書道筆は、文字を美しく書くことをサポートする道具です。漢字や仮名、実用書道、写経など、書く内容によって筆の選び方はさまざまです。しかし、種類が多いため、どれを選ぶべきか悩む方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、書道筆のおすすめをご紹介します。選び方のポイントもあわせて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

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よい書道筆の条件「四徳」とは?

尖(せん)

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「尖」とは、穂先がシャープにまとまっている状態のことです。毛先がばらばらにならず、すっときれいに尖っている筆がよいとされています。とくに、細筆で重要視したいポイントです。

穂先がしっかりまとまっていると、細かな部分まで思い通りにコントロールしやすいのが魅力。例えば、文字の書き始めである「起筆」や書き終わりの「終筆」といった部分を、美しくきれいに表現するのに役立ちます。

斉(せい)

「斉」は、穂先全体の毛がまとまっており、きれいに整っている状態を指します。穂先が整っている筆は、墨の含みが均一になるため、安定した線を引けるのがメリット。線のまとまりがよくなり、美しい文字を書くための基本となるポイントです。

まとまらない毛がはみ出しているモノを選ぶと、紙が汚れる可能性があるため注意しましょう。

円(えん)

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「円」とは、穂全体がふっくらとして、きれいな円錐形をしている状態のことです。円を確認する際は、穂先全体の形状とまとまりを見るのがおすすめです。

きれいな円錐形の筆は、墨を穂の中にまんべんなく含めるのがうれしいポイント。滑らかでありながら力強い線を引くのに適しており、筆の運びをスムーズにしてくれるのがメリットです。

健(けん)

「健」は、筆の穂先に適度な弾力、いわゆる「コシ」があることを指します。ほどよい弾力があるため、筆の運びがスムーズになるのがうれしいポイントです。

また、「とめ・はね・はらい」といった書道の基本的な動きに対して柔軟に反応してくれるのも魅力。自分の表現したい線をイメージ通りに書きやすくなるのがメリットです。

書道筆の選び方

毛の種類を選ぶ

コシのある「剛毛」

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剛毛筆は、馬やタヌキ、イタチといった動物の硬めの毛で作られた筆を指します。コシと強い弾力があるのが大きな特徴です。力強い線を表現したい方にぴったりのタイプです。

とめ・はねなどをしっかり書けるため、楷書を書くときに適しています。また、穂先の弾力を活かして、意図的にかすれのある線を書けるのも魅力のひとつです。

しなやかな線を表現できる「柔毫」

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柔毫筆は、主に羊毛などのやわらかい毛を原料として作られる筆です。墨の含みがよく、穂先がしなやかなのが魅力。やわらかく滑らかな線の表現が可能で、豊かな書き味を持ちます。

墨をたっぷり含んで流れるような書き味で、草書や仮名文字にも向いています。ただし、初心者が扱う際には難しいと感じる場合があるのが懸念点です。

初心者にも扱いやすい「兼毫」

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兼毫筆は、剛毛と柔毫といった性質が異なる毛を混ぜ合わせて作られた筆です。それぞれのよさをあわせ持ち、硬さとやわらかさのバランスがとれている点が特徴です。

適度なコシとしなやかさを備えているため、楷書から行書までさまざまな書体に対応できます。扱いやすさから、どの筆を選べばよいか迷っている初心者にもぴったりの筆です。

耐久性とお手入れのしやすさが魅力の「ナイロン毛」

ナイロン毛の筆は、人工の合成繊維で作られています。動物の毛を使った筆に比べて耐久性が高く、毛が傷みにくいのが大きな魅力です。お手入れが簡単なので、気軽に書道を始めたい方に向いています。

また、墨や水にも強く、手頃な価格の製品が多いのもポイント。動物毛特有の繊細な書き味とは異なりますが、学童用や練習用として気兼ねなく使える筆です。

号数を選ぶ

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書道筆は、穂の太さによって「号数」という単位で分けられています。一般的に、1号から10号まであり、数字が小さいほど穂は太くなり、数字が大きくなるにつれて細くなります。

書く文字の大きさや紙のサイズに合わせて、適切な号数を選びましょう。例えば、本格的な作品や通常の書初めで用いるなら1〜4号、手紙の宛名書きなどには8〜10号程度の小筆が適しています。

