デジタルカメラのセンサーサイズの種類は、主にフルサイズとAPS-Cです。センサーサイズごとに画角やボケ量、暗所性能、本体サイズなどが異なります。製品ごとに機能性や使いやすさに違いがあるため、あらかじめ重視するポイントを明確にしておきましょう。
そこで今回は、フルサイズとAPS-Cのおすすめカメラをピックアップ。それぞれの違いも解説するので、ぜひチェックしてみてください。
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センサーサイズとは?

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センサーサイズとは、デジタルカメラやビデオカメラにあるイメージセンサーの大きさです。イメージセンサーはデジタルカメラの目といわれており、カメラのレンズから入った光を電気信号に変換する役割があります。
センサーサイズは、主に35mmフルサイズセンサーとAPS-Cセンサーの2種類です。ほかにも、製品数はそれほど多くないものの、フォーサーズと呼ばれるセンサーなどもあります。
35mmフルサイズセンサーは約36×24mm、APS-Cセンサーは約22.3×14.9mmです。センサーサイズが大きいほど、より多くの光を取り込めるので、画質がよくなる傾向があります。
フルサイズとAPS-Cの違い
画角の違い

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焦点距離や撮影距離などを同じ条件に合わせて撮影した場合、APS-Cよりもフルサイズの方が画角が広くなります。撮影意図に合わせてセンサーサイズを選ぶことが大切です。
目の前に広がる壮大な景色を収めたいときはフルサイズセンサーのカメラ、被写体をクローズアップする撮影をしたいときはAPS-Cセンサーのカメラにするなど、センサーサイズごとに得意な表現が異なります。
APS-Cの焦点距離はフルサイズ換算で約1.5倍です。APS-Cはレンズの焦点距離に1.5を掛けると35mmフルサイズ相当の焦点距離となります。フルサイズと同じ画角で撮影するなら1.5倍の数値を参考にしましょう。
ボケる量の違い

被写界深度の関係から、APS-Cよりもフルサイズの方がボケ量が大きくなります。被写界深度とはピントが合って見える範囲です。フルサイズよりもAPS-Cの方がセンサーサイズが小さく、被写界深度が深くなります。
APS-Cはフルサイズと比べてピントが合う範囲が広く、背景のボケ量も小さく見えるのが特徴です。
ボケ量はセンサーサイズだけでなく、使用するレンズのF値や焦点距離によって異なります。被写体を強調するポートレートやテーブルフォトを撮影するならレンズ選びもこだわりましょう。
ダイナミックレンジ

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ダイナミックレンジとは、デジタルカメラが捉えられる明るい部分から暗い部分までの幅です。ダイナミックレンジが広いほど明暗差に強く、暗い部分も明るい部分も鮮明に描き出せます。白とびや黒つぶれが少ないので、豊かな階調表現が可能です。
一般的にセンサーサイズが大きいほど、ダイナミックレンジが広くなります。APS-Cよりもフルサイズの方がダイナミックレンジが広く、明暗差やグラデーションを表現しやすいのが特徴です。
暗所や夜景撮影の性能

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光量が少ない暗所や夜景撮影は、フルサイズの方が得意です。フルサイズはAPS-Cよりもセンサーサイズが大きく、より多くの光を取り込めます。
デジタルカメラが光をどれほど捉えられるかを表す値であるISO感度を同じ設定にしたときも、フルサイズの方が高画質かつ低ノイズの画質に仕上がります。夕暮れやイルミネーション、星景撮影をするなら、フルサイズがおすすめです。
カメラ本体のサイズや重さ

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フルサイズとAPS-Cはカメラボディの大きさや重さが異なります。描写性能だけでなく機動力を重視している方は、寸法をチェックしておきましょう。
一般的に、フルサイズよりもAPS-Cの方がコンパクトサイズで軽量です。持ち運びやすく、ちょっとしたお出かけや旅行などのシチュエーションでも快適に撮影を行えます。
センサーサイズだけでなく、一眼レフやミラーレスカメラ、装着するレンズの種類によって大きさや重量が変わるので、あらかじめ確認しておくことが大切です。
使用できるレンズの違い

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交換レンズはカメラボディのセンサーサイズに合わせて設計しているので、フルサイズとAPS-Cは使用できるレンズが異なります。
フルサイズのカメラにフルサイズ対応のレンズ、APS-CのカメラにAPS-C対応のレンズを装着するなど、センサーサイズに対応するレンズを装着するのが一般的です。
APS-Cのカメラは、フルサイズ対応のレンズを装着できます。一方、フルサイズカメラにAPS-C対応のレンズを装着すると、画面四隅が暗くなるケラレが発生しやすくなるので注意しましょう。対応していないカメラとレンズを装着すると、本来の描写性能を発揮できない可能性があります。
フルサイズとAPS-Cどっちがいい?
暗所や夜景の撮影ならフルサイズ

