「竿受け」は、竿を置くための釣りアイテムで、別名ロッドホルダーとも呼ばれます。仕掛けや竿のように必須アイテムではありませんが、用意しておくと疲労軽減や、タックルの保護などに役立ちます。
竿受けは、釣る場所や竿の形に応じてさまざまなモデルが発売されており、初心者ほど、どのモデルを選ぶべきか悩んでしまうことも。そこで、今回は竿受けの選び方とおすすめのモデルをご紹介します。
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竿受けの役割
疲労軽減
竿受けを使用すると、魚が釣れない時間やあたりを待つ際に、竿を置いておくことが可能なので、疲れにくいのがメリット。特に、電動リールが付いた船竿や磯竿・投げ竿を使用するシーンでは重宝します。
また、3メートルを超える竿を使用する際は、風の影響を受けやすいため、1日中手で持ち続けると手が疲れてうまくリールが巻けなくなってくることも。使用する竿に応じて竿受けを用意しておけば、疲れにくく、万全の状態で釣りを楽しめます。
タックルの保護
竿受けを使用すると、タックルを保護できるのもメリットのひとつです。竿を堤防の地面や、船の床などに直接置いておくと、傷が付きやすい傾向があります。
また、竿が倒れたり、竿を踏まれたり、リールが砂を噛んでしまったりすると、竿が使用できなくなる可能性も。同じ竿を長い期間使用し続けたい方や、竿を置いて釣りをする機会が多い方は、竿受けを使用することをおすすめします。
手返しがよくなる
竿受けを使用すると、両手が空くため、手返しがよくなるというメリットもあります。竿を置きながら、仕掛け作りやエサ付けを行えるので、効率的に釣りを行うことが可能。手返しがよくなれば、実釣時間が長くなるため、釣果を上げやすくなります。
特に、仕掛けを作ったり、エサを付けたりするのに慣れていない方は、ぜひ竿受けを使用してみてください。
竿受けの選び方
種類で選ぶ
クランプタイプ
クランプと呼ばれる、釣り竿を固定する円筒形のパーツが付いている竿受けは、固定力が高いのが特徴です。釣り公園や、親水公園に設置されている、落下防止のパイプ柵に固定しておけます。
また、大物の魚にも対応できる強度があるのもおすすめポイント。一方で、ほかのタイプと比べると値段が高いので、予算と相談してみてください。
三脚タイプ
三脚タイプの竿受けは、陸からの遠投・浮き釣りで、3メートル以上の重たいタックルを使用する際におすすめです。魚のあたりを待つ時間、竿を置いておけるため、疲労を軽減することが可能。なかには、複数の竿を立てかけられるモデルもあります。
また、バケツやビニールを引っ掛けられるフックが付いているモデルも発売されているため、購入前にそれぞれのモデルの特徴を押さえておくことがポイントです。
クーラーボックス・バッカン取り付けタイプ
クーラーボックス・バッカン取り付けタイプは、釣りをする際に、クーラーボックスやバッカンを持参する方におすすめ。クーラーボックスやバッカンに取り付けられるため、荷物を減らすことが可能です。
一方で、クーラーボックスやバッカンを傷付けてしまう恐れがあるため、使用する際は注意しましょう。
使い方で選ぶ
船釣り
船釣りは狙うタナが深く、巻き上げるリールが一定の糸巻量で、巻き上げのパワーが必要とされます。タックル全体の重量が重くなるので、竿受けを使用するのが一般的です。
船釣りで竿受けを使用する場合、船によっては取り付けられない場合があるので、注意が必要。複数の竿受けを用意することになれば、余計にコストがかかってしまいます。また、船によっては傷が付く可能性から使用が禁止されていることもあるため、事前に確認しておきましょう。
堤防・磯・砂浜からの釣り
堤防・磯・砂浜から釣りをする場合には、砂浜や防波堤の隙間などに打ち込んで固定するタイプの竿受けがおすすめです。さすだけで固定ができるため、使いやすいのもポイント。岩場、防波堤や堤防の、ちょっとした隙間にさす場合には、ハンマーを使ってさすことになります。