どの号数がよいか迷ったときは、まず半紙用の4号前後の筆を一本用意するのがおすすめです。ただし、メーカーによってサイズ感が若干異なる場合もある点には留意しましょう。

軸の形を選ぶ

ストレート軸

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ストレート軸は、穂の根元から軸の終わりまでが、ほぼ同じ太さの形状をしています。指先で筆の動きや線の太さを直接感じやすく、感覚を掴みながら書きたい方におすすめです。

全体的に太めの作りなのでしっかりと握れて、安定感があります。ただし、手の小さな方や子供は、持ちにくさを感じる場合がある点に注意が必要です。

ダルマ軸

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ダルマ軸は、穂の付け根部分がふっくらと膨らみ、持ち手の部分が細くなっている形状が特徴。穂が太いため、大きな字を書きたいときに墨の含みがよいのがうれしいポイントです。

また、持ち手部分が細いので、手の小さな方や子供にも適したタイプ。扱いやすく、初心者が最初に持つ筆としてもおすすめです。ぜひチェックしてみてください。

穂先の長さを選ぶ

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書道筆は、穂先の長さによって「長鋒」「中鋒」「短鋒」の3種類に大別されます。穂の長さが変わると、墨の含みや表現できる線も変わるため、書きたい書体や用途に合ったモノを選ぶことが大切です。

穂先の長さが長いほど扱いが難しくなるので、初心者は穂の長さが短めのモノを選ぶのがおすすめ。穂先が長いモノは墨を含みやすいため、行書や草書のような流れるような書体に適しており、線の強弱や繊細な表現をしたい上級者向けのタイプです。

書道筆のおすすめ|初心者向け

一品堂 書道太筆 H0Y2C1W6K

一品堂 書道太筆 H0Y2C1W6K

複数の毛を組み合わせて作られた兼毫筆。丁寧な作りで毛が抜けにくく、長期間安定して使用できます。程よい弾力と穂先のまとまりがよいのが特徴です。

太筆として半紙に漢字を書く練習にぴったりで、基本的な筆使いを身につけたい初心者におすすめ。小学生・中学生・高校生など、幅広い層に向いている書道筆です。これから書道を始めたい方はぜひチェックしてみてください。

あかしや 書道用筆 太筆 春海 3号 PL-90

あかしや 書道用筆 太筆 春海 3号 PL-90

書写入門者でも扱いやすい設計の太筆。羊毛・馬毛脇毛・特殊ポリエステル毛を組み合わせて作られているのが特徴です。穂の形状は中峰で、穂の長さは50mm。学校の書写や書道教室でも使いやすいのが魅力です。

硬めでコシのある穂先により、トメ・ハネ・ハライなどの基本的な筆使いがしやすいのがポイント。半紙には、2~4文字程度を記入できます。

あかしや 書道筆 正眼 AJ-150

あかしや 書道筆 正眼 AJ-150

高品質な書道筆です。墨含みがよく、穂先のまとまりに優れているのが特徴。書初めにぴったりのアイテムです。主原毛には、羊毛と馬毛を使っています。ほどよい硬さのある中峰タイプで、初心者から中級者が使いやすいのが特徴。楷書・行書などの書道の練習はもちろん、日常的な書字にも適しています。

やわらかい線を表現できるモノを探している方におすすめです。

あかしや 書道筆 太筆 千字文 3号 PL-104

あかしや 書道筆 太筆 千字文 3号 PL-104

馬尾脇毛や羊毛、タヌキ毛を主原毛とした、やや硬さの書道筆。コシがありながらも弾力のある毛質により、とめ・はね・はらいをしっかりと表現できるのが特徴です。初心者から中級者まで広く使いやすい筆として仕上げられています。

書道教室や趣味などで楷書や行書の練習に取り組む方におすすめ。半紙には、4~6文字程度を記入できます。

あかしや 書道筆 二本組 ALS-100

あかしや 書道筆 二本組 ALS-100

初心者にも扱いやすく設計された書道筆セットです。毛筆書写の指導要項に合った文字を表現できるよう、穂の太さ・弾力・長さなどが考えられているのが特徴。とめ・はね・はらいを書きやすいので、入門編におすすめです。

