釣った魚を締めたり、捌いたりできる「フィッシングナイフ」。魚の鮮度を保ったまま持ち帰るために、必須のアイテムです。用途に合わせたさまざまなタイプが存在し、釣りエサの切り分けや糸の切断など1本あれば重宝します。
そこで今回は、用途に応じたフィッシングナイフの選び方や、おすすめモデルをご紹介。それぞれの特徴も詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
- 目次
- フィッシングナイフとは?
- フィッシングナイフの選び方
- フィッシングナイフのおすすめメーカー
- フィッシングナイフのおすすめモデル|スライドナイフ
- フィッシングナイフのおすすめモデル|フォールディングナイフ
- フィッシングナイフのおすすめモデル|シースナイフ
- フィッシングナイフを使う際の注意点
フィッシングナイフとは?

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フィッシングナイフは、釣った魚をその場で処理するために必要なアイテムのひとつ。魚は釣ってすぐに締めることで、鮮度を保ちやすくできます。
また、フィッシングナイフは、釣った対象によって適切な大きさや形状が異なるのもポイント。小型の魚には小さくて扱いやすい「スライドナイフ」、大型の魚には強度に優れた「シースナイフ」などがおすすめです。
フィッシングナイフは、「シマノ」「ダイワ」「がまかつ」など複数のメーカーから多様なモデルが発売されています。釣りの対象や利用場面に合わせて、適切なフィッシングナイフを選んでみてください。
フィッシングナイフの選び方
ナイフの種類で選ぶ
スライドナイフ

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「スライドナイフ」は、フィッシングナイフのなかでも小型のモノが多く、カッターのように柄から刃を出し入れして使用します。コンパクトで携行性にも優れ、初心者からも人気のタイプです。
また、片手で扱いやすいのも特徴。魚を片手で押さえたまま、もう片方の手でスピーディにナイフを取り出して使用できるので便利です。さらに、刃を収納すればポケットや釣り具入れの中に収納可能。安心して気軽に持ち運べます。
フォールディングナイフ

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「フォールディングナイフ」は、刃を折りたたんで収納するタイプのフィッシングナイフです。刃の部分が完全に収納されるため、コンパクトさと安全性を両立させているのがポイント。刃の強度も高く、中型の魚にも使用可能です。
また、使用後はすぐに洗浄するなど適切なメンテナンスを実施すれば、折りたたみ機構のサビを防げます。デザイン性も高く、切れ味と使い勝手に優れたフィッシングナイフを求める方におすすめです。
シースナイフ

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「シースナイフ」は、柄と刃が一体になった大型のフィッシングナイフです。シースナイフは刃が固定されているので、力を込めやすいのが特徴。大型の魚を締めたり捌いたりする場合におすすめです。
また、重量があるため、安定感に優れているのもポイント。力を込めやすく、身が厚い魚にもしっかり刃を入れられます。「シース(さや)」に収納して持ち運べる、本格的なフィッシングナイフを求める方におすすめです。
刃の素材をチェック

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フィッシングナイフを選ぶ際は、刃の素材をチェックするのも重要。海や川などの水に濡れやすい利用シーンが多いため、サビに強いステンレス製のフィッシングナイフがおすすめです。素材によって価格も大きく異なるので、事前にチェックしておきましょう。
ステンレス鋼材のなかでも、「H1鋼材」は特にサビに強い素材として人気です。また、価格を重視したい方は、フッ素加工を施したモノや、研ぎやすいモデルを選ぶのもひとつの選択肢。予算に応じて、自分に合ったモノを検討してみてください。
ナイフのサイズをチェック

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アジやトラウトなどの小物釣りを楽しむ場合には、小型で薄刃のフィッシングナイフが適しています。その場で釣った魚を処理して、簡易調理したい場合にもおすすめ。刃渡りの長いフィッシングナイフを持っていれば、本格的な調理にも役立ちます。
また、カツオや青物などの大型魚を狙う場合は、大型のシースナイフなどを準備しておきましょう。魚は激しく暴れるので、刃に厚みのあるタイプなど、力を込めやすいモデルがおすすめ。刃を目的の箇所まで到達させることを考慮して選んでみてください。
グリップの滑りにくさをチェック

