スマホに繋いで聴くのはイヤホン、それともヘッドホン? 迷いますよね。イヤホンはコンパクトで携帯に便利ですが、ヘッドホンの方が音質が良いと考える方は多いのではないでしょうか。
だからと言って、イヤホンがヘッドホンより音質が悪い、というとそうではありませんし、全てのヘッドホンが持ち運びづらいということもありません。イヤホンとヘッドホン、それぞれの特徴と違いをうまく捉えて適材適所に使うことが大事です。
今回は、イヤホンとヘッドホンの違いの比較と、それぞれのおすすめ機種をご紹介します。
- 目次
- イヤホンとヘッドホンの違い
- 音質がいいのはどっち?
- 耳のことを思うなら
- 結局、ヘッドホンとイヤホンどっちを選べばいいの?
- おすすめのイヤホン4選
- おすすめのヘッドホン4選
- イヤホン・ヘッドホンのAmazon・楽天市場ランキングをチェック
イヤホンとヘッドホンの違い

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イヤホンとヘッドホンはまず大きさが違います。イヤホンは手の中に納まるほど小さく、ヘッドホンは弁当箱程度にかさばります。また、イヤホンは数gから数十gですが、ヘッドホンは100gから300g程度。携帯性ではイヤホンに軍配です。
イヤホンはどちらかというとライトユーザーが多いため、安価な製品が多いですよ。一般的に人気のある価格帯は数千円程度。逆にヘッドホンでは本格的な音質を追求するユーザーが多く、売れ筋は1万円以上と違いがあります。製品数はイヤホンの方が多いのもポイントです。
音質がいいのはどっち?

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同じ価格という前提なら、音質がいいのは一般的にヘッドホンです。特に物理的に大口径ユニットなら有利になりやすい低音再現力と、スケール感の表現力において差が出ます。イヤホンではなかなか難しい、音源との距離感、その場の空気感もヘッドホンなら再現しやすいんです。
ただ、非常に高額(10万円以上)もするBA型のマルチユニットタイプイヤホンでは高級ヘッドホンをも凌ぐ繊細で情報量の多い音質を備えるものもあります。これは例外で、やはり、音質だけで比較するなら普通はヘッドホンの方ががいいと言えます。
耳のことを思うなら

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広義ではイヤホンもヘッドホンの一種ですが、耳の中に入れるタイプがイヤホン、耳たぶを覆うタイプのものがヘッドホンとされます。装着方法の違いにより、耳への負担も違います。
現在イヤホンの主流であるカナル型は耳栓のようなイヤーピースを耳穴に差し込みます。これは長時間使用では疲れや痛みを感じやすい欠点は否めません。ヘッドホンは耳穴に接触しないので、その点での負担は無し。耳の疲れにくさではヘッドホンが有利です。
どちらも、音量を上げすぎて長時間聴くと耳を悪くする危険がある点では同じです。ほどほどの音と時間で聴くことは何より大事です。
結局、ヘッドホンとイヤホンどっちを選べばいいの?

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携帯性ならイヤホンですが、コンパクトに折りたためる高音質ヘッドホンもあるので、音質重視ならヘッドホンの携帯もアリです。
イヤホンはヘッドホンに比べ音が近く聴こえ、ワイドレンジではありません。このことはボーカル物には相性がいいので、「声」を主体に聴く方にはイヤホンがおすすめです。一方、ヘッドホンはレンジ感、スケール感に加えて、距離感、空間性に優れるので、アコースティック楽器を中心にした音楽に向いています。
周囲への配慮という点では、ヘッドホンは大きい分音漏れしやすく不利です。公共の場で使うにはイヤホンをおすすめします。屋外で周囲を気にせず使える環境なら装着感も楽なヘッドホンがおすすめです。
おすすめのイヤホン4選
パナソニック(Panasonic) カナル型イヤホン RP-HJE150

お手頃価格のイヤホンの決定版です。600円程度の実売価格は国内大手メーカー製のイヤホンとして再安価クラス。にも関わらず、価格を遥かに超えた本格的な高音質で、人気ランキング上位を占め続けています。
ダイナミック型の10.5mm口径ユニットを採用し、6~23,000Hzという十二分な周波数音域を再生可能。装着感と気密性を高める楕円形状ポートを採用することにより、カナル型ならではのタイトでパワフルなサウンドを楽しめますよ。
ソニー(SONY) 密閉型インナーイヤーレシーバー XBA-C10

バランスド・アーマチュア(BA)型として安価なことが特徴です。一般的なダイナミック型に比べて繊細な高音質がメリットのBA型。以前は1万円以上の高価なイヤホンにしか積まれていませんでした。ソニーが大企業ならではの生産コストと独自の高度な技術によって、この価格を実現。
低価格なイヤホンでは難しかった、楽器のニュアンス感溢れる緻密なサウンドを奏でます。さすがにヘッドホンと比較するとスケール感はありませんが、アコースティック楽器も中域を中心に表現できるリーズナブルなイヤホンとしておすすめです。
オンキヨー(ONKYO) カナル型イヤホン セミオープン E700M

