交換レンズの保護に便利な「レンズフード」。屋外での撮影時に余計な光が写り込んだり、レンズ前面をぶつけて傷が付いたりするのを防げるため、交換レンズに装着しておくと撮影時の安心感が増します。
そこで今回は、おすすめのレンズフードをご紹介。あわせてレンズフードの選び方も詳しく解説するので、愛用の交換レンズに使えるレンズフードを見つける際の参考にしてみてください。
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レンズフードを使うメリットとは?
レンズに入る余計な光をカット
レンズフードは逆光対策に便利。太陽など強い光源の方向にレンズを向ける逆光で撮影すると、画面の全体や一部がモヤがかったように白っぽく写る「フレア」や、光源から光の玉のようなモノが写る「ゴースト」が発生するのが難点。一般的に、画像の鮮明感や構図に悪影響を及ぼす原因として避けられています。
レンズフードを効果的に活用すれば対策可能。交換レンズの先端に装着することで、余計な光の入り込みを防げるため、強い逆光のシーンでもフレアやゴーストが発生するのを低減できます。フレアやゴーストの影響は広角域ほど顕著になるので、特に広角レンズを愛用している方は常時装着しておくのがおすすめです。
レンズの保護に役立つ
交換レンズの前面は第1面の構成レンズである前玉が露出しているため、接写などで被写体にあまり近づきすぎると接触して前玉を傷付けてしまう恐れがあります。レンズフードは前玉をしっかり覆うので、接写時はもちろん、人混みを移動する際も接触で前玉が傷付くのを防ぐことが可能です。
前玉の傷は修理では直せないため、交換レンズを長く大事に愛用したい方におすすめ。加えて、指紋や脂汚れの付着防止や、雨の日に使う簡易的な雨除けとしても役立ちます。
レンズフードの選び方
手持ちのレンズに対応する純正品があるかチェック
レンズフードを選ぶ際は、まず手持ちの交換レンズに対応する純正品があるかを確認しましょう。大半の交換レンズにはメーカー純正品の専用レンズフードが用意されています。
純正品は交換レンズの形状や光学系に最適化して作られているのが特徴。互換性や後述するケラレを心配することなく安心して使用できます。純正品レンズフードの有無はメーカーの公式サイトで確認可能です。
純正品がなければ口径が一致するサードパーティを選ぼう
対応する純正品のレンズフードが存在しない場合は、サードパーティを選びましょう。サードパーティとは、交換レンズの製造元とは異なる第三者メーカーのことです。レンズフードでは主に互換品を手掛けており、手持ちの交換レンズに対応するモノがリーズナブルな価格で入手できる場合もあります。
サードパーティを選ぶ際は交換レンズの口径に注意。純正品のようにバヨネット式を採用しているモノは少なく、基本的に交換レンズの先端にあるフィルターアタッチメントにねじ込んで装着します。フィルター径が合わないレンズフードは取り付けられないため、事前に口径を確認しておくのがおすすめです。
ケラレが発生しない形状を選ぼう
レンズフードは「ケラレ」が発生しない形状のモノを選びましょう。ケラレとは、装着したレンズフードやレンズフィルターの影が画面の隅に写り込んでしまう現象のことです。ケラレ部分は真っ黒く隠れてしまうため、構図に違和感が生じます。
ケラレは交換レンズの形状に合わないレンズフードを使う場合に度々発生するので注意が必要。また、複数枚のレンズフィルターを重ね付けする場合にも起こりやすく、特に広角側の焦点距離を使う場合ほどケラレは目立ちやすくなります。
ズームレンズには花形がおすすめ
ズームレンズには花形のレンズフードを選ぶのがおすすめです。花形レンズフードの特徴は、開いた花弁のような形状を採用していること。先端に切り欠きを設けることで画角の変化にも対応しやすくなり、ケラレの発生を防ぎやすくなります。
花形レンズフードは広角域に対応するズームレンズほど有効。先端の切り欠きによって撮影に必要な光を取り込めるため、広角域でもケラレが発生しにくくなります。超広角ズームレンズや高倍率ズームレンズの広角側も安心して使用可能です。
単焦点レンズにはコンパクトな円形・ドーム型を
単焦点レンズには円形やドーム型のレンズフードを選ぶのがおすすめ。どちらもコンパクトに作られているため、小型の単焦点レンズともよく合います。
円形のレンズフードは、円筒形を採用したタイプ。標準レンズや望遠レンズでの使用に適しており、シンプルな作りなので初心者でも手軽に使用可能です。ただし、広角レンズに装着すると、ケラレが発生する場合があるので注意しましょう。
ドーム型のレンズフードは、中央部以外を蓋で覆ったような形状のタイプ。フジツボ型ともいわれており、主に広角レンズ向けに設計されています。交換レンズに装着しても嵩張らないので、スナップ撮影などで携帯性を重視する方にもおすすめです。
レンズフードの素材をチェック
軽量で安価なプラスチック
プラスチックはメーカー純正品のレンズフードにも多く採用される素材。低コストで開発できることから、カメラのレンズキットに付属するレンズフードにもよく使われています。安い価格で入手できるため、コスパ重視の方にもおすすめです。
