ドラム演奏での効果音として、軽やかな音色を奏でたい場合に重宝する「スプラッシュシンバル」。厚みや表面に施された加工によっても表現したい音質が変わるため、演奏スタイルや曲の雰囲気などに適したタイプを選ぶのがポイントです。
今回はスプラッシュシンバルの選び方やおすすめのモデルをご紹介します。各製品の特徴も解説するので、ぜひ自分に合ったスプラッシュシンバルを選ぶための参考にしてみてください。
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スプラッシュシンバルとは?
クラッシュ・ハイド・チャイナ・ハイハット・スプラッシュといった種類があるドラム用シンバル。そのなかでもスプラッシュシンバルは、小型で甲高い「カッシャン」という軽快で弾けるような音を表現できるのが特徴です。音の余韻(サスティン)が短く、ドラム・打楽器演奏での幅を広げるためのエフェクト音を生み出すのに有効です。
スプラッシュシンバルは、曲調が静かなシーンでのアクセントを軽く奏でたい場合などに用いられることがあります。また、カホンと呼ばれる打楽器と一緒に使用するケースも存在。カホンは手で演奏するため、スプラッシュシンバルを叩く場合もスティックではなく手で叩きます。
スプラッシュシンバルの選び方
厚みをチェック
シンバルは、厚みによって奏でたい音のボリューム感が異なります。厚みが増すほど重量も大きくなり、音量が大きくなり安定感が高くなるのが特徴。基本的に、シンバルの厚みはウェイトで表記されています。シン(Thin)・ミディアムシン(Medium Thin)・ミディアム(Medium)といった表記の順で厚くなりボリューム感も増していくのがポイントです。
主に軽めのエフェクト音を出すのに用いられるスプラッシュシンバルのウェイトは、シンタイプを多く展開。メーカーによって、シンよりもさらに薄いタイプのウェイトとして「ペーパーシン(Paper Thin)」や「エクストラシン(Extra Thin)」と表記されている場合もあります。
より薄く繊細なニュアンスでエフェクト音を表現したい場合には、ペーパーシンやエクストラシンといった表記もチェックしてみてください。
ハンマリングの有無をチェック
シンバルの製造工程では「ハンマリング」という、シンバル表面にハンマーで凹凸を付ける工程が存在します。ハンマリングは、職人による手作業やマシンによって行われるのが特徴。ハンマリング加工の有無により音色の深みに差が生まれます。
そして、均等にハンマリングされているタイプは明るい音が出しやすく、ランダムに施されているタイプは、より深みのある奥行きを感じる音色を奏でやすいのが特徴。音楽のジャンルや演奏する曲調など、表現したい雰囲気に応じて選ぶのがポイントです。
スプラッシュシンバルのおすすめ
ジルジャン(Zildjian) A ZILDJIAN SPLASH 8 A0210
シンバルの老舗ブランド「ジルジャン」が展開するスプラッシュシンバルです。サイズは8インチと小さく、サスティンは非常に短いのが特徴。手を使って抑えるとすぐに音が止まります。
また、均等に施されたハンマリング加工により、明るく鮮やかな音が出しやすいのもポイント。ジャズ・ポップス・ロックなど幅広いジャンルの音楽に効果的なアクセントとして使いやすいのが魅力です。
直径20.3cmとコンパクトなので持ち運びにも便利。また、ウェイトはペーパーシンと表記されており、繊細でキレのよいタッチでのドラムプレイを実現します。強調しすぎない軽めのエフェクト音で、汎用的に使えるスプラッシュシンバルを求める方におすすめのモデルです。
ジルジャン(Zildjian) A CUSTOM SPLASH 10 A20542
サイズが10インチと、スプラッシュシンバルのなかでは大きめのモデル。レスポンスが速く、長めのサスティンで、表情豊かな響きが特徴です。曲中で効果的なアクセントを使いたい場合に適したスプラッシュシンバルです。
ウェイトはペーパーシンで非常に薄いのも特徴。存在感を持ちつつも軽めで繊細なタッチの音で、幅広い曲調の雰囲気に合わせて使いやすいのもポイントです。程よい力強さと繊細さを持ちあわせたスプラッシュシンバルを愛用したい方におすすめします。
ジルジャン(Zildjian) 8″ S FAMILY SPLASH NAZLS8S