一方で、防波堤に竿受けを打ち込むのは禁止されていることも。クーラーボックスやバッカンに取り付けられる竿受けも用意しておくのがおすすめです。
ヘラブナ釣り
中〜上級者に人気のヘラブナ釣りは、エサを投げ入れる回数が多く、一定以上の長さの竿が必要となります。軟調で胴調子の軟らかい竿を使うのが基本で、竿受けを使用するのが一般的です。また、万力と呼ばれる釣り台に固定するアイテムと共に使用します。
これからヘラブナ釣りを開始する場合には、万力と竿受けがセットになっているモデルを選ぶのがおすすめです。
竿受けのおすすめ|クランプタイプ
ダイワ(DAIWA) パワーホルダー速攻 160CH
スムーズに仕掛けの落下を行える竿受けです。「速攻レバー」を押すとホルダーが前に倒れる構造を採用しているのが特徴。竿の曲がりを最小限に抑えられるので、ガイドへの糸絡みやバックラッシュを防止することが可能です。
また、左右各90°の首振りが可能なのもおすすめポイント。5段階で調節が可能で、竿の方向を自由に変えられます。縦・横両方の取り付けに対応しているのも魅力です。さらに、船べりの形状に応じてワンタッチで着脱することも可能。「ワンタッチボルトストッパー」が搭載されていることにより、素早く取り付けられます。
そのほか、クランプヘッドが約50gと軽量なのも特徴のひとつ。取り付け時の抵抗が従来のクランプヘッドの約半分のため、クランプ受けへの装着が簡単に済みます。
ダイワ(Daiwa) ライトホルダーα 160CH
船べりの形状によって、縦付け横付けどちらにも対応できる便利な竿受けです。本製品には、重量約30gのコンパクトなクランプヘッドが付属。小型ながら約8号のハリスまで対応できるため、大物狙いの際でも使えるのが魅力です。
付属クランプのヘッドサイズはSSS・SS・S・Mの4種類で、幅広い竿のサイズに対応できます。船釣りでさまざまな魚種を狙う方におすすめです。
竿受けの取り付け可能幅は70〜160cmで、重量は約700gと軽量。一般的なネジよりも素早く締め具合の調節ができる倍速ネジを採用しており、着脱をスムーズに行えます。
角度は上下に0〜16°まで、左右には各25°動かせるので、細かく調節できるのもポイント。船釣りで役立つ、軽くて頑丈な竿受けを探している方はチェックしてみてください。
シマノ(SHIMANO) V-ホルダー TYPE-G PH-A12S
V型に開く特徴的なクランプで、しっかりと船べりに固定できる竿受けです。スピードボルトで素早く設置ができ、スムーズに竿を置けます。
竿受け部分には、ロッドの着脱を簡単に行えるゲキハヤサポートを採用。エサを付けてから仕掛けの送り込みがスピーディにできます。
また、竿受けを立てると左右ともに36°の角度調節が可能。縦の角度も16°まで動かせます。調節しやすい竿受けを探している方におすすめのモデルです。
第一精工(DAIICHISEIKO) スーパーパイプ受太郎W
釣り公園の手すりパイプや安全柵に取り付けられる竿受けです。素材は硬質なアルミを使用しており、重量は680g。直径40~100mmまでのパイプに対応しています。折りたたみできる波形アームが左右に搭載されているので、ロッドを立てかけておくことが可能。エサを付けたり、竿を取り込んだりする際に、横滑りするのを防ぎます。
ノンスリップラバーが付いていることにより、細径パイプに取り付けても滑りにくいのもおすすめポイントです。さらに、「垂直パイプ取付機能」も搭載しているため、場所を問わずに使用できます。
第一精工(DAIICHISEIKO) チビラークロングタイプ S
取り付け幅85〜160mmのクランプタイプの竿受けです。小型電動リールの中小物釣りに対応しており、突起のない「チビスマートサポート」を搭載しているので、スムーズに竿を置いたり持ち上げたりできます。
