オーディオファンから最近注目を集めているのが、中国で製造された「中華イヤホン」です。リーズナブルな価格で高性能なモデルが数多くラインナップされています。コスパを重視しつつも、高音質で音楽鑑賞を楽しみたい方からも人気が高いのが特徴です。

ただし、中華イヤホンのなかには粗悪品もあるため、選ぶ際には注意が必要。そこで今回は、中華イヤホンの特徴や選び方を踏まえたうえで、おすすめのモデルをご紹介します。

中華イヤホンのメリット・デメリット

メリット

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中華イヤホンはコスパに優れているのがメリットです。中国ではメーカー間の激しい競争による低価格化と、大量生産による製造コストの削減が進んでいるため、高性能なイヤホンが手頃な価格で入手できるのが特徴。日本製や欧米製のイヤホンと比較しても遜色ない性能と音質を持っているので、コスパ重視の方におすすめです。

また、製品ラインナップが豊富なのも中華イヤホンの魅力です。単に高音質なだけではなく、ほかにはない個性的なデザインを採用したおしゃれなモデルも多く発売されているのがポイント。ファッションアイテムの一部としてイヤホンを活用したい場合にも適しています。

デメリット

粗悪品が少なからず存在するのが中華イヤホンのデメリットです。単に安いからという理由で無名メーカーや評判の悪いメーカーの製品を選ぶと、高確率で粗悪品に遭遇してしまうのが難点。中華イヤホンを選ぶ際は、メーカーの選択が特に重要です。

粗悪品の場合は、片方のイヤホンから音が聴こえなかったり、Bluetoothが正常に動作しなかったりなどの初期不良に見舞われやすいのが特徴。なかには、数ヶ月で故障してしまうモノもあります。

外見だけで品質を判別するのは困難なので、できるかぎり人気メーカーや製品の評判がよいメーカーの中華イヤホンから選びましょう。

中華イヤホンの選び方

ワイヤレスイヤホンか有線イヤホンか

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中華イヤホンには、大きく分けてワイヤレスタイプと有線タイプの2種類がラインナップされています。用途やリスニングスタイルに適したタイプを選択しましょう。

ワイヤレスイヤホンは、自由なスタイルで使用できるのが特徴。ケーブルの煩わしさから解放されるため、使用時の快適性を重視したい方にもおすすめです。ただし、バッテリーの充電管理が必要なほか、音質では有線イヤホンには敵わず、接続が不安定になると音飛びや遅延が発生しやすくなります。

有線イヤホンは高音質で遅延がないのが魅力です。スマホや音楽プレイヤーのイヤホンジャックに挿すだけで簡単に使えるので、充電不要で気軽に音楽鑑賞や映画鑑賞などが楽しめます。ただし、ケーブルが邪魔になりやすいのが難点です。

音質重視ならドライバーユニットをチェック

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搭載されているドライバーユニットの種類によって音質が変わるので、音質重視の方は要チェックです。ドライバーユニットとは音を鳴らす部品で、「ダイナミック型(DD型)」と「バランスド・アーマチュア型(BA型)」「ハイブリッド型」の3種類が主に存在します。

ダイナミック型は、低音域を重視した設計を採用しているため、ヒップホップやEDMなどの音楽鑑賞にもおすすめ。バランスド・アーマチュア型は、中高音域の広がりを重視した設計を取り入れているので、ボーカル曲やクラシックの音楽鑑賞などに適しています。

ハイブリッド型は、ダイナミック型とバランスド・アーマチュア型をそれぞれ搭載したイヤホンです。重低音から中低音、高音域まで表現が可能。高性能なため価格は上がりますが、本格派のリスナーでも満足できる高音質を手に入れられます。

リケーブルに対応したモデルも人気

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自分好みの音質を追究したい方は、「リケーブル」に対応した中華イヤホンがおすすめです。リケーブルとは、イヤホンに付属するケーブルを別のモノに交換すること。ケーブルを変えるだけで音質が大きく変わるので、音質を細かくカスタマイズして楽しみたい場合にも適しています。

リケーブル対応の中華イヤホンでは、大半のモデルで接続部分にMMCXという主流の規格を採用しています。しかし、一部のモデルでは2PINなどの独自規格を採用。リケーブルの規格は統一されていないため、使用しているイヤホンのケーブルの端子に合った規格を採用しているかを事前に確認しておきましょう。

