富士山・八ヶ岳・南アルプスなど、雄大な山々に囲まれた「山梨」。「名水百選」「平成の名水百選」に選出された場所が7カ所ある名水の産地です。名水は採取地ごとに異なる味わいがあり、水の特徴を生かした日本酒があります。
そこで今回は、山梨でおすすめの日本酒をピックアップ。辛口・甘口・飲み比べセットのほかに、酒蔵や銘柄、酒米ごとの違いも解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
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山梨の日本酒の特徴
山梨の日本酒は、口当たりの柔らかさと清らかな味わいが特徴。発酵が穏やかに進む環境と、山梨の郷土料理「アワビの貝煮」「鳥もつ煮」など塩気のある料理にあわせる酒造りを発展させた酒蔵の尽力の賜物です。
県内6水系の水と国産3等級以上の米を使用して製造することや、醸造アルコール添加量などの条件をクリアした酒は「GI山梨認定酒」、米・水全てを県内産のモノを用い、醸造アルコールを添加していない酒を「山梨県原産地呼称日本酒管理委員会認定日本酒」と認定。山梨県産原料で作られた日本酒に、2つの認定制度を設けて管理しています。
また、山梨の日本酒は、名水を生かした銘柄が豊富にあるのが魅力。富士山麓の水はまろやかさのなかにキレがあり、南アルプスの水はクリアな印象です。八ヶ岳南麓高原の湧き水は森の香りが感じられる爽やかな味わいが特徴。酒蔵ごとに使用する水が違うので、味の違いを比較できます。
山梨の日本酒の選び方
有名な酒蔵や銘柄をチェック
山梨の酒蔵は、水の味わいを生かした酒造りが特徴。水系ごとの酒蔵や銘柄から選ぶのがおすすめです。八ヶ岳水系の水を使った酒蔵は、北杜市にある「谷櫻酒造」「八巻酒造店」「武の井酒造」。銘柄は口当たりのよい「甲斐の花」や花酵母を使用した「青煌」などがあります。
南アルプス水系の水を使った酒蔵は、南巨摩郡の「萬屋醸造店」南アルプス市の「太冠酒造」北杜市の「山梨銘醸」。銘柄は飲み飽きせず食を彩る「春鶯囀(しゅんのうてん)」や、クリアな水を使った「太冠」、清涼感が魅力の「七賢」などがあります。
富士・御坂水系の水を使用した酒蔵は、大月市の「笹一酒造」で、代表銘柄「笹一」は地産地消の日本酒です。富士山麓水系の水を使用した酒蔵は、富士河口湖町にある「井出醸造店」。代表銘柄「甲斐の開運」は極寒の地を生かした酒造りをしています。
酒米をチェック
好みの日本酒を探したいときは、日本酒の味を決める酒米をチェックしてみてください。「玉栄」は、キレのある辛口酒に適した酒米。「山田錦」は、雑味が少なく香り高い日本酒に適しています。
他にも、「あさひの夢」「夢山水」「ひとごこち」などをラインナップ。また、「青煌 純米吟醸 雄町」など商品名に酒米の名を入れた商品もあります。日本酒を選ぶ際には、酒米もチェックして選ぶのもおすすめです。
贈り物には飲み比べセットもおすすめ
山梨の日本酒を比較できる飲み比べセットは、同じ銘柄で製法の異なる商品を比較するセットや、山梨の酒蔵を比較するセットなどバラエティ豊かに展開されています。
プレゼントに贈る際は相手の好みに合わせた日本酒を選んだり、自分の好きな銘柄を選んだりするのがおすすめ。また、自分用に新しい発見を楽しみたい方にもぴったりです。
山梨の日本酒のおすすめ|辛口
萬屋醸造店 春鶯囀 純米酒 鷹座巣(たかざす)
地産地消にこだわった山梨の純米酒。穏やかな香りと辛口でキレのある味わいが特徴です。県内富士川町で栽培した酒米「玉栄」と南アルプス最南端にある櫛形山の伏流水を使用しています。
キレがよいため、最後まで飲み飽きず、あわせる料理を引き立てるのも魅力。おすすめの飲み方は、40~45℃のぬるかんです。内容量は720mlと1.8Lの2種類をラインナップ。料理を引き立てるので、普段の食事にもあわせられる山梨の日本酒を探している方におすすめです。
⾕櫻酒造 純米酒 甲斐の花
酒蔵オリジナルの酵母を使用した山梨の純米酒。揚げ物にあう酸味と口当たりのよさが特徴です。山梨県の県花である富士桜の花から採取したオリジナル酵母「富士桜」を使用しています。
精米歩合は60%、日本酒度は+5の辛口です。山梨県産米と酒蔵内にある井戸から湧く八ヶ岳南麓高原湧水群の伏流水を使用。森の香りを感じられる味わいが楽しめます。内容量は720ml。15~25℃の常温で飲むのがおすすめです。花酵母で醸したお酒を試してみたい方はチェックしてみてください。
武の井酒造 青煌 純米吟醸 雄町