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フィッシングナイフを選ぶ際は、滑りにくいさもチェックしておきたいポイント。グリップに凹凸のあるモノや、手の形状に合わせてデザインされたモノなら、手が滑るのをしっかり防げます。滑りにくいフィッシングナイフは力を込めやすく、魚を楽に捌くことが可能です。
フィッシングナイフは水辺で使うことが多いので、グリップが滑りやすい状態になりがち。魚を捌く際に、手元が滑ってケガをしないためにも、グリップの形状は必ず確認しておきましょう。
フィッシングナイフのおすすめメーカー
シマノ(SHIMANO)

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「シマノ」は、大阪府堺市堺区に本社を置く、アウトドアスポーツ用品メーカー。主に自転車部品と釣り具を製造しています。
同社のフィッシングナイフは、シンプルで使いやすいモデルを多くラインナップしているのが特徴です。なかでも、「シース小出刃」は安価で耐久性に優れているうえ、コンパクトで携行性も良好な人気モデル。釣り好きのユーザーから支持を得る、信頼性の高いメーカーです。
ダイワ(Daiwa)

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「ダイワ」は、東京都東久留米市に本社を置く「グローブライド株式会社」が展開する釣り用品ブランド。ライフジャケットやリール、クーラーボックスなど高品質な釣り用品を多数発売しており、釣り愛好家から人気を集めているメーカーです。
同社のフィッシングナイフには、グリップ部分を回転させてブレードカバーにできる「キャップデバ」や「フィッシュナイフ」などがラインナップされています。釣った獲物を片手で抑えながら、もう片方の手でナイフを取り出してそのまま使用できるのが魅力です。
がまかつ

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「がまかつ」は釣り針や釣竿、専用ウェアなどの企画販売を行っている釣り用品ブランド。特にフックは老舗メーカーとして知られており、多くの製品を取り扱っています。
同社のフィッシングナイフはデザイン性に優れているのがポイント。グリップに強化木を使用するなど、機能面だけでなく見た目も美しいモデルを多くラインナップしているのが魅力です。
フィッシングナイフのおすすめモデル|スライドナイフ
シマノ(SHIMANO) スライドナイフ Type-F CT-912R
軽量かつコンパクトな、持ち運びやすいスライドナイフ。刃渡りは70mmで、収納時は長さ110×幅30×厚み10mmとコンパクトに収まります。フッ素加工されたステンレス素材を採用しているので、サビに強いのも特徴です。
刃は根本のダイアルを回して、スムーズに出し入れできます。「ガッチリロック機構」により、刃の収納時と刃の取り出し時にしっかり固定できるのも魅力。グリップが手の形状に合わせて設計されているため、フィット感にも優れています。値段もお手頃なので、フィッシングナイフのエントリーモデルとしてもおすすめです。
ダイワ(Daiwa) フィールドナイフ SL-78
しっかり刃を固定できて、安定感のあるスライドナイフです。グリップのロック機構を操作すると、刃の出し入れが可能。ロック時は刃が簡単に動かないため安心です。
刃渡りは78mm、刃を出したときの全長は193mmとコンパクトな設計。携帯性を重視したい方にもおすすめのモデルです。
刃の材質はステンレス製なので、サビにくく切れ味も長持ちします。グリップに凹凸が付いているため、握りやすいのも魅力です。
ダイワ(Daiwa) フィールドポケット
低価格で、携行性に優れたスライドナイフです。収納時のサイズが約100mmのため、持ち運びやすいのが特徴。刃渡りも約65mmと小さめの設計です。
刃の材質はステンレスでサビに強いので、フィッシングシーンにぴったり。刃は切るだけでなく、刺す際にも扱いやすい形状です。
グリップには凹凸が設けてあり、滑りにくい仕様。刃はグリップのダイアルをスライドして出し入れ可能です。ダイアルを回せばロックをかけられるため、安心して使用できます。
フィッシングナイフのおすすめモデル|フォールディングナイフ
ダイワ(Daiwa) フィッシュナイフ II型