有名メーカーのモデルを選ぼう

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中華イヤホンを購入する場合は、有名メーカーが発売しているモデルを選ぶのがおすすめです。無名メーカーや評判の悪いメーカーのモノを選ぶと、粗悪品に当たるリスクが高くなります。初期不良に見舞われやすくなるほか、数ヶ月で使用できなくなる場合もあるので注意が必要です。

有名メーカーの中華イヤホンは厳しい品質管理が行われているので、不良品に遭遇する確率を低く抑えられます。アフターサービスも充実していることが多いため、何か問題が生じた場合でも日本語で手厚いサポートが受けられるのも魅力です。

中華イヤホンのおすすめメーカー

KZ(Knowledge Zenith)

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「KZ」は、深圳に本社を置く2010年設立の大手イヤホンメーカーです。「中華イヤホンといえばKZ」といわれるほど、中華イヤホンの魅力を世界に知らしめたことでも有名。リーズナブルな価格ながら、安定した品質と高い性能は日本でも高く評価されています。

KZの中華イヤホンは、有線タイプ・ワイヤレスタイプ共にラインナップが充実しているのが特徴。また、リケーブル対応のモデルも多く発売されているため、低価格でも音質を重視したい方におすすめです。

サウンドピーツ(SoundPEATS)

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「サウンドピーツ」は2013年に創業し、わずか2年で日本への上陸を果たした中華イヤホンメーカーです。「高級機種に匹敵する音質、高いユーザビリティ、リーズナブルな価格」をモットーに開発された製品は、量販店やECサイトでも高い人気を集めています。

サウンドピーツは、主に都市型スポーツ向けのワイヤレスイヤホンを手掛けているのが特徴。優れた防水性能を持つため、ランニングやジムでのワークアウトにも積極的に活用できます。また、アフターサポートが手厚いことでも知られており、修理や返品などの問い合わせが日本語で可能なのも安心できるポイントです。

シャオミ(Xiaomi)

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「シャオミ」は、北京に本社を構える2010年設立の総合家電メーカーです。創業当初はスマホメーカーとしてスタートし、わずか数年でシェア上位に上り詰めたことで有名。現在では、イヤホンやスマートウォッチなども幅広く手掛けています。

シャオミの中華イヤホンは、低価格ながら高品質なのが特徴。品質にバラつきが少ないうえメーカーのサポートも充実しているため、中華イヤホンが初めての方でも安心して購入できます。有線イヤホンはハイレゾに対応し、ワイヤレスイヤホンは高音質コーデックのAACやaptXをサポートしているなど、音質面で優れているのも魅力です。

ティーエフゼット(TFZ)

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「TFZ」は「The Fragrant Zither」の略称で、情熱的な若いグループによって深圳で2015年に設立されたイヤホンメーカーです。歴史はまだ浅いものの、イヤホンマニアの間ではおしゃれなデザインと高い音質で知られています。

同メーカーは、手掛けているのは有線イヤホンのみ。デザイン性の高いモデルが多いのが特徴です。金属の質感を活かしたり、スケルトンデザインを採用したりと、デザイントレンドを積極的に取り入れています。また、原音を忠実に再現する自然な音質で音楽が聴けるのも魅力です。

中華イヤホンのおすすめモデル|ワイヤレス

サウンドピーツ(SoundPEATS) ワイヤレスイヤホン Capsule3 Pro

低価格ながらハイレゾ相当の高音質もリスニングできる中華イヤホンです。ワイヤレスでもハイレゾ音源を楽しめるLDACコーデックに対応しているのが特徴。12mmバイオセルロース製ダイナミックドライバーを備え、広がりのある自然なサウンドを楽しめます。

また、イヤホン単体で最大8時間、充電ケースと合わせて最大52時間再生できるロングバッテリー仕様。時間を気にせず使用できます。

最大43dBのノイズを低減できるため、周囲が騒がしい状況でも音楽に集中可能。周囲の音を取り込める「外音取り込みモード」も備えているので、イヤホンを装着したままでも周囲の状況を把握できます。高音質かつ機能性に優れたモデルを探している方におすすめです。

サウンドピーツ(SoundPEATS) ワイヤレスイヤホン Q35HD

最大14時間連続再生できるロングバッテリーが魅力の中華イヤホンです。10mm大口径ドライバーを搭載し、パワフルな低音ときれいな中音を再生できるのが特徴。ワイヤレスながら高音質を楽しめるaptX HDコーデックにも対応しています。

