話になっている方への贈り物などにおすすめの高級な日本酒。本銘柄は、秘伝玉返しという蔵元独自の製法で醸される、「十四代」シリーズのなかでもとくに人気の高い特別本醸造酒です。
2023年から特別純米の生酒としてリニューアル。グラスに注ぐと立ち上がる、バニラを連想させる芳醇かつ上品な香りが特徴です。口に含めば、メロンや青リンゴのようなフルーティーでみずみずしい甘みがやわらかく広がり、心地よいキレが後味をさっぱりと引き締めます。
飲みやすい味わいで、日本酒通の方から初心者の方まで楽しみやすいのも魅力のひとつ。芳醇旨口の香味を、まずは冷酒でじっくりと堪能してみてください。
水戸部酒造 山形正宗 純米吟醸 酒未来
1898年に山形県天童市で創業された純米蔵「水戸部酒造」が醸す日本酒「山形正宗」。「酒未来」を50%まで磨き、日本有数の硬水として知られる奥羽山系の伏流水で仕込んだ、米の豊かな旨味と鋭いキレ味を堪能できる純米吟醸酒です。
口に含むと広がるのは、完熟の南国フルーツを思わせるフレッシュで華やかな香りと、蜜のように濃厚でジューシーな味わい。甘みと酸味のバランスもよく、後口をさっぱりさせるドライなキレも魅力です。
飲み飽きしにくいマイルドな口当たりなので、食中酒としてはもちろん、食前酒や食後酒にもぴったり。よく冷やしてワイングラスに注ぎ、カジュアルに楽しむのもおすすめです。
秀鳳酒造場(Shuho Sake Brewery) 秀鳳 純米大吟醸 出羽燦々33
コスパのよい日本酒を求めている方にぴったりな銘柄。山形県山形市の蔵元「秀鳳酒造場」が、「出羽燦々」を精米歩合33%まで磨き醸した贅沢な純米大吟醸酒を、比較的手ごろな価格で楽しめるおすすめの1本です。
マスカットやリンゴを思わせる、華やかでフルーティーな香りが魅力的。口に含むと、米本来の旨味と甘みがまろやかにふくらみ、後口には上品で穏やかなキレ味が続きます。
なお、本銘柄は火入れを行っていない生酒なので、冷蔵保存のうえ開栓後はなるべく早く飲みきるのが最後までおいしく味わうポイント。冷やして飲めば、生酒ならではのフレッシュさをより深く堪能できます。
冨士酒造 栄光冨士 純米大吟醸 無濾過生原酒 酒未来
山形県鶴岡市の老舗「冨士酒造」が、創業240年余りの伝統技術と新たな挑戦を掛け合わせて仕込む日本酒。本銘柄は蔵元を代表する「栄光冨士」シリーズのひとつで、酒米に「酒未来」を全量使用し、50%まで磨き醸し上げた純米大吟醸酒です。
口中へ心地よく広がるのは、メロンや洋梨を思わせる華やかな吟醸香と、ジューシーな米の甘み。程よく酸味も感じられるため、濃醇ながらも飲み疲れしにくく、すいすいと杯が進みます。
飲み方は、ひんやりとした冷酒がぴったり。食事と一緒に飲めば、料理と酒が互いの味を上品に引き立て合います。フルーティーな甘口テイストなので、フルーツやデザートなどと合わせて食後に楽しむのもおすすめです。
楯の川酒造 楯野川 純米大吟醸 清流
軽やかで飲みやすい日本酒です。造り手は、プレミアムな純米大吟醸のみを醸す蔵元「楯の川酒造」。蔵の名を冠した「楯野川」のラインナップのなかで、もっとも人気の高い銘柄です。
「出羽燦々」を50%まで磨き、鳥海山系の清冽な伏流水で仕込まれた日本酒は、透明感のある酒質とマイルドな口当たりが魅力。口に含めば、果実を連想させる華やかな香りとともに、フルーティーな旨味と心地よいキレが織りなす親しみやすい味わいが広がります。
アルコール度数は14%と一般的なモノよりも控えめで挑戦しやすいため、日本酒初心者の方にもぴったり。やや甘めの味わいで、冷蔵庫でしっかり冷やし、ワイングラスで飲むのもおすすめです。
出羽桜酒造 出羽桜 桜花吟醸酒
吟醸酒ブームの火付け役として知られる「出羽桜酒造」の定番酒。フルーティーな吟醸香と米の旨味が広がるさわやかな味わいは、和洋問わずさまざまな料理と相性がよく、普段の食卓を彩る食中酒として多くの日本酒ファンに支持されています。
海外でも評価が高く、2011年には英国最古のワイン商で王室御用達のBB&R社がはじめて扱う日本酒に採用。「全国新酒鑑評会」での12年連続日本一や、「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」でのトロフィー受賞など、数々の受賞歴も有しています。
本来の香味をしっかりと味わいたい場合は、冷蔵庫で冷やしてから飲むのがおすすめ。常温なら味わいがまろやかに、ぬる燗ならふくらむ香りも堪能できます。