酒造厳選の酒造好適米と花酵母で仕込んだ山梨の純米吟醸です。米特有の柔らかな味、華やかな果実香と力強さを感じる口当たりが特徴。発酵に必要な酵母は、東京農業大学で花から分離された「つるばら酵母」を採用しています。
ツルバラ酵母は、リンゴや洋ナシのようなフルーティーさと口に含んだときの力強さが特徴の日本酒に仕上がる酵母菌。岡山県産の酒米「雄町」と八ヶ岳山麓の伏流水を使用しています。内容量は720mと1.8Lです。味わいにこだわり、ていねいに作られた山梨の日本酒を試してみたい方に適しています。
萬屋醸造店 春鶯囀 大吟醸 かもさるゝ蔵
杜氏の技を活かして製造した山梨の大吟醸。華やかで品のよい味わいが特徴です。南アルプス山系の水を使用。山梨の契約農家が栽培した酒造好適米「山田錦」を精米歩合40%まで自家精米しています。
契約農家と杜氏が米の品質について議論しながら蔵に入り、酒造りを行なっているのがポイント。商品名は、歌人の与謝野晶子が酒蔵を訪問した際に詠んだ歌から命名されています。内容量は720mlと1.8L。5~25℃の冷やまたは常温で飲むのがおすすめです。
太冠酒造 太冠 特別純米酒
2022年東京国税局鑑評会で優秀賞を受賞した山梨の特別純米酒。コクと香りのバランスに秀でた品種です。酒米には、麹米・掛米ともに山梨県産山田錦を採用しています。
精米歩合は60%、日本酒度は+4の辛口です。冷やまたはロック・ぬるかんで楽しむのがおすすめ。南アルプスの水を使用しています。
内容量は720mlと1.8Lをラインナップ。ゼリーを作ったり、黒酢とハチミツと合わせて楽しんだりと商品を活かす飲み方も提供しています。希望によりオリジナルラベルを製作して貼り付けることも可能なので、ギフトにも適した山梨の日本酒です。
八巻酒造店 甲斐 男山 純米酒
濃厚ながら飲み飽きしない味わいと穏やかな香りの純米酒です。山梨で収穫した米「あさひの夢」と八ヶ岳の伏流水を使用。65%まで精米することで、米のコクを楽しめます。おすすめの飲み方は冷やまたはぬるかんです。
製造するのは北杜市にある八巻酒造店。創業160年を超える酒蔵です。本銘柄は、創業以来造り続けられている伝統銘柄。日本酒度は+3の辛口です。内容量は720mlと1.8L。おでんや煮物などとあわせるのがおすすめの食中酒です。老舗が手がける山梨の日本酒を選びたい方に適しています。
山梨銘醸 七賢 スパークリング 杜ノ奏(もりのかなで)
白州の地でなければ造れないと謳われる山梨のスパークリング日本酒。爽やかな風味と深い樽香、心地よい清涼感が特徴です。タンクで一次発酵させた低アルコールの七賢を、サントリー白州蒸留所のウイスキー樽に寝かせ、一定期間経過したあとに瓶詰めし、瓶内で二次発酵させて製造しています。
クリアタイプの辛口スパークリング日本酒で、米のうま味と泡立ちのよさも魅力。内容量は720mlです。専用の化粧箱付きのため、ギフトに適しています。乾杯の場に、よく冷やしてから飲むのがおすすめ。ウィスキー樽で熟成させた日本酒を試してみたい方はチェックしてみてください。
山梨の日本酒のおすすめ|甘口
山梨銘醸 七賢 純米大吟醸 絹の味
柔らかな味わいと品のよい香りが楽しめる山梨の純米大吟醸酒です。日常的に飲めるよう、フルーティーな香りを控えて爽やかな口当たりに仕上げています。酒米は、山梨の契約農家とともに栽培した「夢山水」を使用しているのが特徴です。
仕込み水には、白州・甲斐駒ヶ岳の伏流水を使用。清涼感が持ち味の吟醸酵母と相性がよく、爽やかさを引き出しています。おすすめの飲み方は冷やです。内容量は720mlと1.8Lの2種類。季節の野菜を使った前菜や、魚料理にあう山梨の日本酒を探している方に適しています。
笹一酒造 旦 山廃純米吟醸 備前雄町 無濾過生原酒
酒蔵から搾ってすぐのような味が楽しめる山梨の無濾過生原酒。柔らかい飲み口と米のうま味を生かした力強い味わいが特徴です。仕込み水には、富士山の伏流水を使用。かつて明治天皇がご行幸の際に携行する水として選出された「御前水」と呼ばれる由緒正しい水です。
酒米は、岡山県産「雄町」を使用。素材の味を引き出すことに注力した酒造りをしています。内容量は720mlと1.8Lをラインナップ。食との関係を重視し、和洋さまざまな料理とあわせて楽しめる山梨の食中酒です。
太冠酒造 太冠 ワイン酵母仕込み スパークリング日本酒
ワイン酵母で仕込んだ山梨のスパークリング日本酒です。バナナのような香りとワインを思わせる口当たりを楽しめます。酒米は、山梨県産あさひの夢を採用。南アルプスの水を使用し、瓶の中で2次発酵しています。