IPX8相当の優れた防水性能を備えており、汗や雨を気にせず使えるのも魅力のひとつ。磁石で貼り付けるだけで簡単に充電できる機能もポイントです。比較的リーズナブルに購入できるので、コスパも優れています。

シャオミ(Xiaomi) 完全ワイヤレスイヤホン Redmi Buds 4 Pro

ハイレゾ再生ができるLDACコーデックに対応した中華イヤホンです。デュアルダイナミックドライバーを搭載し、豊かな低音やクリアな高音を再生できるのが特徴。また、独自の「HRTFサウンドアルゴリズム」を採用しており、没入感のあるリスニング体験を実現できます。

最大43dBまでノイズを低減できるアクティブノイズキャンセリングを搭載しているのも魅力。ノイズキャンセリングの強度は3段階で調節できます。人間工学に基づいてデザインされているので、長時間でも快適にリスニングできます。

EarFun ANC搭載完全ワイヤレスイヤホン Air Pro 3

ハイレゾ相当の高音質サウンドを楽しめるaptX Adaptiveコーデックに対応した中華イヤホン。没入感のあるサウンドを楽しめるアクティブノイズキャンセリング機能を搭載しているのが特徴です。

高性能マイクとcVcノイズキャンセリング技術により、クリアなハンズフリー通話ができるのも魅力。イヤホンを装着したまま周囲の状況を把握できる外音取込モードも備えています。高音質かつ機能性に優れたモデルを探している方にもおすすめです。

Edifier ハイブリッドノイズキャンセリングイヤホン TWS NB2 Pro

iPhoneなどのiOS端末で高音質・低遅延を実現できるAACコーデックに対応した中華イヤホン。10mmドライバーを搭載しており、全帯域バランスの取れたサウンドを再生できます。

ハイブリッド式アクティブノイズキャンセリングを搭載し、静寂の中で音楽に没入できるのも魅力。音と映像のズレを低減できる「ゲーミングモード」に対応しているため、ゲームや動画などを快適に楽しめるのもおすすめポイントです。

中華イヤホンのおすすめモデル|有線

KZ(Knowledge Zenith) ハイブリッドイヤホン ZST X

ハイブリッドドライバーを採用した高音質な中華イヤホンです。高解像度のBAドライバーに加えて、10mmのダイナミックドライバーを備えており、豊かな低音からクリアなボーカルまで幅広い音域をカバー。音の広がりや迫力を楽しめるだけでなく、原音に忠実なサウンドを再現できるのも特徴です。

低価格ながらケーブルを交換できるリケーブルに対応しているのも魅力のひとつ。自分好みの音質にカスタマイズできます。標準装備しているケーブルは、正確な伝送ができる銀メッキケーブルを採用しています。コネクタの種類は2PINで摩耗しにくいので、長く愛用できます。

また、長く使い続けることで音質が変化し、より優れた音質を楽しめるようになるのもメリット。スタイリッシュなデザインなので、見た目にこだわりたい方にもおすすめです。

KZ(Knowledge Zenith) ハイブリッドイヤホン ZSN Pro

メタリックな高級感のあるデザインが魅力の中華イヤホンです。1基のダイナミックドライバーと1基のバランスド・アーマチュアドライバーを組み合わせたハイブリッドドライバーが特徴。全帯域のバランスに優れており、迫力ある低音から伸びやかな高域まで再生できます。

また、フィット感に優れたイヤーピースを搭載しているのも魅力のひとつ。快適な装着感と高音質を両立しています。遮音性も高いので、周囲に人がいる状況でも音に集中できます。

リケーブルにも対応しているため、音質のカスタマイズも可能。音質だけでなく、見た目にこだわりたい方にもおすすめです。

KBEAR カナル型HiFi有線イヤホン KBEAR Storm

解像度が高く細部までクリアなサウンドを楽しめる中華イヤホンです。対応している音楽ジャンルの幅も広く、ポップ・ジャズ・ブルース・ロック・メタル・ACGなどにぴったり。フラッグシップの振動板が採用されているので、上質な聴き心地も実現しています。

また、人間工学に基づいてデザインされており、耳にしっかりフィットしやすいのも魅力のひとつ。長時間のリスニングも快適にこなせます。ケーブルには、4芯の無酸素銅銀メッキケーブルと銀メッキ部分に純度4Nの純銀を採用しているため、優れた安定性と耐久性を実現しています。

