切り絵アートやプラモデル作りなどに欠かせない「デザインナイフ」。各メーカーからさまざまな種類のデザインナイフが発売されていますが、どんな製品を選べばよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、おすすめのデザインナイフをご紹介します。選び方やおすすめメーカーも合わせて解説するので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。デザインナイフとは?
デザインナイフとは、その名の通りデザイン作業に適したナイフのこと。厚みのある素材を真っ直ぐ切断する目的で使われるカッターナイフに対し、デザインナイフは切り絵・ペーパークラフトなどの繊細なカッティング作業や工作に用いられます。そのため、デザインナイフは細かく操りやすい「ペン型」であるのに加え、刃先の視認性を向上させるために刃の角度(刃角)が鋭いのが特徴です。
また、刃の形状が幅広いのもポイント。スタンダードな「直線刃」のほか、押し切りができる「曲線刃」や、挽き廻しに適した「鋸(ノコ)刃」などの多彩な形状で、さまざまなカッティングに対応できます。目的に合ったモノを選ぶことで、作業を効率よく進めることが可能です。
デザインナイフの選び方
細かい作業は刃角30°、広範囲は刃角45°
デザインナイフの一般的な刃角は、30°もしくは45°。角度が急になるほど「刃の先端」と「切る対象物」の接地面が小さくなるので、細かな作業がしやすくなります。そのため、緻密なカッティングを行いたい場合は、刃角30°のアイテムがおすすめです。
一方で、接地面が大きな刃角45°のアイテムは、垂直方向に力を入れやすいのがメリット。広範囲を大胆にカットしたり、少し厚めの素材を切削したりする際にぴったりです。デザインナイフの利点を最大限に活かせるように、作業内容に適した刃角のモノを選びましょう。
刃幅で選ぶ
デザインナイフの刃幅は、一般的に4mmと6mmの2種類に分かれます。4mmタイプは、より細かく繊細なカッティングに対応できるのが特徴。また、通常のカッターナイフの刃を折った刃幅と近いため、カッターナイフの刃を替わりに取り付けられるのもポイントです。
一方で、6mmタイプはより安定性に優れているので、厚い素材の切削加工など力の要る作業に適しています。刃を長持ちさせるためにも、作業内容や切る素材に応じて刃幅を使い分けてみてください。
細かい作業の際は刃の薄さをチェック
細かい作業を行う場合は、刃の薄さも要チェック。0.35~0.38mm程度の薄めの刃を選んでおけば、刃先の小回りが利くため曲線も緻密なラインも楽々カットできます。また、カッティングシートやフィルムなどの薄い素材を切りたい時にもぴったりです。
しかし、刃が薄いとそのぶん強度が落ちてしまう点には要注意。厚みのある素材を切ったり削ったりする力作業には、厚み0.45mm以上の刃を選んでおくと安心です。
ボディ軸の太さで選ぶ
ボディ軸の太さも、デザインナイフの使い心地を大きく左右します。ボディ軸がφ9mm以上と太めのタイプは、握る際に力を入れやすいのが特徴。力作業や、ガシガシと効率的にカットしたい場合におすすめです。
対してボディ軸がφ6mm程の細めタイプは、ボディを細かく扱えるのがメリット。マスキングテープやシールのカットなど、繊細さが求められる作業に適しています。
ボディの素材で選ぶ
デザインナイフのボディに採用されている素材は、ナイロン樹脂やプラスチック、フルメタルなどが主流です。ナイロン樹脂やプラスチック素材を用いた製品は、重量約13~15gと軽く扱いやすいのが特徴。長時間使用していても手が疲れにくく、快適に作業を続けられます。ただし、強度には欠けるため力作業には適していません。
フルメタル素材を用いた製品は、重量約30gと重く安定感に優れているのが魅力。また、耐久性も高いので、お気に入りの1本を長く使い続けたい方にもぴったりです。しかし、重さがあるぶん手がやや疲れやすいので留意しておきましょう。
グリップ部の素材で選ぶ
