プログラマーにとってキーボードは仕事の必需品です。プログラマーは長期間の開発に携わることが多いですが、自分にあっていないキーボードでは肩や腕に疲れが溜まりやすいので業務に支障をきたしてしまう場合もあります。

しかし、ハイエンド仕様のキーボードや人間工学を採用したキーボードを使えば、業務中の疲労を軽減しつつ長時間の作業が可能。そこで今回は、快適に作業を続けられる、プログラマーにおすすめのキーボードをご紹介します。

プログラミングに適したキーボードとは?

プログラミングに適したキーボードに求められる条件としては次の2点があります。

1つ目が「打ちやすさ」。プログラマーは毎日長時間の作業をすることが多いですが、自分に合わないキーボードを打ち続けていると疲労が溜まりやすくなり、肩こりや手首の腱鞘炎を引き起こす原因にもなります。

しかし、自分にとって程よい打鍵感と快適な姿勢で入力できるキーボードを使えば、疲れにくく快適。タイピング速度も上がるので、作業能率の改善にも効果的です。

2つ目が「確実性」。プログラミングは速いタイピング速度を求められますが、安いキーボードだとその速度に付いていけず、入力したキーが誤認識される「チャタリング」などの現象が起こる可能性があります。

しかし、メカニカル式や静電容量式などのキースイッチを採用したキーボードならば、チャタリングを軽減したり物理的に予防したりできるので、プログラミング中の高速タイピングも認識が可能。また、複数キー同時押しでも認識できる「Nキーロールオーバー」に対応していれば、複雑なショートカットキー操作にも対応できます。

プログラミング用キーボードの選び方

キー配列をチェック

キーボードのキー配列には日本語配列(JIS)と英語配列(US)の2種類が存在します。日本語配列のキーにはある「かな」が英語配列のものには印字されていないのが第一の特徴。それ以外にも、一部文字の配列が違ったり、「Return/Enter」などの一部キーの大きさが異なったりするなどの特徴もあります。

プログラマー向けのキーボードとしては英語配列のものがおすすめ。プログラミングで入力するコードやタグは英語が主ですが、英語配列のキーボードはキーレイアウトがシンプルなのでローマ字主体で入力する際に気を散らさず集中できます。

また、英語配列のキーボードはブラインドタッチでの高速タイピングにも有利。日本語配列のものと比べて手の配置軸がやや右側にシフトし、ホームポジションのままでも隅のキーまで指が届くので、ブラインドタッチに慣れた人ほど快適で高速なキー操作が体感できます。

キースイッチの種類をチェック

メンブレン方式

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メンブレンスイッチとは、キーボード全面で共通する接点シート(メンブレンシート)を使用したスイッチのこと。キートップとラバーカップ(シリコンで作られたドーム状の突起)の間に設置された2枚の接点シートが、キーの押下によって接触することでスイッチが反応して入力が反映される仕組みです。

キーストロークは深めでキーの反発力も強いため、長時間の作業にはあまり向いていません。しかし、構造が単純なため安価に作れるので、安いデスクトップパソコンに付属するキーボードにはこのメンブレンタイプのスイッチが広く採用されています。

パンタグラフ方式

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パンタグラフスイッチとは、メンブレンスイッチの発展型として、ラバーカップの上にひし形状のスプリングを用いたスイッチのこと。キーボード全面で共通の接点シートを採用する点はメンブレンスイッチと同じですが、パンタグラフによってしっかりとした打鍵感が得られるのが特徴です。

また、キートップのどの位置からでも垂直に押下できるので、ミスタイプを減らしつつより確実な入力ができます。キーストロークは浅めなため、少ない力で流れるように軽快なタイピングが可能。薄く作れるため、ノートパソコンのキーボードに広く採用されています。

メカニカル方式

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メカニカルスイッチとは、バネの力を用いた機械的な電気スイッチのこと。メンブレンスイッチと違って各キーのスイッチに独立した接点が搭載されているのが特徴です。その分コストは高くなりますが、確実な打鍵感が得られるのでブラインドタッチ時のミスタイプ防止にも役立ちます。

また、キーを押下したときの重さや感触などを細かく調整できるのも特徴。多彩な特性を持つメカニカルスイッチを搭載したさまざまなキーボードが発売されていますが、そのなかから自分の好みに合った打鍵感のキーボードを選べます。

なお、プログラミング用途では、強い打鍵感と爽快な打鍵音が得られる「青軸」や、静音ながらもしっかりとした打鍵感の得られる「黒軸」のメカニカルスイッチを採用したキーボードがおすすめです。

静電容量無接点方式

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静電容量無接点方式スイッチとは、キーを押下した際の静電容量の変化を検出して入力を反映する仕組みを持つ無接点スイッチのこと。他のタイプと違って入力の際にキーを深く押し込む必要がないので、指にかかる負担が少なく、長時間のプログラミング作業でも手や肩が疲れにくいのが特徴です。