3.5mmプラグを採用し、スマホやゲーム機、PCなど幅広いデバイスと互換性があるのもメリット。汎用性の高い高音質モデルを探している方はチェックしてみてください。

CCZ イヤモニ型イヤホン CCZ Coffee Bean

超軽量設計で長時間でも快適にリスニングできる中華イヤホンです。耳の形状などに合わせて設計されており、快適かつ安定した装着感を実現しているのが特徴。また、柔らかいTPE素材のイヤーピースを採用しており、ドライバーが耳に近く、損失の少ないサウンドを楽しめます。

二重磁気ダイナミックドライバーを搭載し、パワフルな低音から自然で透明感のあるサウンドを再生できるのも魅力。3.5mmプラグを採用しているため、さまざまなデバイスと互換性があります。

ケーブルはリケーブルに対応しており、交換して音質をカスタマイズできるのもおすすめポイント。装着感に優れたモデルを探している方におすすめです。

中華イヤホンのおすすめモデル|高級

KZ(Knowledge Zenith) イヤモニ型有線イヤホン KZ x HBB PR2

平面磁気ドライバーを採用した高音質な中華イヤホンです。なめらかな高音域のレスポンスと自然な高音域を再生できるのが特徴。また、セミオープン排気設計を採用しているため、より自然なサウンドを楽しめます。

人間工学に基づいたデザインで、耳にフィットしやすいのも魅力のひとつ。軽量設計のため、長時間装着しても耳が疲れにくいのがメリットです。

2PINプラグのリケーブルに対応し、ケーブルを自由に交換できるのもおすすめポイント。Bluetoothケーブルに付け替えれば、ワイヤレスイヤホンとしても使用できます。

KZ(Knowledge Zenith) ハイレゾインナーイヤー型イヤホン ZAS

ハイレゾの高音質再生に対応した中華イヤホン。10mmのデュアルマグネット・ダイナミックドライバーと7つのバランスド・アーマチュアドライバーを組み合わせ、パワフルな低域と明瞭な高域まで再生できます。

人間工学に基づいたデザインで、快適な装着感を実現しているのも魅力のひとつ。耳に負担をかけにくいので、長時間のリスニングにも適しています。200芯の銀メッキケーブルを採用しており、歪みの少ないクリアなサウンドを楽しめるのもポイントです。

高級感のあるメタルフレームを採用しているのもメリット。安定して装着できる高音質モデルを探している方はチェックしてみてください。

ティーエフゼット(TFZ) ダイヤモンドドライバー搭載カナル型イヤホン TFZ-NO3-TI

高音質かつ高級感のあるデザインが魅力の中華イヤホンです。「ダブルマグネティックサーキットダイヤモンドドライバー」を搭載し、歪みの少ない厚みや透明感のあるサウンドを楽しめるのが特徴。原音を忠実に再現できるのも魅力です。

また、チタニウム合金を採用したハウジングを採用しており、高級感のあるデザインと快適な装着感を実現しているのも魅力。人間工学に基づいて設計されているので、長時間装着しても疲れにくいのもメリットです。

2PINコネクタによるリケーブルに対応しているのもポイント。付属の8芯銀コートOFCケーブルは、全帯域にわたって高解像度なサウンドを再生できるだけでなく、量感のある低域も楽しめます。

TRI ハイブリッドイヤホン TRI-I3 PRO


合計3つのドライバーを採用した高性能な中華イヤホンです。平面磁界駆動型ドライバー、ダイナミックドライバー、バランスド・アーマチュアドライバーを搭載。原音の再現性に優れているだけでなく、リアルかつ臨場感のあるサウンドも楽しめます。

装着感にも優れており、長時間使用しても耳が疲れにくいのも魅力のひとつ。シンプルかつかっこいいデザインもメリットです。「8mm複合フィルムムービングコイル」を使用しており、ノビのよい中高音域やボーカルの表現力にも優れています。

LINSOUL 8BAハイブリッド型HiFiイヤホン Kiwi Ears Orchestra Lite

8つのバランスド・アーマチュアドライバーを採用した高音質な中華イヤホン。低音域から超高音域まで再生できるため、さまざまなジャンルの音楽を高音質で楽しみたい方におすすめです。

2PINコネクターのリケーブルに対応しているため、自分好みの音質にカスタマイズできるのもメリット。また、プラグには3.5mmが採用されており、幅広いデバイスに接続できるのもポイントです。

正確なチューニングが施されているため、原音を正確にリスニングできるインイヤーモニターとしても活躍します。