また、クランプネジを指先で回すだけで、船べりの形状や幅に合わせて、縦と横どちらの向きでも取り付け可能です。さらに、ヘッドはロッド径に合わせて取り替えできる2種類が付属しています。
竿受部分は3段階の首振りができ、竿受アーム部は-3°~10°に調節が可能。潮の流れに合わせて使い分けられるのもおすすめのポイントです。なお、収納時のサイズは13×32×8.5cmで、付属のドライバッグに入れて持ち運びできます。
芳技 竿掛け 1本半物 笛巻&黒木弓型万力 中 セット
上品なデザインが特徴的な1本半物の竿受け。テーパーを効かせたスマートなシルエットで、見た目でも楽しみたい方におすすめのモデルです。和竿用なので、ヘラブナ釣りなどで使えるモノを探している方に適しています。
素材にカーボンを使用しているため軽量で耐久性が高く、使いやすいのも魅力。11尺までなら1本、それ以上は追い継ぎをすることで対応できます。
頑丈な弓型の設計で、2本物の竿受けとしても活用可能。頑丈で長持ちする竿受けセットです。
竿受けのおすすめ|三脚タイプ
第一精工(DAIICHISEIKO) サーフ三脚レバー式DX
一体成型の蝶番を使用している竿受け。ガタつきが少ないため、強風時や強烈なアタリがきた際も、しっかりと安定させられます。
横に長い受け部分には複数のロッドを置けるので、堤防や漁港などで置き竿をする際に便利。また、仕掛けを作るときの一時的なロッドスタンドとしてもおすすめです。
サイズも複数展開しており、使う竿に合わせて適した製品選びができます。シンプルながらしっかりとした作りの竿受けを探している方におすすめです。
プロックス(PROX) ポケット三脚 PX8553RK
折りたたみ時の全長が約12.5cmとコンパクトで、携行性の高い竿受け。ポケットに入れて持ち運びができるので、ワカサギやズボ釣りなど、軽めの釣りをする際におすすめのモデルです。
竿受け部分の幅は約4.3cmあり、径が大きい玉の柄にも対応。直置きによる傷を予防できるため、ロッドや玉の柄を綺麗に使いたい際に便利です。さらに、受けの部分は取り外しが可能で、小型の電動リールを置いたり、デジカメをセットしたりと幅広く活用できます。
コンパクトで汎用性の高い竿受けを探している方は、チェックしてみてください。
プロックス(PROX) のびるチョット三脚 PX8662
コンパクトながら、細かく高さの調節ができる便利な竿受けです。5段階伸縮構造を採用しており、12.5〜30cmの間で調節を行えます。収納時のサイズは19.5cmで、バッグに入れて持ち運ぶときや、家で保管をするときにかさばりにくいのが魅力です。
竿受け部分は角度調節が可能。ロック機能も付いており、好みの角度に固定して竿が置けます。さらに、三脚の開閉調節部を回すと開き方を変更できるので、ポジションの設定をする際に便利です。
プロマリン(PRO MARINE) アルミ三脚ワンタッチ2段 ATC174
釣りや マリンスポーツなどアウトドアレジャー用品を展開する浜田商会のオリジナルブランド「プロマリン」の竿受けです。アルミ素材が使用されているため、軽量なのが特徴。高さを2段階に調節できるので、シーンに応じて使い分けられます。
最大高さは75cm。フックが付いているので、バケツやビニール袋・エサ付器も取り付けることが可能です。堤防での投げ釣りや泳がせ釣り・ウキ釣りをする方は、ぜひ購入を検討してみてください。
マルシン漁具(MARUSHIN) トライポッド 2段
軽量で使いやすい三脚竿受けを探している方におすすめのモデルです。竿受け部分には、軽くて頑丈な高強度プラスチックを採用。安心してロッドを預けられます。さらに、角度調節の自由度が高いのもポイント。受けの形状は2種類あり、用途ごとに使い分けられます。
三脚部分はスライド式で、45〜80cmの間で調節が可能。使い勝手がよいほか、使わないときの収納性にも優れています。