現在では数少ないインナーイヤー型イヤホンであることが特徴です。インナーイヤー型は耳介に本体部を軽く載せるタイプのイヤホン。かつては主流でしたが、音漏れの多さから密閉度の高い耳栓タイプのカナル型に置き換わりました。
しかし、軽快な装着性と、独特の開放感のある明るい音質は、カナル型では得難い魅力です。本機は往年のインナーイヤー型を踏襲しながらも、ハイレゾ対応のハイスペックと、スマホ用マイクも搭載し現代化。13.5mm径の強磁力希土類マグネット搭載ドライバーによる情報量の多い高音質も見逃せません。
開放型ヘッドホンに近い音質のイヤホンを求める方にもおすすめです。
ソニー(SONY) 密閉型インナーイヤーレシーバー XBA-N3

繊細な音の再生が得意なBA型、重低音の再生とレンジ感の広さが特徴のダイナミック型。両方のいいとこ取りをしたのがハイブリッド型イヤホン。話は簡単ですが、小型のイヤホンの中に2つのユニットを埋め込んで音質もまとめるのは至難の業です。
ここでもソニーは高度な技術力を発揮。それぞれのユニットを1基ずつ使い、3~40000Hzの驚異のワイドレンジを実現しました。9mm径ダイナミックドライバーユニットに外磁型磁気回路を採用することで、小型ながら大口径ユニット以上の低音を余裕を持って再生できるのも特徴です。
大掛かりな機構を内蔵しながらコンパクトサイズなのも特筆点。イヤホンとは思えないダイナミックで繊細な高音質を快適に楽しめますよ。本格ヘッドホンの代わりに使いたいならおすすめです。
おすすめのヘッドホン4選
パイオニア(Pioneer) オーバーイヤーヘッドホン 密閉型 SE-M531

本格的なヘッドホンながらハイコスパなのが魅力。ヘッドホンの中でも音質的にも装着感の面でも有利なオーバーイヤータイプのイヤーパッドを採用しています。耳たぶをイヤーパッドが覆うので、疲れにくく、スケール感のある再生を楽しめますよ。ベロア風素材も上質。
大口径40mm径ダイナミック型ユニットと軽量CCAWボイスコイルの採用により、40kHz再生をクリアする超ワイドレンジです。ハイレゾ対応を満たすハイスペック機としては驚異の安価。さらに、低域を強調する「POWERFUL BASSダクト」により重低音もバッチリですよ。
同価格のイヤホンとの比較ではあり得ないワイドレンジです。これを買えば大方満足できてしまうほどのヘッドホンでもあります。初めての一台にもおすすめ。
ゼンハイザー(SENNHEISER) オープン型ヘッドホン HD598

大型開放型ヘッドホンの人気定番機です。新開発のAdvanced Duofolダイヤフラム採用により繊細で緻密な高音質を奏でます。特にアコースティック楽器の再現性が優秀。クラシック音楽ではホールの残響までリアルに感じ取れます。遠近感の表現力もイヤホンでは得難い部分です。
世界で初めて開放型ヘッドホンを開発したゼンハイザーによる製品であることもポイント。長年のノウハウによる完成度の高さが他を圧倒しています。イヤホンとの違いもまざまざと聴かせてくれますよ。ヘッドホンの醍醐味を満喫できる名機としておすすめです。
コス(KOSS) オープン型オーバーヘッドヘッドホン 折りたたみ式 PORTAPRO

開放的な音質と、軽量で快適な装着性が魅力のヘッドホンです。開放型のオンイヤータイプの本機は、25年以上の超ロングセラー。60gとヘッドホンとしては異例の軽さがポイント。折り畳み機構も相まって、携帯使用もラクラクです。
それでいてヘッドホンならではのスケール感と力感に富んだ表現力を堪能できます。しかも、開放型による空間性と空気感溢れる臨場感も持ち合わせていますよ。スマホ用リモコンマイク付きモデルもラインナップ。現代性にも対応しています。
「ヘッドホンは頭が重くてどうも合わない…」という方にもおすすめです。
ソニー(SONY) ステレオヘッドホン MDR-1000X

Bluetoothワイヤレスとノイズキャンセリング(NC)機能に加え、ハイレゾ対応も備えているヘッドホンです。この3つを兼備するのはソニーのヘッドホンだけ。イヤホンにはありません。
40mm径の大型ドライバーユニットにより、ハイレゾの高音質を余すところなく再現します。本体右側のハウジングを使ったタッチ操作も便利です。
シンプルでスタイリッシュなデザインも、モノとしての魅力に溢れていますよ。イヤホンにはできない機能と性能を備えたヘッドホンとして存在価値があります。
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イヤホンにも、ヘッドホンにもそれぞれのよさがありました。外ではイヤホン、屋内ではヘッドホン、というのではなく、音楽ジャンルに応じた使い分けもできそうです。
どっちか一台だけ、とは考えずに、イヤホンもヘッドホンも両方持っておけばいろいろな状況、音楽に対応できるのでおすすめですよ。