数あるルアーのなかでも出しどころがわかりにくい「スモールクランク」。喰わせならシャッド、広範囲をサーチするなら通常のクランクベイトに分がありそうですが、能力的はそのどちらも備えており、ここぞというスポットで効果を発揮します。
そこで今回は、スモールクランクのおすすめモデルをご紹介。定番から知る人ぞ知るアイテムまでピックアップしたので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
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スモールクランクとは?
スモールクランクとはその名の通り、小さいクランクベイトのこと。サイズなどに厳密な定義はありませんが、おおよそ60mm以下のクランクベイトが該当し、製品によっては「タイニー」や「ミニ」などの似たような名称がつく場合もあります。
なお、ウエイトは総じて軽いので、ロッドは柔らかめを、ラインは細めをチョイスするのがおすすめ。一方で、ピンスポットへ正確にアプローチすることも重要となるため、余裕があればベイトフィネス寄りのタックルを用意するようにしましょう。
スモールクランクの選び方
ボディのサイズや潜行深度で選ぶ
スモールクランクは当然小型ではありますが、製品によってサイズは微妙に異なり、キャスタビリティに影響が出てきます。
なお、潜行深度としては基本的にはシャロー、深くてもミドルレンジを引くルアーが多数。よりディープを引くためにはリップの形状を長くするだけでなく、体積とウエイトが必要となるので、その点は留意しておきましょう。
ボディの形状や素材で選ぶ
スモールクランクは丸みを帯びた「ラウンドタイプ」のクランクがメインとなりますが、なかには偏平の「フラットサイドタイプ」もあります。
ラウンドタイプはずんぐりむっくりとした体型が特徴。ボディに浮力をもたせることによって、障害物に引っ掛かっても浮かせて回避できるのが魅力です。
一方、フラットサイドタイプは平らな形状で、パタパタと動くのがポイント。ラウンドタイプに比べてアクションは控えめなので、プレッシャーのかかった警戒心の強い魚に対して有効です。
また、素材には主に「プラスチック」と木材の「バルサ」の2種類。プラスチックは成形しやすく量産できるのが特徴。内部構造も加工しやすいため重心固定か、重心移動か、ラトルを入れるのかなど、さまざまなタイプを作れます。
一方、ウッド素材は内部にウエイトが入りながらも、浮力が高いのがポイント。ルアーのサイズがコンパクトであっても動きがキビキビとしており、大きな魚も引き込めます。
リップの形状で選ぶ
スモールクランクのリップ形状はシャロークランクと似ており、大きく分けて3つ。楕円形の「ラウンドリップ」、角が立った「スクエアリップ」、角が取れた「コフィンリップ」があります。
ラウンドリップはタイトにトレースできるのが特徴。スクエアリップは水の抵抗を受けやすく巻き抵抗が大きいですが、尖っている部分があるため障害物に当たったときに弾いて回避できます。コフィンリップはラウンドのスクエアの中間的な立ち位置です。
また、リップには厚めのプラスチックを採用したタイプと薄い基板を採用したタイプに分かれます。厚めのリップはボディと一体成形ができるので、耐久性に優れているのがポイント。薄いリップは後付けになりますが、薄いため水切りがよく、アクションのピッチが速くなります。
スモールクランクのおすすめ
オーエスピー(O.S.P) タイニーブリッツ
シャロークランクで人気の「ブリッツ」の性能を継承するスモールクランク。薄い基板かつ角が取れたコフィンリップを採用しており、障害物回避に配慮しながらもタイトにトレースできるのが特徴です。
レングスは46mmで、ウエイトは6.5g。ボディ形状はラウンドをベースとしながらも、フラットサイドの要素も取り入れており、きっちりと波動が出せるのも魅力です。
ノリーズ(Nories) ワーミングクランクショット
シャローレンジ攻略におすすめのスモールクランク。魚を引きつけるハードベイトの強さとスナッグレス性能の高さを併せもっており、カバーやストラクチャーに対して臆せずキャストできるのが特徴です。
本製品はレングスが43mmで、潜行深度は1m程度。なお、ウエイトはオリジナルモデルが6g、タングステンモデルの「TG」が6.2gとなっています。
エバーグリーン(EVERGREEN) コンバットクランクミニSR