ブライトで切れ味の鋭いサウンドが特徴のスプラッシュシンバル。ロック・ポップス・ヒップホップなど、さまざまなジャンルにマッチします。やや小ぶりな8インチで、複数シンバルを重ねて使いたい方にもおすすめ。持ち運びもしやすいため、路上ライブで使いたい方にも便利です。
厚みはPaper Thin、素材は銅88%に錫12%を組み合わせたB12合金が使われています。ブリリアント仕上げによる明るい見た目もポイントです。
スプラッシュシンバルは8インチ・10インチの2種類をラインナップ。同シリーズではクラッシュシンバルやライドシンバルも販売しており、シンバル全般を購入したい方にもおすすめです。
ジルジャン(Zildjian) 11″ K CUSTOM HYBRID SPLASH NKZL11CHBSP
ジルジャンの高級ライン「K Custom HYBRID」シリーズのスプラッシュシンバル。国内有名ドラマーである神保彰氏との共同設計アイテムです。
内側はレイジングのないブリリアント仕上げ。外側はトラディショナルと2種類のフィニッシュで仕上げられていることが特徴です。明るさとダークさをあわせ持つヘヴィなサウンドを得られます。インパクトのある力強いサウンドを求める方におすすめ。音に存在感があるため、路上ライブなどで目立ちたい方にも便利です。
11インチとめずらしいサイズも魅力。シンバルの組み合わせに変化が欲しい方にもおすすめです。
ジルジャン(Zildjian) 10″ K SPLASH NKZL10SP.PT
優しいサウンドのスプラッシュシンバルです。ペーパーシンウエイトの薄さと、ゆるやかに付けられたテーパーが特徴。音の減衰が早く、曲に程よいアクセントをもたらします。アコースティック編成とも相性がよく、カホンと組み合わせて使いたい方にもおすすめです。
「K Zildjian」シリーズでは8インチ・10インチ・12インチのスプラッシュシンバルをラインナップしています。
小出シンバル(KOIDE CYMBALS) HAND Series Splash 8 HD-8SP
日本では唯一となるシンバルメーカーが展開するモデル。ハンドパーカッショニスト用に開発された、素手で音を奏でるスプラッシュシンバルです。スティックで叩くと割れてしまう可能性があることに留意しておきましょう。コンガ・ボンゴ・カホンなどの、手で音を出す楽器との演奏でも活躍します。
また、わずかに谷間が設けられた形状により、繊細なタッチでも確かなレスポンスが得られるのも特徴。スピーディでリズミカルな曲調にも俊敏に対応します。また、同モデルは8~12インチのサイズまで幅広く展開。サスティンの長さなどで曲調に合わせて選びたい方にもおすすめのスプラッシュシンバルです。
セイビアン(SABIAN) HH SPLASH 10 HH-10SP
世界3大シンバルメーカーとして称される、カナダの「セイビアン」が展開するモデル。熟練の職人によって仕上げられており、渋く味わいのある質感が魅力のスプラッシュシンバルです。
多くのランダムなハンマリング加工が施されているのも特徴。ヴィンテージ感があり、ダークで深みのある柔らかいサウンドを奏でます。また、レスポンスも速いうえ、エクストラシンの非常に薄いウェイトにより、繊細なタッチによるスムーズな表現が可能です。
10インチと大きめで、程よい長さのサスティンとのバランスにも優れています。暗めで奥行きを感じるサウンドを求める方におすすめのスプラッシュシンバルです。
セイビアン(SABIAN) AA SPLASH 10 AA-10SP
キメの細かいマシンハンマリングと、きつめにカーブを描いたアーチ形状のスプラッシュシンバル。サイズも10インチと大きめで、明るくパワフルなサウンドを奏でるのがポイントです。
また、ウェイトはエクストラシンで、キレがよく弾けるようなクラッシュ音を発するのも特徴。レスポンスも速く、スムーズで繊細なタッチでの演奏をサポートします。
幅広いジャンルにはもちろん、リズミカルでパワー感のある曲調に合わせたエフェクト音として用いるのにもおすすめのスプラッシュシンバルです。
セイビアン(SABIAN) SBR SPLASH SBR-10SP
明るく小気味よいサウンドが特徴のスプラッシュシンバル。サウンドにアクセントが欲しい方におすすめです。ブラス製で、厚みはThin。10インチとやや大きめで、迫力のサウンドを響かせます。
マシンハンマリングが施されており、深みのあるサウンドも魅力。価格と音のバランスに優れたコストパフォーマンスの高いアイテムで、入門用としてもおすすめです。
