江戸時代から明治にかけて、全国でも有数の酒処となった「千葉」。現在は、40軒ほどの酒蔵があります。千葉県独自の酒造好適米「総の舞」を開発し、地元の良質な米でおいしい酒造りを目指しているのもポイントです。

そこで今回は、数ある千葉の日本酒のなかから、おすすめの銘柄をご紹介します。エリアごとに有名な酒蔵をピックアップ。辛口から甘口まで幅広く紹介しているので、千葉県産のお気に入りの銘柄を探してみてください。

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千葉の日本酒の特徴は?

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千葉の日本酒は淡麗辛口な商品が多めで、複数の酒造からさまざまな品種が販売されています。種類が豊富な分、自分好みの銘柄を見つけやすいのが魅力です。

もちろん、なかには甘口を販売している酒蔵もあります。甘味と酸味がより強調されたワインのような味わいの商品もありますので、あまり日本酒に慣れていない方はチェックしてみてください。

千葉の日本酒の選び方

エリアごとの有名な酒蔵・銘柄をチェック

北総エリア

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千葉の北総エリアにある飯沼本家は、伝統的な手法を守りつつ、一部の細かな作業を機械化しているのが特徴です。こうすることで、高品質な商品を安定して供給しています。

「甲子」と表記して「きのえね」と読む銘柄が代表的です。蔵の敷地内にある井戸からくみ上げた水を、仕込水・洗米水・割水に使用。中軟水でやわらかな性質を持っており、お酒もやわらかな口当たりに仕上げています。

佐倉市に蔵を構える旭鶴は甘口から辛口まで、幅広い味わいの日本酒を販売する酒蔵。なかでも、淡いピンク色をした「つるにごり」は甘い純米酒で、日本酒初心者の方にも飲みやすい銘柄。かわいらしい見た目をしており、お花見などのイベントにも重宝する千葉の日本酒です。

上総エリア

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千葉の上総エリアにある須藤本家は、おいしい日本酒造りのために良質な水を求めて、天乃原に移転した酒蔵です。仕込水・洗米などに使用している水は、環境省が定めた「平成の名水百選」に千葉県で唯一選定されています。良質な水が湧き出る土地の名前を冠した「天乃原」が代表銘柄です。

小泉酒造は、寛政5年に創業した歴史ある酒蔵。酒質に合わせて種こうじを厳選し、10〜15kgずつに小分けして厳密に水分管理しながら米洗いをするなど、こだわって造っているのが特徴。代表銘柄として「東魁」があります。

南総エリア

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千葉の南総エリアに位置する木戸泉酒造は、濃厚で酸味の強い「アフス」シリーズが代表銘柄です。フルーティーな香りと個性溢れる味わいを楽しめます。なかでも、「純米生アフス」は甘味と酸味が強く、ワインのような味わいをしているのが魅力。日本酒ビギナーの方にもおすすめです。

江戸後期に創業した長い歴史のある吉野酒造は、水や自社精米にこだわった酒造りをしています。蔵元が保有する山から引いた自然水を仕込水に使用し、やわらかい口当たりに仕上げているのが特徴です。

自社に備えた醸造用精米機で、時間をかけて丁寧に精米しています。収穫された米の状態に応じて、仕込む酒に合わせた精米を行うなど、細部にまで凝っているのがポイント。「腰古井」が代表銘柄です。

九十九里エリア

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千葉の九十九里エリアはほかの地域と比べて酒蔵は少なめですが、梅一輪酒造や花の友などの酒蔵があります。梅一輪酒造は、千葉の良質な米からおいしい日本酒を造りたいという思いから、原料米として千葉県産にこだわっているのが特徴です。

料理を引き立てる、ふくよかな味わいと繊細な香りが魅力。食事に寄り添うような食中酒を多数販売しています。なかでも、「吟醸辛口 梅一輪」は飽きにくい控えめな香りと爽やかな切れ味をしており、食事のお供にぴったりな千葉の日本酒です。

花の友は江戸末期に創業した小さな酒蔵で、普通酒から吟醸まで良質な日本酒を販売しています。敷地内の井戸から湧き出る、質の高い天然水を使用しているのが特徴。ネーミングがかわいい「花いちもんめ」というシリーズを展開しています。