小粒ながら飛距離が稼げるスモールクランク。キャスト時の空気抵抗に配慮した設計、絶妙のバランスで調節されたマグネット&タングステン重心移動システムを採用しているのが特徴です。
レングスは44mmで、ウエイトは5.5g。なお、本製品は潜行深度は0.8~1.2m程度のSRですが、気になる方はミッドレンジをカバーするMRもチェックしてみてください。
エバーグリーン(EVERGREEN) クラッチヒッター
水面直下を引けるサブサーフェイスタイプのスモールクランク。ハイピッチかつワイドに泳ぐウォブンロールアクションによって、コンパクトながら強烈なアピール力を備えているのが特徴です。
レングスは58mm、ウエイトは12.5gで、潜行深度は0.3m程度。基板リップと低重心化を図った固定重心によって、動きにキレがあるのも魅力です。
エバーグリーン(EVERGREEN) ピッコロ
トータルバランスに優れたおすすめのスモールクランク。投げやすさや泳ぎの安定性に配慮しているほか、浮力も十分確保されており、根がかり回避能力に長けているのが特徴です。
レングスは40mm、ウエイトは6.4gで、潜行深度は1.3~1.6m程度。ベイトタックルで手返しよくキャストできるので、テンポの早い釣りを展開したい方におすすめのアイテムです。
エバーグリーン(EVERGREEN) スピンクラフト
キレのあるハイピッチな泳ぎでバイトを誘うスモールクランク。偏平かつ厚みのあるボディを採用しており、小粒ながらしっかりと水を押してアピールできるのが特徴です。
潜行深度は0.9~1.1m程度。レングスは38mm、ウエイトは4gで、ハードプラグとしては軽量です。スピニングタックルやベイトフィネスタックルを使用するのが前提となります。
ゆっくりと巻いて喰わせを意識するにはもちろん、高速巻きに対応できるのもポイント。小さい生物の素早い動きを再現することで捕食スイッチを入れたり、リアクションバイトで思わず口を使わせたりと、アングラーの意図にあわせて使い分けしやすいのも魅力です。
ジャッカル(JACKALL) マッシュボブ
オーソドックスなスモールクランク。マグネット式の重心移動システムを採用しており、キャスト時は飛距離が出せる一方、リトリーブ時はスイム姿勢が安定しているのが特徴です。
また、ラウンドリップとスクエアリップの中間のダックビルリップを採用しているのもポイント。リーリング時の根がかり回避を意識しつつも、程度なスタック感があることによってハングオフによるリアクションバイトが狙えるのも魅力です。
メガバス(Megabass) グリフォン ベイトフィネス
ベイトフィネスタックルでの使用を前提として開発されたスモールクランク。オリジナルモデルの2代目グリフォンを、ダウンサイジングしたアイテムです。
リーリング時はもちろん、障害物やボトムに接触した際に起こる「ピンボールアクション」でバイトを得られるのが特徴。レングスは38mm、ウエイトは3/16oz、潜行深度は1.2m程度です。
ダイワ(Daiwa) タイニーピーナッツ
同社のロングセラーモデルとして知られるクランク「ピーナッツ」のコンパクトバーション。高浮力ボディによって根がかり回避能力に優れており、障害物に対してタイトに攻めるのがおすすめの使い方です。
本製品は種類してはSRですが、DRも別売りでラインナップ。レングスはどちらも40mmで共通ですが、SRはウエイトが4gで潜行深度は1m程度、DRはウエイトが4.5gで潜行深度は1.5m程度となっています。気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
デュオ(DUO) レアリスクランク ミッドローラー 40F
ひと口サイズのスモールクランク。アクションとしてはロールアクションを伴い、しっかりとお尻を振ってアピールするのが特徴です。
レングスは40mm、ウエイトは5.3gで、潜行深度は1.2〜1.8m程度。製品名にミッドとついている通り中層を意識しているので、深場のフィールドでは竿を下げた状態で、シャローウォーターが広がるフィールドではややロッドを立て気味にして引くのがおすすめです。
ミブロ(mibro) デリンジャーSR
クランキングに精通する塚本謙太郎氏が開発したスモールクランク。本製品は同社オリジナルモデルの「デリンジャー」をシャローランナー仕様にしたアイテムで、潜行深度は0.8~1.2mが目安となります。