太筆「4号春海」と細筆「いろは楓」の2本組で、白毛と茶毛の異なる毛質を体験できます。これから毛筆書写を始める方はぜひチェックしてみてください。

あかしや 書道用筆 太筆・細筆 書道用筆二本組 ALS-101

あかしや 書道用筆 太筆・細筆 書道用筆二本組 ALS-101

初心者向けに設計された使いやすい書道筆セット。穂の太さや長さ、弾力があらゆる角度から考慮されており、指導要項に沿った文字表現を行いやすいのが特徴です。

太筆「大樹」と細筆「こだま」がセットになっているので、幅広い書体や表現に対応。太筆は大字の書写に、細筆は小字の練習に適しているため、段階的な書道学習を進められます。初めて毛筆書写を始める方におすすめの二本組です。

広島筆 大筆 G-1

広島筆 大筆 G-1

馬尾毛と羊毛を組み合わせた高品質な書道筆。馬尾毛のコシと弾力、羊毛のやわらかさと墨含みのよさを兼ね備えており、初心者から上級者まで幅広い方におすすめのアイテムです。

本体サイズは280×40mmで、穂首は直径13×62mmです。書初めの長半紙用として便利で、楷書や行書に対応しています。程よい弾力がある書道筆を探している方にぴったりです。

悠栄堂 書道筆「紫乃」

悠栄堂 書道筆「紫乃」

やわらかくしなやかな書き心地が魅力の書道筆。羊毛とイタチ毛を組み合わせた構造により弾力性と滑らかさを両立しており、初心者から上級者まで幅広いレベルの方が使いやすい設計です。

墨含みがよく程よい弾力があるため、力強い線から滑らかな線まで自在に表現できます。大・中・小の3サイズを展開しており、大は半紙2文字用、中は4文字用、小は6文字用として活用可能。基本的な書道練習から作品制作まで対応したい方におすすめです。

墨運堂 書道筆 太筆・細筆 2本組 純鏡・釉玲 22758

墨運堂 書道筆 太筆・細筆 2本組 純鏡・釉玲 22758

太筆と細筆がセットになった便利な書道筆。墨運堂の純鏡・釉玲がセットになっています。天然毛を使用しているため墨の含みが良好です。

漢字練習から清書まで、さまざまな書道シーンで活躍します。太筆は大きな文字や力強い表現に、細筆は繊細な文字や細かな部分の仕上げに適しており、用途に応じて使い分けられるのが魅力。書道を始めたい方や技術向上を目指す方におすすめです。

書道筆のおすすめ|中・上級者向け

正直屋 太筆

正直屋 太筆

日本では珍しい熊毛を使った書道用太筆。やわらかな毛質により独特の書き味を楽しめ、中国筆の技術が取り入れられているのが特徴です。

太筆ならではの力強い線を表現でき、書道や書初めなど幅広い用途で活用できます。従来の筆とは異なる書き心地を体験したい書道愛好家の方におすすめです。また、書道だけでなく、水墨画などにも利用可能。さまざまな用途で使える汎用性の高い書道筆です。

広島筆 羊毛筆 純白短鋒英 Y-8

広島筆 羊毛筆 純白短鋒英 Y-8

精選羊毛と白馬尾脇毛を組み合わせた書道筆。短鋒タイプで穂先の長さを抑えているため、繊細な線描や細部にわたる文字表現が可能です。

穂首は直径約10mmかつ長さ約43mmとコンパクトなサイズで扱いやすく、筆のコントロールがしやすいのが魅力。隷書・楷書・行書・草書用に対応しています。細部にこだわった書道作品を制作したい方におすすめです。

あかしや 羊毛 厳冬 A001023

あかしや 羊毛 厳冬 A001023

繊細で美しい筆運びを実現する漢字条幅用の書道筆。純羊毛を使用しており、やわらかな弾力と優れた墨含みが特徴です。しなやかな筆先でとめやはね、はらいなどの書道の基本動作を自然に表現できます。

中鋒の穂形状により、細かい表現も美しく仕上がります。起筆から収筆まで、書き心地に優れた書道筆を探している方はぜひチェックしてみてください。

あかしや 太筆 白鳳 PL-303

あかしや 太筆 白鳳 PL-303

作品用におすすめの書道用太筆です。羊毛の白毛を使用しており、中鋒の形状で筆先のコントロールが良好。滑らかな筆運びと安定した書き心地を実現します。

やややわらかめの硬さが特徴。書道教室に通っている方はもちろん、趣味で書道を行っている方にもおすすめのアイテムです。とめ・はね・はらいを美しく書けるモノを探している方にも適しています。

