NDフィルターは、カメラのレンズに入る光量を効果的に抑え、多彩な表現を可能にするアイテムです。明るい日中でもスローシャッター撮影や絞りを開けた表現が可能になります。製品によって濃度や構造などが異なるため、どれを選ぶか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、NDフィルターのおすすめをご紹介します。選び方のポイントもあわせて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
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NDフィルターとは?

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NDフィルターとは、カメラのレンズに取り付けるアイテムのことです。NDは「ニュートラル・デンシティー(Neutral Density)」の略称。色味に影響を与えることなく、カメラに入る光の量だけを減らす役割があります。
NDフィルターを使うと、明るい場所でもシャッタースピードを意図的に遅く設定可能。例えば、滝の流れを絹のように滑らかに写したり、日中の明るいシーンで背景をきれいにぼかしたりする表現ができるようになります。
NDフィルターの選び方
レンズの口径サイズをチェック

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NDフィルターを選ぶ際は、手持ちのレンズの口径サイズに合うかどうかをチェックしましょう。レンズの先端付近には「Φ(ファイ)」という記号の後に数字が書かれており、レンズの口径を示しています。フィルターのパッケージにも同じようにサイズが記載されているので、一致するモノを選びましょう。
複数のレンズでひとつのNDフィルターを使いたい方は、もっとも大きな口径のレンズに合わせてフィルターを選ぶのがおすすめ。それよりも小さい口径のレンズには、ステップアップリングというアダプターを使えば装着できます。
明るさに合わせて選ぶ

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NDフィルターは、製品に「ND4」や「ND64」といった数字が記載されており、数字が大きいほど光を減らす効果が高くなります。撮影する場所の明るさに合わせて、適切な濃度のフィルターを選ぶことが重要です。
日中の明るい場所で使うなら、光を大幅にカットできるND1000程度の高濃度のフィルターが適しています。一方で、日陰や曇りの日のような少し暗めの場所では、ND4〜16程度のフィルターがおすすめ。明るさに応じて使い分けることで、思い通りの写真表現に近づけます。
被写体の構図や表現に合わせて選ぶ

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NDフィルターを選ぶときは、撮りたい被写体やどのような写真表現をしたいかによっても、適した濃度が変わってきます。光の量をコントロールすることで、普段とは違うユニークな作品作りが可能になるのが魅力です。
例えば、川の流れを白糸のように滑らかに表現したり、人通りの多い場所で人を消したりするような長時間露光撮影には高濃度のフィルターがおすすめ。日中の屋外でポートレート撮影をする際に、背景を大きくぼかしたい場合は中程度の濃度のフィルターが役立ちます。
動画撮影には可変式フィルターが便利