また、キー内の接点同士が触れることがないため、キースイッチの耐久性が高いのも特徴。3000万回以上の打鍵が可能な高耐久キーボードも発売されています。

一方で、キーの打鍵感は他のタイプと比べて独特の軽さがあるのもポイント。慣れればブラインドタッチ中の高速タイピングも滑らかかつ精度の高いキータッチで可能なので、長時間の業務でも疲労を抑えつつ確実に作業を進めたいプログラマーにおすすめです。

接続方式をチェック

有線接続ではUSBコネクタまたはPS/2コネクタを使用します。ケーブルを介してパソコン本体から給電を受けながら使用できるので電池切れの心配がありません。また、無線接続のキーボードと違ってキー入力が反映されるまでの遅延がないのも特徴です。

一方、狭いデスクスペースだとケーブルが絡まって邪魔になるなどの欠点もあります。しかし、無線接続のキーボードと比べてパフォーマンスは高いので、自宅やオフィスなど決まった1つの仕事場で集中的に作業をするプログラマーにおすすめです。

無線接続ではBluetoothを使用しますが、ケーブルの必要がなく自由に配置できるので省スペース性に効果的。また、複数機器とのペアリングや機器間の切り替えも簡単にできるので、どこでも常に統一したキー操作が実現できます。

一方、バッテリー管理が必要だったり、キー入力の反映がやや遅れたりするのが欠点です。ただし、小型軽量で携帯性にも優れているので、狭いスペースで作業する場合や複数のオフィスを転々として仕事をするプログラマーにおすすめです。

プログラマーにおすすめのキーボード

フィルコ(FILCO) Majestouch Convertible 2 FKBC104MC/EB2

フィルコ(FILCO) Majestouch Convertible 2 青軸・フルサイズ・英語 FKBC104MC/EB2

ドイツ・ZF Electronics社製の「Cherry MX 青軸」を採用した堅実な操作感のメカニカルキーボードです。カチッと高い打鍵音とはっきりとした打鍵感があるので、メカニカルスイッチらしい爽快なキー入力が体感できます。

接続方式は有線USBと無線Bluetoothの両方に対応。無線接続では単三電池2本で6ヶ月間(1日5時間)使用できるほか、30分間入力操作がなければ省電力スリープモードに移行するので、バッテリー効率が優れています。

最大4台の機器とペアリングが可能で、機器の切り替えも「切替キー」を押すだけ。本体裏面のDIPスイッチで、「CaspLock」と「左Ctrl」を入れ替えるなどのキーコードの変更もできます。

ピーエフユー(PFU) HHKB Professional BT PD-KB600B

ピーエフユー(PFU) HHKB Professional BT 英語配列/墨 PD-KB600B

優れた打鍵感とコンパクトボディが魅力のハイエンドキーボードです。キースイッチに静電容量無接点方式を採用しており、チャタリングのない確実なキー入力と3000万回以上のキー寿命を実現。押下圧は45gで軽いタッチで入力が可能なので、長時間のプログラミング作業でも疲労を効果的に抑えられます。

キー配列には「A」の左に「Control」があるUNIX配列を採用。また、テンキーやファンクションキーが省略されているのも特徴で、キーの数が必要最小限に抑えられています。操作には若干の慣れが必要ですが、無駄のないキー入力ができるので、タイピングの速度と効率が重要となるプログラミング作業で特に重宝するのもポイントです。

加えて、キーが少ない分、ボディがコンパクトなので設置場所にも困りません。本体重量も530gと軽めなので、出張先への持ち運びにも適しています。

接続方式はBluetoothによる無線接続で、最大4台までのペアリングが可能。電源には単三乾電池を2本使用しますが、USBコネクタからの給電にも対応しています。カスタマイズ性も高く、背面のDIPスイッチで制御キーの割り当て変更も可能です。

東プレ(Topre) REALFORCE R2 PFU Limited Edition PZ-R2TLSA-US4

東プレ(Topre) REALFORCE R2 PFU Limited Edition テンキーレス/英語配列 PZ-R2TLSA-US4-BK

変荷重機能を備える静電容量無接点方式スイッチを搭載した、ハイエンドキーボード。静電容量無接点方式のスイッチはチャタリングが起こらないので確実なタイピングが可能ですが、メカニカルキーと比べてキーの打鍵感が軽めなため、キー入力している実感が得られにくいのが難点です。

しかし、本製品は各キースイッチのオン位置を1.5〜3mmの3段階で調整が可能。素早く入力したいときは1.5mm、不意の誤入力を防ぎたいときは3mmなどの使い分けができます。また、フルNキーロールオーバー機能に対応するので、プログラマーの高速タイピングも全部しっかりと認識できるのも魅力です。