出羽桜酒造 出羽桜 雪漫々 氷点下五年熟成酒
大切な方への贈り物や、自分へのごほうびなどにおすすめの高級日本酒。本銘柄は、酒米の王様とも称される「山田錦」を35%まで磨き醸した、出羽桜のプレミアムな大吟醸酒「雪漫々」シリーズのなかで最高峰を謳う1本です。
通年-5℃を保つ氷温貯蔵庫「酒眠蔵」で、5年間じっくりと熟成させた日本酒は、わずかに熟成感をまとうフルーティーな香りが魅力。シルクのようになめらかな舌触りで、円みのある優雅な味わいとふくらむ余韻を堪能できます。
飲み方は、冷酒・常温・ぬる燗がおすすめ。気品をまとう香味に、ぜひじっくりと酔いしれてみてください。
麓井酒造 フモトヰ 純大吟雪女神
東北屈指の名峰鳥海山の麓に蔵を構える日本酒蔵「麓井酒造」の人気銘柄です。原料には、精米歩合35%まで磨いた「雪女神」と昔ながらの山形酵母、仕込み水には鳥海山系のミネラル豊富な湧き水を使用。伝統の生酛造りで丹念に醸し上げた純米大吟醸酒です。
グラスから穏やかに立ち上がるのは、マスカットを思わせるフレッシュで上品な吟醸香。透明感のあるなめらかな口当たりで、ふくよかな米の旨味とコクのある甘み、酸の効いたキレ味がバランスよく口中を満たします。
ブラックとピンクでまとめた、ワインボトルのようにおしゃれでかわいらしい佇まいも魅力のひとつ。専用の化粧箱入りなので、大切な方へのプレゼントにもおすすめです。
山形の日本酒のおすすめ|飲み比べセット
出羽桜酒造 出羽桜 飲み比べギフトセット
出羽桜初心者の方におすすめの日本酒セットです。内容は「出羽桜 誠醸辛口」「出羽桜 桜花吟醸酒」「出羽桜 雪女神 4割8分」「出羽桜 出羽燦々」「出羽桜 一耕」の5銘柄。純米大吟醸酒から普通酒、淡麗辛口から濃醇甘口まで個性豊かなラインナップが魅力です。
なかでも注目なのは、「GI山形」に認定される2つの純米大吟醸酒。「出羽桜 雪女神 4割8分」では精米歩合48%まで磨いた「雪女神」の澄んだ味わいを、「出羽桜 出羽燦々」では「出羽燦々」が醸すフルーティーな香りとやわらかな旨味を堪能できます。
吟醸酒の代表格である「出羽桜 桜花吟醸酒」が入っているのもうれしいポイント。1本あたり300mlの小瓶入りなので、利き酒をしながら好みの日本酒を見つけていくのも一興です。
東北銘醸 初孫 誕生 生もと純米酒セット
東北銘醸が生酛造りで醸す日本酒の飲み比べセットです。セット内容は、蔵元定番の生酛純米酒「初孫」と特別本醸造酒「誕生」の2種類。2本で「初孫誕生」と並ぶおめでたい名は、出産祝いや内祝いなど、慶事の贈り物におすすめです。
「初孫」は、口中で豊かにふくらむ米の旨味とさわやかな後キレが魅力。飲み飽きしにくい味わいは食中酒として活躍し、料理やシーンに合わせて冷や・ぬる燗と幅広い温度帯で楽しめます。
「誕生」は、なめらかで上品な口当たりが特徴。純金箔入りの優美な見た目が、大切な記念日などを一層華やかに盛り上げます。
「誕生」のボトルラベルに名前と生年月日を刻める、名入れサービスが展開されているのもうれしいポイント。子や孫の誕生記念に特別感のあるモノを求めている方にもぴったりです。
まるごと山形 日本酒 飲み比べセット 300ml×5本セット
さまざまな蔵元の銘酒が揃う、山形の日本酒の入門編におすすめの飲み比べセット。セット内容は、「銀嶺月山 純米吟醸」「東光 純米」「楯野川 純米大吟醸 清流」「東の麓 純米吟醸 なんどでも」「羽陽男山 純米 出羽の里」の5種類です。
「楯野川」「東の麓」「羽陽男山」は、フルーティーな香りをまとう華やかで飲みやすい甘口タイプ。「出羽燦々」「つや姫」「出羽の里」とそれぞれに山形のオリジナル米を使用しているので、米ごとの旨味の違いも堪能できます。
一方、「銀嶺月山」と「東光」は、コクと辛みが心地よく重なり合う辛口タイプ。上品な香りと穏やかな旨味が広がる味わいは飲み飽きしにくく、さらに和洋中と合わせる料理のジャンルも問わないため、万能な食中酒として活躍します。
山形の日本酒の売れ筋ランキングをチェック
山形の日本酒のランキングをチェックしたい方はこちら。
澄んだ水と豊かな自然に育まれる、吟醸王国山形県の日本酒。山形ならではの味わいを堪能したい場合には、出羽燦々や出羽の里などのオリジナル酒米を用いた銘柄に注目です。悩んだ際は、全国的に知名度の高い銘柄から飲みはじめるのもおすすめ。お気に入りの1本を見つけて、ぜひ、深い旨味に酔いしれてみてください。