水郷エリア

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千葉の水郷エリアにある鍋店は、「仁勇・不動」を醸造している酒蔵です。もともとは、元禄2年に成田山新勝寺の門前で酒造りをしていましたが、現在では香取郡神崎町に移転しています。不動シリーズのなかでも手に取りやすい「無炭素濾過 軽快辛口」や、おしゃれなボトルで贈り物にもぴったりな「やちよ桜 純米大吟醸」がおすすめです。

寺田本家はできるだけ機械を使わず、手造りにこだわって酒造りを行っています。原料は無農薬の米、仕込水は神崎神社の御神水を使用するなど、素材にも凝っているのが特徴です。

濃厚で飲みごたえのある「五人娘」という純米酒のシリーズを展開しており、酒本来のコクと旨味を堪能したい方におすすめです。

酒米をチェック

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「山田錦」は、吉野酒造の「大吟醸」・須藤本家の「天乃原 純米大吟醸」・小泉酒造の「大吟醸 東魁盛」など、千葉のさまざまな酒蔵で多数採用されています

一方、2000年に千葉県では「総の舞」という酒造好適米を開発。「山田錦」「五百万石」などは千葉でも栽培されていましたが、高品質なモノを安定して作るのは困難でした。そこで、千葉の環境に合わせた酒造好適米「総の舞」が誕生。これにより、良質な千葉の酒造好適米を用いて吟醸酒造りが行われています。

贈り物なら飲み比べセットも人気

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千葉の日本酒を贈りたいなら、さまざまな味わいを楽しめる飲み比べセットも人気です。鍋店・須藤本家・小泉酒造など、複数の酒蔵から販売されています。味わいの異なる辛口を複数本飲めるセットや、酒蔵の代表的な銘柄を飲めるモノまで種類が豊富なので、贈る際はチェックしてみてください。

千葉の日本酒のおすすめ|辛口

梅一輪酒造 吟醸辛口 梅一輪

梅一輪酒造 吟醸辛口 梅一輪

切れ味のよい辛口の日本酒です。香りが控えめなので飽きにくいのが特徴。繊細な香りとふくよかな味わいが、料理を自然に引き立てます。酒米には九十九里産の「ふさこがね」を使用。「地元の米からおいしい日本酒を造る」という信念のもと、千葉県産の米にこだわっています。

アルコール度数は15%。180ml・300ml・720ml・1800mlと、容量のラインナップが豊富にあります。飲む量に合わせて購入しやすい千葉の日本酒。食事と一緒に楽しめる日本酒を探している方におすすめです。

吉野酒造 腰古井 純米酒

吉野酒造 腰古井 純米酒

濃醇辛口な味わいの日本酒です。ふくよかな濃厚さと酸味が、透明感のある広がりと調和しています。昔ながらの手造りにこだわり、現代まで守り続けてきた伝統の味です。原料米には「五百万石」を使用。米・米こうじ・水のシンプルな原材料で造られているからこそ、熟練の技が際立つ日本酒です。

アルコール度数は15%以上16%未満。東京国税局酒類鑑評会において、2016~2018年まで3年連続して優等賞を受賞するなど、高く評価されています。濃厚な旨味と酸味を楽しめる辛口の日本酒が好きな方におすすめです。

吉野酒造 腰古井 大吟醸

吉野酒造 腰古井 大吟醸

淡麗辛口な味わいの日本酒です。豊かな旨味とキレのよさが際立つ、奥深い味わいに仕上げています。原料米は「山田錦」です。熟練の技によって醸造されており、透明感とフルーティーさを楽しめる吟醸香が魅力。2002年にはANA国際線のファーストクラスで提供された銘柄です。

アルコール度数は15%以上16%未満。平成29酒造年度の全国新酒鑑評会にて金賞、2020年には東京国税局酒類鑑評会の清酒吟醸部門において優等賞を受賞しています。多方面から高く評価されている千葉の日本酒が気になる方は、チェックしてみてください。