軽量で扱いやすいのもプラスチック製の特徴。望遠レンズに適した大型の円筒フードも軽く仕上げられるので、長時間の撮影にも適しています。
ただし、耐衝撃性はあまり高くないのが難点。強くぶつけると割れることもあります。
着脱の手間が省けるラバー
ラバーはサードパーティの互換品レンズフードで見かける素材。柔軟性や耐衝撃性の高いゴムでできています。使用後は裏返して収納できるモノも販売されており、着脱の手間が省けるため、取り回しを重視する方にもおすすめです。
折りたたみ機構を備えているのもラバー製の特徴。焦点距離に応じてレンズフードの長さを調節することでケラレを防ぎます。また、ガラス面に接触させて使用することも可能。夜景撮影で照明の写り込みが気になる場合にも重宝します。
耐久性に優れる金属
金属はミドルグレード以上の交換レンズによく採用される素材。主にアルミ合金が使われており、軽量ながらも優れた耐衝撃性を備えています。ぶつけても割れにくく、レンズ前面をしっかり保護できるため、耐久性を重視する方におすすめです。
おしゃれなデザインや仕上がりのモノが多いのも金属製の特徴。高級な単焦点レンズとも調和しやすく、スタイリッシュに撮影が楽しめます。レトロなデザインを採用したモノも人気。オールドレンズ用としてもよく選ばれています。
レンズフードのおすすめ
オーエムシステム(OM SYSTEM) レンズフード LH-61E
超望遠撮影が軽快に楽しめるOM SYSTEM純正のレンズフードです。運動会の撮影や野鳥撮影の入門レンズとしても人気の超望遠ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II」専用に設計されています。
プラスチック素材を使った円筒形状を採用しているのがポイント。レンズフードの底が深く、換算400mm相当以上の超望遠域にズーミングしても逆光による影響を防げます。また、軽量に作られているので、気軽に持ち歩きたい方にもおすすめです。
取り付け部は捻って着脱できるバヨネット式を採用。なお、オーエムシステムはオリンパスのカメラ事業を継承したブランドで、本製品はオリンパス時代の同名レンズフードと同じ性能を備えています。
オーエムシステム(OM SYSTEM) 金属レンズフード LH-48B
スタイリッシュに使えるオリンパス純正の金属レンズフードです。スナップ撮影などで人気の大口径広角単焦点レンズ「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8」専用に作られています。
レンズ本体と同様、高品質な金属素材を採用しているのもポイント。円形の内側にはつや消しのマット塗装が施されており、シンプルながらも高い逆光耐性を備えています。外観の美しさと画質の両方を重視したい方におすすめです。
使用後は逆付けで収納できるのも便利。レンズフードをコンパクトに持ち運べます。取り付けにはノブで締める方式を採用しており、初心者でも手軽に操作可能です。
ニコン(Nikon) レンズフード HB-32
APS-C一眼レフ用の高倍率ズームレンズ向けに作られたニコン純正のレンズフードです。現行品の交換レンズだと、D7500のレンズキットとしても採用されている「AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR」に使えます。
本製品は、花形に設計されているのも特徴。高倍率ズームレンズの広角端でもフレアやゴーストの影響をしっかり低減可能です。
また、ABS樹脂製のため、軽量なのも魅力。逆付けでの収納にも対応します。高倍率ズームレンズで街歩きと撮影を軽快に楽しみたい方にもおすすめです。
ニコン(Nikon)レンズフード HN-42
広角レンズ向けに設計されたニコン純正のレンズフードです。APS-Cミラーレス用の大口径広角単焦点レンズ「NIKKOR Z DX 24mm f/1.7」に付属するモノと同じ品なので、紛失や破損で交換品を探している方におすすめです。
最近では珍しいドーム型を採用しているのが特徴。交換レンズに装着してもかさばらないため、街中を軽快にスナップ撮影したい場合にも重宝します。
フィルターアタッチメントに装着するねじ込み式なのもポイント。レンズフードの先端にはレンズ付属のレンズキャップや口径46mmのレンズフィルターが取り付け可能です。
JJC レンズフード キヤノン EF70-300mm RF100-400mm用 JJC-LH-74B
キヤノンのET-74Bレンズフードと互換性のある製品です。レンズに不要な光が入らないようにするのに加え、レンズフードの内側がノングレア処理されていることで、光ムラやゴーストなども抑えられます。
長さがあるため、使用時にぶつけてしまった際もレンズ本体へのダメージを軽減できるのがポイント。また、持ち運びの際など使用していない場合には逆向きに装用できるので、コンパクトに使えるのもメリットです。
F-Foto レンズフード C-HF52-B
ニコンの「NIKKOR Z 28mm f/2.8」や「NIKKOR Z 40mm f/2」に対応したレンズフードです。アルミで作られており、厚みがあって丈夫な製品。フードの内側には、反射を防ぐための細かな溝加工が施されているのがポイントです。