接続方式はUSBによる有線接続。3方向からケーブルの取り出しが可能なスリットが背面に備えられているので、設置場所に応じて最適なケーブルの配線ができます。本体重量は1.1kgで、背面には広い範囲に滑り止め加工が施されているので、キーボードが位置ずれしにくいのもポイントです。

レノボ(Lenovo) ThinkPad Bluetooth 0B47189

レノボ(Lenovo) ThinkPad Bluetooth ワイヤレス・トラックポイント・キーボード 英語 0B47189

レノボ独自の「トラックポイント」を搭載したエルゴノミックキーボード。トラックポイントを使えばキーボードに手を置いたままでもポインティング操作が可能なので、外付けマウスがなくても操作できます。また、人間工学によって使いやすさにこだわったデザインも魅力です。

キーとキーの間にゆとりがあることに加えて、底つき感を和らげるソフトランディング設計が採用されているので、長時間のプログラミングでも疲労の軽減が可能。接続方式はBluetoothによる無線接続で、電源には最大1ヶ月の駆動が可能な充電式の内蔵バッテリーを使用します。

マイクロソフト(Microsoft) Natural Ergonomic Keyboard 4000 B2M-00029

マイクロソフト(Microsoft) Natural Ergonomic Keyboard 4000 B2M-00029

Windows OSの開発元であるマイクロソフトが発売している、日本語配列のエルゴノミックキーボードです。プログラミング業務では、不自然な姿勢のまま手首を圧迫した状態で長時間の作業を進めることが多く、それが疲労や腱鞘炎・腰痛などの原因となる恐れがあります。

しかし、本製品は人間工学に基づいたデザインが採用されており、腕・手首・手に掛かる負担が最小限となるポジションに置いたままで快適なキー入力が可能。主に使用するキーが内側に湾曲しているほか、ショートカットキー機能も使いやすいように工夫されています。

接続方式は、USBによる有線接続で同時押しは3キーまで対応可能。キーボード中央にあるズームスライダーでは、画面の拡大・縮小が指のタッチだけで簡単にできます。

マイクロソフト(Microsoft) Sculpt Ergonomic Keyboard for Business5KV-00006

マイクロソフト(Microsoft) Sculpt Ergonomic Keyboard for Business USB Port 5KV-00006

マイクロソフトが先進の人間工学理論に基づいて開発した、日本語配列のエルゴノミックキーボードです。左右に分割したキーレイアウトにより手首と腕を無理のない位置に保ちつつ、クッション付きのパームレストで手首を保護できます。

また、外側に傾斜するドーム型のキーボードデザインにより手首の動きを最小限にしつつ入力を続けられるのも特徴。加えて、親指部分に配置されたくぼみが手と手首を人間工学的に負担の少ない位置に保つようにサポートしてくれるので、長時間のプログラミング作業でも疲労を最小限に減らせます。

接続方式は有線と無線の両方に対応。使い勝手に優れたキーボードを探している方におすすめです。

キネシス(Kinesis) Kinesis Advantage 2 Keyboard KB600

キネシス(Kinesis) Kinesis Advantage 2 Keyboard KB600

両手を置くポジションがお椀型にデザインされた独特な形状が特徴の有線エルゴノミックキーボードです。人間工学によってキーの高さ1つ1つまでこだわって設計されており、腕や手首にかかる負担を最小限に軽減しています。

また、「Enter」や「Delete」など使用頻度の高いキーは両手親指のポジションに配置。操作には若干の慣れが必要ですが、これらのキーを力強い親指に担当させることで他に指にかかる負担や痛みを減らせます。

2MBメモリの搭載により多くのマクロが登録可能。さらに、キー配列の入れ替えにも対応しており、Mac用印字キーも付属するのでMacユーザーでも違和感のない操作ができます。メカニカルスイッチにバランスのとれた打鍵感と静音が特徴の「Cherry MX 茶軸」を採用しているのもポイントです。

キネシス(Kinesis) Freestyle 2 Solo Keyboard for PC KB800PB-us-20

キネシス(Kinesis) Freestyle 2 Solo Keyboard for PC KB800PB-us-20

人間工学や医療に携わる専門家の監修によって開発された、左右分離式の有線エルゴノミックキーボードです。自分の肩幅より狭いキーボードを長時間打ち続けていると肩こりしやすいのが難点。しかし、本製品は左右を最大50cmまで離して使用できるので、自分が快適と感じる肩幅で作業が進められます。

また、ピボット連結器「Pivot Tether」で左右のキーボードを繋げれば、扇型に配置も可能。キーボードは薄く平らなデザインで傾斜がなく、手首を無理に曲げる必要がないので、手首や腕にかかる負担も軽減できます。

ドライバ不要でショートカットキー機能にも対応。キーボードから手を離すことなくブラウザバックやカット・コピーなどの操作ができます。