あかしや 書道筆 鳳龍 A041012

あかしや 書道筆 鳳龍 A041012

やややわらかめの羊毛細長鋒を使用した中鋒の書道筆。穂の長さ約64mmで墨の含みがよく、滑らかな線を表現できる品質です。

起筆から収筆まで書きやすい仕様なので、快適に扱えます。軸径約17.5mmの握りやすいサイズで、漢字条幅作品におすすめのアイテムです。伝統技術で作られた、こだわりの書道筆を試してみたい方に適しています。

あかしや 琴書友 8号 A043023

あかしや 琴書友 8号 A043023

漢字条幅用に特化した書道筆。軸径約10.5mmかつ全長約262mmの扱いやすいサイズなのが魅力です。主原毛には、羊毛粗光鋒を採用しており、毛色は白色です。やわらかな弾力性により、とめ・はね・はらいなど書の基本動作を美しく表現できます。書道展への出品や本格的な条幅作品の制作に取り組む方におすすめです。

あかしや 書法大家 7号 A042644

あかしや 書法大家 7号 A042644

やわらかい羊毛細光鋒を使用した漢字条幅用の書道筆。長鋒設計により、線の強弱をつけやすく、繊細な表現から力強い文字まで幅広く対応できるのが魅力です。奈良筆の伝統技術によって丁寧に作られており、やわらかな弾力を実現しています。

穂径約9mmかつ穂丈約48mmのサイズ感。7号タイプで大胆に筆を使えるのが魅力です。

あかしや 狼毛中筆 PM-302

あかしや 狼毛中筆 PM-302

イタチ毛を使用した高品質な書道筆。筆径約9mmの扱いやすいサイズで、趣味の書道や習字にぴったり。半紙には8~12文字程度記入できます。

硬さはやや硬めで、中上級者向けにおすすめの仕様。中峰タイプの6号で色紙や短冊への作品制作にも適しています。書道だけではなく、ほかの用途でも使いたい方に向いているアイテムです。

一休園(Ikkyuen) 欧法筆 5号

一休園(Ikkyuen) 欧法筆 5号

高級なコリンスキーイタチ毛を使用した書道筆です。熊野筆の伝統技術によって仕上げられており、穂先のまとまりに優れています。

また、穂先の鋭さが特徴で、シャープで切れ味のよい線を表現できるのが魅力。きりっとした雰囲気の行書や楷書におすすめです。初心者から上級者まで、繊細な線の表現を求める方に向いています。

一休園(Ikkyuen) 中号 天

一休園(Ikkyuen) 中号 天

羊毛ヒゲ入りの書道筆。熊野町の老舗メーカー一休園が手がける中号サイズで、穂先のまとまりと弾力のある腰の強さを兼ね備えています。

羊毛よりも弾力が強く、初心者でも扱いやすいのが魅力です。線に力強さを求める書体に適しており、半紙での漢字作品や行書・草書の練習に活用できます。質の高いモノを探している方におすすめです。

松林堂 純羊毛筆 鳳祥

松林堂 純羊毛筆 鳳祥

奈良の老舗メーカーが手がける純羊毛の高級書道筆。細光鋒と呼ばれる希少な山羊のたてがみを使用しており、やわらかく滑らかな書き心地を実現しています。繊細な穂先により、渇筆も美しく描けるのが魅力です。

墨含みがよく耐久性にも優れているため、長く愛用しやすいのもポイント。本格仕様で、書道経験者の方におすすめのアイテムです。

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書道筆のお手入れの仕方

書道筆を長く大切に使うには、使用後のお手入れが欠かせません。墨が付いたまま放置すると、穂先が固まってしまい筆の寿命を縮める原因になります。使い終わったら、できるだけ早く洗う習慣をつけましょう。

洗うときは、ぬるま湯を使い、穂の根元を指の腹でやさしく揉みほぐすようにします。墨の色が出なくなるまで、丁寧に洗い流すのがポイントです。

洗い終わったらやさしく水を絞り、指で穂先の形をきれいに整え、風通しのよい日陰で乾かします。ドライヤーの熱や直射日光は筆を傷める原因になるので避けましょう。