本製品を装用したレンズを使ってニコンの「Z fc」や「Z6」などのカメラで写真を撮った場合、ケラレがないことを確認済と謳っています。製品に施されている刻印は取付径を示す「52」のみで、使用時にも目立たない点が魅力です。
JJC 可逆式レンズフード+アダプター ソニー互換 LH-S2860
ソニーの小型ズームがより使いやすくなる互換レンズフードです。対応レンズはフルサイズミラーレス用の標準ズームレンズ「FE 28-60mm f/4-5.6」とAPS-C用の「E PZ 16-50mm f/3.5-5.6 OSS 」。両方とも純正品の専用レンズフードが存在しないため、同レンズで逆光対策を行いたい方におすすめです。
アルミ合金製のアダプターとABS樹脂製の花形レンズフード本体からなる、2パーツで構成されているのもポイント。対応レンズのフィルターアタッチメントにアダプターをねじ込むことで装着できます。
使用後はレンズフードの逆付けも可能。口径40.5mmのレンズフィルターやレンズキャップとも併用できます。
ユーエヌ(UN) ラバーフードレンズ 折りたたみ式 UN-5172
フレキシブルに使えるラバー製レンズフードです。折りたたみ機構を備えており、撮影の際は引き伸ばして使用でき、終了後は小さく縮められるのが特徴。さらに、レンズフードを交換レンズに装着したまま裏返した状態での収納も可能なので、携帯性を重視する方におすすめです。
取付方式はねじ込み式を採用しており、24〜82mmの口径サイズに対応。フルサイズ換算で広角35mm以上の画角に相当する交換レンズで使用可能です。
レンズフードの先端部にはフィルターの取り付けねじも用意。交換レンズに装着したままレンズフィルターを着脱できます。
PCATEC 折りたたみ式シリコンレンズフード 10001620
さまざまな焦点距離に対応できるラバー製レンズフードです。折りたたみ機構によって長さを3段階で調節可能なのが特徴。口径が同じなら、1個のレンズフードで広角から望遠まで幅広い焦点距離の交換レンズに使用できます。ズームレンズにも使えるレンズフードを探している方にもおすすめです。
対応する口径サイズが49〜77mmと、8種類用意されているのもポイント。取付方法はねじ込み式で、交換レンズの先端にあるフィルターアタッチメントを使って装着します。レンズフードとして高い汎用性を持ちながら、価格が安いのも魅力です。
STOK 忍者フード SK-RH
夜景撮影に重宝するラバー製の大型レンズフードです。交換レンズに取り付けた状態でガラス面に密着させることで、室内照明の写り込みを防げるのが特徴。高層ビルからの夜景撮影はもちろん、電車や飛行機のなかから窓越しで風景を撮影する場合にもおすすめです。
素材には高品質なシリコンラバーを使用。先端部分にプラスチックが使われているため、たわむことなくガラス面にしっかり密着可能です。蛇腹機構を採用しており、使用後はレンズフードをコンパクトに折りたためます。
鏡筒の直径が35〜60mmの交換レンズに対応するMサイズと、60〜80mmに対応するLサイズの2種類を用意。別売りの円切りカッターで加工すれば、より鏡筒の太い交換レンズにも使用可能です。
ケンコー・トキナー(Kenko・Tokina) レンズメタルフード LMH52-55
人気フィルターメーカーが手掛けた円形のメタルレンズフードです。削り出しのアルミで作られており、高い強度と耐食性を備えているのが特徴。フルサイズ換算で50mm前後に相当する標準レンズ向けに設計されています。
連結機構を搭載しているのもポイント。先端の内側にはねじ切りがあり、口径が1サイズ上のレンズフィルターや本レンズフードを装着できます。複数個を連結状態で使うことで長焦点でも逆光の影響を抑えられるので、望遠レンズにも応用できるレンズフードを探している方にもおすすめです。
対応する口径サイズが40.5〜82mmの12種類と豊富なのも魅力。レンズフードの内側には内面反射を防ぐマット塗装と遮光溝が施されています。
エフフォト(F-Foto) クラシックメタルレンズフード H52B
レトロなデザインで人気のメタルレンズフードです。M型ライカ用交換レンズのレンズフードを想起させる三穴式のクラシックな外観を採用。スナップ撮影などでスタイリッシュに使える高品質なレンズフードを探している方にもおすすめです。
対応レンズは、フルサイズ換算で28mm以上の画角に相当する単焦点レンズと、35mm以上に相当するズームレンズ。レンズフードの内側には表面反射を防ぐ、つや消し黒塗装と微小溝加工が施されています。
口径サイズは37〜77mmの12種類を用意。レンズフードの先端と内側にはレンズキャップを装着できます。レンジファインダーや外付け光学ファインダーを使う場合は三穴スリットも活躍。視野にレンズフードが入り込んでも構図が確認しやすくなります。
レンズフードを装着すれば、逆光のシーンでもクリアに撮影でき、デリケートな前玉もしっかり保護可能です。ただし、内蔵フラッシュを点灯させるとケラレが生じる場合があるため、夜景ポートレートなどの撮影時は外しておくのがおすすめ。ぜひレンズフードをうまく活用して、ワンランク上の仕上がりに挑戦してみてください。