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フルサイズは階調表現が豊かで暗いシーンに強いため、暗所や夜景の撮影をするときにおすすめです。高感度かつ低ノイズの撮影が得意なので、明るいレンズを使用すれば星景撮影も行えます。
フルサイズはAPS-Cよりも画角が広く、広角レンズとの相性が良好です。目の前に広がる夜景をダイナミックに描きたいときにも活用できます。
望遠性能を重視するならAPS-C

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APS-Cは被写体をクローズアップする撮影が得意なので、望遠撮影をする方におすすめです。APS-Cのカメラボディに望遠レンズを装着すると、遠くの被写体を大きく撮影できます。
飛行機や野生動物の撮影時には、プロの写真家でもAPS-Cセンサーを搭載したカメラを使用する場合も。離れた被写体を画面いっぱいに大きく撮影したい方は、APS-C対応のカメラをチェックしてみてください。
フルサイズカメラのおすすめモデル
ニコン(Nikon) ミラーレスカメラ Z6II
描写性能を追求したミラーレスカメラです。高速かつ高い精度でピントを合わせる「ハイブリッドAF」や、瞳を検知してAFを合わせる「瞳AF」など、撮影に役立つ機能が充実しています。
誰でも簡単に個性的な表現を楽しめる「Creative Picture Control」を搭載。ポップ・ドラマ・トイなど、全20種類から好みの効果を適用できます。静止画と動画ともにクリエイティブな表現が可能です。
モニターは上下方向に動かせるチルト式を採用。3.2型で約210万ドットの比較的大型かつ高精細のモニターで、撮影した画像を細部まで確認できます。
▼撮影イメージ

ニコン(Nikon) ミラーレスカメラ Z6III
世界初と謳われる部分積層型CMOSセンサーを搭載したフルサイズのミラーレス一眼カメラ。読み出し速度が速く、最高約120コマ/秒の高速連写を実現しています。シャッターボタンを全押しする、最大1秒前までの画像を記録できるのもポイント。鳥が飛び立つ瞬間など、一瞬の動きを逃しにくいのがメリットです。
フルHDで240pの撮影に対応しており、最大10倍のスローモーションが可能。肉眼で捉えきれない瞬間を観察できるため、スポーツや動物、自然現象などの撮影にもおすすめです。
EVFは4000cd/m²に対応し、明るい場所でも被写体の細部までしっかりと確認できるのが特徴。約576万ドットの高解像度を実現しており、ライブビュー撮影時も細部までシャープに表示します。
▼撮影イメージ

・NIKKOR Z 24-120mm f/4 S レンズキット
・本体
ニコン(Nikon) ミラーレスカメラ Z5II
上位機種と同じ画像処理エンジン「EXPEED 7」を搭載したフルサイズのミラーレス一眼カメラです。データの高速処理を可能にしており、素早く正確にピントを合わせる高精度なAF性能を実現。動く被写体にピントを合わせ続ける追尾性能にも優れており、決定的瞬間を逃しにくいのがメリットです。
人物・犬・猫・鳥・飛行機・車・バイク・自転車・列車の9種類をAI技術で認識する、被写体検出にも対応。加えて鳥の検出に特化した「鳥モード」も備えているため、野鳥撮影も楽しめます。
常用で最高ISO64000の高感度撮影に対応。AF性能にも優れており、暗い場所でピントを合わせやすいのもポイントです。
▼撮影イメージ

・NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3 レンズキット
・本体
ソニー(SONY) デジタル一眼カメラ α7C II ILCE-7CM2L
ハイブリッド機としての性能を小型・軽量ボディに凝縮したフルサイズのミラーレス一眼カメラです。有効最大約3300万画素のCMOSセンサーと高性能な画像処理エンジンにより、ハイクオリティな静止画・動画撮影が可能。豊かな階調表現と自然な色再現を可能にしており、被写体の質感や細部まで鮮明に描写します。
「AIプロセッシングユニット」の搭載で、人物から動物・昆虫・乗り物まで多様な被写体を高精度に認識。動画撮影時は被写体を追尾しながら自動で構図を調節するため、動画配信でも活用できます。
バッテリーとメモリカードを含めた重量約514gと軽いうえ、サイズも約124×71.1×63.4mmとコンパクト。持ち歩きやすいので、日常のスナップから旅行まで幅広いシーンにおすすめです。
▼撮影イメージ

・FE 28-60mm F4-5.6 レンズキット
・本体
キヤノン(Canon) EOS R6 Mark II 5666C001
広範囲で高精度かつ高速に被写体を検出・追尾するフルサイズのミラーレス一眼カメラ。AI技術の活用により、姿勢や明るさが変化してもピントが外れにくく、安定感のある追尾が可能です。検出対象が自動で切り替わる「自動」モードも便利。思わぬ出会いにも柔軟に対応できるため、スナップ撮影にも適しています。
被写体検出時は画面全域で追尾し、動く被写体も逃しにくいのがメリット。最高約40コマ/秒の高速連写にも対応するので、スポーツや動物など動きの速い被写体の撮影にもおすすめです。
常用で最高ISO102400の高感度性能と、最大8.0段の手ブレ補正効果が得られるボディ内手ブレ補正を搭載。暗い場所でもシャッタースピードを上げた撮影や、手持ちでのスローシャッター撮影が行えます。
▼撮影イメージ

