「ハンディGPS」とは、手で持って使える小型のナビゲーションシステムのこと。衛星からの情報によって現在位置を取得でき、登山などのアウトドアアクティビティで活躍します。
スマホにもGPS機能が搭載されていますが、電波状況の悪い深い谷や沢沿いを通るアウトドアの場合にはハンディGPSを持っておくのがおすすめ。そこで今回は、ハンディGPSの選び方とおすすめのモデルをご紹介します。
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どの捕捉衛星に対応しているか
GPS
アメリカの国防省が運営する衛星測位システムのことで、正式名称は「Global Positioning System」。地球の周りにある約30個の衛星を利用して、自分がいる場所を特定します。GPSは元々が軍事用に開発されているため規制が厳しかったのですが、2000年に緩和措置されて以降民間利用におけるGPSの精度が向上し、幅広く利用されるようになりました。
グロナス
ロシアが運営している衛星測位システムで、正式名称は「Global Navigation Satellite System」。ソビエト連邦のころに開発され、経済の崩壊によって一時システムが衰退しかけていましたが、インド政府の協力も得て修復に成功。2011年には全世界で実用可能となりました。GPSと併用することで、より精度の高い使い方ができます。
みちびき
みちびきは日本が運営する衛星測位システム。正式名称は「順天頂衛星システム」と呼び、英語では「QZSS」と表記されています。4機の衛星が日本上空の衛星軌道に乗っており、精度が高いのが特徴。より精度の高いGPSを探している方は、ぜひ対応しているかチェックしてみてください。
駆動時間をチェック
ハンディGPSのバッテリーの駆動時間は、10時間程度から20時間以上まで、製品によって幅があります。登山初心者の方は、なるべくバッテリー稼働時間が長いタイプがおすすめです。
また、電源に乾電池を利用している機種であれば、何個か常備しておくことで駆動時間の短さを回避できるのでチェックしてみてください。
地図の有無
地図の有無やわかりやすさ、精度などは機種によって変わります。ある程度の現在位置や自分が歩いてきた経路を把握できればよいといった方であれば、地図無しの機種でも問題ありません。ただし、実用的な点や使用するうえでの安心感を求める方は、より地図の精度が高い機種をチェックしておきましょう。
その他の機能をチェック
コンパス機能
ハンディGPSに、電子コンパス機能が搭載しているのかチェックしておきましょう。GPS機能のみのモノだと、移動した位置から向いている方向を測定するため、正確に方位を測定しにくいこともあります。
しかし、電子コンパスを搭載していれば、方位磁石と同じように地磁気を検知可能。静止した状態でも方位が測定できるのでおすすめです。
気圧高度計機能
気圧高度計機能とは、気圧計を利用した高度測定機能のこと。高度が上下することで、気圧も変わる原理を利用して測定します。
一般的にGPSの場合、高度が水平精度よりも誤差が生じがち。しかし、気圧高度計機能を有しているモノであれば、基準高度や気圧調整など行うことで、高度の誤差を少なくしています。
持ちやすさ
GPSは、基本的に歩きながら片手で持って使います。性能がよくても大きすぎると、結局扱いにくく邪魔になってしまうので、自分の手にあったサイズを選ぶのがおすすめです。また、リュックに付けられるかどうかもチェックしておきましょう。
さらに、操作性も重要。操作ボタンの設計や配置、画面の見やすさなど、位置情報やルートを確認する際にアクセスがよいかどうかも確認してみてください。
ハンディGPSのおすすめ
ガーミン(GARMIN) eTrex 22x 010-02256-08
アメリカ発の人気GPS機器メーカー「ガーミン」のハンディGPSです。ルート検索可能な道路と登山道を備えた、日本詳細地形図2500/25000をプリロードしています。登山に必要な等高線・登山道・三角点といった情報を把握できるのがおすすめポイントです。
補足衛星はGPS・グロナス・みちびきに対応。タフな環境下でも、衛星ロストのリスクを低減します。また、マップを追加したり衛星画像をマップに統合したりできるのが特徴です。
手のひらで持ちやすいよう、ハンドヘルドデザインを採用。解像度240×320ピクセルを備えた2.2インチディスプレイを搭載しているため、強い日差しの下も含めて情報をスムーズに見やすいのもメリットです。
専用マウントを利用すれば、自転車・モトクロスバイク・ボート・車・スノーモービルといった各種アクティビティでも活躍します。
ガーミン(GARMIN) eTrex Solar 010-02782-10
ソーラー充電式のハンディGPSです。晴天時75000ルクスの環境下であれば、駆動時間は無制限。ソーラー充電なしでも最大200時間駆動し、充電切れの心配が少なく長時間使えるのが魅力です。
マルチバンドGPSを採用しており、衛星から送信される複数の周波数にアクセスします。高精度の位置情報を把握できるのがメリットです。
「Garmin Exploreアプリ」に接続すれば、ワイヤレスソフトウェアアップデート・データ保存・ルート作成・スマート通知などを利用可能。また、リアルタイムの天気情報も取得できるので、コンディションの変化を素早く察知できます。