鍋店 不動 無炭素濾過 軽快辛口

鍋店 不動 無炭素濾過 軽快辛口

軽さと旨味を楽しめる辛口です。適度なコクとキレ味が調和した、爽やかな味わいを実現しています。鍋店が手がける不動シリーズのなかでも、気軽に手に取りやすい銘柄。お燗でも冷でもおいしく飲めます。

原料米として秋田県産の美山錦を100%使用。アルコール度数は15%です。時間をかけて丁寧に醸造し、毎日飲んでも飽きにくい、ほどよいコクへと仕上げています。さまざまな温度で千葉の日本酒を楽しみたい方におすすめです。

飯沼本家 甲子 吟醸辛口

飯沼本家 甲子 吟醸辛口

爽やかな味わいをした辛口です。芳醇なコクと洗練された香りを楽しめ、口当たりがよく途中で飽きにくいのが魅力。ふくらみのある風味があり、清々しい余韻を味わえます。

千葉県北総台地の清涼な地下水と、厳選した酒造好適米を使用。燗酒コンテスト2019のプレミアム燗酒部門において、金賞を受賞しています。容量は、300ml・720ml・1800mlをラインナップ。飲み心地が爽快な辛口の銘柄を探している方におすすめです。

花の友 特別純米酒 花いちもんめ

花の友 特別純米酒 花いちもんめ

米の旨味がダイレクトに伝わる辛口です。アルコール度数は15%以上16%未満。吟醸酒なみに精米歩合60%までみがいた米で醸造した特別純米酒です。爽やかな風味ながら適度な酸味があり、味に深みがあります。

容量は300ml・720ml・1800mlをラインナップ。冷酒から燗酒まで、さまざまな温度でおいしく飲めます。燗にするとふくよかな米の旨味を堪能できるのでおすすめ。奥深い味わいをした千葉の日本酒を探している方は、チェックしてみてください。

千葉の日本酒のおすすめ|甘口

寺田本家 五人娘 純米吟醸酒

寺田本家 五人娘 純米吟醸酒

芳醇な旨味を感じられる日本酒です。自然の恵みをいかすために、無農薬米を使い生酛作りで醸造された、無濾過の「五人娘」の純米吟醸酒。上品な味わいをしており、芳醇で旨味のある味わいに仕上げています。

寺田本家が手がける自然酒の原点となった「五人娘 純米酒」は精米歩合が70%ですが、本商品はさらに米をみがいた精米歩合60%です。アルコール度数も「五人娘 純米酒」は15%あるのに対し、本商品は13%と抑えめ。アルコール度数が控えめなので、よりやわらかな口当たりを実現しています。飲みやすい千葉の日本酒を探している方におすすめです。

木戸泉酒造 純米生アフス

木戸泉酒造 純米生アフス

甘みと酸味が特徴的な無濾過の日本酒です。ワインのように感じられる独特の味わいをしています。飲む際は冷蔵庫で冷やし、お猪口ではなくグラスを使用するのがおすすめ。ソーダで割ったりクラッシュアイスに注いだりと、カクテルのように楽しめるのも魅力です。

日本酒の製法としてはめずらしい、一段仕込みで造られています。米や米こうじなどを3回に分けて仕込む三段仕込みが一般的。本商品は原料を一度にすべて入れて仕込み、より甘みと酸味が強調されるように仕上げています。

「アフス」という珍しい名前は、本商品の開発に携わった3名の頭文字から命名。アルコール度数は13%。原料米として千葉県いすみ市産の「総の舞」を100%使用しています。あまり日本酒に慣れていない方も飲みやすい、千葉ならではの銘柄です。

旭鶴 つるにごり

旭鶴 つるにごり

淡いピンク色をした甘口です。赤色酵母で発酵させているため、パステル調の桜色をしています。初めて日本酒を飲む方にぴったりの、甘い純米にごり酒です。おいしく飲むには、常温や冷しがおすすめ。さまざまな食事に合いますが、特に煮物との相性がよいお酒です。

色だけでなく、ボトルのデザインがおしゃれでかわいいのも魅力。華やかな見た目は贈り物にもぴったりです。花見や桃の節句などのイベントでも重宝します。味だけでなく見た目も楽しめる千葉の日本酒です。