・RF24-105 IS STM レンズキット
・本体
APS-Cカメラのおすすめモデル
富士フイルム(FUJIFILM) X-T5
80年以上にわたって培ってきたフィルム開発技術を応用したミラーレスカメラです。色再現性に優れた全19種類の「フィルムシミュレーション」を搭載しています。さまざまなエフェクトと明暗度などを組み合わせることで、初心者の方でも簡単にクリエイティブな表現が可能です。
また、ディープラーニング技術を用いて開発した被写体検出AF機能を内蔵しています。人物・動物・車・飛行機などの検知が可能です。ピントを合わせたまま自動的に追尾するので、シャッターチャンスを逃しません。
カメラボディは56点のシーリング加工を施しており、高い防塵防滴性能を発揮。環境の変化を受けやすいアウトドアシーンでも快適に使い続けられます。
▼撮影イメージ

キヤノン(Canon) EOS R50 5812C001
上位機種から継承した撮影機能を小型ボディに詰め込んだ、APS-Cサイズのミラーレス一眼カメラです。バッテリーパックとSDカードを含めても軽量で、サイズも幅116.3×奥行68.8×高さ85.5mmとコンパクト。持ち運びの負担になりにくいので、散歩や旅行などにも気軽に携行できます。
被写体を自動で検出・追従する「自動」モードを搭載。複雑な設定をしなくても簡単に動体撮影が行えるため、子供やペットを撮影したい初心者にもおすすめです。最高常用ISO32000の高感度撮影に対応しているのも魅力。暗いシーンでもノイズをおさえた画質が得られるため、表現の幅も広がります。
▼撮影イメージ

・RFS18-45 IS STM レンズキット
・本体
ニコン(Nikon) ミラーレスカメラ Z50II
動きのある被写体もカメラ任せで簡単に撮れる、APS-Cサイズのミラーレス一眼カメラです。人物・動物・乗り物など9種類の被写体を自動的に検出する、高精度なAF性能を備えているのが魅力。ペットや子供など急に動き出す被写体には、動きを検知してモードが切り替わる「AF-A」モードが便利です。
31種類のカラープリセットを搭載。自分好みにカスタマイズした設定は最大9つまで保存できます。また、クリエイターが作成した設定をクラウド経由でカメラに登録できる「イメージングレシピ」にも対応。多彩な色調で表現の幅を広げられるので、個性を反映させた作品づくりをしたい方にもおすすめです。
▼撮影イメージ

・Z50II 16-50 VR レンズキット
・本体
ニコン(Nikon) ミラーレスカメラ Zfc
フィルムカメラを想起させるクラシカルな外観がおしゃれな、APS-Cサイズのミラーレス一眼カメラです。ボディサイズやペンタプリズム部など、同社のフィルムカメラ「FM2」にインスパイアされたデザインが特徴。グリップのないフラットなフォルムで、バッグからスムーズに取り出しやすいのもポイントです。
シャッタースピード・ISO感度・露出補正の3つのダイヤルに加えて、F値の表示パネルを天面に搭載。基本設定をひと目で確認しやすく、直感的な操作を行えるのがメリットです。
最高常用ISO51200の高感度撮影のほか、動画にも有効な瞳AFと動物AFにも対応。デザイン性・操作性・機能性のバランスがよく扱いやすいので、初めてのカメラとしてもおすすめです。
▼撮影イメージ

・NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR SL レンズキット
・本体
ソニー(SONY) デジタル一眼カメラ α6700 ILCE-6700
高性能な動画機能を備えたAPS-Cサイズのミラーレス一眼カメラです。有効約2600万画素のCMOSセンサーと、フルサイズ上位モデルにも採用されている画像処理エンジン「BIONZ XR」を搭載。静止画・動画撮影における処理能力が高いため、感度を上げてもノイズが少ない描写が可能です。
総重量約493gと軽く、約122×69×75.1mmとコンパクトなので、ジンバルやドローンでの撮影にもおすすめ。手ブレ補正やバリアングル液晶モニターにより、手持ち撮影や自撮りも快適に行えます。6Kの高解像度で撮影した画像情報を凝縮し、高画質な4K動画として出力できるのもポイントです。
▼撮影イメージ

・E 18-135mm F3.5-5.6 OSS レンズキット
・本体
フルサイズとAPS-Cのカメラは表現力が異なります。普段のスナップから本格的な夜景撮影まで楽しむならフルサイズ、望遠撮影を重視する方はAPS-Cがおすすめです。カメラボディだけでなく、装着するレンズによっても写り方が異なるため、レンズの特徴もチェックしておきましょう。