グリップを両開きしてナイフを収納できる、ダイワの人気製品。グリップエンドのロックを外し、両開きして刃を覆うように収納する仕組みです。折りたたみ式で、コンパクトに持ち運べます。
刃渡りは84mmと使いやすい長さ。材質はステンレスのため、メンテナンス性や耐食性も良好です。グリップには樹脂を採用しているので、サビの心配をせずに使用できます。
オピネル(OPINEL) ステンレススチール #6

フランスの人気ブランド「オピネル」のステンレス製フォールディングナイフです。刃渡り60mmのコンパクトなモデル。熟練した職人による手作りで、品質の高さが魅力です。切れ味もよく、アウトドア全般で活躍します。重量は約30gと軽量なので、携帯性も良好です。
刃にロック機能が搭載されているのもポイント。グリップ端部のリングを回すだけの簡単操作で、初心者にも扱いやすい仕様です。刃を出した状態でもしっかり固定されるため、ガタつきを抑えて使えます。
本製品は、同社の「ステンレススチール」シリーズのなかでも最もコンパクトなモデル。刃渡りが長いモデルを探している方は、ほかのモデルもぜひチェックしてみてください。
ベルモント(Belmont) フィッシングフォールディングナイフ MP-177

刃の厚みが3mmの、丈夫なフォールディングナイフです。刃渡りは約90mmと使いやすい大きさ。波刃である「セレーションブレード」を搭載したモデルで、魚の腹を割いたり、ロープをカットしたりするのに重宝します。刃の材質はステンレスなので、耐久性やメンテナンス性も良好です。
グリップにはステンレスとアルミ素材を用いており、デザイン性にも優れています。また、グリップ端部にはカラビナ機能を搭載。そのほか、折りたたみ機能が備わっているため、持ち運びやすいのも魅力です。
バック(BUCK) 110FG フォールディングハンター フィンガーグルーブ

アメリカの有名ナイフメーカー「バック」の人気モデル。420HCステンレス素材を採用しており、耐食性を向上しています。刃渡りは95mmで、調理にも使いやすいサイズ。また、グリップは握りやすいように、手の形に合わせてデザインされています。
本体重量は204gで適度な重さがあるので、力を込めやすいのも特徴。ロック機構は、グリップのステンレスプレートを押し込むことで解除できます。刃をしっかりと固定できるため、使い勝手も良好です。
革製のシースが付属しているのも嬉しいポイント。価格はやや高いものの、本体とケースの両方とも高品質なモデルです。
フィッシングナイフのおすすめモデル|シースナイフ
シマノ(SHIMANO) シース小出刃 CT-511N

サビに強く、収納性にも優れたシースナイフです。刃はフッ素加工されたステンレス素材を採用。サビにくく、海釣りでも安心して使えます。刃の厚みは3mmで、充分な強度を備えているのもポイントです。
85mmの刃渡りを備えているため、魚を捌く以外に調理でも活躍します。また、グリップは手の形状に合わせてデザインされており、握りやすい設計です。
シースの素材には、サビの心配が少ない樹脂を採用。本体をカチッとはめ込むことで、簡単に収納できます。さらに、シースには水抜き穴も設けられており、収納時に水がこもりにくい仕様です。
ダイワ(Daiwa) キャップデバ 85

グリップを変形させることで、刃をカバーできる特殊なフィッシングナイフ。グリップのロック機構を外すと本体中央のヒンジが回り、刃をカバーできます。カバーした後もロックがかかるので、安心して持ち運び可能です。
刃渡りは84mmで、材質にはステンレスを採用しています。サビに強く切れ味も鋭いため、海釣り用としておすすめ。グリップも力を込めやすい形状で、魚を捌く際にも便利です。
がまかつ フィッシングナイフ GM-2014