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動画撮影を行う方には、可変式のNDフィルターが便利です。ひとつのフィルターで濃度を自由に調整できるのが特徴。フィルターを回転させるだけで光の量を連続的に変えられます。
特に屋外での動画撮影では、天候や時間帯によって明るさが変化します。撮影シーンの明るさが変わっても、フィルターを交換する手間なく対応できるのがポイントです。
NDフィルターのおすすめ
ケンコー・トキナー(Kenko・Tokina) PRO ND8 N
高精度の真空蒸着技術により、色彩への影響を抑制したおすすめのNDフィルター。3絞り分の減光効果で光量を1/8に調整し、明るい環境でもスローシャッター撮影を可能にします。ニュートラル性に優れており、自然な色再現が可能です。
薄枠仕様により、幅広いレンズに適用できます。フローティングフレームシステムでガラスへの負荷を軽減し、高い平面性を実現しているのもポイント。重ね付けしても画質の劣化が少ない設計です。
ケンコー・トキナー(Kenko・Tokina) バリアブルNDXII
前枠を回転させることで減光量を調整できる可変式NDフィルター。ND2.5からND450相当の広い範囲で光量をコントロール可能です。
偏光膜を採用し、ニュートラルな色再現を実現。色味への影響を抑えながら光量のみを調整できます。着脱可能なレバーを搭載しており、調整がしやすいのも魅力。レバーの取り付け位置も2箇所から選べるため、撮影スタイルに合わせた使い方が可能です。
ケンコー・トキナー(Kenko・Tokina) 77S ZX ND16
光量を4絞り分減光できるND16フィルター。独自のフローティングフレームシステムにより、特殊弾性緩衝剤でガラスを保持しています。ガラス面の平面性を保ちながらレンズの解像力をキープ可能です。歪みを抑制し、クリアな画質で減光効果を実現します。
ZX NDコートが施されているのも特徴。撥水・撥油効果により、水などを弾くためメンテナンスの手間を軽減できます。高透過率光学ガラスを使用し、可視域から赤外域まで忠実に色を再現するのもおすすめポイントです。
ケンコー・トキナー(Kenko・Tokina) 77S PRO1D プロND8
3絞り分の減光効果で、長時間露光撮影を可能にするNDフィルター。昼間の明るい環境でも適切な露出調整ができ、滝や川の流れを滑らかに表現できます。花火撮影では白飛びを防ぎ、美しい光跡を捉えることが可能です。
PRO1Dコーティングを施した中性灰色フィルターが特徴。色彩に影響を与えず、自然な色再現を実現します。広角から望遠まで幅広いレンズに対応する薄枠設計です。
外周にローレット加工を施したフィルター枠により、装着時の操作性が向上。また、ムラのない均一な減光効果を実現する性能も有しています。風景撮影や長時間露光撮影を楽しみたい方におすすめのフィルターです。
K&F Concept 可変NDフィルター ND2-ND400 Nano-Bシリーズ
フィルターの回転だけで減光量をND2からND400まで無段階に調整できる可変NDフィルター。複数のフィルターを持ち歩く必要がなく、撮影現場での効率性が向上します。AGC光学ガラスと多層コーティングを採用しているのも特徴です。
マルチコーティングが反射やグレアを軽減し、高画質を実現。使い勝手に優れているおすすめのNDフィルターです。
K&F Concept 可変NDフィルター ND2-ND32 Nano-Dシリーズ
1ストップから5ストップまで光量を連続調整できる可変NDフィルター。ND2からND32まで段階的な調整が可能で、撮影シーンに応じて柔軟な露光制御を実現します。
ナノコーティング技術により防水・撥油・キズ防止性能を備えているのも特徴。汚れやホコリが付きにくくお手入れが簡単です。また、99.6%の高い透過率により画質への影響を最小限に抑え、クリアな仕上がりが期待できます。
NiSi 可変ND TRUE COLOR ND VARIO
黄色かぶりを解消するTrue Colorテクノロジーを搭載した可変式NDフィルター。独自技術により、色味の変化を抑える効果が期待できます。1枚で1〜5ストップの減光域を調整でき、複数のフィルターを持ち歩く必要がありません。
X状ムラを抑制するストッパー機能付きで、画質の劣化を防ぎます。ARコーティング処理によりゴーストやフレアを抑えるのもポイント。紫外線や高温にも強い設計です。
撥水防汚コーティングにより、水滴や指紋を簡単に拭き取れます。SWIFTシステムにも対応し、使いやすさが向上しているのが魅力です。
マルミ光機(MARUMI) 100×150 Soft GND8
M100フィルターシステムに対応しており、別途ホルダーリングを用意すればスムーズに装着できるNDフィルター。ソフトGNDタイプのグラデーション設計により、明暗差の激しいシーンでも自然な露出調整が可能です。柔らかい境界線を持つため、空と地面の境界が曖昧な場面でも違和感のない仕上がりを実現します。
重ね使いに対応しているのも本製品のおすすめポイント。また、ND8のため、明るい環境での長時間露光や絞り調整が行えます。
マルミ光機(MARUMI) EXUS ND4
光量を1/4に減らすことで写真の表現力を広げるNDフィルター。明るい屋外でもシャッタースピードを調整でき、水流や雲の動きを美しく表現できます。日中の長時間露光撮影を可能にするのが魅力です。
高い色再現性を保ちながら光量のみを調整し、被写体の色合いを自然に保てます。水滴防止・帯電防止仕様なのもポイント。指紋汚れやチリの付着を防ぎ、メンテナンスの手間を軽減します。
マルミ光機(MARUMI) DHG ND64
光量を64分の1まで減光できる6段NDフィルター。ドイツ製のSchott B270i光学ガラスを採用し、減光による色味の変化を抑えてニュートラルな色再現を実現します。低反射コーティングで高い光学性能を有しているのが魅力です。
薄型アルミフレーム設計を採用しているのもポイント。豊富なサイズ展開で、さまざまなレンズに対応しているのも魅力です。
NDフィルターの使い方

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NDフィルターを使うためには、まずカメラのレンズに取り付けましょう。円形フィルターの場合は、レンズの先端に直接ねじ込んで装着します。角形フィルターを使用する際は、専用のフィルターホルダーをレンズに取り付けてからフィルターをセットしてください。
NDフィルターを取り付けた後は、光の量が減ることを利用してシャッター速度の調整などを行いましょう。シャッター速度を遅くすれば、滝を滑らかに表現したり、長時間露光で動体が流れるような表現をしたりといった撮影が可能になります。
NDフィルターは、写真や動画のクオリティを高めるうえで役立つアイテムです。光量をコントロールすることで、さまざまな表現を手軽に実現できます。製品ごとに濃度や特性が異なるため、撮影シーンや目的に応じた選択が大切です。ぜひ本記事を参考に、自分に適したアイテムを探してみてください。