グリップ部の素材は、ゴム製もしくは凹凸付きの金属製が一般的です。ゴム製のグリップは、強い力で握っても手が滑りにくいのが特徴。力作業がはかどるのに加え、作業中の思わぬケガも防げます。
一方で、凹凸が付いた金属製は握りやすく、手元のブレを軽減できるのがメリットです。また、耐久性にも優れておりキズも目立ちません。それぞれの特徴を踏まえたうえで、希望に沿った素材を選んでみてください。
替刃が付属しているかをチェック
デザインナイフは、刃を1枚ずつ交換して使い続ける「替刃式」。刃の先端は欠けやすくマメな交換が必要であることから、購入時に「替刃」が付属している製品も少なくありません。
付属している替刃の数は、5~30枚程度と製品によってさまざま。なかには、刃角や形状が異なる刃がセットで付いてくるケースもあります。スムーズに刃の交換ができるよう、付属の有無や、付属している替刃の数と種類は忘れずチェックしておきましょう。
デザインナイフのおすすめメーカー
オルファ(OLFA)
カッターナイフのパイオニアである国内メーカー、オルファ。設計・開発から製造までの全工程を日本で行い、ハイクオリティな刃物手道具を作り続けています。同社のデザインナイフは豊富なラインナップが特徴であり、自分に合った1本を見つけたい方におすすめです。また、カラフルなモデルが多くデザイン性にも優れています。
タミヤ(TAMIYA)
タミヤは、静岡に本社を構える模型・プラモデルメーカーです。模型・プラモデル本体のほか、関連製品として塗料やデザインナイフなども取り扱っています。同社はデザインナイフのほかに「モデラーズナイフ」という製品もリリースしていますが、両者の違いは刃幅。より繊細な作業には刃幅の小さいデザインナイフを、力が必要な作業には刃幅の大きいモデラーズナイフを選びましょう。
NTカッター
NTカッターとは、大阪発の薄刃刃物・研磨具メーカーです。「オルファ」と肩を並べる有名メーカーであり、独自の技術でオリジナリティ溢れる商品開発を行っています。なかでもおすすめは、本体の前部には刃が、後部には針がついたリバーシブルタイプ。切削作業のほか、材料の上に傷をつけて線を描く「ケガキ」作業にも活用でき、幅広く活躍してくれます。
デザインナイフのおすすめ
オルファ(OLFA) アートナイフ 10BS
優れた切れ味とリーズナブルな価格が魅力のおすすめモデルです。刃角は32.8°と鋭いため、緻密なカッティングが可能。また、刃幅6mmと安定性が高く、刃厚0.45mmと強度もあるので、フィギュアやプラモデル作りに重宝します。
ボディ部分の素材は、軽く扱いやすい再生プラスチック材。長時間握っていても手が疲れにくく、快適な作業を叶えてくれます。さらに、グリップ部は凹凸付きの金属製なので、手元のブレを軽減できるのもポイント。そのほか、25枚とたくさんの替刃が付属しています。コスパに優れたデザインナイフを探している方は要チェックです。
オルファ(OLFA) アートナイフプロ 157B
優れた耐久性と切れ味をもつ刃で、本格細工に役立つデザインナイフです。刃厚0.5mm・刃角23°の「直線刃」、刃厚0.45mmの「曲線刃」、刃厚0.55mmの「平刃」と3種類の刃がセットで付いてくるため、切り抜き・削り・押さえ切り・滑り切り・彫り込み・表面仕上げと、多彩な用途で活用できます。また、替刃がそれぞれ2枚ずつ付属してくるのもポイント。
さらに、別売りの「細平刃」「プラカット刃」「引きかき刃」を取り付けることも可能です。ボディ軸は11mmと太く力を込めやすいほか、グリップ部はゴム製で手が滑りにくいため、力作業もはかどります。汎用性の高さが魅力のおすすめアイテムです。
オルファ(OLFA) デザイナーズナイフ ブラック 216BSBK
4mmと狭めの刃幅に加えて、30°と鋭い角度で、切り絵などの緻密なカッティングや極小部品の切削に適したモデルです。口金が刃をしっかり固定しているため、刃先がガタついてしまうこともありません。また、本体後部は「ヘラ」のような形状であり、パテや粘土の成形にも使えます。