高品質な440ステンレス素材を採用した、大型のシースナイフ。440ステンレスは硬度と耐食性に優れている素材で、フィッシング用にぴったりです。刃渡りは143mmと大きく、形状は直刃。捌きや血抜きなど、さまざまな用途で活用可能です。
グリップの素材には、強化木を採用しています。外観もよく、握りやすいのが魅力。また、グリップは手に馴染みやすく、力を込めやすい設計です。
シースは革製で、使えば使うほど味が出ます。裏面にはループが付属しているため、ベルトに取り付けて持ち運びが可能です。
モーラナイフ(Morakniv) コンパニオンMG ステンレス M-11827

コスパに優れた、使い勝手のいいシースナイフ。価格が比較的安いため、初めてフィッシングナイフを購入する方にもおすすめです。刃の素材にはステンレスを採用しており、耐食性に優れています。ナイフのみの重量は約84gと軽量で、取り回しも良好です。
グリップの素材にはラバーを採用。濡れた手でもしっかりと握りやすく、力を込めて魚を捌けます。刃渡りは約104mmで、フィッシングシーンに限らず調理にも使用可能。アウトドア全般で重宝します。
刃の厚みは約2.5mmと、強度も十分。カラーバリエーションが豊富なのも嬉しいポイントです。
ジー・サカイ(G・SAKAI) サビナイフチヌ

サビに強い鋼材を用いた、高級シースナイフです。耐食性に優れたH-1鋼材を採用しているため、海釣りでも安心して使えます。刃渡りは82mm、刃の厚みは2.5mmの強靭なモデル。魚以外に、野菜や果物のカットにも適しています。
シースには、グラスファイバー強化ナイロンを採用。衝撃に強く、岩場にぶつかっても壊れにくい仕様です。裏面には、ワンタッチで取り外しが可能なベルトクリップを搭載。携帯性に優れているので、持ち運びも簡単です。
カラーは、ブラックとイエローの2種を展開。なお、標準的な直刃に加え、ヒモなどを切るのに便利なワンセレタイプもラインナップされています。
バック(BUCK) 102 ウッズマン

フィッシングシーンに適した高級シースナイフ。全長200mm、刃渡り93mmと使い勝手のいいサイズです。重量は約75gと軽量で、取り回しも良好。グリップにはフェロリック樹脂を採用し、熱や衝撃に強いのが特徴です。手にフィットする形状なので、安定感を求める方にも適しています。
刃の材質には、420HCステンレス素材を採用。高い耐食性が備わっているため、水辺での使用にもぴったりです。刃はクリップポイント形状で、切るだけでなく、刺す動作にも特化しています。
革製のシースが付属しているのもポイント。ナイフ本体を含め、頑丈な作りが魅力の製品です。
MOSSY OAK シースナイフ

グリップに天然木を使用した、手触りの良いシースナイフ。手に合わせて凹凸が設けられており、フィット感にも優れています。グリップ部にまで刃を挟み込んだ「フルタング構造」で、堅牢な作りが特徴です。100mmの刃渡りを備えており、幅広い用途に使えます。
刃の材質にはステンレスを採用。メンテナンス性や耐食性に優れています。重量は240gで、力が必要な作業にもぴったり。また、付属のシースは、裏面にクリップを搭載しています。ベルトに取り付ければ、持ち運びも簡単。値段も安く、気軽に活用できます。
フィッシングナイフを使う際の注意点

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フィッシングナイフを扱う際は、いくつかの注意点があります。例えば、不使用時も車の中に置いたままにすることなどは厳禁。刃渡り60mm以上のナイフを正当な理由がないまま携帯していると、銃刀法違反となります。それ以下のサイズでも軽犯罪法に抵触する場合があるため、注意が必要です。
また、フィッシングナイフは使い終わったらすぐに収納するようにしましょう。刃がむき出しのままだと、思わぬ事故につながる場合があります。
そのほか、フィッシングナイフはこまめなメンテナンスも必須。水に触れる機会が多く、海水や魚の血を浴びることもあるので、しっかり洗浄した後に乾燥させて、サビ対策をすることが大切です。
フィッシングナイフは、モデルによって大きさや形状が大きく異なります。対象の魚や利用シーンを考慮して、ぴったりのモノを選ぶようにしましょう。場面に応じたモデルを使い分けることによって、魚の鮮度を保ちやすくなり、釣りライフをより充実させられます。