あとから日本酒の風味を感じるライトな甘口の純米酒。おすすめの飲み方は、冷やまたはロックです。内容量は360mlと720ml。チーズや生ハムにあわせるのがおすすめです。山梨で醸されたスパークリング日本酒を楽しみたい方はチェックしてみてください。
井出醸造店 甲斐の開運 甘口純米吟醸 朱華色(はずねいろ)
極甘口の純米吟醸酒です。際立つ甘さと口の中に広がる香りが特徴。仕込み水は、標高1150m地点で汲み上げた富士山の湧き水を使って仕込んでいます。酒米は、山梨の米農家と協力して作り上げた富士北麓産酒米を使用。伝統技術を継承した職人による丁寧な酒造りをしています。
製造する井出醸造店のある富士河口湖町は、夏は涼しく、冬は極寒の地。極寒地の酒造りは、空気中の雑菌が繁殖することなく、低温発酵時の温度管理が容易にできる点が魅力です。内容量は300mlと720ml。冷やして飲むのがおすすめの山梨の純米吟醸酒です。
笹一酒造 特選 純米大吟醸 笹一
100%地元産の素材を使用した山梨の日本酒。穏やかな吟醸香、なめらかな口当たり、ほどよい米のうま味が特徴です。酒米は、山梨県産「山田錦」を35%精米し、仕込み水には、富士山の天然水を使用。米の香りを決める麹や酒母は職人の手作りによるモノです。
県内産の水・素材を生かし切る技法で製造した日本酒。ほのかな酸味・苦味が残る余韻も魅力です。内容量は720mlと1.8L。地元素材にこだわった山梨の日本酒を探している方におすすめです。
山梨の日本酒のおすすめ|飲み比べセット
井出醸造店 富士五湖の酒 3本セット
「甲斐の開運」3種類の飲み比べセットです。純米酒・本醸造酒・普通酒が比較できます。純米酒は、柔らかな香りとなめらかな口当たりが特徴。山梨県産酒米を使用した辛口の日本酒で、ぬるかんにするとさらに香りやうま味を感じます。
香りやうま味のバランスがよい本醸造酒は、冷やから熱かんまで幅広い温度帯で楽しめるのが魅力。本銘柄の定番酒の普通酒は、なめらかな口当たり・芳醇な味わい・キレと後味がよく、冷やから熱かんまでおいしく楽しめます。
内容量は1本あたり300mlのモノが3本入り。セットのラベルは、春・秋・冬の富士山をデザインしているため、山梨のお土産におすすめの飲み比べセットです。
山梨県酒造協同組合 名山の水 山の酒 山梨の酒 純米酒飲み比べ7本セット
県内産7銘柄の純米酒を飲み比べできるセットです。「山梨県原産地呼称日本酒管理制度」の認定基準に適合した銘柄が比較できます。県内にある全種類の水系から造られた商品を比較できるのも魅力です。
八ヶ岳山麓水系の銘柄の「谷櫻」「甲斐男山」や、南アルプス山麓水系の銘柄の「七賢」「太冠」「春鶯囀」などをラインナップ。内容量は各180mlです。オリジナルデザインのおちょこが2つ付属しているため、ギフトにも適しています。
山梨県酒造協同組合 山の酒 スパークリング日本酒飲み比べ3本セット
スパークリングタイプの日本酒を飲み比べできるセットです。主原料・水・醸造場所に至るまで県内産にこだわり、厳しい基準をクリアしたスパークリングタイプのみに与えられる「山梨県原産地呼称日本酒認定酒」を厳選しています。
ラインナップは南アルプス山麓水系の「七賢」「太冠」と、富士北麓水系の「甲斐の開運」の3種類。内容量は各360mlです。瓶内二次発酵による上品な甘みと果実味豊かな香りが楽しめます。スパークリングタイプの日本酒を飲み比べてみたい方におすすめです。
井出醸造店 甲斐の地酒 のみくらべセット
山梨県内で醸された純米酒を飲み比べできるセットです。きめ細かい口当たりの「甲斐の開運」、温度帯を選ばずおいしく飲める「七賢」など4種類が楽しめます。
武田信玄の風林火山をイメージして作られた包みの風呂敷は、使用後はタペストリーとしても利用可能。内容量は各180mlです。地酒 の飲み比べを探している方はチェックしてみてください。
山梨銘醸 720mlセット 純米吟醸 天鵞絨(ビロード)の味 純米 風凛美山
山梨銘醸で製造される2種類の飲み比べセットです。定番の純米吟醸酒「天鵞絨の味」はキレのよい果実味と軽やかな酸味が楽しめます。純米酒「風凛美山」はのど越しのよさが特徴でやや辛口の味わいです。
ギフト用の化粧箱がセットになっているのでギフトにもおすすめ。同じ酒蔵で作られた日本酒の飲み比べをしたい方にぴったりのセットです。
山梨の日本酒は、さまざまな水系の個性を生かした酒造りが特徴です。「山梨県原産地呼称日本酒認定制度」により、徹底した品質管理をしています。認定制度にともない、県内産酒米を使用した日本酒が豊富です。山梨の日本酒が持つ特徴を比較して、お気に入りの商品を見つけてみてください。