千葉の日本酒のおすすめ|飲み比べセット

旭鶴 飲み比べセット

旭鶴 飲み比べセット

さまざまな味わいを楽しめるミニボトルの飲み比べセットです。辛口から甘口まで、幅広く入っているのが魅力。「旭鶴 上撰」「佐倉城」「はちりか」など、合計9本入っています。容量はすべて、飲み切りサイズの180ml。千葉の日本酒を、少しずつたくさん味わいたい方におすすめです。

幅広い温度でおいしく飲めるのも魅力。たとえば、「旭鶴 上撰」は、お燗・常温・冷しなどがおすすめの温度帯です。一方、濃厚な味わいの「蔵出し 原酒」は、ロックや冷しがぴったり。さまざまな温度で楽しみたいときに重宝します。

鍋店 仁勇3本飲み比べセット

鍋店 仁勇3本飲み比べセッ

味わいの異なる鍋店の日本酒を、3本飲み比べできるセットです。「仁勇 純米吟醸」は高いコストパフォーマンスが魅力。適度なコクと控えめな香りがバランスよく調和し、飽きにくい味わいを実現しています。アルコール度数は15%で、冷やして飲むのがおすすめです。

「やちよ桜 純米大吟醸」はフルーティーな香りとコクのある味わいが特徴。爽やかな旨味とキレのよさに加えて、華やかな吟醸香を楽しめます。原料米として千葉県八千代市産の「ふさこがね」を使用しているのもポイント。おしゃれなデザインのボトルをしており、贈り物としても重宝します。

「仁勇 本醸造辛口」は、キレ味のよい辛口です。心地よい辛さで食事との相性がよく、冷やからお燗までさまざまな温度でおいしく飲めます。3本とも香りや味わいが異なるので、1セットでさまざまな風味を堪能できるのが便利。千葉の日本酒を飲み比べてみたい方にぴったりです。

須藤本家 天乃原3本セット

須藤本家 天乃原3本セット

須藤本家の代表銘柄でもある「天乃原」シリーズを飲み比べできるセットです。「天乃原 純米酒」は、甘い果物のような香りを楽しめる淡麗辛口。キレがあり、のど越しがよいのも特徴です。全国新酒鑑評会において金賞を受賞しています。

「天乃原 純米大吟醸」は、フルーティーな香りが魅力。淡麗辛口な味わいで、常温や冷やで飲むのがおすすめです。40%精米した兵庫県産「山田錦」を使用しています。自社で製造したこうじを手造りで仕込むなど、丹念に醸造しているのが特徴です。

「天乃原 吟醸」は料理を引き立てる辛口。軽快でなめらかな味わいをしており、食中酒にぴったりです。「天乃原 純米酒」から「天乃原 吟醸」まで、ひと口に辛口といってもさまざまな味わいを楽しめます。千葉の辛口を飲み比べてみたい方は、チェックしてみてください。

小泉酒造 東魁盛3本飲み比べセット

小泉酒造 東魁盛3本飲み比べセット

小泉酒造の日本酒を飲み比べできるセットです。「大吟醸 東魁盛」は、メロンのような芳醇な香りを楽しめます。なめらかなのど越しながら、口の中に残る旨味の余韻が魅力。香りと味のバランスがよい銘柄です。原料米として兵庫県産「山田錦」を使用しています。

「東魁原酒 八犬伝」は、蔵でしぼったまま割水をしていない原酒です。深い味わいをしており、オンザロック・冷や・水割りなど、さまざまな飲み方で楽しめます。商品名は、滝沢馬琴の代表作でもある「南総里見八犬伝」に由来。千葉県産「ふさおとめ」を原料米に使用しています。

「純米吟醸 きみさらず」は、フルーティーでまろやかな風味が特徴です。名前は千葉に伝わる「きみさらず伝説」から命名。南房総の「木更津」という名称は、この伝説に由来するとの説もあります。複数の味わいを楽しめる小泉酒造の銘柄を、気分に合わせて飲み比べてみたい方におすすめです。