価格が比較的安いため、気軽に購入できるのもメリット。コスパに優れた竿受けです。
竿受けのおすすめ|クーラーボックス・バッカン取り付けタイプ
ダイワ(Daiwa) CPスタンド W
チョイ投げ、ライトロッドなら最大3本のロッドを掛けておくことが可能な竿受けです。クーラーボックスに取り付けられ、三脚代わりとしても使用できます。ただし、アームの片側のみに掛ける場合には、バランスの偏りに注意しましょう。
また、高さ調節が可能なので、使用するシーンに応じて使い分けられるのもおすすめポイント。最大で58cmまで伸ばせます。さらに、コンパクトに収納できるのも魅力のひとつ。収納時は、全長38cmに収まり、ベルトでアームを固定すれば持ち運びしやすくなります。
第一精工(DAIICHISEIKO) ロッドホルダー バッカン受三郎 アーム式小継三段
46~95cmまで、高さ調節が可能なバッカン取り付けタイプの竿受けです。重量は695gで、収納すると43×7.8×8.8cm。36~45cmのバッカンに対応しています。バッカンのふち部分と底側面を挟んでネジで固定するだけなので、初心者でも簡単に取り付け可能です。
肉厚・太径パイプを採用しているため、安定感が高いのもおすすめポイント。さらに、転倒防止の折りたたみ式アームや仕掛け交換時に便利なラインフック、好みの位置にセッティング可能なエサバッカンホルダーを搭載しています。
第一精工(DAIICHISEIKO) かけ太郎1号 33035
上下6段階で向きの調節ができる、クーラーボックス専用の竿受けです。耐荷重8kgで3号までのハリスに対応。波止や漁港で小物釣りをする際におすすめです。
また、左右どちらのスピニングリールにも対応できるのもポイント。下部には別売りの尻手ロープを取り付ける穴を設けており、ロッドの落下予防に役立ちます。
使用しないときはコンパクトに折りたためるので、持ち運びの邪魔になりにくいのもメリットです。ライトゲームを中心に釣りをする方は、チェックしてみてください。
プロックス(PROX) ピタッと! マルチハンガー PX825G
吸盤が付いており、クーラーボックスに取り付けられる竿受け。ネジを回すなど手間がかかる工程が必要ないので、初心者でも簡単に取り扱えます。また、車内の窓に2つ取り付ければ、移動中のロッドホルダーとして使用することも可能です。
さらに、ウェダーやウェアを干すフックとして使用でき、場所を問わずに活躍します。なお、直径17mm以下の竿に対応しており、耐荷重は5kg。カラーは、ブラックとグレーの2色展開です。
プロックス(PROX) 吸盤竿受 PX865
吸盤タイプで、クーラーボックスやバッカンなど、さまざまな場所に取り付けができる竿受け。簡単に脱着ができるうえに、持ち運びやすいので使い勝手が良好です。
竿受けはV字型なので、細いロッドでもしっかりと受け止めます。2個入りでさまざまな用途に使えるのがポイント。また、360°回転するので汎用性に優れています。
釣りごとに、クーラーボックスやバッカンを使い分けたい方は、ぜひ本製品をチェックしてみてください。
タカ産業 クーラーBOX竿掛けSP T-133
ドリルネジを使用して、クーラーボックスの好みの位置に取り付けられる竿受け。素材には、ナイロングラスファイバーとステンレスが使用されています。
特に、アオリイカのヤエン釣り・波止から磯釣りの竿受けにおすすめです。従来品に比べて竿受け部分が改良されており、竿が脱落するのを防いでいます。ダイワやシマノなどのクーラーボックスに対応していますが、未対応のクーラーボックスでも、付属の固定板を付けることで取り付け可能です。
竿受けを使うメリットは、手が疲れにくいことやタックルが保護できることなどさまざま。クランプタイプ・三脚タイプ・クラーボックス取り付けタイプなど、さまざまなモデルがあります。それぞれの特徴を把握し使用するシーンに適したモデルを選びましょう。自分に合う竿受けを探す際の参考にしてみてください。