マイネル(MEINL) Byzance Brilliant Splash 6 B6S-B
最大6回の研磨によって、美しく輝く鏡面のような質感に仕上げられたスプラッシュシンバル。ライブやステージなどのドラム演奏シーンで、かっこよく使いこなしたい方にもおすすめのおしゃれなモデルです。
素材には「B20ブロンズ合金」を採用。さらに、手作業によってレイジングやハンマリング加工が施されており、明るく鮮やかなサウンドを実現します。
フュージョンやファンク、R&Bなどリッチできらびやかなイメージのアクセントを求める方に適したスプラッシュシンバルです。
マイネル(MEINL) Classics Custom Brilliant Trash Splash CC12TRS-B
独特の響きが得られる穴あきタイプのスプラッシュシンバル。一般的なスプラッシュシンバルでは物足りなさを感じている方におすすめです。コンピューター制御による安定した製造工程もポイント。品質が高く、安定したサウンドを得られます。
素材はB10ブロンズ合金。ブリリアントフィニッシュによる明るい輝きも魅力です。12インチと大きめのサイズも特徴。路上でのライブパフォーマンスなど、見た目の派手さが欲しい方にもおすすめです。
マイネル(MEINL) Classics Custom Brilliant Splash CC10S-B
ラウドロックやパンクなど、派手なサウンドが欲しいドラマーにおすすめのスプラッシュシンバルです。程よいサスティーンもポイント。ドラムにアクセントを生み出します。
ブリリアントフィニッシュ仕上げによる派手でモダンなルックスも特徴。スプラッシュシンバルの見た目にこだわりたい方にもおすすめです。コンピューター制御による製造工程で、リーズナブルな価格帯ながら安定した品質を実現しています。
同シリーズでは8インチ・10インチ・12インチをラインナップ。サウンドの好みに合わせて選べることも魅力です。
プレイテック(PLAYTECH) PCM8SP Splash 8″
出費を抑えつつスプラッシュシンバルを手に入れたい方におすすめ。プレイテックは大手楽器通販サイト「サウンドハウス」のオリジナルブランド。コストパフォーマンスの高いアイテムを数多くリリースしています。
カホンにアクセントが欲しい方やドラムの音色を増やしたい方など、気軽に試せます。大きさは8インチです。
プレイテック(PLAYTECH) PAD 10″ Splash
路上でのライブパフォーマンスなど、スプラッシュシンバルの見た目にこだわりたい方におすすめのアイテム。同心円状の模様が付けられており、インパクトを生み出しています。
サウンドは明るく高い音が特徴。ロックやカントリーなどと相性がよく、曲にアクセントを加えたい方にもおすすめです。
スプラッシュシンバルとしては大きめの10インチ。6インチ・8インチ・12インチもラインナップされており、好みによって選べます。本格的なスプラッシュシンバルとしてはリーズナブルな価格帯もポイントです。
パイステ(PAISTE) Color Sound 900 Red Splash 10″
派手な見た目のスプラッシュシンバルを探している方におすすめ。鮮やかな赤でコーティングされたアイテムです。ライブなどでしっかりと存在感を示します。
素材はCuSn8ブロンズ合金で、レンジが広く明るいサウンドが特徴。短めのサスティーンもポイントです。曲に程よいアクセントをもたらします。
スプラッシュシンバルのサイズは10インチと12インチの2種類。同シリーズは見た目の鮮やかさから、多くのプロミュージシャンも愛用しています。
パイステ(PAISTE) 2002 Cup Chime 6″
小ぶりなスプラッシュシンバルを探している方におすすめ。6インチのスプラッシュシンバルです。カップ部分がシンバルの半分近くを占めていることが特徴。弾むような明るいサウンドを生み出しています。
「2002シリーズ」は1971年に発売されたのロングセラー商品。多くのプロドラマーに愛用されています。
ドラムの音にアクセントが欲しい方にもおすすめ。持ち運びもしやすく、カホンとセットで使いたい方にも便利です。
スプラッシュシンバルは、厚みや表面の加工などにより表現できる音も異なります。そのため、各製品に備わっている特徴をチェックし、用いる音楽ジャンルや曲調をはじめ、演奏スタイルに適したタイプを選ぶのがポイントです。今回の記事を参考に、ぜひ自分に合ったスプラッシュシンバルを選ぶための参考にしてみてください。