デジタルコンパスを搭載しているため、方位をしっかり確認できるのが魅力。IPX7と優れた防水性も備えているので、タフに使えるモノを選びたい方にもおすすめです。
ガーミン(GARMIN) GPSMAP 67 010-02813-13
高精度なGPSナビゲーション・トラッキングをサポートするハンディGPSです。GPS・グロナス・ガリレオ・QZSS・BeiDouと、複数の衛星に対応。位置情報を取得しにくいエリアでも、優れた位置精度を得られるのがおすすめポイントです。
国土地理院地形図1/2500のデジタルマップを標準搭載。10mの等高線から登山道・市街地まで、詳細な地図情報を確認できて便利です。また、高解像度の衛星画像地図もダウンロード可能。トレイルの検索やウェイポイントの作成などに役立ちます。
ABCセンサーを搭載しているため、高度計・気圧計・電子三軸コンパスといった機能を備えているのが特徴。対応するスマホとペアリングすれば、ルート上の天気予報も確認できます。3インチのカラーディスプレイを搭載しており、太陽光下でも見やすいのもメリットです。
ガーミン(GARMIN) GPSMAP 67i 010-02812-10
「inReach機能」を搭載したハンディGPSです。テキストメッセージの交換やSNSへの投稿など、フィールド内で双方向メッセージが行えます。緊急時には、24時間365日体制の「Garmin応答センター」にSOSメッセージを送信できるのもメリットです。
自分の位置をトラッキングすれば、自宅や外出先にいる方と位置情報を共有可能。進捗状況の確認などに役立ちます。また、携帯電話の電波を頼ることなく、イリジウム衛星のグローバルネットワークを利用してメッセージやSOSなどを転送できるのもポイントです。
GPS・ガリレオ・QZSS・BeiDouと複数の衛星に対応しているので、優れた精度を発揮。日本詳細地形図を標準搭載しており、高解像度の衛星画像地図データもダウンロード可能です。
高度計・気圧計・コンパスといった機能を搭載。駆動時間も長いため、安心して登山を楽しみたい方におすすめです。
ガーミン(GARMIN) inReach Mini 2 010-02602-20
携帯電話の電波が届かない場所でも使える、衛星コミュニケータータイプのハンディGPSです。衛星ネットワークを介したGPSナビゲーションや、双方向テキストメッセージングが利用可能。緊急時にSOSメッセージを送信することもできます。
携帯電話が繋がらなくても、大切な方と連絡がとれるのが魅力です。また、トラックバックルーティング機能を搭載しており、道に迷ってしまっても開始地点までナビゲートしてくれるので便利。デジタルコンパスや気象予報サービス機能も備えているので、安全性重視の方にもおすすめです。
充電式リチウムバッテリーを内蔵。トラッキングモードは最大14日間、省電力モードでは最大30日間と、長期間バッテリーが持続します。軽量コンパクトで持ち運びやすいうえ、耐水性・耐熱性・耐衝撃性に優れたタフな設計を採用しているのもポイントです。
Oreb EM90 ハンドヘルド GPSナビゲーション
人間工学にもとづいた設計を採用したハンディGPSです。滑り止め加工も施しているため、スムーズに操作しやすいのがメリット。操作方法もシンプルで簡単です。
LEDバックライトディスプレイを採用しているため、情報を確認しやすいのがポイント。また、GPS測位システムを搭載したチップを使っており、優れた精度を発揮します。リアルタイムの測定はもちろん、土地測量機器としても使用可能です。
防水・防塵性を備えているので、安心して使いやすいのが魅力。トレッキングやハイキングなど、カジュアルに登山を楽しみたい方におすすめです。
ハンターアイ(HUNTER EYE) GPSナビゲーター Mini GPS ARK-PG03
サイズが約65×63×17mmとコンパクトなハンディGPSです。手のひらにすっぽり収まる小型タイプで持ちやすいうえ、キーリングが付属しているのでリュックやベルトループなどに取り付けられて便利。携行性重視の方にもおすすめです。
最大16個の地点を登録でき「残り距離」と「進むべき方向」を表示・ナビゲートします。緯度・経度・移動速度・高度も表示可能。さらに、GPS衛星からデータを取得して、正確な時間も把握しやすく便利です。
世界中で使える、もっとも小さなパーソナルGPSナビと謳っています。USB充電式で、バッテリー駆動時間は約10時間です。
Tbest デジタル高度計 GPSナビゲーションレセプタ
優れた精度を発揮するのに加えて、16方位角電子コンパスも搭載したハンディGPS。高度・上昇速度・気圧・時間・温度・湿度なども表示するため、安心して登山を行いやすいのが魅力です。
小型タイプなので、手に持って操作しやすいのがメリット。ストラップも付属しているため、持ち運びのしやすさも良好です。
-20~60℃の環境で使用できるうえ、防水性を備えています。また、懐中電灯機能を搭載しており、緊急時の照明としても便利です。
多機能ながら、価格が安いのがうれしいポイント。手軽に使えるモノを探している方におすすめです。
ハンディGPSは、登山など山道で行うアクティビティの際に必ず用意しておきたいアイテムのひとつです。自分がいる場所をしっかりと把握でき、安心感を持って前に進めます。また、ハンディGPSのなかには、カーナビにもできる汎用性の高いモデルもあるのでぜひチェックしてみてください。