レングスは48mmで、自重は7.7g。ファットなラウンドボディによるハイピッチアクションでアピールするのが特徴です。なお、フックはイチカワフィッシングの「カマキリトレブル」のショートシャンクバーションの#6を採用。ビッグバスにも十分対応できるので、気になる方はぜひチェックしておきましょう。
ラッキークラフト(Lucky Craft) クラッチDR
タフコンディションのフィールドでも効果を発揮するスモールクランク。本製品は語尾からも判断できるように同シリーズにおけるディープダイバーで、レングスは42mm、ウエイトは6.6gで、潜行深度は1.5〜2.5m程度をカバーするのが特徴です。
小粒ながら大型のリップを採用しており、障害物回避性能も上々。実績十分のアイテムなので、スモールクランクを自分の武器としたい方はぜひチェックしておきましょう。
ラッキークラフト(Lucky Craft) ベビークランク
長年親しまれているスモールクランク。国内の同ジャンルにおける先駆け的な存在で、バス釣りはもちろん、最近はトラウト系の管理釣り場でも活躍しています。
タイプとしてはSRとDRの2種類。レングスはどちらも45mmで共通ですが、SRはウエイトが4.8gで潜行深度は0.3〜0.6m程度、DRはウエイトが5.2gで潜行深度は0.6〜0.9m程度となっています。
ノーマン(Norman) ディープタイニーN
スモールクランクというジャンル確立に貢献したスモールクランク。もともとはアメリカに生息する小さなフィッシューイーターのクラッピー用でしたが、同国で著名なバスプロのリック・クラン氏がシークレットベイトとして大会で使っていたことが広まり、日本にも普及したという経緯があります。
レングスは1.5inch(約40mm)、ウエイトは1/8oz(約3.5g)で、潜行深度は4〜6ft(約1.2〜1.8m)程度。ワームなどのライトリグでも反応がでない喰い渋った状況でも多くのアングラーが頼りにするおすすめルアーです。
ボーマー(BOMBER) ファットA
ずんぐりむっくりとしたボディが特徴的なスモールクランク。十分な浮力によるワイドなウォブリングアクションでバイトを誘えるのが特徴です。
本製品はラインナップのなかでも使いやすい「B05F」で、レングスは2inch(約50mm)、ウエイトは3/8oz(約10g)。潜行深度は6〜8ft(約1.8〜2.4m)程度とミッドクランクと同じぐらいのレンジを引けます。
なお、「ファットA」はラウンドリップを採用していますが、同シェイプでスクエアリップを採用した「スクエアA」も有名なルアーなので、気になる方はチェックしておきましょう。
ラパラ(Rapala) ウルトラ ライト クランク
小粒ながらスローリトリーブでもしっかりと泳ぐスモールクランク。ラトル音を発することによって、存在感は控えめながら周囲の魚にも気づかせることが可能です。
レングスは30mm、ウエイトは4gで、潜行深度は1.2〜2.4m程度。バスはもちろん、トラウト系の管理釣り場でも有効なルアーなので、気になる方はぜひ試してみてください。
ラパラ(Rapala) スキャッター ラップ クランク シャロー
極小リップを備えたスモールクランク。浮力の高いバルサ素材を採用しており、コンパクトながら力強く泳ぐのが特徴です。
レングスは50mm、ウエイトは9gで、潜行深度は1.2〜1.5m程度。シャローレンジをカバーするルアーですが、特にボトムノック時はヒラを打つことによって喰わせの間が作れるのも魅力です。
ストーム(STORM) 五目クランク
フラットサイド寄りのボディを採用したスモールクランク。コンパクト形状ながら体高があるほか、内蔵されているラトルによってサウンドアピールできるのが特徴です。
また、重心移動システムを採用しており、サイズのわりに飛距離がでるのもポイント。レングスは38mm、ウエイトは5g、潜行深度は1.5m程度で、タックルはスピニングかベイトフィネスを用意するのがおすすめです。
なお、本製品はオリジナルモデルですが、より潜行レンジの浅い「五目クランクシャロー」もラインナップされているので、気になる方はあわせてチェックしておきましょう。
スモールクランクを語る上でキーとなるのがシャッドとの使い分け。ポイントとしてはシャッドのほうが細身で、アクションはよりタイトになります。一方、アピール力ではスモールクランクのほうが上。特にマッディーウィーターであれば魚が見つけやすいほか、根がかり回避も考慮できます。その点はぜひ留意しておきましょう。