本体には計5枚の替刃が付いてきますが、別売りの替刃30枚セットを購入すればより便利に活用可能。別売り替刃のケースは、本体付属のキャップを装着することで専用ナイフスタンドに早変わりします。そのほか、別売り替刃には本体に装着できる針が付属しており、プラスチックやアルミのケガキ作業に最適です。
タミヤ(TAMIYA) クラフトツールシリーズ No.20 デザインナイフ 74020
小回りを利かしてスイスイと切削できる、シャープな刃角が特徴のデザインナイフです。切れ味も抜群であり、切り絵や消しゴムはんこなどの細かなカッティング作業にぴったり。ボディ軸が八角形なので、机の上でコロコロ転がってしまうこともありません。
また、ホルダー部分には滑り止め加工が施されているため、ケガを防いで安全に使用できます。さらに、30枚と大量の替刃が付いてくるのもポイント。そのほか、使用済みの刃をしまえるケース・キャップも付属してきます。
タミヤ(TAMIYA) クラフトツールシリーズ No.40 モデラーズナイフ 74040
プラモデル製作におすすめなのが「モデラーズナイフ」です。刃先が耐久性に優れており、刃を立ててプラスチックを削っても刃こぼれしにくいのが特徴。また、本体素材は軽く扱いやすいプラスチックですが、グリップ部は凹凸付きの金属製なので手元のブレも防げます。
25枚の替刃が付属しているため、刃の切れ味が鈍ってきたら早めに交換できるのもポイント。さらに、別売りの「鋸(ノコ)刃」を取り付けることも可能です。そのほか、使用済みの刃を入れるケース・キャップも付いてくるので安心。ゲート処理や、パーティングライン消しに是非活用してみてください。
タミヤ(TAMIYA) クラフトツールシリーズ No.98 モデラーズナイフPRO 74098
本製品は、「モデラーズナイフ」のハイグレード版。直線刃3枚・曲線刃2枚・平刃2枚が付属しており、より幅広い作業に対応できます。また、「モデラーズナイフ」の替刃を取り付けられるのもポイントです。
グリップ部分の素材は、滑りにくく手に馴染みやすいエラストマー樹脂製。さらに、刃の固定部は金属製のため、差し込んだ刃がぐらついてしまうこともありません。そのほか、保護キャップ付きなので本体がコロコロ転がってしまうのも防げます。ガンプラなどの細かいプラモ作りに活躍するおすすめモデルです。
NTカッター デザインナイフマルチメタル D-1000P
本体両端に刃・針が装着された、リバーシブルモデルです。刃・針ともに、使い終わったら取り外して本体内に収納できるため、安全に保管・携帯できます。また、ボディの軸はφ9mmと太めなので、持ちやすく作業がはかどるのも魅力です。
さらに、刃角30°・45°の2種類の刃がそれぞれ5枚ずつ付属しているため、用途に応じて使い分けることが可能。切り絵・消しゴムはんこ作りからプラモデル・フィギュア作りまで、幅広く活用できるデザインナイフです。
NTカッター デザインナイフスリムメタル DS-800P
φ6mmと細めのボディ軸と刃角30°・刃厚0.38mmの鋭く薄い刃で、緻密なカッティング作業にぴったりのアイテムです。スリムなデザインでありながら本体素材は丈夫なアルミなので、安定感にも優れています。
また、5枚の替刃のほか、本体に装着できる針が1本付属しているため、プラスチックやアルミのケガキ作業にも活用可能。切り絵や消しゴムはんこ作り用のデザインナイフを探している方におすすめです。
NTカッター デザインナイフメタルスイブル SW-600GP
切り絵などでの曲線切りに特化した、ユニークなデザインナイフです。本体ヘッド部分が360°回転する仕様であるため、スイスイと滑らかな弧を描けます。刃角は30°と鋭く、刃厚も0.38mmと薄めなので繊細な作業に最適です。
本体の素材は、軽くて丈夫なアルミダイキャスト製。グリップ部はゴム製なので、手が滑りにくく作業中のケガも防げます。5枚の替刃のほか、キャップと替刃ケースが付属しているのも魅力です。
デザインナイフは、製品によって使用用途や使い心地が大きく異なるもの。今回ご紹介した選び方やおすすめアイテムを参考に、自分に最適な一本を選んでください。なお、異なる種類を複数購入し、シーンに応じて使い分けてみるのもおすすめです。